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環境農林常任委員会(温泉旅館業に係るほう素及びふっ素の排水規制について)平成25年1月24日

1.開催日時

 平成25年1月24日(木曜日)9時59分~11時16分

2.開催場所

 403委員会室

3.出席委員

 委員長:大林俊一、副委員長:高田勝浩
 委員:腰塚誠、委員:塚越紀一、委員:久保田順一郎、委員:星野寛、委員:新井雅博、委員:水野俊雄、委員:金子渡

4.欠席委員

 なし

5.主な質疑

(1)温泉旅館業に係るほう素及びふっ素の排水規制について

質問:ほう素及びふっ素の健康上の影響は、直接的・間接的のどちらか。

答弁:直接的に、飲んだり食べたりした時などに影響があるというのがWHOの見解である。

質問:ふっ素入りの歯磨き粉もあるが、体内に吸収されると健康被害がでるのか。

答弁:歯磨き粉に含まれているような微量のふっ素はエナメル質を強くするが、大量に取り込むとエナメル質が形成できなくなる毒性が出てくる。

質問:自然湧出温泉によって、県内で生態系に影響が出ているという状況はないのか。

答弁:県内の河川では、ほう素・ふっ素はすべて環境基準を達成できている。全国的に見ると環境基準を達成できていない地点が2~3箇所あると聞いている。

質問:暫定排水基準に対する他県の対応状況はどうなっているか。

答弁:群馬県の他に10県が、暫定排水基準の実態に即した運用について国に働きかけを行っている。

質問:ふっ素の処理技術の普及には課題があるとのことであるが、新技術は検討されていないのか。

答弁:現状(資料中)の処理技術が最新のものであり、新技術については把握していない。

質問:国における基準値の検討状況として、「自然湧出の温泉排水は、より緩やかに。」とあるが、これはどう解釈するのか。

答弁:国の審議状況では、自然湧出温泉はもともと河川に流れこんでおり、旅館に取り込んだ温泉だけを規制するのでは効果が薄く、実態にあった扱いをすべきとの一方で、都市部で大深度掘削等を行うものはもともと自然にはなく分けて考えるべきであって、自然由来のものは緩やかな基準でもよいのではないかという考え方である。

質問:暫定排水基準を設定することと、本来の排水基準との整合性をどう考えるか。

答弁:排水基準は全国一律に定めているが、技術的に困難な部分については暫定排水基準を設けて、技術開発を待つというのが一般的な流れである。今後、暫定排水基準を一律排水基準に近づけていき、将来的には一律排水基準とするのが法の考え方である。

質問:温泉は県の重要な観光資源であるが、ほう素・ふっ素は有毒性があり規制しなければならず、県としてどう対応を考えているか。

答弁:安価な技術がなければ温泉旅館業の経営は成り立たないことから、現実的な処理技術の普及が不可欠であるが、県独自での技術開発は難しく、情報提供など国との連携を図っていくことが重要だと考えている。

質問:暫定排水基準から一律排水基準移行についての国の動向はどうか。

答弁:国は、基本的には暫定排水基準から一律排水基準へ移行する方向であるが、時期については技術開発の状況を勘案しながらということになると思う。

質問:温泉を飲む場合と旅館から排水する場合の規制の違いはどうか。

答弁:ほう素・ふっ素には環境基準が定められているが、環境基準は飲み水の基準が出発点となっており、排水基準は環境基準の10倍に設定されている。飲用温泉については、おそらく水道水の基準に適合しているかを検査しているのではないかと思われる。

質問:自然湧出温泉より掘削して新たに環境に影響を与えるものを規制すべきではないか。

答弁:基本的な法の骨格としては、自然湧出温泉でも大深度掘削でも同じように規制している。暫定排水基準では、自然湧出温泉は緩やかに、大深度掘削によるものは厳しくという価値判断である。

質問:日帰り温泉には規制がないのはどうしてだと考えられるか。

答弁:国は、日帰り温泉のほう素・ふっ素濃度は高くなく、規制しても効果は少ないと考えているようである。県内すべての日帰り温泉を把握している訳ではないが、県独自の規制については慎重に議論する必要があると考えている。

質問:国に対して県としてどのようにアプローチしているのか。

答弁:旅館業への営業的な視点からの支援が重要と考えており、国に対しては、新技術の早期確立や、施設導入する場合の支援措置の検討、既存の旅館業への支援についても要望したところである。

質問:これまでにほう素・ふっ素による健康被害の報告事例はあるのか。

答弁:国内での報告事例はなく、予防的な観点から規制されているものと理解している。

質問:新技術の開発・実用化に関し、国に対して要望する必要があると思うがどうか。

答弁:排水基準を達成するための技術開発など、的を絞った要請をしていきたいと考えている。


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