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群馬県の社会基盤づくりに関する提言(平成26年3月13日)

 戦後、積極的な社会資本整備が進む中で築かれた社会基盤の数々は、わが国の国民生活と経済活動を支え、高度経済成長をもたらす大きな要因となった。
 しかし、先進国として成熟期に入った現在では、経済的低成長期の到来や少子・高齢社会の進展など、わが国の社会情勢は大きく様変わりし、社会基盤のあり方に大きな転機が訪れている。
 本県の現状に目を向けると、都市のスプロール化と中心市街地の空洞化、中山間地や農村地域の衰退、モータリゼーションの進展に伴う公共交通機関の衰退などが課題となっており、その対策が求められている。また、3年前に発生した東日本大震災は、まちづくりにおける防災・減災対策の必要性を改めて知らしめたが、一方東京圏からのアクセス性の良さや災害が少ないという本県の優位性が再認識され、バックアップ機能誘致に大きなチャンスが生まれている。さらに、長く活用方法を検討してきた高崎競馬場跡地では、交流人口を増やすことで本県経済を活性化させることを目的として、コンベンション施設の整備計画が進められている。
 人口減少社会における社会基盤整備のあり方が問われている今、これらの施策を相互に連携させながら、新たな視点で県土づくりを進める必要がある。
 ついては、県当局におかれては次の事項に留意され、群馬県が大きくはばたくための社会基盤づくりに取り組まれるよう、強く要望する。

  1. 公共交通については、鉄道事業者間及び路線間の乗り継ぎ改善や鉄道と路線バスの連絡強化などにより、利用者の利便性向上と利用促進を図ること。
  2. 中小私鉄等3路線や路線バスについては、自立経営を基本としつつ、交通弱者や通勤・通学利用者の足を確保する観点から、必要な支援と指導を行うこと。
  3. まちづくりの概念に景観などにも配慮した都市デザインの考えを取り入れ、魅力的な街並み整備を進めること。
  4. ぐんま“まちづくり”ビジョンに係る市町村アクションプログラムについては、作成段階から積極的に支援に関わり、県施策との調和を図ること。
  5. 中心市街地の活性化について、街中に人を呼び込み、賑わいを取り戻す取組には長い時間を要するため、県はそうした事業者を粘り強く支援すること。
  6. 中山間地、農村地域において、地域活性化や持続可能なまちづくりに向けて新しい事業に取り組む市町村を積極的に支援すること。
  7. まちづくりの主体は市町村という考えに拘われず、県自身も様々な振興施策を展開し、全県的な発展を図ること。
  8. 高崎競馬場跡地のコンベンション事業については、今後も県議会の議論と、広く県民や地域住民、関係団体、及び専門家の意見やアイディアを取り入れ、群馬らしさや地域景観、自然エネルギーの活用や防災拠点としての機能等に配慮した明確な設計コンセプトのもと、機能的な施設となるよう、十分な検討を行うこと。
  9. バックアップ機能誘致については、充実した交通体系や自然災害の少なさなど、本県の優位性を最大限に活かし、官民含めあらゆる施設の誘致に努めること。
  10. 防災・減災対策においては、災害備蓄の強化や防災教育の実施など、ハード整備とソフト対策の両面の充実を図り、安全・安心な県土づくりを進めること。

 以上、提言する。

 平成26年3月13日

 群馬県議会社会基盤づくり特別委員会

 群馬県知事 大澤 正明 様


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