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6月 ナシのIPM実証ほの設置

更新日:2018年9月20日 印刷ページ表示

~天敵製剤と下草処理を組み合わせたハダニ類の防除を目指して~

要約

 近年の高温で、ナシ園ではハダニ類による被害が増加しています。ハダニ類の安定した防除効果を得るために、天敵製剤と下草処理を用いた実証ほを設置しました。

1 ねらいと背景

 近年の温暖化傾向による夏季異常高温の影響で、ナシをはじめとした果樹園ではハダニ類の発生が増え、加害による落葉が問題となっています。ハダニ類への対策として、農業技術センターから、園の下草を残すことで、天敵が定着し、ハダニの発生を抑える効果が報告されています。また、ハダニ類の防除として、従来の薬剤散布のほかに天敵による防除が研究されており、最近では雨に強いパック式の天敵製剤が開発されました。そこで、天敵製剤と下草管理を組み合わせた実証ほを設置しました。

2 取り組み内容

    5月31日(木曜日)に、高崎市榛名地区において「ナシほ場の下草管理と天敵によるハダニ防除」実証ほの設置を行いました。園全体に、ハダニ類の天敵であるミヤコカブリダニを封入した天敵製剤「バンカーシート」を1樹あたり3~4パック設置しました。下草管理については、通常の「全面刈り区」と「幹の周辺に草を残す区」に分けて、天敵の発生・定着状況やハダニの密度を1週間ごとに調査を行っています。

3 今後の方向

    ナシ産地では、薬剤散布のみのハダニ防除が難しくなってきており、試験的な天敵製剤の導入や下草を残す管理を行う生産者が増えてきました。榛名地区でも、今年は実証ほ設置と平行して、生産者組織「はるな梨研究会」の7戸が天敵製剤を導入しています。ハダニ類の発生状況を随時確認するとともに、防除講習会で生産者と実証ほの結果について検討していきます。

下草の処理の違い写真
下草の処理の違い

天敵製剤の設置写真
天敵製剤の設置

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