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令和4年度 病害虫情報 第1号(ムギ類 赤かび病・うどんこ病)
更新日:2022年4月26日
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令和4年度 病害虫情報第1号 ムギ類 赤かび病・うどんこ病(PDFファイル:702KB)
<ムギ類> 赤かび病、うどんこ病が発生しやすい気象が予報されています。
今後の気象予報
- 関東甲信地方の週間天気予報によると、向こう一週間は曇りや雨の日が多いが、期間の中頃は晴れる日もある見込みである(4月25日気象庁発表)。
- 関東甲信地方の向こう1か月の気象予報によると、5月は平均気温が高い確率60%、降水量は多い確率50%、日照時間は少ない確率50%である(4月21日気象庁発表)。
《赤かび病やうどんこ病が発生しやすい気象:気温が高く、降水量が多く、日照時間が少ないことが予報されています。》
図1 群馬県の天気予報(6日先まで 4月26日前橋地方気象台発表)
*気象庁のホームページから引用
*日本気象協会の2週間予報では5月4日も雨が予報されています。
1 赤かび病が発生しやすい条件
出穂期以降の平均気温が18~20度を超え、湿度80%以上が3日間続く場合、降雨または濃霧頻度が高い場合。
2 うどんこ病が発生しやすい条件
気候が温暖・多雨な場合。麦の生育が旺盛な場合。
3 現在までの発生状況
- 赤かび病:県内での発生は確認されていません。
- うどんこ病:一部で下位葉を中心に発生を確認しています。
赤かび病は予防的防除が大切です。
赤かび病の1回目の防除適期は次のとおりです。発生する前に防除しましょう。
小麦:開花始期~開花期(出穂期後7~10日)
二条大麦:葯殻抽出期(穂ぞろい期10日後)
六条大麦:開花始期~開花期
赤かび病とうどんこ病は同時防除も可能です。
赤かび病とうどんこ病の両方に登録のある薬剤を使うと同時防除も可能です。
*農薬の使用に際しては、必ず農薬のラベルに記載されている使用方法、注意事項等を確認して適正に使用してください。
4 防除上注意する事項
赤かび病
- 食用麦の赤かび被害混入割合基準は0.0%(0.049%以下=1万粒に5粒未満)ですので発生させないことが大切です。発生した場合は、刈り分け等を行います。
- 1回目の防除の後に曇りや雨の日が続き、多発生が予想される場合は、1回目の防除の7~10日後に2回目の防除を行います。
うどんこ病
- 病斑が上位葉に進展した場合、稔実が悪くなり収量の減少につながるので、適切な防除を行います。
- 風通しや日当たりの悪い場所、厚播きや窒素質肥料の多施用、追肥の遅れなどにより軟弱過繁茂したところでは発生が多くなるのでよく観察してください。
図2 赤かび病 被害を受けた粒の付近が枯れたようになり、サーモンピンク(鮭肉色)の「カビ」が見られる