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令和5年度上期(令和5年8月3日・令和5年9月12日)議事録
令和5年度 上期 群馬県公共工事入札監視委員会 定例会議 審議概要
開催日
令和5年8月3日(木曜日)
令和5年9月12日(火曜日)
開催場所
群馬県庁 第一特別会議室
出席委員
委員長 足立 進(弁護士)
委員 川畑 泰子(立教大学助教)
委員 鴻田 通雄(公認会計士)
委員 後藤 恵里子(NPO法人理事長)
委員 田中 恒夫(前橋工科大学教授)
審議対象期間
令和4年10月1日~令和5年3月31日
抽出案件
一般競争入札6件、指名競争入札7件、随意契約7件 合計20件
令和5年8月3日の審議
1 審議対象工事の抽出結果について
群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第6条第6項の規定に基づき、今回の抽出当番委員から次のとおり抽出結果の報告がなされた。
(抽出結果報告)
一般競争入札で落札率が高い案件、低い案件、入札参加者の多い案件、少ない案件、1者のみ参加の案件を抽出した。指名競争入札で落札率が低い案件、参加辞退者が多い案件、参加者が多い案件、低入価格調査を行った案件、電子入札によらない案件を抽出した。指名競争入札において入札参加業者が少ない案件、入札辞退者が多い案件、落札率が高い案件を抽出した。随意契約において、応急工事で契約までに日数を要した案件、大きな金額で1者のみと随意契約をした案件、辞退者が多い案件を抽出した。
※20件の工事は別紙のとおり
2 抽出案件の審議について
抽出当番委員が抽出した20件について、事務局から契約内容及び工事概要等の説明がなされた。
抽出した20件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を審議した。
委員の質疑が行われ、7件の工事においては、より詳細な資料を用いた審議が必要と判断された。その理由は次のとおりとなった。
議案169について、一般競争入札で1者しか応札者がなく落札率が100%であること。
議案35について、落札率が36.7%と低いこと。
議案831について、指名競争入札ではなく、一般競争入札での実施が可能であったこと。
議案27、28、1102について大きな金額であるのに、競争入札を行わず、1者のみの随意契約を実施したこと。
令和5年9月12日の追加審議
7件の審議について
上記6件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を詳細に審議した。
委員からの意見・質問、それに対する回答等
意見・質問 会議の概要のとおり
回答 会議概要のとおり
委員会による提言 あり
会議の概要
議案 169
繊維工業試験場研究棟捺染室・染色室天井修繕工事
発注所属:群馬産業技術センター
工事業種:その他
契約方式:一般競争入札
予定価格:2,650,000円(税抜き)
契約金額:2,650,000円(税抜き)
落札率:100.00%
入札参加者数:1者
落札者:(株)吉田組
【委員】入札参加資格業者は1者ということですけれども、少ないかなと感じます。これは何か原因がありますか。
【発注所属】想定されることとしますと、まずアスベストが含まれていること。それを処理できる資格を持っている従業員がいないと対応できないこと。それと建築工事にしては小額なので、事前にどこをどのくらい修繕しなければならないか、という現場確認をして積算する、この工数に対して儲けが少ないと感じられると思うんですね。そういうところで、入札参加資格業者が少なかったのではないかと想定はしております。
【委員】最初の参考見積もりが1者だったということですが、これは金額が少ない時は1者くらいということなのでしょうか。
【発注所属】3者取るように努めてはいるのですが、この工事に関しては、アスベストが含まれていて、それを処理できる業者さんはどこにありますか、というのを、県庁内の各部署に聞いてみても、分かりませんという回答が来てしまうような状態であること。今回、吉田組が繊維工業試験場を作ったところなので、そのあとのメンテナンスも相談したりしていますので、構造等をよく知っている。そういうところで、見積もりを依頼できる業者が限られてしまい、結果として1者しか見積もりを取れませんでした。
【委員】ちょっと質問が今回の内容とずれてしまうのですが、アスベストの業者さんを見つけるのが難しいということで、県の他の様々な工事がありますが、皆さんはデータベース化されていないのでしょうか。アスベストできるよとか、今の方は違うと思いますけど、契約の御担当の方とか。
【発注所属】ちなみに廃棄物処理系の部署や建築系の部署にも確認したのですが、ないみたいですね。
【委員】県内にそんなにない。
【発注所属】リスト化されていない。
【委員】リスト化されてないっていうことなのですね。
