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平成30年度地域別市町村懇談会の開催結果(太田・桐生みどり地域)
<太田・桐生みどり地域市町村懇談会>意見交換等(要旨)
開催日 平成30年7月4日(水曜日)
場所 桐生商工会議所
1 県提案テーマ 群馬デスティネーションキャンペーンについて
<産業経済部長>
デスティネーションキャンペーン(DC)は、2020年4月から6月において、群馬県での開催が決定しました。群馬県での開催は9年ぶりとなります。また、同じ2020年春には「Gメッセ群馬」の開業を予定しており、その夏には、東京オリンピック・パラリンピックが開催されるため、国内外に向けて群馬県を発信する絶好のタイミングでDCの順番が回ってきたと考えています。前回のDCは夏でしたが、今回は春であるため、温泉などいわゆる山手の観光地だけでなく、都市部でも季節の花や街歩きなど、都市としての観光資源を活かすことができると考えています。
また、DCは、単なる観光振興にとどまらず、地域を訪れた観光客との交流を通じて、地域の住民が元気をもらう、地域活性化という側面をもっています。このため、今回の群馬DCでは、前回に引き続き、体験メニューを重視して、地域の人たちの手作りによる、参加者の心に残るような取組を打ち出していきたいと考えています。栃木のアフターDCと重なる、来年5月のプレDCには、全国から旅行エージェントや観光マスコミを集め、全国宣伝販売促進会議を開催します。その機会に、県内各地域の取組やそれぞれの観光素材をアピールしていただいて、オール群馬で本県の魅力を発信していきたいと考えていますので、このDCを契機とした地域づくりを進めるために、市町村の皆様から今後の取組に対するご意見を伺いたいと思います。
<桐生市長>
まずは、今回のググっとぐんま観光キャンペーンの五連ポスターに桐生八木節祭りを入れていただき本当にありがとうございます。おかげさまで、大変評判が良く、期待もしているところです。DCですが、期間中、自治体だけでなくて、様々な民間団体が参加をする、また、色々な催し物を考えるため、それに対する補助として、地域振興整備費補助金を拡充していただければと思います。
それと同時に、今回のDCは春が中心になると思いますが、例えば、桐生では八木節祭りが8月にあります。今月の7日、8日も浅草に行ってキャンペーンをするなど、様々な機会を捉えながら宣伝PRをしています。ぜひ、DCの期間中のPRだけでなくて、ぜひ、その後も引き続きPRしていただきたいと思います。
それから、JR東日本がDCに合わせて放映している「大人の休日倶楽部」で、例えばわたらせ渓谷鐵道や桐生の織物等を使ってもらうように、ぜひ知事のトップセールスでお願いしたいと思います。
<産業経済部長>
まず補助金の拡充についてですが、それ以上に市町村で何をやるかをしっかり考えていただきたいと思います。県は、通常の数倍の金額でパンフレットも作り、全力でPRを行っていきますので、そのPRに使えるような素材をぜひ市町村でご用意いただきたい。県と市町村の役割分担をしっかりして、進めていきたいと思っています。
それから、DC後の引き続きのPRをというのは、そのとおりですので、しっかりとやっていきたいと思います。
最後に「大人の休日倶楽部」ですが、JRが全ての権限を持っており、前回のDCでも、県も最後に教えられて初めてめがね橋とみなかみだと分かったものです。ほぼ全ての市町村が是非と言っていますので、そこはJRにお任せしたいと思います。
<太田市長>
太田市はJRがないので、JRは全く関心を持たないのではないでしょうか。デスティネーションになり得るか非常に難しいです。ここで泊まるということもないですし、回遊であれば接点があるというくらいで、ほとんどJRに太田の名前はないと思っています。
<産業経済部長>
群馬のDCの場合は、東武鉄道、わたらせ渓谷鐵道、上毛電鉄、上信電鉄と、私鉄も含めて一緒にやりますので、ぜひ太田にもお客が送れるように努力したいと思います。
<みどり市長>
