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第38回定例記者会見要旨(12月16日)

更新日:2021年12月16日 印刷ページ表示
  • 日時 令和3年12月16日(木曜日)午後3時00分~3時55分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 18人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和3年12月16日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:1.1MB)

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について
3.直近の感染状況について
4.愛郷ぐんまプロジェクトの拡充について
5.新たな人材育成施設「tsukurun」について

質疑応答はこちらをクリック

 1.はじめに

 昨日、国土交通省で実施している建設工事受注動態統計調査について、データの書換えが行われた旨の報道がありました。
 本県も、法定受託事務として調査票の対象業者への配布及び回収を依頼され、令和3年度は、県内248の事業者に対して調査を行っていることを確認しています。県としては、あくまで法定受託事務ですので、他の都道府県と同様、国のマニュアルに基づいて事務を行っているということで恣意的なデータの改ざんは行っておりません。
 皆さまご存知だと思いますが、国土交通省は、ほとんどの都道府県にとって大変大切な省庁です。例えば、災害対応についても、台風19号の時には、当時の国交大臣に被害現場も視察していただきましたし、いろいろなかたちで、特に必要なインフラ整備だけではなく、災害が起こったときなどは、非常にご支援をいただいておりまして、当然、知事としても国交省との関係は大事にしています。
 そういう国交省の方から、さまざまな現場の方に指示があって、こういう形でデータをまとめてくれと言われて、県としては、それに基づいて作業をしていたということで、県土整備部の職員と話をしましたが、こうしたことが行われていたことは、全く県の方では気がつくような状況にはなかったということを申し上げておきたいと思います。
 基幹統計調査は、皆さまご存知のとおり、政府の統計の中でも特に重要とされているものです。宇留賀副知事も国にいたのでよく知っていると思いますが、国の政策立案とか、民間の経営判断、研究活動などに幅広く使われております。ですから、当然、これは正確性、信用性が極めて重要だと思いますし、こうした事態が起こったことは大変残念だと、まことに遺憾だと思っています。
 今後、国土交通省から、経緯や具体的な対応方針が示されるものと考えています。岸田総理ご自身もクリーンですし、国土交通大臣も非常に真面目でクリーンな方ですから、こうした事実が発覚したということであれば、やはり、原因や経緯をしっかりと解明していただいて、ぜひ政府から、国民の皆さまに説明していただくことがとても大事だと思っています。
 中央行政もそうですけれども、国民、住民との信頼関係はとても大切なことなので、ぜひこういうことが二度と起こらないようにしていただきたいと思っています。
 群馬県としても、これから示される国の対応方針を踏まえて、県として必要な対応があれば、適切に取り組んでまいりたいと考えております。

 それでは、本日の会見の主な項目です。スライドをご覧ください。
 本日は、「新型コロナ対策本部会議の結果」「愛郷ぐんまプロジェクトの拡大の中身」それから「新たな人材育成施設tsukurun」などについて発表させていただきたいと思います。

 2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について

 まず、対策本部会議の結果をご報告いたします。
 前回の警戒レベルの判断から2週間が経過いたしました。これを受けて本日、第69回新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催いたしました。18日土曜日以降の警戒レベルを決定させていただきました。本日は、その結果についてご報告したいと思います。

 スライドをご覧ください。警戒レベルに関するスライドです。
 明後日18日土曜日以降も、全県において、県のガイドラインに基づく警戒レベル1を維持することにさせていただきました。期間は12月31日金曜日までの2週間になります。
 現在、群馬県の感染者数は、人口10万人当たりで見ると、残念ながら全国トップになっています。
 しかしながら、先週の会見で申し上げましたが、現時点で医療がひっ迫するような状況には陥っておりません。このため、今回の警戒レベルについては継続するという判断をさせていただきました。なお、警戒レベル1における要請内容については変更はありません。
 ただし、後ほど、詳しくご説明させていただきますが、クラスターの影響もあって、東毛地域を中心に感染が拡大しております。この点については、知事として非常に強い危機感を抱いています。
 昨日、医療関係者の方々とも意見交換を行わせていただきましたが、医療関係者の方々も、私と同じような強い危機感をお持ちでした。県としても、こうした専門家の方々のご意見を踏まえながら、改めて気を引き締めて対応に当たってまいりたいと考えています。

 3.直近の感染状況について

 それでは、直近の感染状況をご報告いたします。
 スライドをご覧ください。新規感染者数の推移です。
 直近1週間の新規感染者数は、本日の新規感染者数15人を含めて、105人になりました。このうちの40人が、県内3カ所で発生したクラスターによる感染者になります。
 なお、桐生市の工場のクラスターについては、現在、追加で約300名の拡大検査を実施しております。この結果については数日のうちに判明する予定です。

 続いて警戒レベル移行の判断基準である、客観的な数値についても報告したいと思います。次のスライドをご覧ください。客観的な数値です。
 直近1週間の1日あたりの新規感染者数は15.1人ということで、基準の40人は下回っているということです。また、病床の使用率は10.9%まで上がってまいりましたが、これも警戒レベル1の基準の30%は、まだ大きく下回っている状態です。その他の指標に関しても、いずれも基準を下回っているという状況になっています。
 数値自体は、基準を下回っておりますけれども、冒頭申し上げたとおり、他の都道府県に比べて、群馬県の感染者が多い状況が続いていることは事実です。このため、現在の感染の傾向等についても、今日は詳しくご説明させていただきたいと思います。

 まずは、推定感染経路です。次のスライドをご覧ください。
 昨日までの直近1週間の新規感染者は106人ですが、3件のクラスター関連の感染者は、そのうち48人ということで45%を占めています。
 クラスター以外の感染者は58人ということで、これは全体の55%にあたります。そのうち、半数以上は経路不明の方々です。見つかっていない無症状の感染者が一定数いて、気づかないところで感染の連鎖が続いている状態だと分析しています。

