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中部教育事務所だより 第44号

未来の学校のために

中部教育事務所長 藤塚 博幸

 昨秋から年末にかけて、管内各校で研究指定校等の公開授業を参観させていただきました。どの学校、授業においても、子どもたちが目を輝かせて学んでいました。新学習指導要領の完全実施を前に「主体的、対話的で深い学び」「考え、議論する道徳」等の実現に向けた授業改善に取り組んでいる成果と思います。
 各授業では、単元構想や発問の練り上げ等、授業者の準備、工夫に加え、共に考え、協力してくれた学年組織や教科部会など、学校全体で支えていただいた様子が伝わってきました。また、研究授業に挑戦した若手教員が、先輩たちの助言を生かしながら、これまで得た知識、技能や経験を総動員して取り組む姿に、頼もしさを感じました。授業研究会に参加された先生方が熱心に協議する姿勢には、「よりよい授業、活動を創りあげたい。子どもたちの学びを充実させ力を伸ばしてあげたい。」という、すべての学校の思いが凝縮されておりました。
 さて、子どもたちの目には、先生方はどのように映っていたでしょうか。自分たちに精一杯の愛情を注いでくれる。できたことや頑張ったことを共に喜び、褒めてくれる。たとえ間違っても、挑戦したことを認めてくれる。子どもたちは、そのような先生方に信頼を寄せ、感謝の気持ちや憧憬の思いを抱いたことでしょう。
 毎年、小中学生の将来就きたい職業ランキングが公表されますが、各種調査を見ますと、ほとんどの年で「教師」はベスト10以内に入っています。これは、子どもにとって教師が身近で想起しやすい職業だということを差し引いても、先生方の熱意や愛情のこもった関わりが、子どもたちに実感されている結果と考えてよいのではないでしょうか。
 やはり、温かい学級、学校づくりを通して子どもたちに自己肯定感、自己有用感を育むことや、より質の高い授業や活動を追究し学びを充実させていくことは、私たち教職にある者の責務なのだと思います。
 ところで、今後の学校や教員の勤務の在り方について、気になる情報があります。就職を控えた若者の意識調査では、職選定の際に重視することとして「仕事内容や将来性」とともに、「労働時間や休日」が上位となっているようです。また、ブラック企業、と聞いてイメージすることの最上位は、「過剰な労働時間」であるという調査結果も見られます。平成が終わろうとしている現在では、「ワーク、ライフ、バランス」という言葉が市民権を得ており、昭和の時代なら是とされた働き方が、否定的に捉えられる社会情勢となっています。教職系学部卒業者の中に、教職以外の道を選択する者が増え始めているという情報もあります。
 私たちの勤務状況は、パソコンの普及等による処理能力の向上やきめ細かな対応を求める社会の要請等により、できること、した方がよいことを積み上げてきたことで、現在に至っています。教員の長時間勤務が常態化しており、喫緊の課題であることは、報道等により広く社会に認識されるようになりました。
 そこで、今年度から各教委、学校で勤務時間の縮減に向けた取組が本格的に始まりました。社会の理解を得られつつある今だからこそ、その取組を加速させていくことが重要です。現在勤務している教職員が、心身の健康を保ち、質の高い教育活動を行っていくことにつながるからです。また、教職を目指す有為な若者が、教員の勤務状況を理由に教職志向から離れる流れができてしまってからでは、取り返しがつかないからでもあります。
 私たちは、これからも子どもの学びの充実に向けた取組を追究していく一方で、未来の教職員のための勤務環境づくりも推し進めていかなければなりません。今後も、各学校、各先生方のご協力をお願い申し上げます。未来の学校のために。

