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家庭用ガーデンソーラーライトの実用性について
更新日:2014年6月2日
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家庭用ガーデンソーラーライト(以後“製品”と呼びます)を購入した消費者から、「購入後1ヶ月で、点灯しなくなってしまった」という相談が群馬県消費生活センターへ寄せられました。多数の製品が販売され、今後は一層の普及が見込まれるため、県内の店舗で販売されている9種類×3台の試買テストを行い、その実用性を確認しました。
1.製品の特徴と構造
ガーデンソーラーライトの写真
製品は、直射日光が当たる場所に設置します。製品本体に内蔵されたLEDは周囲が暗くなると自動的に点灯し、明るくなると消灯します。
※日中ソーラーパネルで発電された電気は、内蔵された充電池に蓄電され、夜間は蓄電した電気を使用してLEDを発光させます。
2.試買テスト品
試買品は前橋市内の店舗で購入した200~1,300円程度の製品です。9種類×3台購入し、全てポールがあり、地面に設置する製品です。
3.テスト内容
- 長期使用耐久テスト : 日当たりの良い屋外(前橋市内)に製品を設置し、平成25年7月19日から平成26年1月10日までの6ヶ月間点灯するか調べました。
- 点灯時間確認テスト : 夏季、秋季、冬季(2回)の計4回点灯時刻と消灯時刻を調べました。
- 照度テスト : 夜間点灯した場合の周囲の明るさを調べました。
- 充電池放電テスト/充放電特性テスト : 充電池の電圧、電流を昼夜連続して測定し、充電、放電が1日の中でどのように変化するか調べました。
4.テスト結果
- 長期使用耐久テスト : 18(9種類×2)台中の3台(17%)が30日以内に点灯しなくなりました。他15台は問題無く、テスト終了後も継続して使用可能でした。
- 点灯時間確認テスト : 日照時間(夏→冬)の違いや経時変化により、晴天時の発光時間が初期に比べ最大60%短縮し、3時間で消灯した製品が1種類ありました。一方、他の製品は、晴天時には6時間以上点灯しました。いずれの製品も、点灯時間は日照条件に大きく左右されました。
- 照度テスト : 製品が地面を照らす照度は、最も明るい製品でも4ルクスであり、ほんのり明るい程度でした。
- 充放電テスト : 充電池に悪影響を与えると考えられている過放電になりやすい製品が4種類ありました。また、それらの製品では点灯時間も短いことがわかりました。
5.消費者へのアドバイス
- 家庭用ガーデンソーラーライトは太陽光という自然エネルギーを利用して発電するため、雨天時など条件によっては発光しない場合もあります。このことから、日中の発電量確保が重要です。製品は太陽光が遮られない場所に設置し、ソーラーパネルは定期的に拭き掃除をしましょう。
- 製品によっては、粗雑なつくりのものも見受けられました。今回のテストで使用した製品では、周囲をほのかに照らす程度の照度であり、足もとを照らすには暗く感じられました。
- 充電池の種類、容量、寿命、点灯時間等の特性が表示されている製品もありますので、これらを参考に選択するようにしましょう。