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障がい者・子育て対策特別委員会(平成26年3月7日)

1.開催日時

 平成26年3月7日(金曜日)13時00分~15時11分

2.開催場所

 301委員会室

3.出席委員

 委員長:中村紀雄、副委員長:星名建市
 委員:松本耕司、委員:大沢幸一、委員:角倉邦良、委員:水野俊雄、委員:吉山勇、委員:金井康夫、委員:原和隆、委員:安孫子哲

4.欠席委員

 委員:田所三千男

5.主な質疑

(1)補聴器を購入・修理する際の対応について

角倉委員
 補装具費の申請から支給決定までのタイムラグに対する県の対応はどうか。

根岸障害政策課長
 実態を確認したところ、事務処理に通常は1~2週間が必要となり、約8割の市町村では、補装具に関する相談があった場合、必要により業者の一覧表配布や紹介を行っている。県では、支給事務の迅速化や、補装具に関する相談、必要な情報提供を行うなどの対応に努めるよう、各市町村に対し依頼文書を提出したところである。

角倉委員
 文書を出したことで、どのように対応が変わるのか。

根岸障害政策課長
 利用者に対し、修繕の際の対応も含め業者を決めることを伝えるなど、ニーズに即したきめ細かな対応をした上で支給決定されることになると考えている。

角倉委員
 代替品貸出等のサービスを行っている業者紹介についての考えはどうか。

根岸障害政策課長
 市町村に対しては、そうした点も含めて、丁寧な対応に努めていただくよう依頼したところである。

(2)山岳競技のリード施設の設置について

角倉委員
 「スポーツ施設の設置及び管理に関する基本計画(案)」における位置づけはどうか。

荒井スポーツ振興課長
 計画では、全国的なスポーツ大会の開催に必要な施設かどうか、当該競技の拠点となる施設かどうか、将来にわたって県民のスポーツ活動の受け皿となる施設かどうかといった観点から、新設を検討するとしている。

角倉委員
 計画において、山岳競技のリード施設は新設するということでよいか。

荒井スポーツ振興課長
 財源の裏付けがなく、財政状況も大変厳しい状況であるが、先ほどの観点を踏まえて検討していきたい。

角倉委員
 リード競技は、国体の重要な種目であり、競技人口も拡大する可能性があることから、市町村とも連携し前向きな対応が必要だと考えるがどうか。

荒井スポーツ振興課長
 関係市町村とも綿密に連携し、また、競技団体の意見等も聞きながら検討していきたい。

(3)障害者優先調達推進法にかかる調達の現状について

角倉委員
 現時点での実績はどうか。

根岸障害政策課長
 平成25年4月1日に法律が施行されたことを受け、県の調達方針を9月中旬に作成した。各部局等において前年度実績額を上回ることを目標とし、達成に向けて努めている。

角倉委員
 来年度には、購入額等の具体的な計画がつくられるのか。

根岸障害政策課長
 どこまで具体的に示せるかは分からないが、各部局において調達事例の積み上げや情報提供、進行管理を行うとともに、障害者就労施設等の共同受注窓口の設置を支援していく予定である。

角倉委員
 福祉施設における能力向上への取り組み状況はどうか。

根岸障害政策課長
 事業所向け研修会や障害者就労施設等の集まりによる共同受注窓口を通して、発注側と受注側のマッチングを図るなど、両方の強化に取り組んでいく予定である。

(4)障害者雇用率について

角倉委員
 障害者雇用率の目標達成の見通しについてはどうか。

沼澤労働政策課長
 民間企業の障害者実雇用率及び法定雇用率達成割合は大きく改善したものの全国平均には届かず、達成企業割合も50%に満たない状況であるが、経営と両立する環境を整備しないと雇用は継続しないため、企業の声も聞きながら着実に進めていき、できるだけ早期に目標が達成できるよう努力したい。

角倉委員
 民間企業での良い事例を周知し、他の企業にも拡げていく方策が必要だと思うがどうか。

沼澤労働政策課長
 現在、地域において企業も含めて情報交換を行い、好事例を拡げていくといった仕組みづくりを進めているが、今後も障害者雇用の好事例を積極的に集め、企業に情報発信していくことに力を入れて取り組んでいきたい。

(5)障がい者雇用の促進について

角倉委員
 福祉的就労から一般就労へ移行した障がい者の現状はどうか。

根岸障害政策課長
 「バリアフリーぐんま障害者プラン5」に基づき移行に取り組んでおり、平成17年度の年間実績数16人という状況を踏まえて、その4倍を数値目標として掲げ、平成24年度の実績では71人であった。なお、一般就労に向けては、本人と家族等の意向に沿いながら進めている。