広域観光という観点から、県がまたがる観光、例えば八ヶ岳などは、国の指定を受けて、色々な形で事業展開をされています。ぜひ栃木県と群馬県の連携を今まで以上に密にしていただくことによって、栃木県もわたらせ渓谷鐵道に対してもっと支援をしていただけるかと思いますし、東武鉄道も、始発の浅草から2時間ちょっとで終点の赤城まで来られるので、しっかりと東武とも連携をして、日光と東武の両方を周遊できるような観光を、県が中心となって取り組んでいただければと思います。
それから、DCのターゲットをどこに絞って宣伝してくかについて、私は、日光にもっともっと目を向けていただきたいと思います。日光から1割来ただけでも100万人超えるわけですので、わたらせ渓谷鐵道と日光との公共交通のない部分をつなげていけば、群馬県のDCにも交流人口を増やせると思っています。福田知事との良い関係をより密にしていただいて、プレDCとアフターDCが重なりますので、栃木と一緒になって、北関東の2県で連携を取って進めていただければと思います。
<産業経済部長>
観光客の皆様には県境はありません。県境地域を含めて、いかにして隣県の持つ観光資源を活かしていくかという視点は非常に大事だと思っていますので、その視点で取り組みたいと思っています。
<知事>
DCは、JR6社と連携する国内最大の観光イベントだと思っています。DCの会合で、私鉄としっかりと連携してやるということは、JRも言っていますので、今回のDCでもしっかりと連携していきたいと思っています。
<桐生市長>
先程、産業経済部長から、JRだけでなく私鉄も含めてという話がありました。太田・桐生みどり地域は、どちらかと言うと玄関口が東武の浅草ということになりますので、ぜひ、東武鉄道との連携を強化して、DCに合わせたPRも、東武鉄道の沿線の駅等で行っていただければありがたいと思います。
<産業経済部長>
前回のDCの経験を踏まえて、しっかり東武鉄道沿線にPRしたいと思います。
<知事>
今回の栃木DCの目玉は、やはり日光であり、東武鉄道がかなり寄与していると思います。そういった連携をしっかりと活かしていければと期待しています。
<みどり市長>
東武鉄道と連携を取っていく中で、ストーリーも大事だと思います。浅草では浅草寺の国際的な観光、近代的なスカイツリーがあり、桐生では絹産業があって、みどりでは色々と繭で栄えた所もあり、日光は徳川時代です。シルクと近代的な部分がつながりますので、特に東武鉄道との連携は密にしていただきたいと思います。
<太田市長>
太田の金山ですが、この間も、大きな山城の雑誌に全国の名城等で取り上げられました。私もよく登るのですが、大勢のお客さんが遠くから来ています。山城で宣伝してもらえれば、多くのお客さんが来ると思いますので、ぜひよろしくお願いします。
<産業経済部長>
先月、登りましたが、素晴らしい整備がされていると感じました。素人が見てそう思うので、好きな方はもっと多分評価するのだろうなと思います。
<太田市長>
今、ハイキングコース等々も整備にかかりたいと思っています。おかげさまで、全山公有地化しましたので、何でもできるような状況になっています。
2 市町村提案テーマ
(1)県管理河川の重要水防箇所の整備について
<太田市長>
前回の台風21号の時に、蛇川の堤防が切れるかと非常に心配するくらい水が増え、避難勧告も出し、480人の住民が家から飛び出したというような状況です。太田は平坦地ですが、高低差のある笠懸の方から、一気に水が流れ込むということがあります。
そこで、今まで10箇所だった重要水防箇所が22箇所になり、要注意区間が1箇所となりましたので、特に石田川、早川、蛇川について、もちろん切れるということはめったにないと思いますが、この頃の異常気象もあるので、積極的な河川整備や、重点的な点検業務、予防をお願いしたいと思います。
大きな河川は本当に安心していられるようになったと思っていますが、中小河川は心配なことが多いものですから、ぜひ見ていただき、改修できるところはしていただくようよろしくお願いします。
<県土整備部長>