 続いて、保健所ごとの感染状況についてもご説明したいと思います。スライドをご覧ください。
 地域別に見ると、クラスターの影響で桐生保健所管内の感染者がかなり多くなっていますけれども、伊勢崎とか館林がここにきて増えてきておりまして、東毛地域には本当に注意が必要だと思っています。
 なお、東部地域の各首長の皆さまには、感染者が増えている旨を改めてお伝えした上で、ワクチン接種の推進とか、感染防止対策の呼びかけ等の対策について、協力をお願いいたしました。私から首長に直接電話させていただきました。
 引き続き、市町村としっかり連携して、感染拡大の防止に努めていきたいと思います。

 続いて、感染者のワクチン接種状況です。スライドをご覧ください。
 2回接種済の方が53%、未接種の人が45%になっています。
 感染者に占める2回接種済の方の割合が高いですけれども、8割を超える接種率に鑑みると、未接種の方が感染する確率が、接種済の方と比べて相当高いということは言えると思います。

 続いて、療養者の状況です。スライドをご覧ください。
 現在の療養者については、自宅療養が全体の12%、宿泊療養が35%、入院されている方が53%になっています。
 また、入院されている方の症状についてですが、軽症が82%、中等症の方が15%、重症が3%になっています。
 現在の療養者のほとんどは、軽症または無症状の方々で、ワクチンによって医療への負荷は最小限に抑えられていると捉えています。
 以上が直近の感染状況についてです。

 今回、警戒レベル1を継続することといたしました。しかしながら、先ほどから申し上げているとおり、群馬県の感染者は、人口10万人比では全国でトップです。
 もちろん、ワクチンの効果もあって、現時点では、医療がひっ迫するようなレベルにはありません。このペースなら、十分に経済を回していけると考えています。この点に関しては先週の会見で申し上げましたが、県民の皆さまには、冷静に受けとめていただきたいと思っています。
 ただ、個別の事例を見ると、やはり中等症、重症者の方々がいらっしゃるのは事実です。本日の時点で重症者が2名、群馬県にもおられるという報告を受けています。加えて、新たな株であるオミクロン株に対する警戒も高まっているわけですが、現在、感染の主流を占めているデルタ株も、非常に感染力が強い変異株である点を忘れてはいけないと思っておりまして、ここを踏まえて、注意を怠らないことが大事だと考えています。
 こうした中で、昨日の医療関係者の皆さまとの意見交換会において、専門家の皆さまから、今後の対応等について、非常に有意義なご意見もいただいています。

 スライドをご覧ください。今後の対応に関するスライドです。
 まず、職場での感染防止対策の徹底、これが非常に大事だということが改めて確認されました。
 多くの会社で、執務室とか作業場等の対策については、すでに徹底されているわけですが、実は、最近の感染事例から、職場の休憩室、それから喫煙所等での感染防止対策に対して、指摘がありました。

 続いて、検査の早期実施です。これもとても大事だと思っています。
 今回は、過去のクラスター発生時における対応について、クラスターの芽が確認できた段階で事業者とも連携をし、より早く、広めにPCR検査を実施できていれば、感染の拡大を防ぐことができたのではないかという指摘もいただきました。
 こうした指摘を踏まえて県では、事業所における感染防止対策の徹底、疫学調査に対する、さらなる協力に関して、労働安全衛生を所管する、群馬の労働局長と知事の連名で全ての県内事業者の方々に改めて協力をお願いすることといたしました。
 加えて、外国籍の県民が多いという本県の特殊性にも鑑みて、多言語による情報発信、企業を通じた働きかけ等にも、より注力してまいりたいと考えています。

 県民の皆さまにもお願いしたいと思います。
 スライドをご覧ください。県民の皆さまへのお願いをまとめたスライドです。
 まず1点目。「ワクチン未接種の方は早期接種を」と書いてありますが、2回のワクチン接種が完了していない方は、なるべく早く接種を完了していただくよう、重ねて知事からお願い申し上げたいと思います。感染者が増えている中で、医療のひっ迫を防げているのは、ワクチンの重症化予防効果によるところが大きいと考えています。
 加えて、デルタ株はもちろんのこと、現在、懸念されている新たな変異株であるオミクロン株に関しても、WHOやCDCでは、ワクチン接種を最優先の対策として位置付けております。健康上の理由等でワクチンが接種ができない方以外は、ぜひ2回の接種を終えていただきますように、知事の方から改めてお願い申し上げたいと思います。

 続いて2点目です。ワクチンを打っていても、基本的な感染防止対策の徹底、これが大事だということも申し上げておきたいと思います。
 過去の会見でも何度も申し上げましたが、ワクチン接種が完了していたとしても、気がつかない間に感染し、誰かを感染させてしまうというリスクがあることを忘れてはならないと思います。マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、換気の徹底、こうした基本的な感染防止対策の徹底、毎回申し上げておりますが、ぜひ県民の皆さまに、ご協力をお願いしたいと思います。
 また、職場においては、先ほども申し上げたとおり、休憩所や喫煙所の対策も、忘れてはならないと考えております。どうしても、気が緩みがちになってしまいますけれども、休憩中も、マスクの着用とかソーシャルディスタンスの確保といった基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。

 最後に3点目です。「忘年会、新年会の際は十分注意を」と書かせていただきました。
 忘年会等の大人数での会食、飲み会の際には、十分な注意を払っていただくようにお願いしたいと思います。
 これから年末年始を迎えるにあたり、忘年会等を計画されている方もいらっしゃるかと思います。ブレイクスルー感染が増えていることを踏まえると、特にリスクが高いとされている会食には十分注意をしていただきたいと思っています。
 感染防止対策を講じたお店を、ぜひ利用していただきたいこともずっと言い続けてまいりましたが、これも何度も申し上げていることですけれども、お箸とかコップの使いまわしをしないとか、体調が悪いときは参加しないとか、こうした感染のリスクを抑えるための行動のご協力をお願いしたいと思います。
 加えて、マスクを外している時は絶対にしゃべらないようにする、マスク会食の徹底をお願いします。私も何度か会食をやりましたけれども、食べているときは黙食、しゃべるときはマスクをつけるという習慣を心がけておりますので、ぜひ県民の皆さまにも、マスク会食の徹底をお願いしたいと思っています。
 万が一感染してしまった場合には、保健所が疫学調査を行うことになります。感染されたご本人はもちろんのこと、ご家族や職場の方々にもお話を聞かせていただくことになります。そのときに、感染前後の行動等を正確に話していただくことが、その後の感染拡大を防ぐことに繋がります。
 このことは県の専門家からもたびたび指摘されております。県民の皆さまには、感染拡大防止のため、ぜひとも積極的に保健所の調査にご協力いただきますように、この点も、改めてお願いを申し上げたいと思います。