【発注所属】どこがありますかって聞いても、その情報は持っていませんという、アスベスト処理できる業者があるにはあると思うんですけれども。
【委員】すると、色々なところでアスベスト処理はあると思いますので、これは御担当の課の方ではなく、契約自体全体なのですが、提言になってしまうかもしれないのですけれども、アスベストに関してはそういうリストを県として用意された方がいいのかなというふうに思いました。
【委員】このアスベストの処理というのは、結局、アスベストを取り除いたわけですか。
【発注所属】含まれている部材は、すべて廃棄して、含まれていない部材で天井を貼り直したという形です。
【委員】産廃業者では、今当たり前にアスベストの処理をされている業者が結構あると思うんですけれども。それを吉田組っていうのは、処理と建築が両方できるということですか。
【発注所属】処理は多分処理業事業者さんの方に渡すと思うんですけれども、施工できる従業員がいるってことですよね。施工資格を持っている従業員がいる。
【委員】アスベストを扱う業者さんとしてはそんなに多くはない、逆に、吉田組にはそこに従業員がいると。
【発注所属】はい。アスベストの取扱い講習を実施している協会にも聞いたんですけれども、資格を取得されている方は、今、ニーズが多いので、何人も受けてらっしゃるという話なのですが、では、どこのどういう業者さんが取っているのかっていうのも聞いてみたのですけれども、そこちょっと分からないということでした。なので、取得者は多いと仰っていました。
【委員】全然違う観点から、緊急性があるようなので、お話を聞いていると随契にしようという考え方は全くなかったのですか。やはりルールがあるのでしょうか。
【発注所属】金額的に随契にするにしても、やっぱり見積りが1者になってしまうので、3者とか5者とか、分かっていればできたと思います。一般競争入札案件では、県のホームページに上がっている情報を集めてウェブで公開している業者があるらしく、例えばここの工事に関しても、今でも検索サイトで調べてみると、何社も、表示しています。ということで、県のホームページに上がれば、たくさんの業者さんが見てくれているだろうということで、そちらの方を選択しています。緊急性に対しては、参考見積りを1者に依頼しまして、見積り期間を短くするという対処方法で対応しました。
議案35
群馬県総合スポーツセンターアイスアリーナ非常用照明器具更新工事
発注所属:スポーツ振興課
工事業種:電気工事
契約方式:指名競争入札
予定価格:4,623,000円(税抜き)
契約金額:1,698,000円(税抜き)
落札率:36.7%
入札参加者数:10者
落札者:(有)イシイ電気 広瀬営業所
【委員】本工事は、指名競争入札であり、かつ落札率が低いことから抽出した。一般競争入札を採用しなかった理由は何故か。
【発注所属】施設が利用中であり、工事日や作業時間が限られたことから、調整しやすいよう近隣の業者を指名した。
【委員】工事内容は部品の交換か。
【発注所属】非常用照明を交換し取り付ける工事である。
【委員】電気工事の部品は業者により価格差が大きくなることは承知している。今回は、指名業者の中に特に低い金額で応札したものがいたが、指名していなければ他の業者がもっと高い価格で落札しただろうと思う。一般競争入札であれば、落札業者に近い価格での応札がもっとあったのではないか。
【発注所属】御指摘のとおり。今後、工事内容を考慮しながら一般競争入札を採用することを検討したい。
【委員】特に電気工事は差が大きい。積極的に一般競争入札を採用してほしい。
【委員】かなり低い金額だが、施工は適切だったか。
【発注所属】正規の部材を使用しており、適切な工事であった。
議案831
道路メンテナンス事業(橋梁)
発注所属:中之条土木事務所
工事業種:塗装工事
契約方式:指名競争入札
予定価格:18,150,000円(税抜き)
契約金額:17,300,000円(税抜き)
落札率:95.3%
入札参加者数:10者
落札者:(株)石田塗装店
【委員】中之条土木事務所は沼田土木事務所と比べて一般競争入札の割合が低い。今回の件は一般競争入札にできなかったのか。
【発注所属】基本的に5,000万円以上は一般競争入札が原則である中、中之条土木事務所では概ね3,000万円以上は一般競争入札とする方針を持っている。今回指名競争入札としたのは金額が小さかった点と、塗装工事に対して一般土木会社及び安全施設の会社が入ってきてしまうため、塗装業者の育成といった点も考慮している。沼田土木事務所との比較では、昨年度については、沼田土木事務所の発注は金額が高い案件が多かったが、中之条土木事務所の発注は1,000万円以下の案件が多かった。
【委員】コスト(職員の労力)に対してメリットが低いということか。
【発注所属】一般競争にした場合でも落札率に影響はあまりないのではないかと考えている。
【委員】少額のものを電子入札にしないメリットはあるのか?慣行でやっているのか?