昨年度、想定しうる最大の降雨があったときに洪水がどの範囲でどの程度広がるかを示した「洪水浸水想定区域図」を作成し、それに基づいて重要水防箇所を見直したところです。重要水防箇所のうち、石田川については、堤防強化を27年から29年の3か年で終了し、今年度は蛇川の堤防強化を実施する予定です。重要水防箇所については、危険がないように順次対策をとっていきたいと考えています。
また、河川の拡幅・改良ですが、太田市内では、「石田川圏域河川整備計画」を策定し、これに基づいて、上流側に洪水を一時的に貯留する調節池を整備しています。池の整備は終わっており、池から河川につながる導水路の整備を行っているところです。引き続き、石田川、蛇川、大川、休泊川、八瀬川におきまして、洪水を安定に流下させるための河川の拡幅等を引き続き積極的に取り組んでいきたいと考えています。
(2)地域の連携を強化する道路網の整備について
<桐生市長>
桐生の一番の課題はやはり人口減少問題だと思っています。これからもっと若い人たちに住んでもらう、また住み続けてもらうために、様々な事業の中でやはり道路網の整備が大変重要になってくると思っています。新里に武井西工業団体を造成していただきましたが、桐生には、もうあまり土地がありません。太田はまだまだ開発ができ、呼び込めるところがある。そうなると、例えば桐生に住みながら、太田や伊勢崎等で働くという役割分担になってくるのかなと思いますし、機能分担としても、それが必要になってくると思います。
そんな中で、今回のはばたけ群馬・県土整備プランでは、主要事業として、道路整備をしっかりと位置づけていただき、まずは感謝します。完成年度がはっきりと謳ってあるので、これから計画通りに進めていただくことによって、我々の色々なプランが進められるかなと思っていますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。特に、桐生市とみどり市には、高速道路のインターチェンジがないこともあり、高速道路網にいかに早くたどり着けるかが大きな課題です。今度太田スマートインターもできますので、そこにあわせて、太田桐生バイパスも鋭意促進していただきたいと思っています。また、伊勢崎県道も、交差点改良等によりだいぶスムーズになってきましたが、都市間の交流にはまだまだ時間がかかるということもあり、ぜひその辺もしっかりとやっていただきたいと思っています。それから県道大間々世良田線バイパスの延伸についてもよろしくお願いします。
<県土整備部長>
大間々世良田線バイパスについては、7つの交通軸構想の渡良瀬軸の主軸になっており、また、太田強戸スマートインターに向かう太田桐生線バイパスについては、インターへのアクセス整備の強化区間という位置づけをして整備を予定しているところです。現在、この2路線については桐生市をはじめ、関係する太田市、みどり市の意見を聞きながら、現在概略の設計を進めているところです。今後は、地元住民の方の意見を聞きながら道路計画の策定や都市計画の決定あるいは変更に関する手続を行い、早期の事業着手に向けた取組を進めていきたいと考えています。また、目標年次につきましては、地域の皆様の御理解と御協力が得られれば、10年間での完成を目指していきたいと考えています。また、桐生伊勢崎線につきましては、阿左美駅から3月に開通しました大間々世良田線バイパスまでの区間約3.2キロメートルについて、現在用地買収が行われています。今年度は15億円を投入して、用地買収を促進したいと考えており、地域の方の御協力が得られれば、平成34年度には完成できるよう工事を進めていきたいと考えています。
<みどり市長>
群馬県内の12市の中で、桐生市とみどり市だけが高速道路のインターチェンジを有しない市であり、アクセス道の重要性は私が言うまでもないところです。以前、幹線交通乗り入れ30分構想というのがありましたが、桐生みどり地域では30分走っても高速道路に乗れないところもまだまだありますので、渡良瀬軸を1日も早く完成をさせていただきますようよろしくお願いします。
(3)公共交通(バス)のあり方について
<みどり市長>
