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中部教育事務所だより 第41号

温かい関係づくりをめざして

中部教育事務所長 布施川 雄二

 先日、テレビの番組をチェックしていると、子どもの頃に放送され、視聴率の高かったと言われているホームドラマが放送されていました。思わず見始めると、懐かしくなり、続けて見るようになりました。今のドラマと比べるとテンポが悪く、まどろっこしいところも多々ありましたが、何か落ち着くところがありました。このドラマでは、1時間の放送で、「このバカ。」といった汚い言葉が何回も出てくることがあります。親子や兄弟、夫婦の会話の中で出てくる言葉ですが、あまり不愉快には感じませんでした。それは、親子や兄弟等が深い愛情や絆で結ばれていることがわかるからです。昔のよき家族が描かれていて、安心して見ることができ、自分も年をとったものだと改めて認識しました。

 中部教育事務所では、「“温かい学級”で子どもが生き生きと学べる学校づくり」を指導の基本方針に掲げて、5年目を迎えています。管内の市町村にも理解をいただき、各学校にも浸透してきていると感じています。授業を参観させていただくと、先生が笑顔を絶やさずに授業をしている姿や子どもたちが友達の発表を真剣に聞き入っている姿に、先生と子どもたち、子ども同士の温かい関係を感じることができます。褒めて伸ばす、認めて伸ばす指導が浸透し、先生方の言葉遣いも丁寧であり、人権教育の推進やいじめ防止の指導などから、温かい言葉掛けが多くなっています。しかし、温かい言葉掛けだけではなく、愛情のある信頼関係や友達関係が存在するからこそ、明るい表情や真剣に話を聞く姿勢につながっているのだと思います。

 一方、先生方の子どもへの対応に違和感を感じることもあります。丁寧な言葉遣いで授業をしているにもかかわらず、子どもへの言葉掛けや対応に横柄さや冷たさを感じるからです。先生と子どもの間が馴れ合いにならず、一線を画すことは大切なことです。しかし、何か勘違いをしている先生がいるように思えてなりません。けじめのある対応と横柄な対応は違うものです。優しさのある温かい対応が基本にあって、けじめのある関係が築けるのではないでしょうか。

 また、学校生活では、どんなに温かい言葉掛けをしようとしても、それだけでは済まないことがあり、生徒指導上、厳しい指導が必要なときもあります。人権を踏みにじるような指導は言語道断ですが、厳しく諭すことも必要です。でも、子どもに非があるからと言って、必ずしも厳しい指導がよいというわけではないでしょう。そこには、それを受け入れる人間関係ができていることが求められます。しかも、よい関係ができているという教師の一方的な思い込みではなく、双方が感じていることが大切であると思います。

 私たちは、子どもたち一人一人のよりよい成長を願って、教職に就いているはずです。そして、教師の一番大切な仕事が授業であることは間違いないことです。授業の中で、確かな学力の定着や豊かな心の育成を図るとともに、子どもとの信頼関係を築くことが重要です。子どもたち一人一人を大切にし、温かい対応をしながら、全ての子どもたちが活躍できる授業を目指していくことが、よりよい関係づくりにつながると思います。そして、昔のドラマのように厳しい言葉の中にも愛情が感じられる関係を築きたいものです。表面的な温かさではない、真の温かい学級づくりを目指してほしいと願っています。

 中部教育事務所でも、真の“温かい学級”づくりを目指し、これまで以上に心のこもった温かい指導を心掛けていきます。また、時に厳しい指導も受け入れられるように、管内の市町村や先生方との信頼関係を強固なものにしていきたいと考えています。私も、職員一人一人の成長を願って接しているつもりですが、なかなかうまくいっていません。職員のよさを認め、感謝の言葉が自然に出るように、もっともっと心を耕し、温かい職場づくりに励みたいと思います。

【生涯学習係】★学校、家庭、地域の連携強化へ★

『特色あるPTA活動を紹介します』

 前橋市立中央小学校は、中心市街地に学区があります。「人」、「施設」、「歴史・文化」が集約しているという地域の特性を活かし、PTA主体で社会教育活動等の場を提供する「ちゅうちゅうくらぶ」という活動を行っています。

 「人」の面では、商店街に色々な特技や趣味、職業をもつ方々が多く存在すること、「施設」の面では、各商店街、学校、前橋プラザ元気21、広瀬川河畔緑地等が集積していること、「文化・歴史」の面では、多くの神社仏閣があり、七夕まつり、前橋まつり、お酉様等の行事が多数あることなど、様々な活動をしやすい環境が整っています。

