【INTERVIEW01】半年後まで予約待ち！南牧村の古民家占い　Mattyの古民家　小林真奈さん

令和5年12月、南牧村に「Mattyの古民家」をオープンした小林真奈さん。

この古民家では、女将に人生相談ができる宿をスローガンに、宿泊者のあと一歩や背中を押す体験を、占いを通して後押しするというコンセプトで営業しています。

黒色の梁など、古民家の良さをそのまま活かした空間づくりも、魅力の一つです。その独自性の高さから、全国各地から宿泊者が来訪し、1年近く先まで予約が取れないほどの盛況ぶりを見せています。

そんな小林さんが起業を決めたのは25才のこと。若くして南牧村に移住し、起業した姿に迫ります。

以前は、高崎の建設会社で家具屋の運営のかたわら、リノベーションや中古物件のデザインの仕事をしていました。家具店の集客アップのために、家具雑貨購入のお客さまに占いサービスをしていたところ、気づけば1年間で150名くらいを鑑定するほどになっていました。

そうした経験もあり、悩んでいる人を応援したい、地域を元気にするような新しい挑戦をしたいと思い、起業を決めました。起業の地に南牧村を選んだのは、村民の温かさです。空き家探しの時から役場の職員や住民が親身になって相談に乗ってくれました。

移住後には、集落の一軒一軒に、自己紹介カードを作成して挨拶に回り、自分から積極的に行動して、信頼関係を作っていきました。

役場の支援も空き家を探して終わりではなく、本当に食べていけるのか、本当にこの宿はこの村に必要なのか、といったことまで一緒に考えてくれました。

今でも担当の方とは密にやり取りをしていて、こうした関係性を築けるのも、南牧村ならではだと感じています。

地域の事業者との連携も積極的に行っています。

宿泊される方のご飯は2コース用意していて、一個目が食材持ち込みでお客様がご自身でキッチンを使うコース、二個目がデリバリーを利用するコースです。

半分の方が持ち込みで、もう半分の方がデリバリーを利用しています。デリバリーでは、南牧村と下仁田町内の地域の飲食店限定でサービスを提供しています。

また、アメニティのコーヒーや和菓子、客室内の生花もすべて南牧村の事業者のものを使用しているなど、南牧村らしさであふれています。今後も様々な面で連携を行い、地域の活性化につなげられたらと思っています。

「Mattyの古民家」は、1日1組限定です。テレビや時計などのデジタル機器を置かない、落ち着いた空間で、ゆったりとした時間を過ごせます。

一番人気は、占い鑑定付きのプラン。占いは小学校3年生から趣味でやっています。占いは統計学だと思っていて、悩みに対して霊的なものでなく、具体的な数字を使ってアドバイスできるものだと思っています。

うちの占いは時間無制限。時にはお酒を交えながら、午前2時まで語り尽くすこともあります。お客さまがお帰りの際には、友達のように打ち解けていて、その場で次回の予約をしていただくことも多いです。

お客さまに「来て良かったです！」と言ってもらえると、起業して良かったなと改めて思います。

実はこの3月に、2棟目となる「無限清風 ～風、薫る～」をオープンしました。15代続く農家の方から譲り受けた古民家で、高台にそびえ立ち、山村と集落、星空を一望できます。

天然素材を活かした空間づくりがコンセプトで、月見露天風呂や天然石のBBQなどを取りそろえ、日本人なら感性が震えるような、唯一無二の宿となっています。

さらに、遊べるオプション体験付きのプランもご用意しています。一番人気の陶芸体験では、先生とマンツーマンのもと、お一人様二作品まで作成いただけます。

日常から離れた空間で、自分自身と向き合う特別な体験を提供します。こちらもぜひお越しください。