【生涯学習係】

 地域と学校の連携、協働に向けて~公民館のコーディネート機能~

 平成29年3月に告示された新学習指導要領では、「社会に開かれた教育課程」の実現が明示され、同じく平成29年3月に一部改訂された社会教育法においても、「地域学校協働活動」が法律で位置付けられるなど、地域と学校がパートナーとして連携、協働を進めていくことは、学校教育、社会教育の双方からますます求められています。連携、協働を進めることで、学校にとっては、専門的な知識や技能を有する人材や学校を支援するボランティア、子どもたちが活動を通じて自己有用感を得られるような場や機会などを得られます。地域にとっては、地域住民の持つ知識や技能を子どもたちのために発揮する場や、学校(子どもたち)に関わる活動を通して、子どもと大人、大人同士の交流を深め、地域を活性化させる機会を得ることができます。
 そのような連携、協働を進める上で鍵になるのが、双方を結びつけるコーディネーターの存在ですが、地域の人材で適任者がすぐに見つからないという問題があるかと思います。そのようなときにコーディネート機能を発揮するのが公民館等社会教育施設(以下公民館)です。公民館は地域資源の情報(人材、文化、歴史、イベント等)の宝庫であり、学校と地域を結びつける役割を担うことが可能です。
 例えば伊勢崎市の赤堀地区では、小学校主催の夏期休業中に行われる勉強塾(伊勢崎市では数日間設けられている)の体験活動の講師を公民館がコーディネートし、高校生が小学生にハーバリウムの制作を指導したり、地域の人材情報を学校が公民館に尋ねたりしている例があります。
 また、玉村町では、公民館主催の学習教室で中学生が講師として活躍しています。小学生向けの料理教室では中学校の家庭科部が、楽器体験教室では吹奏楽部が、町民(大人)向けの卓球教室では卓球部が、といったように、部活単位で生徒たちが講師役を務めています。学習教室に参加した町民からは中学生とのふれ合いがとても好評で、中学生にとっても自己有用感の醸成の一助となっています。
 各学校や地域の実態を踏まえながら、「社会に開かれた教育課程」や「地域学校協働活動」の推進に向けて、学校と公民館の有機的な連携を進めていきましょう。

「ワクわく子育てトーキング」の実施について

 今年度、管内市町村教育委員会やPTA連合会等で群馬県教育委員会が作成したプログラム「ぐんまの親の学びプログラム」を用いた学習会「ワクわく子育てトーキング」を実施していただきました。「ワクわく子育てトーキング」とは、身近なエピソードに基づいた役割演技等のワークショップをとおして、参加者同士が話し合い、子どもとの関わり方や親としての心構えについて気付いたり、参加者同士の交流を促したりする学習会です。
 榛東村の就学時健康診断では、幼児が検診を受けている間に待機している保護者を対象に「ワクわく子育てトーキング」を行いました。初対面の方も多く、はじめは緊張した様子がうかがえましたが、ワークショップを進めていくうちに保護者同士の交流が深まり、多くの笑顔を見ることができました。また、子育てについて話合いを進めていくうちに、自分と違う様々な考え方に触れることができ、考えを深めることができました。参加者から「子どもへの接し方に関するヒントを見つけることができた。」等の感想が寄せられました。
 また、この学習会は子育てに関する講義と組み合わせて行うこともできます。渋川市立長尾小学校のPTAセミナーでは、「思春期を迎える子どものコミュニケーション」をテーマとして、「ワクわく子育てトーキング」と講義を行いました。参加者から「日常の子育ての中で生かせることがいくつもあった。早速実践してみたい。」等の感想が寄せられました。
 「ワクわく子育てトーキング」は30分~50分程度で行います。また、講義と組み合わせて90分で行うなど、時間を調整することができます。また、ねらいや要望に応じて内容をアレンジすることもできます。学習会を行うにあたっては、中部教育事務所職員等がファシリテーターとしてお伺いします。学習会の講師派遣依頼やお問合せ等、どうぞ中部教育事務所までご連絡ください。

 「ワクわく子育てトーキング」(外部リンク)については、生涯学習センターのWebページにて閲覧できます。

【学校教育係 指導担当】

 平成29、30年度 中部教育事務所指定事業学力向上推進モデル校研究協議会 公開授業

 中部教育事務所では、管内の小学校4校を2年間の「学力向上推進モデル校」として指定しました。
<研究の視点>

  • 各教科等における「主体的、対話的で深い学び」に向けた授業改善及び評価の方策
  • 学力向上コーディネーターを中心とした学力向上委員会の活性化

 今年度は研究指定2年目として、計12授業を公開していただきました。各研究協議会では、参加された先生方による熱心な協議が行われました。「主体的、対話的で深い学び」を実現するために工夫された手立ての一部を紹介します