 「人」を活かした取組としては、卒業生のつながりで、安中市にある工房「蚕絲館」から講師を迎え、前橋の歴史を学び、上州座繰り体験を実施しています。また、中心市街地内でお米マイスターの称号をもつ方を講師に迎え、おいしいお米の焚き方や選び方を学ぶ親子出前授業を実施しています。
 「施設」を活かした取組としては、近隣の高校生が演じるミュージカルを見たり、元気21で行われた地域づくり行事で、子どもたちが発表したりしています。その他にも、中心市街地を流れる広瀬川にイルミネーションを設置する作業の手伝い、商店街の花植えボランティアなどを行っています。

 「歴史、文化」を活かした取組としては、校区で行われる大きなまつりやお酉様等、地域の行事に積極的に参加しています。児童は、七夕まつりの七夕飾りコンクールに出品したり、お寺で行われる歌声広場に参加したりするなど、歴史、文化に触れる貴重な体験をしています。

『地域連携のための学校等訪問から』

 学校支援センターを一つの手段とし、開かれた学校づくりと地域ぐるみで子どもを育てる環境づくりを推進するために、地域連携のための学校等訪問を実施しています。

 学校と家庭・地域の連携は、「こうであるべき」という定型はありません。訪問したそれぞれの学校では、地域の実態に応じた特徴的な取組が行われており、その充実ぶりがよく分かりました。

 また今年度、地域連携の目的や効果等を、見える形で理解していただくために、地域向けの配布物を作成いたしました。学校評議委員会や、地域の方が集まる各種行事等の際に配布、周知していただきたいと考えます。

 中部教育事務所生涯学習係に直接、または当該市町村教委を通じて連絡をいただければ、必要部数をご用意いたします。ぜひご活用ください。
 地域向けの配布物(PDF:727KB)

『ボランティアの様子を紹介します』

 渋川市立小野上小学校では、5年生の家庭科を参観しました。
授業内容は、ボランティアの説明を聞き、地区で収穫したブルーベリーをジャムにする調理実習です。児童は、ボランティアの方と積極的にコミュニケーションを取りながら、ジャム作りをしていました。

 榛東村立南小学校では、4年生の書写を参観しました。授業内容は、群馬県書道協会の渋川、北群馬支部から講師を招いて行われた書き初めの練習です。 スクールボランティアの参加もあり、児童は専門的かつ手厚い支援を受けながら、真剣に練習に取り組んでいました。

『おめでとうございます』

 今年度、各種表彰の受賞者・団体をご紹介します。

〈優良公民館表彰〉

 渋川市伊香保公民館(群馬県教育委員会表彰)

〈優良PTA表彰〉

 前橋市立中央小学校PTA(文部科学大臣表彰)

 前橋市立東小学校PTA(群馬県教育委員会表彰)

 伊勢崎市立あずま中学校PTA(群馬県教育委員会表彰)

〈優れた「地域による学校支援活動」表彰〉

 伊勢崎市立北小学校コミュニティスクール学校運営協議会(文部科学大臣表彰)

〈第37回少年の主張中部地区大会:最優秀賞〉

 内田 雄麻(伊勢崎市立宮郷中)

 佐藤 琉妃(伊勢崎市立第四中)

 斎藤 結野(渋川市立金島中)

 近藤 楓(前橋市立みずき中) ※近藤さんは、県大会で優秀賞を受賞しました。

【学校教育係】◎学力向上コーディネーター研究協議会

 今年度は、各研究推進校による「知識、技能を活用し課題解決を図る力」の育成に視点を当てた授業公開を行い、学力向上コーディネーターが授業改善にどのようにかかわっていくのかを協議しました。また、各会場校とも組織的な取組による授業改善が進んでおり、参加者にとっても有意義な研究協議会となりました。

【小学校:伊勢崎市立茂呂小学校 】

 3年算数TT、5年算数少人数指導(3コース)

<取組のポイント>

 集団解決の場面において、児童の思考力を高めたり、広げたりするために、教師が児童の考え方を意図的に取り上げ、共通点やよさ等の比較、検討する活動を重視する。また、学んだ学習内容を活用できるような場の設定を行い、学力の向上を図る。

 茂呂小学校では、学習指導案の展開部分に「予想される児童の考え」と「練り合いの構想案」(児童の考えを取り上げる順序や教師の発問等)を設け、比較、検討する活動や児童に自他の考えを説明させる活動を充実させていました。

