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危機管理対策に関する提言(平成28年3月17日)

我が国は、平成7年の阪神淡路大震災を始めとして、平成16年の新潟県中越地震、平成23年3月には東日本大震災を経験し、その後も長野県北部などで大規模な地震が発生している。また、近年では、桜島、阿蘇山、口永良部島、浅間山、箱根山など各地の火山活動が活発化している。さらに、昨年9月の「関東・東北豪雨」災害では鬼怒川の堤防が決壊し多くの人命や財産を失った。また自然災害だけでなく新型インフルエンザや口蹄疫等の感染症、家畜伝染病の流行やイスラム過激派によるテロの発生も懸念される。

 本県においても、平成26年2月の記録的な豪雪や昨年6月の前橋市、伊勢崎市の広範囲に及ぶ突風による甚大な被害の発生は、記憶に新しい出来事である。近年では、「ゲリラ豪雨」と称される、突発的・局地的な大雨が頻発する傾向が高まっていることから、洪水対策や土砂災害等への警戒を一層強化していかなければならない。
 これまでも県は、総合防災訓練や図上訓練等を通じて、県の各部局や市町村及び関係機関等が連携を図りながら危機管理体制の強化や職員の防災意識の向上に努めてきたところである。
 このような中、県議会においても危機管理対策特別委員会を設置し、県民の生命・財産を守るために、本県の危機管理・防災対策について様々な議論や調査を行ってきたところであり、次の事項に留意され引き続き実効性のある諸施策の実施及び危機管理体制の一層の充実強化を求めるものである。

  1. 消防団員については、全国的に減少傾向にあるため、消防団活動を継続した職員に対する表彰の枠を拡大することや、女性の入団をより促進するために消防団員表彰制度に女性枠を設ける等の検討をすること。さらに、消防団員の士気向上と獲得対策のため、団員に対し消防団員パスポート等(優遇措置)の交付を始め、さまざまな支援策を講ずること。
  2. 災害救助犬が必要とされる大規模災害を想定し、災害救助犬の飼育や自主的に災害救助犬の認定を行っている団体と、既に協定等を結んでいる他県の状況を踏まえて災害救助犬の活動協力体制をすみやかに構築すること。
  3. 障害のある人が、避難所ではなく社会福祉施設に避難せざるをえない状況もあることから、中長期的に自家発電装置設置のための助成を検討すること。
  4. 私学、各種専門学校等における災害対応マニュアルについては、災害時における子どもたちの更なる安全確保を図るため、これを早期に作成するよう推進すること。
  5. 河川改修工事や浚渫工事等を積極的に行い減災対策に努めること。
  6. 災害時には、県と協定を締結している民間団体に対して協力を求め連携するように努めること。また、協定を締結している民間団体についても県の総合防災訓練に積極的に参加してもらうこと。
  7. 学校等における防災教育については、防災訓練を行うだけでなく、日頃からカリキュラムの中に積極的に防災教育を取り入れ、子どもたちにもボランティア活動への理解を深めること。

以上、提言する。

平成28年3月17日

群馬県議会危機管理対策特別委員会

群馬県知事 大澤 正明 様


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