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【見どころ】四季の花木(1月)平成29年1月26日
更新日:2017年1月26日
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冬芽と葉痕(とうがとようこん)その2
冬のこの時期、落葉樹は葉を落とし、厳しい冬の寒さに耐えています。でも、よく見ると春に備えて葉を展開し、花を咲かせるための冬芽を準備しています。冬芽の形は樹種によって様々で、大きく分けて芽が裸のままのもの(裸芽:らが)と、芽鱗(がりん)と呼ばれる覆いで保護されているもの(鱗芽:りんが)があります。また、葉が落ちた痕は葉痕(ようこん)と呼ばれ、様々な表情を見せてくれます。ルーペを手に冬芽や葉痕の観察をしてみるのも楽しいですよ。
アジサイ(アジサイ科)頂芽は葉の形がわかる裸芽で、その下の側芽には薄い芽鱗が1~2対つき、葉痕が見えます。
イヌビワ(クワ科)冬芽は緑色で2~4枚の芽鱗に包まれます。すぐ下に見える葉痕はほぼ円形です。
リョウブ(リョウブ科)冬芽は薄い芽鱗が剥がれやすく、裸芽になります。
ガマズミ(レンプクソウ科)冬芽の芽鱗は荒い毛で覆われています。
クリ(ブナ科)冬芽の色や形は栗の実に似ています。
ブナ(ブナ科)冬芽は細長い形で18~26枚のつやのある褐色の芽鱗で覆われています。
ハンカチノキ(ヌマミズキ科)冬芽の下の葉痕が顔のように見えます。
キハダ(ミカン科)冬芽は落葉後に現れます。U字型の葉痕が冬芽を囲みます。
ヒメシャラ(ツバキ科)冬芽は平たい形をしていて芽鱗は毛で覆われています。
ホオノキ(モクレン科)冬芽は細長い形で芽鱗は托葉が変化したものでキャップ状になっています。