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電気あんかの発火事故に注意!
電気あんかの発火事故について
「布団に入れていた電気あんかが夜中に突然発火し、毛布や布団が焦げてしまった。また、左手にやけどを負ってしまった。業者のホームページを調べたところ、回収が行われている商品のようであるが、どのように対処したらよいだろうか。」という相談が寄せられました。
電気あんかの事故は、場合によっては火災・死亡など重大な事故につながる可能性も考えられますので、事故の未然防止の観点から情報を提供し、注意を呼びかけます。
1 事故の状況
平成20年1月、50歳代の男性が、数年前に購入した電気あんかを布団に入れて寝ていたところ、夜中に金属音と焦げ臭いにおいを感じ、目を覚ました。よく見ると毛布や布団から火が出ていたため、すぐに霧吹きで水をかけて消火した。毛布や布団は焼け焦げ(写真1)、また、男性は左手の指にやけどを負った(写真2)。
2 事故の原因
事故品を観察したところ、電源コードのあんか側の付け根の部分やあんか本体の一部が焦げていました(写真3)。特に、電源コードの損傷が激しい(写真4)ことから、事故の原因は、電源コードの付け根の部分でコード内の芯線が半断線したことにより、電気の流れが悪くなって、発熱、ショートしたものと推察されました。
なお、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページ「社告・リコール情報」を調べたところ、事故品は、業者が社告を行い、回収を呼びかけている商品であることが確認できました。
3 消費者へのアドバイス
電気あんかは、電源コードの折り曲げや引っ張りなどを繰り返すことによって、電源コードのあんか側の付け根の部分に負担がかかり、コード内の芯線が半断線して、火災等の事故が発生する恐れがあります。
電気あんかを使用するときは、次のことに注意しましょう。
- 電源コードを過度に引っ張ったり、折り曲げたりしないようにしましょう。
- 電気あんかを収納するときは、電源コードをあんか本体に巻き付けないようにしましょう。
- 長年使用すると、電源コードなどの経年劣化が進みます。電源コードの付け根の部分が熱くなったり、異臭がしたり、電源コードを動かすと、電気が切れたり入ったりするなどの時は、すぐに使用をやめ、修理を依頼しましょう。
- 取扱説明書やあんか本体に表示された注意事項をよく読んで使用しましょう。
4 電気あんかのリコール情報
経済産業省が平成19年11月に発表した「冬の電気製品による事故防止について(注意喚起)」によると、電気あんかによる発火事故等は平成18年度に13件発生しています。また、電気あんかに係るリコールは2社7機種において実施されています。対象機種をお持ちの方は、直ちに使用を中止し、早急に各社へ連絡してください。