 なお、3回目のワクチン接種に関しても言及させていただきたいと思います。
 昨日、厚労省の専門部会において、モデルナ製ワクチンの3回目接種での使用に関する薬事承認が了承されました。早ければ今日にも、公費での接種対象となる見込みで、前倒しに関する具体的な方針に関しても、近いうちに国から示される見込みだと伺っております。
 この会見で何度もお伝えしておりますけれども、群馬県としては、3回目接種の前倒しに関しては、その対象をより幅広に対応していくべきだと考えております。
 現在、県内の感染者が他の都道府県よりも多い状況が続いている中で、特に感染者が多い地域にお住まいの県民の皆さまは、強い不安を感じておられると思います。こうした地域住民の不安を少しでも払拭するためにも、感染が拡大している地域においては、対象を広げて接種の前倒しを行うべきだと、私は考えています。
 加えて言うと、現在の群馬県の状況は、他の都道府県においても起こり得る全国的な問題だと考えております。
 国民の約8割が2回目の接種を終えている状況ですから、こういう状況においては、症状が出ないだけで、すでに感染している方々も相当数いると考えて、対応にあたるべきではないか思います。
 こうした中で、水面下で感染が拡大し続けて、ふとしたきっかけで表面化するという現象が、あちこちで起こってくる可能性もあると思います。今回のクラスターもそうですが、こうしたケースが今後増えていくことも想定して、3回目の接種はできるだけ早期に実施する必要があるのではないかと私は考えています。
 こうした県の考えを踏まえて、3回目接種の前倒しについては、国に対してすでに要望を行っております。
 厚生労働省、政府の立場もよく分かります。本当にこの問題は大変だと思いますし、いろいろな問題について、厚労省を中心とした政府の方々に、懸命に対応していただいていると群馬県は思っておりますし、今までも、新型コロナ対策全般について、政府とはしっかり連携を保ってきたつもりです。
 しかも、やはり厚労省もいろいろなことをおそらく考えなければいけないということで、ワクチンの在庫についても各都道府県で差があるということなので、しっかり公平性の観点も考えなければいけないという考え方もよく理解しています。
 その上で、今、群馬県がこれだけ全国に比べて感染者数が突出して多くなっています。もしかすると、群馬県で起こっている現象は、あちこちで起こってくる現象かもしれないと思います。ですから、公平性の問題やいろいろな配慮は十分分かりますけれども、やはり感染が拡大した地域から、しっかり前倒しで打っていくことが、私は大事なのではないかと思っています。
 例えばこれから、首都圏みたいなところで、群馬県よりも速いペースで、例えばオミクロン株みたいなものが広がって、急に感染者が増えて、その段階で、できるところから前倒しをしようと言って、急に政策を変更するのであれば、その前に、ある程度都道府県の判断で、在庫のワクチンを活用して、早めに手当をすることについても、ぜひ柔軟に考えていただけないかと思っています。
 山際経済再生担当大臣、堀内ワクチン担当大臣、厚労省の方にも、いろいろなルートで、このことを要望してまいりました。党の方にも、西村新型コロナ対策本部長、それから牧原秀樹厚労部会長をはじめ、党の幹部の皆さまにも、群馬県の立場を今一生懸命、実はご説明し、後押しをお願いしているところです。
 どこかで、岸田総理が前倒しについていろいろな中身を発表されるということになりますので、今のところは、医療関係者中心、高齢者施設でクラスターが発生したという限定的な場合に特例を認めるというかたちになっていますが、ぜひ一歩踏み込んで、面的にも広げて、そういったかたちの対応を、ぜひ可能にしていただくように、岸田総理にも改めてお願い申し上げたいと思っております。
 政府の立場はよく分かりますし、今までと同様、政府としっかり連携をしていきたいと思います。ただ政府の方にも、都道府県知事として、ここに暮らす人たちを何としても守らなければいけないという立場があることは、ぜひ同じ行政に関わる者として、ご理解いただきたいと思っています。
 いずれにせよ、県民の健康、命、そして暮らしを守るため、国はもちろんですけれども、市町村とも連携して、しっかり対応してまいりたいと考えております。

 4.愛郷ぐんまプロジェクトの拡充について

 それでは続いて、愛郷ぐんまプロジェクトの拡充についてご説明したいと思います。
 これが拡充の中身、対象拡大の中身です。
 12月31日金曜日を期限としていた愛郷ぐんまプロジェクトについて、1月4日の火曜日から1月31日の月曜日まで、対象を拡大して、追加実施することにいたしました。
 割引対象については、群馬県民のほか、栃木県、埼玉県、長野県、新潟県の隣接4県にお住まいの方々を加えたいと思います。
 愛郷ぐんまプロジェクトの第3弾に関しては、11月28日日曜日までの利用実績が、速報値で約16万6千人泊となるなど、大変好評をいただいております。ぐんまワクチン手帳を活用して、感染のリスクを抑えた上で、県民の方々に県内旅行を楽しんでいただき、新型コロナで疲弊した地域経済の回復に大きく貢献していると考えております。
 こうした中で、先月末に観光庁から、愛郷ぐんまをはじめとする県内旅行割引に対する支援期間を延長すること、さらには、隣県への旅行割引に対しても支援を行う旨の方針が示されました。
 県としても、年末年始後の閑散期にあたる1月についても観光関連事業者への支援を継続したいと考えておりましたので、こうした政府の取り組みを今回最大限活用させていただくことといたしました。

