ページの先頭です。
現在の位置 議会トップページ > 委員長報告 > 平成31年/令和元年 > 弱者・高齢者対策特別委員会(3月12日)

本文

弱者・高齢者対策特別委員会(3月12日)

弱者・高齢者対策特別委員会 委員長 岩上 憲司

委員長 岩上 憲司 様子写真
委員長 岩上 憲司

 弱者・高齢者対策特別委員会における審査経過と結果について、ご報告申し上げます。
 本委員会は、障害者・闘病・子育て・介護等のハンデを持つ方への支援、子どもの貧困対策、少子・高齢化対策及び高齢者の犯罪被害防止・交通安全対策について、一体的、横断的、集中的に審査を行うことを目的として、昨年5月に設置されました。
 以来、委員会においては、これらの付議事件に関し、多くの活発な議論を行ってきました。
 県外調査では、宮崎県における高齢者雇用や子どもの貧困対策に関する取組及び鹿児島県における介護支援や交通バリアフリーに関する取組について調査を行い、今後の本県における取組への参考にすべく認識を深めてまいりました。
 これまでの調査や審査を踏まえ、今定例会をもって、本委員会における付議事件の審査を終了するとともに、知事あてに提言を提出することを確認いたしました。
 提言は、全15項目からなる「弱者・高齢者対策の推進に関する提言」とし、これを全会一致をもって決定したところであります。
 その項目として、はじめに、障害者・闘病・子育て・介護等のハンデを持つ方への支援に関することでは、

  • 「群馬県障害を理由とする差別の解消の推進に関する条例」が制定・施行されることを踏まえ、県民への周知に努めるとともに、様々な場面における障害者に対する差別解消に向けたハード・ソフト両面にわたる取組を進めること。
  • 介護現場における人手不足が深刻な状況にあることを踏まえ、介護人材の確保のみならず、介護ロボットの普及に向けた取組などにより、介護現場の負担軽減を図り、介護サービスの質の向上に努めること。
  • 公共交通機関のバリアフリー化について、事業者や市町村と連携して取組を着実に進めること。
  • 外出に支援を必要とする高齢者等に対する交通手段の確保対策に引き続き取り組むこと。
  • 障害者に対する農福連携を始めとした就労支援を強力に行うこと。
  • 買物弱者への対策について、事業者等への支援など、必要な取組を引き続き進めること。
  • 親亡き後も障害者が地域で安心して生活できるよう「地域生活支援拠点等」の整備に対する支援を引き続き進めること。

 次に、子どもの貧困対策に関することでは、

  • 子どもの貧困対策について、「群馬県子どもの貧困対策推進計画」に基づき取組を進めているが、現場の声に耳を傾けるなど、現状をしっかり把握した上で、更なる取組を進めること。
  • 子どもの居場所づくり支援として、子ども食堂や無料学習塾等への支援に取り組んでいるが、実施主体である民間団体やNPO法人等としっかり連携を取りながらきめ細かな支援に努めること。また、フードバンクへの支援についても検討すること。
  • ひとり親家庭等の自立を支援するための各種施策について、ひとり親家庭等にその情報が行きわたり、ひとり親家庭等が必要な支援を受けられるよう、関係部局や市町村、学校、関係団体などと連携して取り組むこと。

 次に、少子・高齢化対策に関することでは、

  • 少子化対策について、海外の成功事例を参考にしながら、施策立案に努めること。
  • 高齢者の生きがいや健康づくりを目指す老人クラブは、生活スタイルの多様化等により会員の減少や役員のなり手不足が顕著になっていることから、市町村等と連携して魅力ある活動メニューの検討を行い、会員増強に取り組むこと。また、役員の負担軽減に向けた方策を併せて検討し、老人クラブの活性化に努めること。

 次に、高齢者の犯罪被害防止対策に関することでは、

  • 高齢者に対する特殊詐欺被害が後を絶たない現状にあることから、「特殊詐欺電話対策装置貸出し事業」の拡充など高齢者の犯罪被害防止対策に引き続き取り組むこと。

 最後に、高齢者の交通安全対策に関することでは、

  • 本県においては自動車への依存度が高く、高齢者による交通事故が増加傾向にあることを踏まえ、サポートカーの購入補助制度の導入に向けた検討を行うなど、高齢者による交通事故防止に向けた取組を進めること。また、高齢者講習について、自動車教習所への支援のあり方を見直すなど、受講待ち期間の短縮に努めること。
  • 運転免許返納者が年々増加していく現状を踏まえ、デマンドバスの利便性の向上やシニアカートの購入補助制度の導入に向けた検討を行うなど、運転免許返納後の交通手段確保の取組を進めること。また、運転免許の返納に際し、各地域での申請受理を可能とするなど、更なる利便性の向上に取り組むこと。あわせて、シニアカート利用時に自宅から円滑に外出できるよう住宅のバリアフリー工事に関する支援制度の周知に努めること。

 以上のとおりであります。
 なお、同日、審査終了に伴う委員会報告書につきましても、内容審査を行い、全会一致をもって決定し、過日、議長あてに提出いたしました。
 以上、申し上げまして、委員長報告といたします。


現在の位置 議会トップページ > 委員長報告 > 平成31年/令和元年 > 弱者・高齢者対策特別委員会(3月12日)