これから高齢化社会が進展するにつれて、免許を返納される方々も増えると思われ、また過日は前橋で高校生が悲惨な事故に遭われたこともあり、自動車に頼らない公共交通は大変重要なテーマだと思います。
桐生みどり地域は鉄道が4路線走っており、駅も25あります。ここをしっかりとつなげるのが、自動車に頼らない公共交通には大変重要だと思っています。みどり市内でも人口減少等々によって商店街の衰退が進み、買い物や病院の通院に関しても、公共交通に頼らざるをえない高齢者は困っている状況です。買い物、病院等々につながるように、それぞれの市を超えて公共交通を考えていく必要があるのではないかと思っています。
みどり市内では「電話でバス」というバスが一部桐生にも乗り入れてはおり、桐生市では「おりひめバス」が中心となっています。しかし、地域に住む住民の目線に立つと、桐生やみどり、太田という行政のくくりで買い物や病院を選んでいるわけではないので、交通弱者の視点に立って、これから新たに市を越えた運行、乗り入れ等々を検討していただければと思います。
昨晩、高校の再編整備計画の意見交換会が開かれました。現在、桐生南高校の生徒は太田市薮塚町とみどり市笠懸町に住んでいる生徒が約半分を占めていますが、今後、桐生西高校の校地を使うとなると、より遠くに通うことになります。地域で住んでいる子供たちがその高校を選択しないような状況にもなりますので、その間も含めて、交通弱者である高校生がしっかりと学校に通えるように、しっかりと公共交通を整備していただきたいと思っています。
太田、桐生、みどり3市で連携をしながら広域的な公共交通の確保、維持に取り組むことで、地域ごとに分散している生活の様々なサービス等々をつないで、3市の住民の福祉、医療、商業、あるいは教育等々に必要な環境づくりをしていくのが大事だと思っていますので、群馬県のお力添えをいただきながら、新たな財政的な支援をお願いします。
<県土整備部長>
県では、今年の3月に「自動車以外に移動手段を選択できる社会」をテーマに、交通まちづくり戦略を策定しています。その中で、いかに県民の移動手段を確保するかというのは大きなテーマとなっています。
パーソントリップ調査によりますと、移動手段におけるバスの分担率は、県全体では0.3%、みどり市ではわずか0.1%となっており、年間を通じて1度もバスを利用されない人は約93%という状況となっています。一方で、みどり市と桐生市間の移動というのは、往復で1日6万回、みどり市と太田市が約2万回、桐生市と太田市が約3万回という移動が生じています。
このようなことを考えると、3市が連携して、例えば広域的な路線バス等の公共交通を運行することは、東武桐生線を初めとする既存の鉄道と併せて、公共交通の新たなネットワークが形成され、県民の新たな移動手段が確保できることから大変重要と考えています。県の交通まちづくり戦略でも、今年度から市町村と連携して、パーソントリップ調査を使った広域バス路線網の課題整理分析を実施し、移動しやすい広域バス路線の改訂に向けて施策を展開していますので、計画検討段階では、バスだけでなく他の交通もあるかと思いますが、積極的に協力していきたいと考えています。また、広域的なバスにつきましては、国や県の財政的な支援の制度があり、一定の要件はありますが、支援を受けることは可能であると考えています。
<みどり市長>
できるところから着実に進めていただけるとありがたいです。我々もしっかりと協力させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
各市町村議会議長・各市町村教育長・群馬県議会議員からの発言
<桐生市議会議長>
今年の3月に桐生市議会が国並び県知事あてに意見書を提出しました、地方創生及び国土強靱化に向けた首都圏外周環状線の連結強化のための整備促進についてです。