 次のスライドをご覧ください。拡大後の割引内容に関するスライドです。
 群馬県民に対する割引内容は、期間延長後も変わりません。
 ワクチンを2回接種された方、検査で陰性が確認できた方、同居する11歳以下の児童に関しては、1人1泊税込6,600円以上の利用で、5千円を割引させていただきます。また、2回のワクチン接種が完了していない方に対しても、3千円を割引させていただきます。
 他方で、隣接4県にお住まいの方に関しては、感染拡大防止の観点から、5千円割引のみの実施とさせていただきます。
 なお、市町村独自の取り組みである地域限定クーポンに関しては、群馬県民、隣接4県民双方を対象として、引き続き実施させていただく予定です。
 基本的な感染防止対策をとっていただいた上で、ぜひ多くの方々にご利用いただきますようお願いしたいと思います。
 なお、隣接県においても、それぞれ実施または予定している県独自の観光支援策に、群馬県民を隣接県民として割引対象に含めるかどうかといった検討を行っていると伺っています。
 また、県内での利用の際にも活用しているぐんまワクチン手帳は、隣接県でも利用できるように今相談を進めています。本県と同様の取り組みが広がることを期待しています。
 隣接県での割引事業の内容については、決まり次第、改めて県のホームページ等でご案内したいと考えています。
 全国的に感染が落ち着いている状況の中で、政府では、Go Toトラベル再開の検討も進んでいると聞いています。
 県としては、こうした政府の動きをしっかり注視しながら、新型コロナで疲弊した地域経済を立て直すための切れ目のない支援を、ぜひ実施していきたいと考えています。

 5.新たな人材育成施設「tsukurun」について

 続いて、新たな人材育成施設「tsukurun(つくるん)」についてご報告をしたいと思います。
 スライドをご覧ください。人材育成施設「tsukurun」に関するスライドです。
 今、県では、新・総合計画に掲げる「ぐんまのクリエイティブ拠点化」の実現に向けて、新たな人材育成施設の整備を進めています。この施設は、県内在住・在学の小中高生を対象に、3DCGとかですね、VR、VFX、こうした最新のデジタル技術を使った創作活動が体験できる施設になっています。また、eスポーツ、プログラミングなど、デジタル技術を学べるプログラムも充実させていきたいと考えています。
 こうした創作活動を通じて、新たな価値を生み出すことができる人材を育成することを目指していきたいと思います。
 施設の名称は、「tsukurun-GUNMA CREATIVE FACTORY」。「tsulunos」をちょっと連想させると思うんですけども、「tsukurun」ですね。庁内から募集した名称案の中から、外部のクリエイターの方々等の意見を伺った上で、決定いたしました。
 ローマ字表記で「tsulunos」とか「NETSUGEN」、こういったものとの連動性とかですね、クリエイティブな雰囲気もありつつ、語尾の「ん」には上州弁の特徴も想像されると。群馬県出身の方だったら分かると思うんですけど、「そうなん」とかね、「ん」というのを群馬県はよく使うんです。ジョジョの漫画だと「そうなんじゃないか」みたいな感じで、「ん」を使うということで、これ、非常に気に入っているんです。この「tsukurun」、とても群馬県らしい、いいネーミングだなと考えています。
 設置場所は、前橋駅前のアクエル前橋で、開設は3月の初旬頃を予定しています。
 これは全国で恐らく例がないと思います。こういうデジタルクリエイティブに特化した若者人材育成拠点として、関連業界からもかなり注目をされているということを申し上げておきたいと思います。

 次のスライドをご覧ください。
 施設内には、創作活動用のPCはもちろんですけども、映像合成技術である「クロマキー撮影」、あるいは、CGの映像等を作成するための「モーションキャプチャ」とかですね、自分で創作したものを3次元で再現できる「3Dプリンター」とかですね。こういう技術が体験できるスペースを設置したいと考えています。
 いずれも、実際プロの現場で使われる最新の技術で、こうした技術を県民が身近に体験できる施設は全国でもここしかないと思います。特に、小中高生が体験できるということが大事だと思ってるんですね。このことが子どもの将来の選択の幅を広げると。そういう意味では、知事としても大変注目する、非常に意義のあるファシリティではないかと思っています。
 また、スライドに完成イメージを掲載しましたが、入口正面に木材を多用するとか、デザイン的にも「tsulunos」とか「NETSUGEN」との連動性を考えております。洗練された落ち着いた雰囲気の仕上がりになるんじゃないか、すっきりした仕上がりなんじゃないかと期待しています。
 3月上旬の開設を目指しています。現在工事を行っておりますが、本日から公式ウェブサイトとSNSを開設させていただきます。利用形態等の詳細に関しては、今後も随時、情報提供していきたいと考えておりますので、ぜひご期待ください。メディアの皆さんにもぜひ、開設したら足を運んでみていただきたいと思っています。
 私からは以上です。

 質疑応答

新型コロナに関する今後の対応について

(記者)
 コロナの感染状況なんですが、人口10万人当たりで、最近群馬県、全国的にも多い状況が続いているということで、先ほど県としての対応についても言及されていましたけれど、労働局長との連名での文書の発出、これはもうなさったんでしょうか。

(知事)
 武藤健康福祉部長から、正確に答えてもらいます。どうぞ。

(健康福祉部長)
 今、方針を決めさせていただきまして、具体的なやり方については調整をさせていただいているところであります。近日中に出したいと思っております。

(知事)
 できるだけ早く。

(記者)
 多言語による情報発信ということもありますけれど、具体的にどういった手法を想定されているのでしょうか。

(健康福祉部長)
 それもこれからいろいろ調整していきますけども、いろんな方法があると思います。チラシみたいな形のものもあるでしょうし、SNSを活用したものもあるでしょうし、FM放送などもたくさんあるかと思いますので、本当に届く方法でなければ意味がないと思っておりますので、お住まいの方たちに確実に届く方法ということをしっかりと検討して、実行していきたいと思っております。

(知事)
 これはね、特に群馬県東部、かなり外国籍の県民の多い地域では、これまで、それぞれの首長さんが努力をされておりますが、さらにできることを考えていくと。さらに強化していくということです。