【小学校:玉村町立上陽小学校 】

 1年国語、3年音楽、5年社会

 <取組のポイント>

 児童の発言力を高め、思考力、判断力、表現力の育成につなげるために、追究する過程で意図的、計画的に「学習形態の工夫」をしたり、「共に学び合う活動の場」を設定したりするこを重視する。また、授業スタイルの確立(めあての設定→自力解決→学び合い→まとめ、振り返り)や板書の構造化についても共通理解をし、学力の向上を図る。

 上陽小学校では、各学年の実態に応じた学習形態により、児童が相手意識をもちながら、自分の考えを伝えることができていました。また、教師の問い掛けや友達、グループの考えを参考にしながら、自分の考えをよりよいものにしようとする姿が見られました。

【中学校:榛東村立榛東中学校】

 1年社会、1年理科、3年音楽

 <取組のポイント>

 生徒の学習意欲を高め、主体的な学習が行われるために、問題や資料の提示を工夫し、生徒自身が授業のねらいやめあてを設定できるようにすることを重視する。また、1時間の授業の流れや時間配分を意識し、授業の終末部分の「振り返る活動」を確実に実施して学力の向上を図る。

 榛東中学校では、教師が演示による問題提示をしたり、生徒の活動から生まれた感想を基にしてめあてをつくったりして、授業の導入を工夫していました。また、本時で学んだ内容を生徒が主体的にまとめたり、分かったことを発表し合ったりして授業の終末の「振り返る活動」を充実させていました。

理科の観察実験指導等に関する研究協議会

 小、中学校の理科教育の接続を改善するとともに教員の観察・実験の指導力向上を図るために、研究協議会を行いました。第2回では、ぐんまの子どもの基礎、基本習得状況調査(H25群馬県教育委員会)で明らかになった課題をもとに、観察、実験に関する実習や指導法に関する班別協議を行いました。第3回では考察の場面の授業を小中学校の先生方が相互に参観し合い、授業研究会を行いました。また、群馬大学益田教授の指導講評により、学びを深めました。(中部教育事務所主管:第2回、第3回)

【第2回】

【会場】榛東村立榛東中学校

◯実習1 「電流回路について」

  • 回路づくりはシンプルな教具を用い、可視化を心がける。例)ソケットは中が透明で配線がみえるもの
  • プラスチック段ボール、ベルクロテープ、カードリング、ツーダウンクリップ等を活用した簡易回路を用いて、回路図と実際の回路のイメージが合うようにする。

◯実習2 「顕微鏡の操作について」

  • 児童生徒が対象物を見やすくなるように教具を工夫したり、観察する楽しさが味わえるような教材を取り入れたりする。
  • 簡易プレパラートの作成…工作用紙をスライドガラス大に切り、一穴パンチ(3mm)で穴を空けセロハンテープで密封(一人一枚配付し、花粉などが簡単に観察できる)
  • メダカの卵の観察(シリコンシートの活用)
  • ミョウバンが結晶になる瞬間の観察

【第3回】

<小中共通の取組>

考察の場面において、個人の考えをグループや学級全体で交流し検討する場をつくる。

(中学校教員対象)

【会場】 前橋市立荒牧小学校

【内容】 公開授業「ものの温まり方」

 結果を基に図等で個人の考察をまとめさせ、児童一人一人に自分の考えをもたせたことにより、交流の場面で活発な意見交流が行われました。また、図を黒板に掲示し共有したことで考えを検討しやすくなり考えが深まりました。

(小学校教員対象)

【会場】 渋川市立子持中学校

【内容】 公開授業「電流の性質」

 導入において予想を覆す演示実験を行い、そのズレから発せられるつぶやきをつないで問題をつくりました。追究の意欲が高まり、生徒はグループや学級全体で考えを交流し、意欲的に問題解決に取り組んでいました。

<指導講評の概要(小中共通)>

  • 問題発見・解決のプロセスの中で思考、判断、表現を行わせることが重要である。
  • 「観察・実験」を「予想を立証もしくは反証する場」としてしっかり位置づける。
  • これからの授業では、予想が覆る経験をくり返すことにより批判的思考を身に付けさせることが求められる。

地区別人権教育研究協議会

 平成27年11月4日(水)、伊勢崎市立豊受小学校を会場に行いました。低、中、高学年1授業ずつ公開した道徳の時間の授業を基に、授業研究会では人権教育の重要課題解決及び人権教育で育てたい能力・態度を育てるための手立てや人権への配慮、子どもたちの人権感覚等について班別協議を行いました。今年度からは小、中学校合同での開催となり、小中の接続、連携の面からも活発な意見が出され、参加者の資質向上に資することができました。