【発注所属】そういった面もある。また、B、C業者は一般競争にも慣れていない側面がある。
【委員】業界としても、成長していってもらいたいと思うので、今回のことを踏まえて対応していただきたい。
【発注所属】分かりました
議案番号:27
令和4年度 県庁舎会議室カーペット更新工事
発注所属:財産有効活用課
工事種別:建築一式
契約方式:随意契約
予定価格:16,800,000円(税抜き)
契約価格:16,800,000円(税抜き)
落札率:100.0%
入札参加者数:1者
落札者:佐田建設(株)
議案番号:28
令和4年度 群馬県庁舎31階整備工事
発注所属:財産有効活用課
工事種別:建築一式
契約方式:随意契約
予定価格:67,033,700円(税抜き)
契約価格:67,000,000円(税抜き)
落札率:99.9%
入札参加者数:1者
落札者:佐田建設(株)
【委員】ここには載っていないのですけれども、他にもカーペット工事、私の方には最初に抽出する際に資料をいただきまして、県庁10階北フリーアドレスオフィスのカーペットも佐田建設さんの落札率99.3%の契約になっています。まず随意契約を3件抽出させていただいたのですけれども、前回の御説明のときに、色々他に迷惑がかからないようにということで随意契約にされたというお話だったのですけれども、他に迷惑がかからない工事ということだったら、どの工事も同じなのかなと思います。特に道路工事などは県民に何かしら迷惑がかかっているのですけれども、それに対してのクレームというのは県民も別に当たり前のように受け止めて、協力するという。それで、かなりこう迷惑をかけないようにかけないようにということでなったということですが、これがどうなのかなというふうにちょっと思いました。これはちょっとここ、長くなってしまうのですけども、私の経験なのですけど、私がかなり前、15年以上前くらいに自身で工事ではなく、イベントとか企画で国の仕事を落札しました。その時はかなりいつもやっている業者さんよりも低く応札しまして、最初の打ち合わせに行きました時に、担当者が凄く不機嫌だったのですね。その不機嫌のままずっと過ぎて、そのイベントが終わって、成功してよかったなと思っても不機嫌だったのです。それで最後に審査がありまして、審査は国の本省からいらっしゃるのですけれども、審査が終わったらその担当者が凄く喜びました。それで、仕事自体が成功して喜ぶというより、審査が終わって喜ぶ。つまりなぜ不機嫌だったかっていうと、新しい業者に仕事をさせることによって、失敗したくなかったのだなという。最初からうすうすは感じていたのですけれども、新しい業者であっても、前の業者がやった膨大な資料があるので、大抵はそれを見ればできるのです。見積もりをするときに私自身最後の膨大な資料作りを金額に入れなかったので、こんなに大変だったのかというくらいに思ったのですけども。そういったように、失礼な言い方かもしれないのですけども、県の方では、担当者の方が失敗とかクレームをおそれているから随意契約をされているのではないのかなと思うのです。それともう一つは佐田建設が作った建物(県庁舎)なのでよく承知しているということなのですけども、もう一つ立見建設もこちらを作られて、立見建設の場合ではホームページに、トップページのさらに広いエリアに、県庁舎が載っております。それほど県庁舎のことを愛してらっしゃるので、是非立見建設にも見積もりを取ってした方が2社となりますし、一般は無理でも指名とかできるのではないのかなと思うのですけどいかがでしょう。【発注所属】今、先生がおっしゃられたように、少し私の経験上の話も踏まえてお答えしたいと思うのですけども、確かにおっしゃっている部分が十分理解できていまして、1つ目の御質問がまず…。【委員】御利用者さんに対して色々考えている配慮というものもあるけれども、それに加えて職員さんの失敗へのおそれが随意契約になっているのではないのかなということ。
【発注所属】はい。ありがとうございます。先ほど一例で出された、例えば道路工事、土木工事の改修等の場合には、従前からある意味緻密な計画の中で、例えば前年度、もしくは2、3年前から計画をされて、ある部分の改修工事をいつからやるのだということが周知された中で工事を計画的に進めることが多いのですけども、この県庁舎の修繕っていうのは御承知のとおり、もう20数年経っていまして、まだ手つかずのところもあるのですが、ほぼ今はかなりリニューアル、リノベーションのタイミングにきていまして、この予算も急な施策の中で執行されることになったと聞いていまして、そういう形の中で、先ほど担当者と言われましたけども、担当者もそうなのですが、例えば財産管理をしているような部署、もしくは行政がきちんと執行されるよう裏方で支えているような部署につきましては、どうしても、やはりこれに限っては特に、例えば土日の工事であったり、先ほどおっしゃった来庁者の方など来られるようなことなんかも踏まえて工事の安全対策等を進めなければならないこともございまして、かなり執行する工事期間に限定がされるのが、財産活用課が所管している工事に特に多いです。