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病害虫発生予察情報 第2号(令和4年5月予報)

掲載日:2022年5月12日 印刷ページ表示

病害虫発生予察情報 第2号(令和4年5月予報)(PDFファイル:449KB)

病害虫発生予察情報 第2号概要版(令和4年5月予報)(PDFファイル:916KB)

予報の概要

予報の概要一覧
作物名 病害虫名 対象地域名 発生時期 発生量
作物全般 アブラムシ類 栽培地帯全域   やや多
イネ 縞葉枯病 感受性品種栽培地帯
イネミズゾウムシ 早期・早植栽培地帯
ムギ類 赤かび病 栽培地帯全域 やや多
うどんこ病 栽培地帯全域   やや多
ナシ 赤星病 栽培地帯全域  
ナシヒメシンクイ 栽培地帯全域  
果樹類全般 チャバネアオカメムシ 栽培地帯全域 やや早い やや多
夏秋キャベツ コナガ 高冷地栽培地帯  

施設果菜類

灰色かび病 施設栽培地帯全域  
トマト
キュウリ
コナジラミ類 施設栽培地帯全域  
キュウリ べと病 施設栽培地帯全域  
褐斑病 施設栽培地帯全域  
うどんこ病 施設栽培地帯全域  
アザミウマ類 施設栽培地帯全域  
ナス ハダニ類 施設栽培地帯全域  
アザミウマ類 施設栽培地帯全域  

※ 発生時期の空欄は、連続発生

主な病害虫の発生予報

1)作物全般

アブラムシ類
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域   やや多

1 予報の根拠

  1. 伊勢崎市と館林市に設置したトラップへの有翅アブラムシ類の誘殺数は、平年より早い4月上旬から急増したのち4月5半旬に再び急増し、その後減少した。4月の誘殺数は平年を上回った。
  2. 麦類、果樹、施設野菜等のほ場で寄生が確認されており、一部のほ場の発生量は平年を上回った。
  3. 今後の気象予報(5月5日発表)によると、向こう1か月の平均気温は平年並の確率40%、降水量は平年並または多い確率40%、日照時間は平年並または少ない確率40%である。

 《発生しやすい条件:生育適温は20~25度、晴天が続き雨が少ない場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 吸汁による被害のほか、有翅アブラムシが媒介する各種のウイルス病の発生が懸念されるので、ほ場をよく見回り早期発見による防除を心がける。
  2. この時期には種・定植をする野菜・花き類で大きな影響が出ることがある。は種や定植時に殺虫粒剤を施用する等、初期防除に努める。
  3. 防虫ネットや寒冷紗被覆により、有翅アブラムシの侵入を防止する。
  4. ほ場および周辺の雑草は除去する。

2)イネ

縞葉枯病
発生地域 発生時期 発生量
感受性品種栽培地帯

1 予報の根拠

  1. 令和4年2月~3月に採取したヒメトビウンカ越冬世代幼虫のイネ縞葉枯ウイルス(RSV)保毒虫率の県平均は2.2%で、昨年の2.5%、過去10年の平均値3.7%を下回った(令和4年3月17日発表 発生予察情報)。
  2. RSV保毒虫率が2.5%であった昨年のイネ縞葉枯病の発生は、平年並であった。

《発生しやすい条件:ヒメトビウンカのRSV保毒虫率が高い場合。ヒメトビウンカ幼虫の越冬量が多い場合。ヒメトビウンカの発生量が多い場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. イネ苗へのヒメトビウンカの飛び込みを防止するため、イネ科雑草が繁茂した場所やムギ類作付ほ場付近での育苗を避ける。
  2. ヒメトビウンカ(ウンカ類)に効果のある育苗箱施用剤を使用する。なお、県内では殺虫成分フィプロニル(プリンス粒剤など)に対する薬剤抵抗性をもつヒメトビウンカの割合が高いため、使用にあたっては注意する。
  3. イネ縞枯病感受性品種(コシヒカリ、ひとめぼれなど)を作付する場合は、防除を徹底する。
  4. 今後発表される5月4半旬のすくい取り調査によるヒメトビウンカ越冬量や、予察灯へのヒメトビウンカの誘殺数に注意する。

3)ムギ類

赤かび病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域 やや多

1 予報の根拠

  1. 農業技術センターにおける二条オオムギ(注1)の出穂期(4月9日:平年比3日早い)から5月5日までの日平均気温の平均は16.3度(平年比1.4度高い)で、降水量は平年の127%、日照時間は平年の94%であった(注3)。
  2. 農業技術センターにおけるコムギ(注2)の出穂期(4月22日:平年比1日早い)から5月5日までの日平均気温の平均は16.8度(平年比0.7度高い)で、降水量は平年の124%、日照時間は平年の92%であった(注3)。
  3. 今後の気象予報(5月5日発表)によると、天気は平年に比べ晴れの日が少なく、向こう1か月の平均気温は平年並の確率40%、降水量は平年並または多い確率40%、日照時間は平年並または少ない確率40%である。

《発生しやすい条件:出穂期以降の平均気温が18度~20度を越え、湿度80%が3日間続く場合。降雨または濃霧頻度が高い(日照時間が少ない)場合。凍霜害等により不稔が発生した場合。繁茂等により倒伏した場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 曇雨天が続くので、防除が間に合う場合は第2回目の防除を行う。防除適期は第1回目の防除から7~10日後である。
  2. 今後赤かび病が発生しやすい天候が予報されている。赤かび病が発生した場合には刈り分ける等を行い、被害粒が混入しないよう注意する。食用麦の赤かび被害粒混入割合基準は0.0%(1万粒に5粒未満)である。

注1 品種は「サチホゴールデン」。
注2 品種は「さとのそら」。
注3 前橋地方気象台数値。

【コラム】赤かび病の発生に注意してください!