 各学年部会の概要は以下のとおりです。

低学年(1年)部会 授業者 関口 早苗 教諭

 人権教育の重要課題として、「子どもたち」を取り上げ、いじめについて考え、誰にでも親切にする態度を育むため、「はしの上のおおかみ」を資料として活用しました。

 授業では、主人公の行動の変化から主人公の心情や考えを客観的に捉えさせるとともに、道徳的価値の主体的な自覚を促す場面では、主人公と同様の親切な行動を取らせ、自分はどう感じたか、してもらってどう感じたかについて考えさせることにより、活発な意見交流を促しました。

中学年(4年)部会 授業者 阿部 美香 教諭

 重要課題として、「障害のある人たち」を取り上げ、障害はあっても大切な友達と仲良く生活することに必要な心情を育むため、「五体不満足」を資料として活用しました。

 授業では、中心発問として「友達はなぜ『オトちゃんルール』を考えたのだと思いますか」を考えさせることにより、相手のことを第一に考えることの大切さに気付かせることができました。

高学年(6年)部会 授業者 吉井 利彰教諭

 重要課題として、「インターネット等による人権侵害」を取り上げ、情報モラルについて理解を深めるとともに、友達の立場に立って考える態度を育むため、「ちょっとした書き込みが…」を資料として活用しました。

 授業では、安易な気持ちで書き込まれたコメントについて、自分が友達だったらどうするか、どう感じるかについて考えさせることにより、書き込まれた相手の立場に立って考えることの大切さに気付かせることができました。

【参加者の感想】

  • 温かい雰囲気の授業で、言葉遣いや言葉掛け等、児童への接し方が参考になりました。
  • 道徳の時間で人権教育を扱いながら授業を行うことはとても難しいと思いますが、授業展開がしっかり構成されていました。授業研究会では、皆さんの意見から授業を見る視点がたくさんあることに気付きました。

体力向上推進モデル校の取組

県教育委員会における「平成27年度 ぐんまの子どもの体力向上推進事業」の取組として、推進モデル校である伊勢崎市立宮郷第二小学校が6月18日(木)に公開授業を行いました。宮郷第二小は、昨年度も推進モデル校として、体力テストの全学年実施や週1回の運動タイムの実施、トップアスリートによる特別授業など、子どもたちの体力向上に向けて効果的な実践を行ってきました。今年度は、体育専科教員が配置され、各学年の身に付けさせたい技能を明確に示したり、TTや授業参観を行って先生方に指導力向上のための助言を行ったりしてきました。公開授業では、4年生の器械運動(跳び箱運動)の授業を専科教員が行い、めあてや技能のポイントを明確に示し、スモールステップで取り組む場を設定して、多くの子どもたちにできる喜びを味わわせていました。また、子どもたちの規律ある学習態度や子どもたち同士が積極的に学び合う姿に、参観した先生方から驚きと感心の声が上がりました。

 中部管内においては、宮郷第二小の他に今年度より渋川市立渋川西小学校と前橋市立粕川中学校が推進モデル校として取り組んでいます。渋川西小では、体育専科教員が全学年の体育の授業にTTとして指導に加わり、授業改善に向けて取り組んでいます。粕川中は、特配教員が体育指導コーディネーターとして、学校区の小学校の授業づくりや小中の系統的な取組について、指導助言を行っています。両校については、次年度以降に公開授業を行う予定です。

【学校教育係 人事担当】

 平成27年度に改正された主な条例・規則等

◎「群馬県学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例」の一部改正について

  • 学校職員の仕事と家庭の両立支援制度を充実させるため、小学校の子(3年生終了時まで)を養育する者に対し、部分休業と同様の効果が得られる休暇制度(「子育て部分休暇」)を新たに導入する。
  • 対象職員:小学生の子(3年生終了時まで)を養育する県費負担教職員
  • 取得できる時間:本人の申請に基づき、正規の勤務時間の始め又は終わり(両方も可)において、1日を通じて2時間を越えない範囲内で休暇の取得を認める。(取得単位は30分)

◎「群馬県市町村立学校職員(県費負担教職員)の勤務時間、休暇等に関する取扱いについて(通知)」の一部改正について

  • 結核性疾病による病気休暇について、私傷病による病気休暇と同様の扱いとする。

このページについてのお問い合わせ

教育委員会事務局中部教育事務所
〒371-0051 前橋市上細井町2142-1
電話 027-232-6511
FAX 027-232-4586
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