首都圏外周地域、特に北関東3県を結ぶ鉄道網の連結強化は人・モノの流れを促進し、沿線自治体の地方創生へ大きな推進力になると考えています。さらに、東京圏を通過せずに茨城の水戸から栃木、群馬、埼玉、東京、神奈川の茅ヶ崎間までJRがつながっているため、首都直下型地震の発生に備え、物資及び人を運搬できる代替輸送として充実させることは、国土強靭化計画上でも大変重要であると考えています。そこで、地方創生及び国土強靭化の推進に向け、首都圏外周環状線の連結強化のための各種整備促進を強く要望させていただいています。
関東一円のJR沿線自治体に本内容の意見書の提出を依頼し、茨城県内では5市、栃木県内では3市、群馬県内では桐生市とみどり市が今年の3月議会において意見書に対して御協力いただいた所です。是非とも県による力強い支援、国やJRに対するお力添えをいただければと思います。
<知事>
この要望については、関東地方知事会議でも重要であるという認識を非常に高く持っており、全国知事会議の場や、国土交通省等に対してもしっかりとお願いしています。引き続き取り組んでいきたいと思います。
<県土整備部長>
県民の移動手段を確保するためには、鉄道はどうしても乗り換え抵抗が大きいため、今提案のありました外周環状線について、ある程度既存の鉄道を使って利便性を上げていくということは非常に有効であると考えています。
県内の鉄道についても、20年後には利用者が約17%程減少するというデータがあります。そのような中で、今年から3カ年で14の路線ごとに「鉄道利用促進アクションプログラム」を策定します。これは、特に小さな駅において、空き地等を利用して駅前広場やパークアンドライド駐車場の整備を進めるものです。今まで大きな駅でしかやってこなかったため、小さな駅で順次進めることが大変重要だと考えています。今年は東武桐生線、上電、両毛線、吾妻線の4路線でプログラムを作る予定になっており、各市町村の協力を得て、データ解析等を進めているところです。
<企画部長>
知事から申し上げましたとおり、関東地方知事会議等においても、こういった広域的な鉄道形成や接続は非常に重要視していますので、重要事項としてしっかりと取り組みたいと考えています。
<太田市議会議長>
今、太田市での一番の問題は交通渋滞です。企業の活動が非常に活発化しており、工業団地もすでに完売状態となっています。物流がいろんな交差点で止まっているというような状況です。東本町交差点については、群馬県の協力をいただいて工事中であり、まもなく開通するかと思いますが、それ以外にも、熊野交差点、追分交差点、東長岡交差点、さらには、2号線の交差点改良等について、進めていただければありがたいと思います。市内の移動に1時間近くかかってしまうというのが非常に大きな問題になっており、ぜひ県の協力をいただきながら渋滞対策を進めていければと思います。
<県土整備部長>
太田市内の路線については、県でも非常に混雑していると認識しており、順次今交差点改良を進めているところです。さらに、市内の渋滞について、抜本的な改革があるかどうか、市も含め検討を進めて対策を講じていきたいと考えています。
<みどり市議会議長>
JR両毛線岩宿駅は、みどり市の表玄関として通勤通学や市を訪れる方に多く利用されていますが、駅北口は未整備であり、また、岩宿駅前交差点は道路の幅員も狭く変則十字路になっており、県道を含めた道路整備と、駅前広場と駅舎の一体的な整備が必要となっています。つきましては、駅利用者の利便性や安全性の向上、地域の活性化を図るために、周辺整備に関わる支援を引き続きお願いします。
また、東武鉄道阿左美駅周辺では、主要地方道桐生伊勢崎線の整備が進められ、現在、2期工事も完成しました。議会としましても感謝を申し上げます。おかげさまで阿左美駅周辺の環境は大きく変化をしつつあります。市では駅前広場整備と駅舎移転について、先般、東武鉄道阿左美駅の駅舎移転に関する基本協定を締結させていただいたところです。つきましては、これから進める事業への特段の支援を引き続きお願いします。
<県土整備部長>
交通まちづくり戦略でも、駅を中心としたまちづくりは非常に重要であると考えており、また、駅利用者を増やすためには車で駅まで来られる環境を作ることが必要であると考えています。阿左美駅については、今みどり市で事業化をされていますが、県としても駅舎改修等に当たって、できるところは支援していきたいと考えています。岩宿駅については、みどり市さんの方で色々計画もなされていると思いますので、その計画について、県も積極的に支援して、ある程度形ができれば、その中で県と市の役割分担も含めて今後検討していきたいと考えています。