(記者)
 東毛地域は外国籍の方が多いですけれども、以前もやられていたかもしれないんですけれど、コミュニティにキーマンになるような方がいらっしゃると思いますが、そういった方々へのアプローチとかもお考えなんでしょうか。

(知事)
 それは当然のことで、ご存知のとおり、他の都道府県でやってるかどうか分かりませんけれども、知事と外国籍県民のコミュニティの代表者とのミーティングを何度かやらせていただいて、その中である程度、キーパーソンも決めて協定を結んだところもありますから、こういう協定をさらに広げていって、そのキーパーソンを通じてコミュニティに浸透させるという枠組みができているとこもありますから、それもしっかりやっていきたいと思います。

愛郷ぐんまプロジェクトの拡充について

(記者)
 愛郷ぐんまですが、期間の延長、それから対象地域の拡大、これは観光庁の方針も踏まえてということですが、この期間延長を1月の末までとしたのも、観光庁の通知の内容になっているんでしょうか。

(知事)
 戦略セールス局長、どうぞ。

(戦略セールス局長)
 国のスキームですと、最長で3月10日までというのが示されております。ただ群馬県といたしましては、まずは1月、宿泊施設の閑散期を支援したいなというところで力を入れていきたいと思っております。
 また、2月以降、国のGo To トラベルも始まるという情報もちらほらありますので、その辺を見据えて、とりあえず、まずは1月31日までに全力を挙げて、観光誘客を進めていきたいと考えております。

(記者)
 知事に伺います。対象県民を広げましたけれど、コロナがない平時であれば、関東を中心に、群馬はかなり来ていただける地域なのかなと思うんですけれど、このコロナ禍ということで、近隣に絞って拡大されたんだと思うんですけれど、対象県民を拡大することへの期待があれば伺いたいのですが。

(知事)
 ご存知のとおり、何か補足があれば戦略セールス局長に追加でお話していただきますけれども、第3弾の愛郷キャンペーンもかなり好調で、観光地にはですね、オミクロン株騒動もあったんですけれど、相当、人が戻ってきていると思います。もともと群馬県は、特に首都圏からの方々はかなり来ていただいてるんですけれども、これを隣県にも拡大することによって、今、なかなか好調な滑り出しというか、効果が出ていますので、それがさらに効果が上がればいいなと思っています。

(戦略セールス局長)
 愛郷ぐんまで、マイクロツーリズムの推進ということで、群馬県民の方々が、今まで意外と行かれてなかった群馬県内の温泉地、非常にたくさん行っていただけるようになって、同じ県内にこんないいところがあったんだということで、再認識していただいたというのは非常によかったなと思っております。
 ただ、県内の温泉地の入り込み客数を見ると、やはり東京都ですとか、今回東京は入らないんですけれども、埼玉県方面、あるいは隣県からのお客さまを非常に多く迎えていらっしゃるので、今回1月についてはですね、国のスキームもそういうふうになったということもあるので、それを機会に隣接県に拡大したということで考えております。

tsukurunについて

(記者)
 「tsukurun」についてですが、最先端技術を体験することで、先ほど知事からも、子どもの選択の幅を広げるというような言及がありましたけれど、実際ここで体験した子どもたちがですね、最終的にこんな形で育っていってくれたらいいなという、そういった期待があったら教えてください。

(知事)
 ちょっとまた担当課から説明させますけれども、やっぱりね、すごく人材育成にいいと思うんですね。こうした最新の技術を子どもの頃に経験することによって、さっき言ったように選択肢が広がって、ここからですね、いろんなクリエイターが出てくるようになればいいなと思っています。
 何か担当課として、どうぞ。今の点について。

(eスポーツ・新コンテンツ創出課長)
 こちらの「tsukurun」につきましては、最新・最先端の技術を使ったことで、そのスキルを習得することも一つなんですが、もう一つ重要なことといたしましては、そこで自分の好きなものを作り上げようという創作意欲をしっかり高めていただこうと考えております。
 こうすることによって、未知の領域に自ら飛び込んで自分がやりたいことをやれるという、そういったスキルというんでしょうか、そういった経験を積んでいただきたい。しかもそれは、デジタルの技術を使った上で、その技術を積んでいただきたい。これはあらゆる産業であるとか、行政であるとか、そういうところでも、新しい時代の人材を育成できると考えております。

(知事)
 今、eスポーツ・新コンテンツ創出課長から話があったんですけれど、かなり頑張ってやっていただいてると思っていて、評価してるんです。
 eスポーツなんかもね、少し後発だったけれど、この間の実況王選手権がかなり大きく取り上げられたり、レッドブルともやったんだけど、この間ラジオで対談したeスポーツ関係のプロデューサーというかCEOがね、今すごく群馬が熱いと業界の中で言われているらしいです。どうしてこんなに熱いのかと。そういう意味でいうと、相当ここの課に頑張ってもらってるんで、引き続き頑張ってもらいたいと思います。
 この施設も全国にないので、群馬ならではのモデルになればいいなというふうに思っています。

ぐんまワクチン手帳と国のワクチン接種証明アプリの併存について

(記者)
 ワクチン接種の証明アプリのことでお伺いします。群馬はぐんまワクチン手帳があって、30万人近く登録してうまく活用しながら、愛郷ぐんまキャンペーンなどにも利用されています。
 来週20日から、デジタル庁の開発したアプリの運用が始まります。2つアプリができるという形になるので、この状況をどう見ていらっしゃるのかということと、それが今後、ワクチン手帳の運用にどういう影響を与えていくのか、また群馬としては、いち早く、経費も抑えながら開発されているので、一定の役割を終えたと見るのか、今後もいろんな形で使っていくようになるのか。
 政府のアプリは、マイナンバーカードとの結びつきというのもあるので、なかなか普及面で課題がありますし、ただ一方では、全国とか海外とかを見ると、幅広く使えるという面もあるので、この辺をどうご覧になっているかお聞かせください。

