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1月 水稲栽培における水管理作業の省力化~タブレットを活用した水管理自動化システムの普及~
1 ねらいと背景
水稲栽培において、水田の水管理は毎日の必須作業であり大きな負担となっています。限られた労力の中で、気象条件や水田の環境条件、水稲の生育状況に応じて水管理が自動化できれば水稲栽培の安定化と省力化につながります。そこで、スマート農業技術として期待が寄せられている、クラウド型水位センサーの展示ほを設置するとともに、現地研修会をとおして有効性を確認してもらいました。
2 取り組み内容
普及指導課では農事組合法人二之宮の協力を得て、6月29日に水田水管理システム「水田farmo」水位センサーをほ場に設置しました。スマホやタブレット端末にアプリをダウンロードし、製品IDを登録すればリアルタイムで水位を確認できます。また、画面上の水位と実測値との誤差は約1センチメートル程度でした。
実際に使用していただいた生産者からは、「通り道沿いのほ場ではなく、普段見に行きづらいほ場で使えば省力化になりそう」、「水管理が十分ではないほ場では、水管理を一定水準で保てる」など好意的な意見がありました。
8月21日には、前橋市担い手協議会集落営農法人支援プロジェクトによる現地研修会を開催し、前橋市管内の13法人から32名の出席がありました。「水田farmo」の水位センサー・給水ゲート及び自動給水栓「WATARAS」による水管理自動化システムについて、各メーカーの担当者から機器の説明や活用事例などの情報提供をしてもらいました。出席者からは様々な質問があり、関心の高さが伺えました。
3 今後の方向
普及指導課では来年度も他の法人で展示ほを設置するとともに、現地研修会等をとおして革新的技術に見て触れる機会を提供し、省力化技術の普及に取り組んでいきます。
水位センサー
現地研修会の様子