ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 県職員・警察官採用情報 > 畜産(浅間家畜育成牧場・木村 涼音)

本文

畜産(浅間家畜育成牧場・木村 涼音)

更新日:2023年3月1日 印刷ページ表示

浅間家畜育成牧場 木村 涼音

畜産(令和2年度)写真
​掲載内容については、令和3年3月現在の情報です。

1 現在の仕事

 浅間家畜育成牧場に所属し、粗飼料調製などの草地管理を中心に業務にあたっています。粗飼料調製とは、収穫した牧草を発酵や乾燥させて、保存性や栄養価を高めた飼料を生産することです。浅間家畜育成牧場では、県内の酪農家から育成牛を受託し、受胎させて返します。育成牛が丈夫で大きく育ち、優れた乳用牛となるためには、質の高い粗飼料を与えることが特に重要になります。そのため、牧草の適期収穫を行い、良質な粗飼料の生産に努めています。
 また、牧草がよりよく育つように堆肥の散布や雑草の防除を行うほか、大型機械の修理や畜舎の修繕、人工授精等の業務も行っています。

2 職務経歴

職務経歴一覧
年度 所属 説明
令和元年度 現所属 「1現在の仕事」のとおり

3 県職員の仕事の魅力・やりがい

 畜産職は、牧場での運営管理のほかにも、試験研究、防疫、振興施策の企画立案など多岐にわたる畜産関係業務を経験できることが魅力だと感じています。また、上司や先輩職員と意見交換しながら課題に取り組む場面も多く、若手職員でもチームの一員として役割を与えられながら仕事に取り組むことができます。異動によって一緒に働く人が変わることで新しい視点に気づき、自分の成長につなげることができる点も大きな魅力です。

4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等

(1)粗飼料調製

 粗飼料の1つである乾草の調製では、最適なタイミングで牧草を刈り取り、天日で乾燥させる必要があるため、広大な採草地それぞれの生育状況を踏まえ、天候の推移も考慮しながら調製計画を立てていきます。浅間山麓ならではの天候に左右されて計画通りにいかないこともあり、臨機応変に対応することの重要性を学びました。先輩職員からは、局地的な天気の移り変わりの見極め方や、牧草の水分量の肌感覚など、現場に出なければ分からないことをたくさん教わり、とても勉強になりました。

(2)繁殖業務

 繁殖の検査や、授精を行うときは直腸に手を入れます。人工授精の手順は理屈で分かっていても、目では見えないところでの作業なので、最初はとても苦労しました。しかし、何度も実践を重ねていくうちに感覚をつかむことができました。超音波診断装置(エコ-)を用いて、妊娠鑑定をした時に、目に見える形で胎児が確認出来たときはひとつの命が宿ったという実感がわき、嬉しさと感動で心が満たされました。
 繁殖業務を通して、命を生み出すためには、人工授精師の技術だけなく、多くの人の連携と協力の上に成り立っていることを学ぶことができました。また、受胎できる健康で丈夫な牛に育つためには、やはり毎日の餌が重要であることに改めて気づくことができました。

(3)掃除刈り

 牛が食べ残した固い茎の部分を刈り取って、牧草の効率的な再生産を促す作業を掃除刈りと言います。私が牧場に来て大型のトラクターを運転し初めて行った作業が掃除刈りでした。学校で基本的な操作を学んでいたものの、放牧地は急傾斜も多く、座席が傾いたまま運転することも多くあり、初めて作業したときは衝撃でした。最初は操作に不安がありましたが、作業が進むと徐々に自信がつき終わった後には達成感でいっぱいになりました。今でこそこの作業にも慣れてきましたが、これからも緊張感を持って安全運転に努めたいと思います。

5 入庁前と入庁後の印象

 学校で酪農実習の経験があったので、牧場での業務については大きなギャップを感じることなく取り組むことができました。一方で、学生時代には先生からの指導のままに行ってきた作業を、入庁後は自分の頭で考え、判断しながら取り組むことが多くなり、畜産の奥深さを日々感じています。

6 今後の目標、これから挑戦したいこと

 現在の所属では、現場での作業が多いことから今後も大型機械の運転技術や、繁殖技術の向上に努めたいと思います。特に、高度な技術を要する受精卵移植に挑戦したいです。
 また、私の家族は非農家であり、畜産の道に進もうとした際に周囲の理解を得るのに苦労しました。こうした経験から、命のサイクルを間近に見ながら仕事ができる畜産業の魅力を発信して、後継者不足に悩む畜産農家への貢献も行っていきたいと考えています。

7 群馬県職員を志望した理由

 テレビのニュースで取り上げられていた牛の繁殖の様子を見て、命を生み出す仕事に感動を覚え、畜産の仕事を志しました。就職先として民間の牧場も考えましたが、牧場の経営管理だけでなく、防疫や流通など幅広い視点から畜産に関わることができ、畜産の魅力を伝えられる群馬県職員を志願しました。

8 受験時に心がけたこと

 私は学校で畜産分野の勉強をしていたので、専門試験よりも教養試験を中心に筆記試験対策をしました。
 面接試験では、県の仕事のどんなところに魅力を感じ、自分がどのように携わりたいかを伝えるようにしました。自分の考えや強みを素直に伝えることが大切だと思います。

9 未来の後輩へ

 県職員となって畜産の業務にあたると、様々な角度から畜産の内部を知ることができ、今まで気がつかなかった魅力や、改善点が見えてきます。そういった新鮮さが県職員の魅力だと思います。幅広い観点から群馬県の畜産に携わりたい方、お待ちしています。

畜産業務(令和2年度)写真
大型トラクターを操作して広大な牧草地を管理します

職種の紹介(先輩職員の声)へ戻る


<外部リンク>