前橋市立荒子小学校

[期日]平成30年11月9日(金)
[公開授業〕
2年国語「しかけカードの作り方」 小池美由紀 教諭
4年国語「ごんぎつね」 木戸 大 教諭
6年国語「『鳥獣戯画』を読む」 小林あつみ 教諭
 国語科を中心に、問題解決的な学習過程を通して、主体的に読み、表現する力を伸ばすことに重点を置いて、研究に取り組みました。学校全体で継続して取り組んでいる創作活動や掲示物等の言語環境も、児童の言語力を支える土台となっていました。
 2年国語では、文章の前後のつながりについて検討し合うために、短冊カードを並べ替える操作活動を取り入れました。4年国語では、読み取った心の距離感を「心度計」として視覚的に捉えやすく表現させました。6年国語では、絵を見て気付いたことを書き留めたり交流したりしながら、自分なりの考えをもつ時間を十分に確保しました。

伊勢崎市立あずま小学校

[期日]平成30年11月21日(水)
[公開授業]
1年算数「どちらがひろい」 篠原圭太朗 教諭
4年算数「広さを調べよう」 栗原 潤弥 教諭
6年算数「速さの表し方を考えよう」 奈木 巧 教諭

「『なぜ?』から『分かった!』『もっとやりたい‼』へ」というテーマを掲げ、研究組織の見直し、充実を図りながら、導入、学び合い、終末の3つの場面において、児童の学びの姿を想定し、算数科を中心に授業改善に取り組みました。特に、児童主体の学び合いをコーディネートする研究に力を入れてきました。
 1年算数では、児童のつぶやきを活かしながら、「なぜ?」と根拠を問うことで、考えを広げたり深めたりし「分かった!」を引き出しました。4年算数では、児童の学習内容の定着の様子を見取って終末の適用問題を選択したことで、児童の「もっとやりたい‼」を引き出しました。6年算数では、単元の中で課題をシリーズ化して示すことで「なぜ?」を引き出し、既習事項を活かしながら解決の見通しをもたせました。

榛東村立北小学校

[期日]平成30年10月30日(火)
[公開授業]
1年国語 「じどう車くらべ」 田村真紀子 教諭
4年学級活動「音楽会に向けて」 鈴木 健之 教諭
5年体育 「マット運動」古川 剛久 教諭

 今年度は、「児童が自らめあてをつかむ導入」と「必要感ある学び合い」に焦点を当てて、研修を進めました。北小としての「主体的、対話的で深い学びの姿」の捉えを明確にしたことで、それぞれの授業における必要な手立てを具体化することができました。
 1年国語では、導入で既習事項を想起させながら本時の学習につなげるクイズを行い、児童の意欲と本時の学習の必要感を引き出しました。4年学級活動では、各班での話合いの過程や結果を可視化できるように、ホワイトボードを活用しました。5年体育では、単元を通して、技能習得のために学び合う視点をもたせる工夫をしました。

玉村町立玉村小学校

[期日]平成30年12月4日(火)
[公開授業]
2年算数「かけ算(2)九九をつくろう」 島 詢子 教諭
4年国語「ウナギのなぞを追って」 神倉 悠徳 教諭
6年理科「てこのはたらき」 深町 真之 教諭
 今年度は、児童の思考を広げ深める発問を切り口に研究と実践を重ね、多様な学び合い活動を工夫してきました。学びの実感をもたせる振り返りの工夫についても、研究に取り組みました。
 2年算数では、数のまとまりに着目させ、数学的な見方、考え方を引き出す課題提示を工夫しました。4年国語では、交流活動の途中で、スムーズに進んでいる班の様子を紹介したり、困っているところを取り上げて「どうしたらいいかな?」と全体に投げかけたりしました。6年理科では、すべての児童が解決したくなる問いを提示し、交流によって互いの考えを深めていきました。