角倉委員
 施設数はどのくらいか。

根岸障害政策課長
 一般企業への就職を推進する就労移行支援事業所数は、平成24年度末で39か所、定員303人と年々増加している。

(6)障がい者の歯科口腔におけるフッ化物の応用について

角倉委員
 フッ化物の応用に関するパンフレットにはデメリットを記載したのか。

津久井保健予防課長
 障害者の歯科口腔保健対策は、「歯科口腔保健推進計画(案)」の中で施策の柱の一つに掲げており、フッ化物応用に関するメリット・デメリットの記載については関係者と協議しながら進めていく予定である。

角倉委員
 歯科口腔保健推進計画案にはフッ化物応用のメリット・デメリットを記載しているのか。

津久井保健予防課長
 障害者の項では記載していないが、障害者に限らず、フッ化物応用は希望者に対して行うこととしている。

角倉委員:障がい者向けのパンフレットにはフッ化物応用のメリット・デメリットを記載するのか。

津久井保健予防課長
 関係者の幅広い意見を聴きながら進めていきたいと考えている。

(7)保育士確保のための処遇改善について

吉山委員
 保育士の処遇改善費はどのように支払われているのか。

金田子育て支援課長
 保育士の人件費は、保育所運営費に含まれ、その上に各施設の保育士の勤務年数等に応じた民改費があり、さらに民改費と別に処遇改善費が交付される仕組みになっている。今年度は安心こども基金で対応し、多くの施設では一時金という形で職員に支給された。

(8)障害福祉サービス等利用計画について

吉山委員
 相談支援専門員数の計画目標はあるのか。

根岸障害政策課長
 サービス受給者全員の計画をつくることが目標であり、相談支援専門員の数は多ければ多いほど良いと考えている。

(9)児童養護施設入所児童の学習塾経費の扱いについて

吉山委員
 児童の学習塾に要する経費はどのような扱いとなっているか。

金田子育て支援課長
 中学生については、措置費の中の教育費で学習塾に係る経費の実費を支出できることになっているが、高校生については、費目として設定されていない。

吉山委員
 予算はどうなっているのか。

金田子育て支援課長
 目安となる金額を定め、施設からの要求に応じて支出している。

吉山委員
 高校生で大学を目指したいという場合、どこまで面倒を見られるのか。

金田子育て支援課長
 高校生には、学校における教育にかかる経費として月額で交付している。一律の金額であり学習塾に係る費目はなく課題と考えている。なお、関東各都県とともに高校生に対する支援については国に要望している。

(10)放課後児童クラブ(学童保育)について

吉山委員
 放課後児童クラブの充足状況はどうか。

金田子育て支援課長
 平成25年5月1日現在、32市町村で413か所設置され、17,933人の児童が登録されている。定員がなく充足率という考え方はないが、保育所の待機児童にあたる「登録できなかった児童」の数は19人であり、受け皿づくりを進めてきた結果、年々減少してきている。

吉山委員
 指導員の資格要件や配置基準における県の考えはどうか。

金田子育て支援課長
 国がガイドラインを示し、県が独自の運営マニュアルを定めている。県内クラブにはマニュアルに従った運営をお願いし、立入調査で確認をしている。なお、指導員の資格要件、配置基準等は新制度の中で検討・提示される予定である。

吉山委員
 社会福祉法人が運営する場合の条件等はどうか。

金田子育て支援課長
 社会福祉法では、社会福祉法人が社会福祉事業を行うために必要な資産を有しなければならないとされており、法人の認可に係る厚生労働省通知でも同様である。なお、緊急に整備が必要な施設については特例があるが、放課後児童クラブには適用されない。

吉山委員
 特例適用に対する国の見解はどうか。
金田子育て支援課長
 具体的事案について厚生労働省に照会したところ、放課後児童クラブは特例は適用されないとの回答であったが、昨今の放課後児童クラブの状況では特例適用されてもよいのではないかと考えており、今後は国に対して問題提起をしていきたい。

(11)障がい児(者)の災害時対応について

水野委員
 2月中旬に発生した豪雪災害に際してどのように対応したのか。

根岸障害政策課長
 県は、主に施設への対応を担っており、今回の豪雪災害に関しては、2月16日に職員がメールで各施設に対して被害状況の確認を依頼した。また、国からの通知を受け、利用料の減免等に関する通知を市町村や関係法人に出すとともに、災害復旧に関する補助を検討するため、改めて各施設の被害状況の確認を行った。

水野委員
 県内の障がい関係施設において、食料等の備蓄状況はどうだったのか。

根岸障害政策課長
 「国立のぞみの園」は、道路の事情により自衛隊に食料等の輸送を依頼したが、多くの施設では、災害に備えて一定の備蓄があり対応できたと聞いている。

水野委員
 透析患者等の医療面での対応が大変だったと聞くが、障がい者の関係ではどうか。また、在宅の人工呼吸器使用者の状況はどうだったか。

根岸障害政策課長
 障害者の関係では、特に報告は受けていない。

津久井保健予防課長
 人工呼吸器使用者においては、一部停電が発生したものの、全ての使用者において問題はなかったことを確認している。

水野委員
 県内市町村の避難行動要支援者名簿の作成状況はどうか。

根岸障害政策課長
 平成25年4月1日現在、名簿を策定しているのが19市町村、整備中が16市町村となっている。

金井委員
 要支援者の情報を市町村で共有することは、個人情報の取り扱い上で問題はないのか。

塚越健康福祉課長
 災害対策基本法の改正により、要支援者名簿の作成にあたっては、市町村各部局の個人情報を共有できることとなっており、また、県に対し情報提供を求めることも可能である。