(知事)
 宇留賀副知事からやってもらいましょう。

(宇留賀副知事)
 政府のアプリと群馬県のアプリが共存していくというのが、当面はいいのかなと思っていまして、先ほど、記者さんからもお話があったように、国のツールはマイナンバーカードがないといけないというところで、利用者が現時点でいうと、少し限定的になってしまう部分もあります。一方、群馬県のツールはLINEで非常に簡便にできると。
 ただ、国のツールであれば海外に行く時にも使えるし、基本的に全国で使えるというメリットがあります。一方、群馬県は、先ほど愛郷ぐんまに関して隣県でも使えるようになってくるというのがあるんですけれど、基本的に群馬県内というところに止まるので、利便性だったり、取得のしやすさというところと、利用用途の広さというところでいうと、上手く双方を活用していくというのが当面はいいのかなと思っていますし、国からもですね、群馬県のツールといろんな形で連携しましょうという話はしているので、そういった形で進めていきたいと思っています。

(知事)
 今、宇留賀副知事が言った話なんだけれど、国との連携はマストだと思っていて、例えばね、今回、群馬県が全国に先駆けてこのワクチン手帳を導入する前には、当時の官房長、平井デジタル担当大臣、それから西村さん。三人にちゃんと報告をして、群馬県で先行してやるけど、後から出てくる国のアプリともいろんな形で連動したいということで、ご了解を得て始めたので、これからも、この2つが併存する中でも連携できるような形をとっていきたいということで、牧島大臣含めて、そういう方々にもよく説明しながらやりたいと思っています。
 あと、宇留賀副知事が言った、国のパッケージが国内外にも広がっていくということになると、これマイナンバーカードですよね。だから、そのマイナンバーカードの普及というのも、県の大きな課題になってくるので、今ね、デジタル先進県を目指したいろんな取り組み、かなり高い目標を立てたんだけど、相当頑張ってるんですね。その中でもやはりですね、大きな課題はマイナンバーカードの普及だと思って、これは今まで以上に力を入れていかなくてはいけないと思っています。

職域接種について

(記者)
 ワクチンの3回目接種でお伺いします。1、2回目で実施された、いわゆる「群馬モデル」、県営センターを使っての職域接種ですが、3回目でも実施されるお考えでしょうか。

(知事)
 そういうことですが、新型コロナワクチン接種推進局長から正確に説明させていただきます。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 国の職域接種につきましては、12月から申し込みが始まったということで、本県においてもですね、初回接種において、23の企業の方で、この国の職域接種を活用されております。この23の企業が対象ということになりますので、正確な数字はまだ分からないんですけれども、3回目についてもこれを利用したいという企業さんは、県内にもあると伺っております。

※県営ワクチン接種センターを使っての職域接種については、2回目からの接種間隔などの国の方針が示されてから正式に市町村や関係企業と相談する予定であり、現在のところは未定

県営ワクチン接種センターの開設時期について

(記者)
 今日3回目の接種について、モデルナが厚労省の方で特例承認されました。これで、県営ワクチン接種センターは2月に開設予定だったと思うんですが、今日決まったことで、多少ずれたりする可能性あるんでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 薬事承認が今日、厚労省の分科会で、審議会で承認されたということです。この後、国からですね、実際にモデルナを使った接種の取り扱いについて通知が来ると思っております。その通知の内容に従って、対応準備をしていきたいと考えております。

(記者)
 今のところは、例えば、前倒しになるとか後ろ倒しになるとか、そういう直接的な影響は今のところない、まだちょっとはっきりしないということですかね。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 具体的なところについて、まだ県の方にお知らせいただいてないので、そこは何とも言えないところでございます。

(知事)
 国の方針の中身が分からないと。

(宇留賀副知事)
 群馬県としては1日も早く、特に東毛を中心に、エリアでやりたいという希望を持っているんですけれども、これまでの報道を見ると、なかなか厚労省はそういう方針を出してくれていないところもありますし、また、通知自体は、間もなく出るんじゃないかと思うんですけれど、そこがまだ届いていないので、そこを見てすぐ決定していきたいと思います。

アニメ「ぐんまちゃん」に関する群馬テレビの差し替え対応について

(記者)
 県がお作りになった、ぐんまちゃんアニメについてなんですけれども、一部で放送が見送られたという事実がございましたが、知事の受けとめをお願いしたいと思います。

