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鳥獣害対策特別委員会が県外調査を実施しました(平成25年11月6日~8日)

1 調査目的

 下記事項について県外調査を実施し、今後の本県施策の進展に役立てます。

  1. 県土における鳥獣被害対策に関すること
  2. 鳥獣の適正管理に関すること
  3. 鳥獣による人身被害対策に関すること
  4. 狩猟者の確保に関すること

2 調査期間

 平成25年11月6日(水曜日)~8日(金曜日)

3 調査内容

(1)島根県庁(島根県松江市)

 野生鳥獣による農作物被害金額は年間約200億円を上回っており、被害のうち、全体の7割がシカ、イノシシ、サルによるものであり、特に、シカ、イノシシの被害の増加が顕著となっています。
 鳥獣被害は、営農意欲の減退や耕作放棄地の増加等をもたらし、被害額として数字に現れる以上に農山漁村に深刻な影響を与えることから、鳥獣被害防止対策が必要不可欠となっています。
 鳥獣被害が深刻化している要因としては、鳥獣の生息域の拡大、狩猟による捕獲圧の低下、耕作放棄地の増加等が考えられます。
 平成24年3月に鳥獣被害防止特措法が改正されたことを踏まえ、鳥獣被害対策実施隊の設置促進・活動強化や、効率的・効果的な対策をさらに推進する必要があり、また、行政区域を越えて移動する鳥獣に対する広域的に連携した取組、地域の指導者の育成や捕獲鳥獣の食肉利用の促進等の対策を推進することが必要です。
 島根県では、平成15年度から「しまね鳥獣対策指導推進事業」を実施しており、鳥獣対策専門員、同指導員を設置し、現地での被害防止対策などの指導を行う人材を育成すると共に専門員、指導員の活動を支援するツールとしてビデオ・DVD「しまねのイノシシ対策」や冊子の作成も行っています。
 ついては、本県における鳥獣害対策施策の参考とするため、当県における鳥獣害施策等について調査しました。

(2)島根半島シカ被害対策現場(島根県出雲市)

 野生鳥獣による被害は年々増加しており、特にシカの被害は農作物への被害にとどまらず、樹木の皮はぎや食害による森林の荒廃や植生の壊滅、土砂の流出に繋がるなど、災害ともいえるような被害を受けるため、早急な捕獲・被害防止対策や個体数管理などの対策が求められています。
 ついては、島根県におけるシカ被害対策を実施している現地の状況を調査しました。

写真:調査の様子1
シカ被害現場にて説明を受ける

(3)島根県中山間地域研究センター(島根県飯石郡飯南町)

 島根県中山間地域研究センターは、平成10年、中山間地域が抱える様々な課題の解決に取り組み、持続可能な活力ある中山間地域を取り戻すため、中山間地域を総合的、専門的に研究する全国初の研究機関として設置されました。
 当センターには、森林・林業部門、農業畜産部門、鳥獣対策部門の各分野の研究機能が集約され、地域研究部門とともに分野横断型で試験研究や技術指導、情報提供などに取り組んでいます。
 特に、鳥獣対策科においては、イノシシ、ニホンジカ、ニホンザル、ツキノワグマ、アライグマ等の生息分布や生息数の変動、被害実態の把握、効果的な被害対策などについての調査研究を実施しており、生息地管理や個体数・被害管理などによる永続的な「人と野生鳥獣類との共存」を目指しています。
 ついては、本県における鳥獣害対策施策の参考とするため、当センターにおける取組・研究事例等について調査しました。

写真:調査の様子2
中山間地域研究センターにて簡易わなの説明を受ける

(4)美郷町-イノシシの捕獲から資源化までの取り組み-(島根県邑智郡)

 美郷町は、サルやイノシシの被害に対し、従来の猟友会への依存体制を改善し、農家や自治体関係者も含めた駆除班を編成して、農家主体の対策を進めています。
 休止していた既存の食肉処理施設をイノシシ処理施設として活用し、捕獲個体の資源化にも取り組むことにより、捕獲鳥獣の処分負担の軽減、捕獲頭数の増加に繋がっています。さらに、イノシシ肉を「おおち山くじら」と命名し、ブランド化することにより、町の特産品として食肉を出荷するほか、食肉加工品や皮革製品を開発・販売するなど、イノシシの捕獲から資源化までを行う取組みには多くの町民が関わり、地域活性化のツールとして活用しており、「おおち山くじら生産者組合」は、平成24年度鳥獣被害対策優良活動表彰において、農林水産大臣賞を受賞しました。
 また、町では、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センターと包括協定を結び、連携して鳥獣害対策に取り組んでいます。
 被害対策のキーパーソンは農家の女性参画であると考え、先進的な取組をおこなう吾郷(あごう)地域婦人会においては、鳥獣被害に強い畑づくりを学ぶ実習ほ場として、「青空サロン」を作るなど、先進的な実践対策を学び、家族や集落内で話し合い実践を重ね、イノシシ避けの柵を手作りし、サルの侵入を防ぐ防護ネットにも工夫を凝らすなど、サルやイノシシに強い畑づくりに取り組んでいます。
 ついては、本県における鳥獣害対策施策の参考とするため、当町における取組事例等について調査しました。

写真:調査の様子3
実習ほ場「青空サロン」にて

4 出席委員

 委員長:関根圀男、副委員長:織田沢俊幸
 委員:黒沢孝行、委員:須藤昭男、委員:狩野浩志、委員:福重隆浩、委員:岩上憲司、委員:あべともよ、委員:臂泰雄、委員:清水真人


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