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【2月3日】群馬県指定文化財の指定の答申について(文化財保護課)

 令和2年2月3日(月)に開催された群馬県文化財保護審議会において、下記のとおり群馬県指定文化財の指定について答申されました。

1 奈良古墳群(ならこふんぐん) (1件) 群馬県指定史跡(古墳)指定

以上、1件

(参考)

  1. 群馬県文化財保護条例第38条第1項の規定により、教育委員会は県の区域内に存する記念物のうち県にとって重要なものを群馬県指定史跡に指定することができます。
  2. 指定に当たっては、同条例第4条第3項の規定に基づき、群馬県文化財保護審議会に諮問しなければなりません。
  3. 答申がなされた場合、教育委員会会議に指定に係る議案を提出します。同会議において議案が審議・議決された後、県報で告示します。指定は、県報の告示があった日からその効力を生じます。
  4. 今回答申された文化財が指定された後の群馬県指定等文化財の件数は次のとおりです。
群馬県指定等文化財
種別 重要文化財 重要無形文化財 重要有形民俗文化財 重要無形民俗文化財 史跡 名勝 天然記念物 選定保存技術 選択無形民俗文化財
件数 214 20 88 98 431

奈良古墳群の概要

名称及び員数

奈良古墳群(ならこふんぐん) 1件

指定種別

史跡(古墳)

所在場所

沼田市奈良町110番地ほか

所有者

沼田市

概要

1)由来及び沿革

 奈良古墳群は、沼田市奈良町に所在し、薄根川右岸の南向き河岸段丘地形の上段に立地する13基の円墳からなる北毛地区を代表する古墳群である。『上毛古墳綜覧』(昭和13年)には36基の古墳が記載されているが、昭和30年の開田事業に伴い、群馬大学尾崎研究室により調査され、古墳の痕跡と推測されるものも含めて59基の分布が確認された。当時の開田事業により、中核古墳以外の多くの小規模古墳が破壊されたが、昭和55年8月30日に沼田市史跡に指定された。また、出土品280点は昭和52年に市の重要文化財に指定されている。平成11年には古墳群東側主要部分の約3.6万平方メートルが公有地化された。

2)内容

 奈良古墳群は、最大規模の7号墳を代表とする直径15~17メートルの円墳が2基と、11~12メートルの円墳が5基、10メートル以下あるいは規模不明の円墳が6基の計13基が残存している。古墳の構造は、石室入口部分を除いて周堀が巡ることが確認されている。古墳の主体部は開口していないものもあるが、全て横穴式石室であると考えられる。
 石室の構造には、袖無型(9・10号墳)と両袖型(1~4号墳・7号墳)があり、袖無型と7号墳が長狭である。特に、10号墳の石室は、玄室片側側壁に側室を設けた平面形状が「ト」の字型の希少な構造で、県内では他に、高崎市の1例が知られるのみである。石室の石材は川原石を使用したものが多いが、割石のものもある。
 遺物は、直刀(ちょくとう)・鉄鏃(てつぞく)などの武器類、鉄製壺鐙(てつせいつぼあぶみ)・金銅製杏葉(こんどうせいぎょうよう)などの馬具類、須恵器、刀子(とうす)などがある。注目されるのは馬具類及び武器類が充実している点で、古墳群を形成した集団は馬の生産に関わっていた可能性が高く、軍事的な側面も見られる。古墳は全て榛名山軽石層(6世紀中頃の噴火)の上に造られており、いずれの古墳も埴輪をもたないことから、古墳群の年代は7世紀代(古墳時代終末期)と考えられる。

3)種類と数量

古墳群 1件

4)指定理由

 本県には約1万3千基を越える古墳が造られていたが、大半は、直径が10~15メートルの小型円墳である。このような小型円墳がまとまっている古墳群を群集墳と呼んでいるが、戦後の開発により、その多くが消滅してしまっている。県内では、前方後円墳のような大型古墳は数多く指定されてきたが、群集墳の県指定史跡はこれまでになかった。
 奈良古墳群は、保存状態が良好な北毛(利根・沼田)地区を代表的する群集墳である。7世紀に入って突如として形成され、馬具の副葬が顕著であることは、当地でこの時期に馬生産が一段と拡大していたことを物語っている。奈良古墳群は、古代群馬の馬生産の展開を示す重要な群集墳であり、県内の古墳時代終末期の歴史を知る上で欠かせない学術的価値の高い史跡といえる。

[指定基準]

群馬県指定史跡名勝天然記念物の指定基準の1(1)に該当する。
第6 群馬県指定史跡名勝天然記念物の指定基準
1 史跡
(1) 貝塚、集落跡、古墳その他これらに類する遺跡

写真

奈良古墳群全景(薄根川の対岸から古墳群を臨む)※群馬県教育委員会提供の写真
奈良古墳群全景(薄根川の対岸から古墳群を臨む)※群馬県教育委員会提供
奈良古墳群 7号墳全景※群馬県教育委員会提供の写真
奈良古墳群 7号墳全景 ※群馬県教育委員会提供
奈良古墳群 10号墳全景 ※群馬県教育委員会提供の写真
奈良古墳群 10号墳全景 ※群馬県教育委員会提供
「ト」の字の石室 ※沼田市教育委員会提供の写真
「ト」の字の石室 ※沼田市教育委員会提供
金銅製杏葉(こんどうせいぎょうよう)(出土地点不明 個人所蔵)(鞍(くら)をつなぎ止めるヒモに取り付ける飾り(馬具)) ※沼田市教育委員会提供の写真
金銅製杏葉(こんどうせいぎょうよう)(出土地点不明 個人所蔵)(鞍(くら)をつなぎ止めるヒモに取り付ける飾り(馬具)) ※沼田市教育委員会提供
鉄製壺鐙(つぼあぶみ)(カ号墳出土 群馬大学所蔵)(乗馬した際につま先を置く馬具(後方斜めから))※沼田市教育委員会提供の写真
鉄製壺鐙(つぼあぶみ)(カ号墳出土 群馬大学所蔵)(乗馬した際につま先を置く馬具(後方斜めから))※沼田市教育委員会提供
鉄製壺鐙(つぼあぶみ)(カ号墳出土 群馬大学所蔵)(乗馬した際につま先を置く馬具(前方斜めから))※沼田市教育委員会提供の写真
鉄製壺鐙(つぼあぶみ)(カ号墳出土 群馬大学所蔵)(乗馬した際につま先を置く馬具(前方斜めから))※沼田市教育委員会提供

このページについてのお問い合わせ

地域創生部文化財保護課
〒371-8570 前橋市大手町1-1-1
電話 027-226-4684
FAX 027-243-7785
E-mail bunkaho@pref.gunma.lg.jp
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