<桐生市教育長>
県の教育委員会は、全国に先駆けてさくらプラン、わかばプランという政策を打ち出し、30人学級や35人学級も早いうちから取り組んでいただき、また、加配や特配といった制度も非常に大きな成果を上げてきたと感じています。おかげで桐生市においても一人一人の子どもたちを大切にして、目の行き届いた教育が展開されていると感じています。桐生市教育委員会では、「桐生を好きな子どもの育成」を基本方針に掲げ、桐生ならではの特色ある教育を推進しているところです。
年金の支給開始年齢が引き上げられているために、定年退職後も仕事を希望する教員が大変増えている中で、退職した管理職の雇用先が問題になっています。現在、退職する教員のフルタイムの主な雇用先は再任用教職員のみであり、管理職を経験した職員には、直接的な教科指導や生徒指導についてブランクがありなかなか難しいことがあります。市教委は管理職の退職者の再雇用先を生み出して何とか対応していますが、今後、年金の受け取りまで5年となったときに、退職者が多い年には対応をしきれないということも考えられますので、県教委でも再雇用先を考えていただけるとありがたいと考えています。
<県教育長>
年金の支給年齢がまだまだ引き上がる段階で、これからさらに再任用、再雇用の関係をしっかり取り組んでいく必要があり、非常に大きな課題だと思っています。学校の性格上、フルタイムでの再任用を原則的に行っており、あとは個々の事情において対応できるか判断をしています。子どもの数が減り、教員の採用も基本的には厳しくなる方向の中で、再任用について、市町村の教育委員会の皆様と話し合いをさせていただきながら、どのような活用がさらに広げられるのかしっかり検討させていただきたいと思っていますので、改めて御意見を聞かせていただきたい。よろしくお願いします。
<腰塚県議会議員>
県土整備部関係の要望が多かったように思いますが、財政の方がしっかりとフォローしていただかないとなかなか要望をかなえられないと思います。完成するまで何年かかかるものですので、景気であまり左右されないよう県土整備部とよく相談しながら、予算を減らすようなことはないようにお願いします。
<知事>
今年度も、県議の皆様の強い要望で、県土整備部の予算をかなり付けています。県土整備部では完成年度をかなり明記した計画を立てていますので、それに沿ってしっかりと着実にやっていきたいと思います。
<黒沢県議会議員>
皆様方の御意見を聞いて、基礎自治体だけでは処理できない課題が大きく、改めて広域行政の重要性を感じたところです。今日は県土整備部の課題が多かったのですが、特に医療や鳥獣害等は本当に広域でやっていかなくてはならない課題ですので、是非県が十分なリーダーシップをとっていただきたいと思います。
<今泉県議会議員>
県内においても放置されている竹林が拡大しつつあります。私も現場を訪れた事があるのですが、放置されて荒廃した竹林が野生鳥獣等の生息環境となるなど、環境の悪化、景観の悪化等を招いており、その竹林の整備に手間と労力がかかると聞いています。是非とも放置竹林整備の推進を積極的に行っていただくようお願いします。
<環境森林部長>
竹林を含めた平地林、里山の整備については、平成26年度から群馬緑の県民税を財源とした県民基金事業の中で市町村提案型の事業を進めているところです。鳥獣の生息地になる等景観が悪化していても、なかなか所有者が整備できないところについて、県民税を使って整備をしています。県民税は今年度で5カ年が過ぎるところですが、第二期についてもこの制度を続けていけるように県民の方々、各市町村、県議の皆様方にも理解いただいて進めていきたいと考えています。よろしくお願いします。
<知事>
皆様の御協力の下にスムーズに議事が進行し、全ての議事が終了しました。御協力ありがとうございました。