ですから、十分な計画の中で、いついつからこういう計画で閉庁して施行するということであれば、非常にスタンダードな基準が適用されると思われるのですけども、こういうような案件に限っては、私がその時の担当だとすれば、やはり先ほどおっしゃっていただいたように、建設当時に携わった業者の中から、県外の大手もいるのですけども、県内を筆頭とした佐田建設、先ほどあった立見建設さん、あとは私の知るところで池下さんとか、大きな尽力をしていただいた会社が、こちらの県内にございます。先ほど一方で言われた、ホームページでもですね、県庁建てたというような経歴的にアピールされている会社も一緒にされたらどうだというのももっともな話だと思います。ただ、その工事の手法として建築工事というのは、一つの建設工事の中でも、少なくとも15、16職種が入ります。こちらのビルに関しては、Jvといって、御承知のとおり企業の合体した、この建設工事をやるためだけのジョイントを組まれた会社が資本の提携を結んで、これを完成させたのですけれども、その中で、例えば構造的な骨身の部分で、鉄骨だったりコンクリートだったり、強度の部分については、この県庁舎に関して言えば大成建設という会社が主たる機動力を持ってやっていただきました。そのように、例えば4社の共同企業体があった場合、各々の企業がどこを受け持つかというのを、緻密な計画のもとで、当時行っている中で、このような仕上げにかかる部分というのは内装工事と言いますけれども、そういう工事にあっては主に佐田建設が中心に経歴がございます。そうすると先ほど前段で申したような、早急性があり、迅速にかつ安全に工事を進めなければならないという時には、やはりそういう方の主な知識であったり、ここに我々以上に、当時建設したときのスタッフの方もいらっしゃるような会社に、やはり任せて安心というふうに、つい走ってしまうというのは私も担当であれば、そういう提案をまずさせていただくことがあると思います。そういった意味で、例えば先ほど委員おっしゃったように、佐田建設だけではないという中でも、やはりその工事に一番その時に特化した会社を抽出した。そこの会社にお任せして、迅速に工事を終わらせたいという趣旨があったのではないかと思われます。
【委員】カーペットがそれほど構造とか、そういった大事なもの、大事というか失礼ですけれども上の工事なのか、構造とかは分かるのですけれども。
【発注所属】大事な工事という言い方であれば私はすべて大事な工事であると。
【委員】申し訳ございません、言い方間違えましたけど、大事ではなくて、他の業者さんではできないような大変な工事ですね。
【発注所属】カーペット工事というよりは、先ほど私が言葉を選ばせていただいた内装工事という点をお話したいのですけれども、内装工事というのは、特にこの行政庁舎というのは、すべてがレディーメイドに近い形のサイズとか寸法になってございまして、ホームセンターなどで購入できるような材料ではないことが結構多いのですけども、この庁舎も、やはりそのような材料が仕上げの内装工事に使われていまして、当時のこのサイズ感とか割り付というものがあるのですけれど、そのようなデータを持っている施工会社というのが納入の系統のルートも持っていまして、迅速にこういう資材が導入できることがございます。
【委員】そうするとですね、この随意契約理由書を読むと、地方自治法施行令、そこの内容とおっしゃっていることがずれているのですよ。第6号として「競争入札に付することにより、不信用又は不誠実な者が競争に参加して損害を及ぼすおそれがあり」云々と書いてあるのですが、そもそもこんな文言はないでしょう。これ前回も指摘しています。施行令の第6号にどういうことが書いてあるかというと、単に「競争入札に付することが不利と認められるとき」としか書いていない。どうしてこんな説明をここに加えるのですか。
【発注所属】今おっしゃられているのが、多分我々の方から御質問に対してお答えさせていただいた文章だと思われるのですけれども、今私が大げさに話させていただいたのは、十分もう、今の前段の御説明は済んでいると思いまして、足らないところについて先生からの御質問にお答えたしました。少々出しゃばったところがあったかもしれませんが私が言いたかったのは、最後に書かれている県庁舎の施設運用状況、来場者の状況等熟知していることも、選定条件として重要視しているというこの一行のところを私の方から経験値を含めましてお話させていただきました。