 出穂期以降、気温が高く降水量が多く、日照時間が少なく、赤かび病が発生しやすい気象で経過しています。今後1か月も降水量が多く、日照時間が少ない傾向が予報されており、この先1週間の予報も曇雨天が続く見込みです。
赤かび病が発生しやすい気象が続きますので発生に注意してください。

  1. 防除が間に合う場合は、2回目の防除を行ってください。2回目の防除時期は1回目の防除の7~10日後です。
  2. 赤かび病が発生した場合は刈り分け等を行い、赤かび被害粒が混入しないように注意してください。食用麦の赤かび被害粒混入割合基準は1万粒に5粒未満です。

図は群馬県の天気予報(5月10日前橋地方気象台発表)
<群馬県の天気予報(5月10日前橋地方気象台発表)>※気象庁のホームページから引用

うどんこ病
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域   やや多

※発生時期の空欄は、連続発生

1 予報の根拠

  1. 現在までの発生量は平年並であるが、一部でやや多い。
  2. 「令和4年産小麦の作況と麦類の当面の技術対策(令和4年4月20日現在 群馬県技術支援課発表)」によれば、4月20日のコムギの暫定穂数は平年の102%であった。
  3. 今後の気象予報(5月5日発表)によると、天気は平年に比べ晴れの日が少なく、向こう1か月の平均気温は平年並の確率40%、降水量は平年並または多い確率40%、日照時間は平年並または少ない確率40%である。

《発生しやすい条件:気候が温暖・多雨な場合。ムギの生育が旺盛な場合。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 病斑が上位葉に進展した場合、稔実が悪くなり収量減につながるので、発生を認めたら適切な防除を行う。
  2. 風通しや日当たりの悪い場所、厚播きや窒素質肥料の多施用、追肥の遅れなどにより軟弱過繁茂したところでは発生量が増加するので注意する。
  3. 県予察ほのコムギでは、無防除で発生量の増加が見られるので注意する。

4)果樹類全般

チャバネアオカメムシ
発生地域 発生時期 発生量
栽培地帯全域 やや早い やや多

1 予報の根拠

  1. 1月に実施した越冬量調査では、本年の越冬量は平年より多い。
  2. 県内に設置したフェロモントラップについて、高崎市上里見町と高浜町、渋川市渋川御蔭において平年より早い4月から誘殺数が増加し、5月1半旬までの総誘殺数は平年を上回った。
  3. 今後の気象予報(5月5日発表)によると、向こう1か月の平均気温は平年並の確率40%、降水量は平年並または多い確率40%、日照時間は平年並または少ない確率40%である。

 《発生しやすい条件:越冬量が多い年は、5~6月に平坦地で越冬世代の飛来が多くなる。》

2 防除上注意すべき事項

  1. 収穫期直前のウメ・オウトウなどでは特に注意する。ナシやリンゴでは、落花後から収穫期まで被害を受ける。6月下旬頃までは散発的であるが注意する。
  2. 果樹カメムシ類の飛来状況は園によって差があるので、園内をこまめに見回り早期発見に努め、飛来を認めたら早急に防除を行う。特に、夜間の最低気温が高くなると飛来する可能性が高くなるので特に注意する。
  3. カメムシ類は夜行性であるため、活動の鈍い早朝に薬剤散布を行うと効果的である。
その他の病害虫の発生予報
作物名 病害虫名 発生時期 発生量 特記事項
イネ イネミズゾウムシ 昨年の発生量は平年並であった。
ナシ 赤星病   農業技術センター(伊勢崎市西小保方町)のビャクシンにおける冬胞子堆の成熟は平年よりやや早く、胞子の飛散が完了する時期も平年よりやや早い見込み。
ナシヒメシンクイ   現在までの発生量は平年並であるが、フェロモントラップへの越冬世代の誘殺数は平年よりやや多い。6月上旬頃に第一世代の発生のピークがあるので注意する。
夏秋キャベツ コナガ   トラップへの誘殺数は冬春キャベツでは平年並、安中、渋川の育苗ほでは平年並~やや少ない。
生育初期の防除を徹底し、初期密度を下げることにより、生育期中盤以降の被害拡大を防止する。
施設果菜類 灰色かび病   現在までの発生量は平年並。
発病葉や発病花、発病果は伝染源となるため速やかに取り除き、施設外に持ち出して適切に処分する。
トマト
キュウリ
コナジラミ類   現在までの発生量は平年並。
タバココナジラミは、トマト黄化葉巻病、キュウリ退緑黄化病のウイルスを媒介するため、施設内に黄色粘着板を設置するなど、早期発見に努める。
キュウリ べと病   現在までの発生量は平年並。
肥料切れや草勢の衰えにより発生が助長されるため、適切な肥培管理を行う。また、多湿管理下で発生量が増加するため、適切な湿度管理を行う。
褐斑病   現在までの発生量は平年並。
促成栽培の後期は施設内が高温条件となり、多湿管理下で急激に発生量が増加するため、適切な湿度管理を行う。
うどんこ病   現在までの発生量は平年並。
多発してからの薬剤散布は効果が劣るので、発生を認めたら早めに防除する。
アザミウマ類   現在までの発生量は平年並。
ミナミキイロアザミウマはキュウリ黄化えそ病のウイルスを媒介するため早期防除に努める。
ナス ハダニ類   現在までの発生量は平年並。
気温の上昇とともに発生量が増加するため、早期発見及び早期防除に努める。
アザミウマ類   現在までの発生量は平年並。
気温の上昇とともに発生量が増加するため、早期発見及び早期防除に努める。

※ 発生時期の空欄は、連続発生

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