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コイ

コイの写真

 コイは中央アジア原産といわれていますが、現在では移植により世界各地に分布し、日本では淡水魚のなかで最も古くから飼育されています。丈夫で寿命が長く、一般に20年ほど生きますが、まれに50年以上にも達し、大きいものは重量が20kg(キログラム)を超します。雄は満2年、雌は3年で成熟します。

 コイ科コイ亜科コイ属に属し、一般にマゴイと呼んでイロゴイ(錦鯉)と区別していますが、分類学的に両者は全く同じ魚であります。体は紡錘形で体高は養殖魚の方が野生魚より高くなります。口は吻端の下方にあり、口ひげは上あご後方と口角にそれぞれ1対あります。歯は口ではなく喉の部分にあるため咽頭歯と呼ばれ、内臓器官でははっきりした胃がないことが特徴です。

 温かい水を好み、20~30度が適温で、流れの緩やかな渕や底層部、砂泥底に生息し、カワニナ、モノアラガイ、マメタニシ、シジミなどの貝類、ユスリカ幼虫、イトミミズ、付着藻類、水草などを幅広く食べています。餌のとり方は独特で、砂泥の中に吻端を突っ込み、餌を口に吸い込んで口腔内で砂泥と餌に分け、餌だけを咽頭歯で噛み砕いて食べます。コイの「吸い込み釣り」は、この習性を利用したものです。

 産卵期は4~7月で、晴れて風のない日の午前中、水草に生み着けます。産卵は2、3回に分けて行われ、卵は沈性粘着卵で受精後水温20度で約4日、25度では3日でふ化します。雌1尾が20~60万粒を産卵します。

 コイが産業的に生産され始めたのは明治時代からで、かつては、良質な餌といわれたサナギが豊富な養蚕地方で養殖が盛んとなり長野、群馬、福島、宮崎などが有名でありました。飼育方式は流水養殖、溜池養殖、網生簀養殖等があります。

 流水養殖は温かい河川水が豊富に得られるところで行われ、高密度飼育が特徴です。溜池養殖は灌漑用溜池を養魚池として利用するため、池を造る経費が不要な点が有利であります。網生簀養殖は、ダムや湖など広い自然水面の一部に網の生簀を張り、その中にコイを入れて養殖するもので、水交換性が高く高密度飼育が可能で、生産費が低減されます。この養殖方法は、良質の化学繊維が開発されてきた昭和30年頃から急速に普及し、霞ケ浦、諏訪湖などが有名であります。

 本県のコイ生産量は年間約165トンで全国第5位(平成28年度)。コイは昔から主要な食用魚で初春が旬。あらい、鯉こく、中華風丸揚げ、飴煮等が一般的ですが、最近ではコイの荒巻まで考案されています。

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