金井委員
 要支援者に関する情報を共有できる範囲はどこまでか。

塚越健康福祉課長
 要支援者名簿は、本人の同意があれば平常時でも民生委員や自治会、地域の防災組織に提供できるとともに、災害発生時や災害発生の恐れがある場合には、本人の同意がなくても提供可能である。

金井委員
 民生委員への個人情報の提供について、県として統一の見解を示してはどうか。

塚越健康福祉課長
 市町村の取り扱いを統一すべく、昨年、個人情報の提供ガイドラインを作成し、民生委員の活動に必要な個人情報を提供していただくよう市町村にも依頼している。

水野委員
 個別計画の策定状況はどうか。

塚越健康福祉課長
 平成25年4月1日現在、策定済が7市町村、策定中が26市町村、策定未着手が2町村である。

水野委員
 障害者手帳取得時や介護認定の際に、本人に同意を得るなどの取り組みへの考えはどうか。

塚越健康福祉課長
 災害対策基本法改正により、介護認定情報など福祉部局の情報を防災部局に提供できるようになるなど個人情報の取り扱いが変わり、最新の名簿が整備できるようになった。災害発生時に市町村で的確な対応ができるよう、個別計画策定と福祉避難所設置を働きかけていきたい。

水野委員
 福祉避難所の指定状況はどうか。

塚越健康福祉課長
 平成25年6月30日現在、23市町村で、159施設が指定されている。

水野委員
 必要数の確保など、県が細かく現状把握する必要があると考えるがどうか。

塚越健康福祉課長
 福祉避難所の指定数は、市町村ごとにバラツキがあり、施設の種類についても高齢者施設、障害者施設、児童福祉施設などがバランスよく指定されるよう整備を進めたい。

水野委員
 地域で避難のシミュレーションを実施するなどのモデル事業を展開してみてはどうか。

塚越健康福祉課長
 避難行動要支援者の避難方法などを地域住民が中心となって考えることが重要であり、危機管理室と連携して体制構築を検討したい。

(12)産婦人科医の確保について

金井委員
 県内の産婦人科医の状況はどうなっているか。

川原医務課長
 2年ごとに実施される医師・歯科医師・薬剤師調査では、平成24年は156人となっており、22年からは6人、14年からは25人減少している。産婦人科医は高齢化が進むとともに、この10年間で新たに産婦人科医となった者の6割以上を女性が占め、自身の出産・育児で当直が困難な場合もあり産婦人科医不足がより深刻化している状況にある。

金井委員
 臨床研修制度が導入されたことによる影響はどうか。

川原医務課長
 平成16年の制度導入当時は、産婦人科が必修になっていたが、その後必修でなくなったため、現在まで減少傾向が続いている。

金井委員
 群馬大学からの医師派遣の状況はどうか。

川原医務課長
 県内産婦人科医の8割程度が群馬大学からの派遣であり、群大の医師不足が県内の医師不足につながっているものと認識している。

金井委員
 山間部等周辺地域での分娩はどのような体制になるのか。

川原医務課長
 全国的に分娩できる病院、診療所が減少してきている中、以前は2~3人体制から現在は5人体制が標準的となってきているなど、安心して分娩できる体制確保や医師の疲弊を防ぐための集約化が進んでいる。産婦人科医の集約化により、外来診察は地元で行い、分娩は病院を紹介することとなる。

金井委員
 産婦人科医の確保対策はどのようにしていくのか。

川原医務課長
 群大の学生に対し、1年生から地域医療体験セミナーを実施し産婦人科を体験できるようにしている他、高校生にも医師職場体験セミナーの中で産婦人科医の現場も体験できるようにしていきたい。また、女性を生涯にわたって支えていくやりがいのある仕事であることもPRしていきたい。

金井委員
 利根沼田地区などの山間部において、緊急時に安心して出産できる環境づくりを県と市町村が協力して行うべきと思うがどうか。

片野健康福祉部長
 利根沼田地区の分娩取扱医療機関は利根中央病院と1診療所のみであり、今後も厳しい状況にあるため、県では沼田市、町村、医師会、群馬大学とともに県外も視野に医師確保の取り組みを進めている。また、産婦人科の大切さを県民にPRし、産婦人科医が一人でも多くなるよう、行政としても知恵をしぼっていきたい。


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