平成30年度地区別人権教育 研究協議会

11月27日(火)に人権教育に必要な資質の向上を図ることを目的として、公開授業及び授業研究会を下記2校で開催しました。

吉岡町立駒寄小学校

〔公開授業〕
 3年学級活動「3年3組の新しい係の仕事を決めよう」 木幡 望 教諭
 5年学級活動「達成感を感じられる長縄大会にしよう」 戸塚 順子 教諭
 駒寄小学校は文部科学省の人権教育研究推進事業を兼ねた授業公開を行いました。全クラスで「なかよし目標」を設定し、その目標の実現に向け、学級活動を柱にして人権教育を推進してきました。当日の授業では、計画委員会が進行する中、クラスのために何ができるかを考えて積極的に意見を発表する姿や友達の考えを尊重して発言する姿が見られました。そして、折り合いを付けながら合意形成を図ることができました。

吉岡町立吉岡中学校

〔公開授業〕
 2年道徳 「いじめを許さぬ心」【公正、公平、社会主義】 長野 智史 教諭
 吉岡中学校では、人権教育における11の重要課題の中から「子どもたち」を取り上げ、いじめを許さない態度の育成をねらいとした道徳の授業公開を行いました。資料『ひとりぼっち』の主人公に対するいじめについて、「クラスメイトはどのようにすればよかったのか」を自分事として考える姿が見られました。そして、それぞれの考え方、感じ方を交流することで、生徒はねらいとする価値の理解を深めていきました。
 本協議会を通して、互いを認め合ったり、尊重し合ったりすることで、児童生徒の自己有用感が高まり、自他共に大切にできる心を育てられることを参加者で共通理解しました。また、教師の人権感覚の豊かさが温かい学校、学級風土を築き、人権教育の土台になることを確認しました。

【学校教育係 人事担当】

1 臨時的任用教職員の休暇について

 以下の特別休暇が付与されるようになりました。

  • 生理休暇
     その都度必要と認める時間又は日数
  • 災害による住居損害
     7日の範囲内の期間(現住居が滅失、損壊した場合で、復旧作業等のため勤務しないことが相当と認められる場合)
  • 災害等により勤務しないことがやむを得ない場合、必要と認められる期間(地震、水害、火災、その他の災害、交通機関の事故、感染症の予防による交通制限及び遮断を含む)

2 スクール、サポート、スタッフの配置について

 今年度、管内の小中学校25校に新たに「スクール、サポート、スタッフ」を配置しました。授業準備の補助や印刷、配布業務、会計事務等、様々な仕事に携わり、先生方の仕事の負担軽減を進めていただいています。

3 小学校教諭2種免許状の取得について

 教員としての経験を基に、小学校教諭2種免許状を取得する場合、「中学校教員としての」3年以上の実務経験が取得の要件となります。ただし、平成31年3月31日までの小学校教員としての実務経験であれば、実務経験に含めることはできます。申請をする際に、御注意ください。

【総務係】

 公務災害認定請求様式の全面改正

1 改正の概要

 平成30年度から公務災害認定請求の提出書類の様式が大幅に改正され、新規の様式も追加されました。既存の様式は事実関係等を詳細に求める内容になり、これまで追加調査で使用していた書類等が新規の様式として追加されました。提出時には必要書類の確認をお願いします。

2 書類作成に当たっての注意点等

 今年度の申請事務を通して気になったことや主な注意点等をまとめてみました。

  • 公務傷病等診断書:所見欄の未記載が多いので、記載してもらうようお願いします。
  • 現認書、事実関係確認書:目撃したか報告を受けたか、どちらかの状況を説明してください。
  • 症状等経過報告書:負傷に対し初診までどう対処していたか詳細に記載してください。
  • 認定調査票と既往歴報告書:腰、膝等の負傷の場合両方必要で、公務起因性の判断材料になります。内容の修正や追加調査も多いです。
  • 公務災害等防止対策実施(予定)報告書:忘れていることが多いです。必要となる場合の方が多いので注意してください。
    • 総務係 027-232-6607
    • 学校教育係(人事担当)027-232-6416
    • 学校教育係(指導担当)027-232-6454
    • 生涯学習係 027-232-6512
    • FAX 027-232-4586

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教育委員会事務局中部教育事務所
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