(知事)
 ぐんまちゃんアニメの、(12日)日曜日の回がですね、群馬テレビの放送で差し替えられたということは事実です。記者さんのおっしゃったとおりです。
 まずですね、群馬テレビは民間の会社ですから、しかもメディアなので、群馬テレビ局のメディアとしての判断、民間の判断というものは、これは尊重しなければいけないと思っています。
 群テレは以前からちょっと申し上げましたが、おそらく全国に10社程度(13社)しかない独立系のテレビ局ということでですね、やはり映像を持っていることもあって、もちろんエフエム群馬との連携も大事にしてるんですが、群テレには非常に大きなポテンシャルがあると思ってますし、ぜひですね、もっと群馬県の独立局としてぜひ頑張って欲しいなと、こういう強い気持ちを知事として持っているということを、まず申し上げたいと思います。
 その上で言うとですね、このぐんまちゃんアニメは、県としてもですね、これは本当に一生懸命作ってきたんです。県としてしっかり予算を取ってですね、自信を持って一生懸命作ってきた作品なので、やはりですね、前回の(放送で最新話を)、群馬県民の皆さまに届けられなかったっていうのは、率直にとても残念だと思っています。なおかつこれは、テレビ神奈川が中心になってコンソーシアムみたいなものを組んでいただいてですね、関東のTOKYO MXを含む(ローカル局)6局と(関西2局)、それから20以上の配信サービスですよね、dTVとかHulu、こういうところでも同時にやってるんですけれども、群馬テレビ以外、この回を差し替えたところはどこもなかったということを考えると、とにかくもう1回言いますが、群馬県民の皆さまに、群馬県が一生懸命作ったアニメを届けられなかったっていうことについては、本当に知事としては残念に思っています。
 この件についてはですね、報道によれば、この理由はですね、ぐんまちゃんの、前々回の回か(10月24日放送の回)に、ぐんまちゃんがおじさんと競輪場に行くシーンがあったということで、これ、ぐんまちゃんが切符を買っているわけでもないし、中身を見たんですけれど、私は問題ないと思っていますが、これが少し青少年、子どもたちによくない影響を与えるんじゃないかみたいな指摘をBPO(放送倫理・番組向上機構)に対してされた方がいて、それをBPOが群馬テレビに確認をしたということで、群テレの方で、民間会社として、ご判断をされたということだと思うんですけれども、まず、BPOは全く何の決定も下していないということと、それから、こういうことがあってもですね、他のテレビ局も配信サービスもすべて、これは問題ないと判断して、放送したということを考えると、もう1回言いますが、やっぱり群馬県民の皆さんに届けられなかったということは、知事としては大変残念に思っています。
 このことについて言うとですね、オート(レース)とか競輪、それから競艇、群馬テレビが差し替えた回はですね、ぐんまちゃんがおじさんと競艇場に行くという回だったので、おそらく中身もいろいろと判断されて、民間会社として決定されたんだと思うんですけれども、この回の中身も見てみたんですが、特に私の目から見て問題は全く感じられなかったということで、このことについてですね、例えば、伊勢崎オート、公営競技、これについていろんな意見があるのはいいと思うんですけれども、これ、例えば伊勢崎オートを所管する伊勢崎市長さん、それから競輪を所管している前橋市の山本龍市長さん、それから、競艇を市の事業として展開しているみどり市の須藤市長さん、こういう方々とですね、いろいろとこの件について意見交換をさせていただきましたが、この3人の首長さんはですね、この問題については非常に違和感を持ってらっしゃいました。
 私も個人的によくその気持ちは分かるなと思うんですけれど、例えばこの公営競技というものは、伊勢崎オートなんかもそうですけれども、競艇ももちろんそうですし、競輪もそうなんですけれども、この産業の収益はですね、その街の振興に使われているわけですよね。例えば教育振興とか、あるいは市民の皆さんに必要なインフラ整備。こういうことに非常に活用されているということをですね、そういう意味で言うと、3人の首長さんは違和感を持ってらっしゃいました。
 もう1回言いますが、民間会社、メディアの判断、これはもちろん尊重しなきゃいけないと思うんですが、私がちょっと心配しているのは、今回、競輪場が出てきた、競艇に行くシーンが出てきたということで、BPOは何の判断も出してないんですけれど、放送を取り止めた、差し替えたということになると、まるで、この公営競技が、子どもたちが見てはいけない、あるいは青少年にとってよくない、こういうふうに判断しているかのようにね、お膝元のこの群馬県においてですね、そういうふうに取られてしまうということをちょっと懸念しています。
 やはり、例えばね、競輪選手を目指す子どもだっているわけですよね。競艇の選手を目指して頑張っている子ども、人達もいるわけですよね。こういう人たちは、やっぱり誇りを持ってそういう道を選んでるんであって、群馬県の新・総合計画でも言っているように、群馬が目指すのは多様な社会なんで、いろんな人生があっていいと思うので、そうやって、例えば競輪選手を目指している方々の気持ちを傷つけないのかなとかね。あるいは、例えば、みどり市の競艇だったら、この産業で雇用を得ている大勢の方々がいるんですよね。そういう方々が、自分が携わっている仕事が、まるで子ども達に見せてはいけないものであるかのような、印象を与えるとすると、それはとても残念だなと思っています。
 もう1回言います。群馬テレビには独立局として、前から言っているように非常に期待している面があるんですが、群馬テレビでオートとか、競艇とか、競輪を中継してるわけじゃないですか。例えば、夕方とかも確かオートとか生中継をやっているわけですよね。夕方って子どもも見れるわけなんで。だから、そこら辺は少し思うところはあります。群馬県としては自信を持って制作したものなので、これはなぜなのかということは、ちょっと問い合わせをしたいと。
 でもそれはですね、やはり群馬県が契約しているテレビ神奈川に対してやるべきだと思っているので、このコンソーシアムを組んでいる、群馬県が契約したテレビ神奈川にはですね、何でこういうことがあったのか、その理由はですね、ぜひお聞きしたいなと思っています。
 最後に申し上げますけれども、ぐんまちゃんアニメのファンって、すごく多いですよね。やっぱり、今回、放送されなかったことで、本当にがっかりしている方々が大勢いるということもSNS上で知ってですね、今回のことは、知事としてはとても残念だったんですけれども、一生懸命作ってきて、ぐんまちゃんを楽しんでいただいている方々が群馬県だけじゃなくて、全国各地にいるということは、すごく嬉しいなと思います。
 ちなみに、私も政治家として二十何年間国会議員をやってきて、実はその中でいろいろ番組を作ったりとか、そういうこともやってきたんですが、BPOに対しては、いろんな意見が出るということは普通のことだと思うんですけど、例えばですね、今放送されている「鬼滅の刃『遊郭編』 」、「音柱」が出てくるんだけれど、この「遊郭編」というだけでも、子どもが見るのに遊郭はどうなのかというような意見が出てきてたりとか、それは他のアニメでもこういうシーンが問題じゃないかみたいなことは、常に意見が出てくるもんなんでね。
 でも、放送を取り止めるところはないので、それを言い始めるとたぶんどんなアニメも放送できないんじゃないかなと思ったりするのは、今のは知事というよりも、少年ジャンプを創刊号からずっと読んでいるアニメ研究家としての意見ですね。
 ちょっと長くなりましたが、すいません。ちょっと、ぐんまちゃんアニメに思い入れがあるのでそういうことです。

愛郷ぐんまプロジェクトについて

(記者)
 愛郷ぐんまプロジェクトについて、確認したいんですけれども、延長の期間が1月31日までで、Go Toトラベルの開始などにより中止となる場合もあるとありますけれども、基本的にはGo Toトラベルと重ならないようにするということでよろしいですか。

