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福祉(西部児童相談所・佐藤 誠)

更新日:2023年3月1日 印刷ページ表示

西部児童相談所 佐藤 誠

福祉(令和3年度)写真
​掲載内容については、令和4年3月現在の情報です。

1 現在の仕事

 親の入院など事情により子どもを育てられない、子どもが虐待を受けているといった、子どもや家庭に関するあらゆる相談に応じ、適宜助言や指導を行っています。対応する際には、目に見える問題だけにとらわれず、その家庭が抱えている根本的な福祉ニーズを把握することで、同じ問題が起こらないよう支援することを心がけています。また、必要に応じて、学校や病院など、子どもや家庭が関わっている機関などに働きかけて、各機関が連携した支援ができるよう調整を行っています。

2 職務経歴

職務経歴一覧
年度 所属 説明
平成25年度 中央児童相談所  子ども虐待をした保護者への虐待再発防止に向けた支援を行いました。
 その後、虐待や養護、非行などで一時的に家庭から離れて入所した児童の生活指導を行いました。
平成29年度 現所属  「1現在の仕事」のとおり

3 県職員の仕事の魅力・やりがい

 児童相談所に相談に見える方の多くは、社会的な立場の弱い方や、社会に暮らしにくさを感じている方です。こうした来談者が抱える福祉のニーズを把握し、共に問題解決を目指していくことをモットーに業務に取り組んでいます。来談者の気持ちに寄り添いながら適宜助言や指導を行うことで、相談者と一緒に状況の改善に取り組むことができるのは、福祉職の仕事の大きな魅力です。

4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等

(1)保護者との関係づくり

 児童虐待通告があった際、家庭訪問を行い、児童の安全確認と保護者への事実確認をしました。保護者に対し、児童への不適切な養育について指導しましたが、保護者は指導に納得せず、こちらの話に耳を傾けようとはしませんでした。先輩職員と一緒に「よりよい養育環境」を目指す姿勢を示すことで、保護者が次第に柔和していき、最終的に落ち着いて会話ができる関係を築くことができました。その後は保護者がこちらからの指導を受け入れ、養育に関して困っていることをこちらに相談してくれるほどの信頼を得ることができました。指導を行う際は、毅然さだけではなく、相手の気持ちを受容して寄り添うことで、信頼関係を築くことが重要であると学びました。

(2)一時保護児童の問題行動に対する支援

 一時保護所で生活指導を担当していたとき、周囲の状況を感じ取れず、割り込むように会話に加わってしまう児童や、排せつをうまくコントロールできない児童など、行動に問題を抱える児童がいました。そこで、一時保護所心理士に相談し、目標が達成できたら印をつける「頑張り表」を作成することにしました。作成に当たっては、児童の好きなキャラクターを取り入れるなど工夫をしました。
 実際に作成したところ、児童は目標達成に向かって努力するようになり、問題となっていた行動が激減していきました。児童がより過ごしやすくなる様子を見て、工夫した成果を感じることができました。

(3)非行を繰り返す児童とその家族への支援

 保護者の財布から繰り返し金銭を抜き取り、数十万円を浪費していた児童について、保護者から相談がありました。面接を重ねるうちに、児童だけでなく、家庭全体で金銭管理を徹底する必要があることが分かり、児童や保護者に取り組みを促したところ、問題は解決に向かっていきました。
 表面的な問題から児童を指導するだけではなく、根本的な問題を把握し、児童を取り巻く周囲の関係者と一緒に問題解決に取り組むことの重要性を改めて認識しました。

5 入庁前と入庁後の印象

 行政は法令などのルールを重視するという印象が強かったため、入庁前は、社会で困っている人のために十分な支援ができるか、少し不安がありました。実際に入庁すると、各職員はそれぞれのケースに応じて柔軟に対応しており、困っている人を助けたいという思いを実現できる職場だと感じました。

6 今後の目標、これから挑戦したいこと

 今後配属される部署で様々な群馬県の福祉行政に携わり、将来的にはそれらの経験を踏まえ、生活保護業務や福祉施策の企画立案など多種多様な福祉ニーズに応えていける職員を目指しています。そのために、社会福祉士の研修に参加するなど、福祉職として研さんを積んでいきたいです。

7 群馬県職員を志望した理由

 大学生の頃、児童虐待件数が年々増加しているというニュースが大きく取り上げられているのを見て、「苦しんでいる子どもたちのために力になりたい」という思いから児童福祉分野の仕事に興味を持つようになりました。県の福祉職は、児童福祉司として児童だけでなく家庭への支援ができるという魅力があるため、志望しました。

8 受験時に心がけたこと

 公務員を目指す友人と共に、市販の問題集にたくさん取り組み、模擬試験にも挑戦しました。友人と一緒に取り組むことで、互いに励まし合いながら試験対策を進めることができました。
 また、面接試験では、友人や大学の就職支援室の先生方と共に模擬面接をして改善点を教えてもらうことで、本番でも落ち着いて受け答えができるように準備しました。

9 未来の後輩へ

 仕事をしていく中では、担当する案件が思うように改善せず、もどかしさを感じることも少なくありません。そのときは、周囲にいる先輩職員や福祉職の先輩たちが優しく支えてくれます。群馬県の福祉職として、共にがんばっていきましょう。

福祉業務(令和3年度)写真
相談者の気持ちに寄り添いながら、問題解決を目指しています

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