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交通安全対策特別委員会(12月15日)

交通安全対策特別委員会 委員長 南波 和憲

写真:委員長報告の様子
南波和憲委員長

 交通安全対策特別委員会における、これまでの審査経過と結果について、ご報告申し上げます。

 まず、3月14日開催の委員会では、運転免許証の自主返納状況、初心運転者の交通事故状況、自動車教習所の現状、交通事故抑止のための公共交通利用、交通取締りの現状、高速ツアーバスの交通事故対策、歩道の改善、「3ない運動」のメリット・デメリット、バイク通学の現状や各学校での対応状況などについて質疑されました。

 次に、5月19日開催の委員会では、自転車及び初心運転者への事故対策、「3ない運動」見直しの考え方、交通安全教育で教育委員会が担う役割、遠距離通学の学生に係る通学路対策、自転車警告書に係る情報提供の現状などについて質疑されました。

 続いて、6月11日開催の委員会では、「3ない運動」に関する評価、高校生の自動車免許取得の対応状況、学校における交通安全教育の現状、市町村における交通安全計画の策定状況、踏切事故対策、運転免許証更新時の高齢者講習の現状、交差点における追突事故防止対策の検討状況などについて質疑されました。

 なお、この間、委員会審査と並行して、4月に千葉県、7月には茨城県と神奈川県の、計3県における交通安全施策の取り組み状況等と併せ、自動車メーカーにおける安全対策の取り組み状況、また、6月には県内の交通事故多発地点の状況などについて、県内・県外調査を実施いたしました。

 さらに、8月には、勉強会としまして、条例制定の参考とするための各種関係団体代表者との意見交換会や、交通事故分析の専門家を招いての講演会を開催し、見識を深めてまいりました。

 そして、これらの調査や勉強会を踏まえ、8月、9月と委員間討議を重ねて、条例の素案づくりを進めてまいりました。

 次に、10月2日開催の委員会では、教育委員会委員長にご出席をいただき、「3ない運動」や「交通安全教育」等に関する質疑とともに、歩道の整備や、道路交通法改正による変更点、信号機の新設についてなどの質疑も併せて行われました。

 また、条例案に関して、前文も含めて具体的な条文に関する協議が行われ、各委員から多くの意見が述べられました。

 その後、10月31日、11月21日にも委員会を開催し、条例案に関する慎重な協議を重ね、併せて決議文の提案についても確認したところであります。

 以上のような審査や協議等を踏まえ、12月10日開催の委員会におきまして、「群馬県交通安全条例」案について委員会から発議することを、全会一致をもって決定いたしましたので、以下、その概要について申し上げます。

 まず、前文に関してですが、群馬県は、人口当たりの交通事故件数が依然として全国上位にあり、また、これまで高校生に対して「3ない運動」が推奨されてきた中にあって、一方では自転車事故の多さやマナーの悪化が問題視されるとともに、普通免許取得後一年以内の初心運転者の事故者率が「全国ワースト1位」という現状のもと、交通安全は県民一人一人が真剣に取り組むべき重要課題であると捉え、子どもから高齢者まで、幅広い年齢層を対象とした交通安全教育により、「車社会」で生きる力の育成が大切だとして、県民の安心安全と幸せを願い、人命尊重の理念のもとに悲惨な交通事故を撲滅するために「交通安全県・群馬」の確立を目指すことを規定しました。

 次に、第1条では「目的」、第2条から第5条にわたり、「県の責務」や、「市町村、県民、事業者のそれぞれの役割」について規定しました。

 次に、本条例の中心的な部分となる、第6条「交通安全教育の推進」では、県において、交通事故を防止するため、各年齢層を対象とした交通安全教育を推進するとともに、交通安全教育に関する情報提供その他の必要な措置を講ずることなどを規定しました。

 また、県民や、学校等の設置者、及び管理者に対しても、交通安全教育に関する努力規定を設けております。

 次に、第7条「高齢者等への配慮」では、県民や事業者に対し、高齢者、障害者、児童等が道路を通行する際の配慮と併せ、高齢運転者標識等の普及・啓発を図ることを規定しました。

 次に、第8条「危険な運転行為等の防止」では、県民に対し、法令を遵守した安全運転の徹底、飲酒運転や速度違反、無理な追越し等の危険な運転行為の抑止を促すことなどを規定しました。

 次に、第9条「自転車事故の防止」では、自転車運転者に対し、事故防止を促すとともに、損害賠償保険等への加入の努力規定を設け、併せて自転車販売者に対しては、保険加入の必要性等の情報提供に関する努力規定を設けたところであります。

 次に、第10条「道路交通環境の整備」では、県において、交通安全施設の整備や、交通管制の高度化その他の必要な措置を講ずることなどを規定しました。

 次に、第11条「交通安全用具の普及」では、関係事業者からも要望の多かった反射器材のほか、チャイルドシートを含めた交通安全用具の普及に努めることを規定しました。

 また、第12条「公共交通の利用促進」では、交通事故の抑制を図るため、市町村及び交通事業者と連携して、県民の公共交通の利用促進に努めることを規定しました。

 この他、第13条で「救助及び救急医療体制の整備充実」、第14条で「交通事故被害者等に対する支援」、第15条で「県民交通安全日」、第16条で「交通死亡事故多発時の対応」について規定し、最後に、第17条「財政上の措置」では、県が交通安全に関する施策を推進するための、必要な財政上の措置を講ずることを規定しました。

 なお、詳細につきましては、別途配付されております発議案をご確認いただければと思います。

 また、条例案とは別に、今後、執行部において早急に取り組むべき案件として、「小・中・高校生に対する自転車運転のマナーアップを含めた交通安全教育のためのアクション・プログラム(行動計画)を、知事部局、教育委員会、警察本部の各関係部局で連携して作成のうえ推進すること。」

 2点目として、「運転免許の取得は、関係する交通法規等を学ぶ機会でもあることから、法律で定められた取得可能な年齢に達した者にあっては、本人及びその保護者等の希望により取得できるようにすること。」

 3点目として、「自転車事故による損害賠償金額が高額化してきている現状にあることから、県主導により損害賠償保険への加入促進が図られるよう取り組むこと。」

以上の3点について要請する「群馬県の交通安全対策に関する決議」案について、委員会から発議することを、全会一致をもって決定いたしました。

 以上で、本委員会における付議事件に関する審査を終了し、委員会報告書の内容について全会一致で決定のうえ、過日、議長あてに提出いたしました。

 これまでの委員会審査の中で、「3ない運動」に関して、多くの議論が交わされてきました。議会としては、生徒や保護者の意向も十分に踏まえながら、この制度を柔軟に見直してもらうことが大切であると考えております。

 交通安全対策の充実が喫緊の課題であるとして、本年3月に異例の形でもって本委員会が設置され、その後、慎重に議論を重ねてきた結果、年をまたぐことなく、今回、「条例」と「決議」の両案を取りまとめるに至りました。

 執行部においては、こうした趣旨等も踏まえて、ぜひ、早急に対策に取り組まれることを望んでおります。

 最後になりますが、本委員会から提案された「条例」及び「決議」を一つの契機として、本県の交通安全対策は、新たなスタート地点に立ったばかりであります。

 また、初心運転者の交通事故者率「ワースト1位」の返上をはじめとし、悲惨な交通事故の撲滅は、全ての県民の願いであります。

 安心安全な県民生活の確立に向けて、今後、本県の交通安全施策が一層積極的に展開されますことを祈念申し上げて、委員長報告とさせていただきます。


<連絡先>

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