(知事)
 せっかく来ていますので、戦略セールス局長からお願いします。

(戦略セールス局長)
 Go Toトラベルが始まればですね、二重にならないように、せっかくの財源ですので、それぞれでというふうに考えております。

(記者)
 コロナの感染の状況によってはとあるんですけれども、警戒レベルが今は「1」ですけれども、「2」以上になったらとか、「3」以上になったらとか、そういった基準はありますでしょうか。

(戦略セールス局長)
 レベル3になるとですね、国の方でも、今の地域事業支援、地域観光支援というスキームが、一応ストップというような形になると知らされております。

(記者)
 レベル3になったら中止と・・・

(戦略セールス局長)
 その前にどういうふうにするかということを、県として主体的に判断していくということだと思います。

人材育成施設「tsukurun」について

(記者)
 先ほど発表があったの小中高生向けのデジタル拠点の「tsukurun」について伺います。今回、県の事業で整備されたということで、実際に稼働される際は、例えば県内の小中学生の方の費用負担だったりとか、無料でやるのか、それとも有料でやるのか、何かコースを作ってやるのか、その辺について今分かる範囲、検討されている範囲でどのように考えているのか教えてください。

(知事)
 eスポーツ・新コンテンツ創出課長、お願いします。

(eスポーツ・新コンテンツ創出課長)
 基本的には無料ということを想定しておりますが、ただ実費負担を伴うようなイベントであるとか、あるいはそういったコースであるとか、そういうことについては、今後詰めていきたいと考えております。

(記者)
 今回、3DCGだとかVRとか、結構、最新技術を導入されると思うんですけれど、こういうデジタル技術はかなりスピード感を持って進化していく中で、1年、2年のスキームだと時代遅れになってくるようなこともあると思うのですが、その辺の機材の更新もかなり長期間のスパンで考えられているのでしょうか。

(eスポーツ・新コンテンツ創出課長)
 その件につきましてはですね、全国で初めての取り組みということでございますので、今後また状況を見ながらですね、しっかりと検討してまいりたいと思っております。

知事メッセージ

 よろしいでしょうか。
 それでは、最後に知事の方から、県民の皆さまに改めてお願いを申し上げたいと思います。
 今日の会見でも申し上げましたが、感染は総じて抑えられているものの、皆さまご存知のとおり、群馬県のですね、人口比の感染者数が全国トップということがしばらく続いております。特に感染が多くなっている地域の県民の皆さまには、不安を与えているかもしれないということで、この点は知事としてですね、皆さまにご心配をおかけしていることを申し訳なく思っております。
 しかしながら、我々としては、クラスターを早めに発見してですね、冷静沈着にここに対処していくということで、現時点では医療ひっ迫が起こるような状態にはなってないということは、皆さまに冷静に受けとめていただくと同時にですね、やはりこのまま感染が広がるような事態になってはいけないということで、私の方から特に感染が広がっている市町村長にはご連絡させていただきました。
 それぞれの市町村も本当に努力をされておりますが、県とも協力してさらにさまざまな対策をしっかり打っていきたいと。今日、県内の企業に対してですね、少しまた新たなアプローチをするということも発表いたしましたが、こうやってしっかりとやってまいりたいとい思っています。県民の皆さまにも、引き続き感染防止対策のお願いしたいと思っています。
 ある人から電話があって、「群馬県がすごく多くなってるじゃないか。東毛の方が多くなってるので、少しでもワクチンの前倒しができないのか」というご意見をいただいて、これは今日もご説明しましたが、政府に今いろいろとお願いをしています。
 政府は政府で、こういう状況の中で特に厚労省が中心になって、大変努力をされているということで、政府の立場もよく分かるので、よく政府の方針も見ながら、県としては連携をしていきたいと思いますが、何度も申し上げますが、今日も申し上げたんですけれど、やはり増えていったら、その地域を前倒しで手を打っていくことが、中長期的には必ずいいと私は思ってますし、県民の皆さまもそうお感じになっているかもしれませんが、群馬県は今たまたま3つのクラスターが起こってしまったという、もう1回言いますけれども、群馬県の東、特に今桐生の2カ所で起こっていますが、これは濃厚接触者以外の方にもPCR検査を拡大したところ、無症状でもやはり感染している人たちが見つかったということで、これはですね、首都圏においては、どこでも起こり得ることだと思うんです。
 オミクロン株みたいに、しかも症状は今のところ重症化しないという可能性が高いようですが、まだ分からないと、完全には。これが急速に広がってから一気に方針を変えて、リスクのあるところからやりましょうということになると、一足遅れるんじゃないかと。
 それならば、今のうちから、やはりですね、大きくなる前にしっかりと手当ができるような、少し柔軟な対応を国にしていただきたいということを、再三お願いを申し上げていまして、与党の私のかつての仲間の皆さんにも、そういうことを今お願いしている状況ですので、これは、引き続き知事としても努力してまいりたいと思っています。
 県民の皆さまのご協力でやっとここまで、第5波はしっかりと抑えることができたんですけれども、もう1回言いますが、群馬県がちょっと今なかなか難しい状況になっておりますので、引き続き県民の皆さまには、基本的な感染対策の徹底を改めてお願い申し上げたいと思います。
 それから今日、たまたまぐんまちゃんのご質問も出たので、アニメの話もしましたけれども、来週はですね、おそらく群馬テレビも含めた、テレビ神奈川はもちろんですけれども、関東6局と、関西2局、それから20を超える配信サービスHuluもdTVもやってますが、来週はきっと放送していただけると、来週の番組はですね、ぐんまちゃんアニメを楽しみにしていただいている県民の皆さまにも届けられると思います。
 何か新しいキャラクターも出てくるらしいので、今までの作品の中でも出色の出来だと伺っておりますので、ぜひ皆さん、ぐんまちゃんアニメ、お時間ある方はお子さんと一緒に見ていただければ、大変嬉しいです。
 今日の会見はこれで終わりたいと思います。記者の皆さまには、今日もちょっと長くなりましたが、お付き合いいただきましてありがとうございました。