【委員】私が言いたかったのは、今の御説明は質問に対しての回答だと分かりましたけども、そもそも随意契約理由書に書いてある不信用又は不誠実なものが競争に参加して損害を与えた云々とここに書いてあるわけですよ。例えば佐田建設以外が施行するとろくな工事ができませんよという話になれば、それは施行令の中で競争入札に付することが不利と認められた時という話になるかもしれない。でもそれは佐田建設自体がカーペットを作っているわけではないのだから、佐田建設だってカーペットをどこかに発注して納入しているわけですし、一般的な知識として、佐田建設だけが持っているわけではないじゃないですか。そして、今後もカーペットって、同じように変えていくわけですよね。それで、ずっと随意契約を続けるのですかっていうことが基本的に疑問としてあるわけですよ。
【発注所属】今の御質問に限ってお話すると、今後は十分再検討して、幅広く業者の方が受注できるようにしたいとも考えてございます。
【委員】ましてこれ、県庁が本体ですから象徴的な部分もあるわけですよ。そこをやっぱり入札、一般競争入札でとって欲しいわけです。なんか領域を守るために随契をするってそういうふうに映ってしまうのですよ。そうじゃないにしてもね、やっぱり県民から見たときにどういうふうに映るかっていうのは、皆さん意識すべきだし意識しなきゃならない。ちょっと厳しいと思います。いかがですか、ほかの委員の皆さん。
【委員】金額によって、一般とか指名とか随意に分けようとすれば、これはちょっと随意では高いのではないかと。だから、ある程度統一した考え方を持っていただいた方がよろしいかと。
【発注所属】おっしゃるとおりでございまして、少し対応が遅れたのですけども、総務部におきましては、先ほど土木部の方から御説明がございましたけども金額にこだわらず一般競争入札を積極的に5月から取り入れてございます。
ただ、今お話させていただいたように、どうしてもこれは随意契約でというのは、中にもあるのですけども、これから1年施行を見ていただいて、前年度までの施行の具合と、当年度の施行の具合を見ていただけると、明らかに数字が変わってくると思います。競争性がかなり入っていると思われるような仕事を進めてございます。
【委員】随意契約って一般的な県民として考えると、業者の選定が非常に不透明だと当然言われるじゃないですか。なおかつ、他から見積もり取っていないと価格に対しても、不透明とは言わないけれどそういうところで非常に慎重になった方がいいと思います。一般的には少額随意とか、あるいは、緊急性がある、自然災害、あとは、ここにある文献見て特別な技術を持っているとか、特許を持っているとか、その事業者にしかできない、まさに他の事業者がやると損害を与えるっていう、そういうものっていうふうに書いてあるのです。それで、この議案のカーペットもそうですよね。このカーペットを替えるのに、何か特別な技術が必要だと理解できないというのが一般的だし、例えば人が入るだとか、県民が入った、道路なんか年がら年中人が入っているわけだし、全然その理由書も分からないし、これ理由書を決裁する人たちもいるわけでしょ。だから、正式な手続きを取っているのですか。皆さんこれ納得してこの契約検査課もやっているのですか。これは特命随意だと、こんな不透明なことはあるのですかというくらい不透明で理解ができないですよ。皆さんこれ納得して決裁したのですか。担当部署だけじゃなくて、契約検査課も決裁したのですか。
【事務局】契約検査課は決裁していません。
【委員】担当者じゃなくても、どこまで決裁するのですか。
【事務局】部内です。
【委員】一般の人から見たら驚きますよ。そのくらい随意契約っていうのは、一般の人から見たら不透明だっていうことを皆さん理解した方がいい。価格漏らす以前の問題で、言い値でやるのだもの。言い値に近いですよ。100パーセントで。理解できないですよ。ただ私が担当だったら、その方がいいかなと思うかもしれない。いや、やる方としてみればトラブルが一番嫌だというのは分かります。分かるけど、どうかなとは思いますけど。どうですか。
【委員】全委員共通して厳しい意見を持っているってことは認識していただきたい。
【委員】いいですか最後に、前回と同じようなことになってしまうのですけども、どうして最初に職員の方の対応でクレームが嫌なのかなとかそういうことを出したというのは、県民がこれ見たときに、県が業者にもしかして繋がっているのではないかなという、何かもらっているのではっていうような意識が一番下世話な言い方ですけど、ほぼ思うと思うのですね。それがSNSで拡散された時に、かなりつらい立場になると思いますので、もしも、何かクレームが来たとき、ガタガタ音がするとか、それはこういうふうに透明性を持った入札で工事をしていますっていうふうに答えれば、県民の方も分かるのではないのかなと思います。そういうことはあまり気にしなくて、逆に頑張っていただければと思います。
クレームとか色々不便とかを考えるよりもまず透明性の高いことをやって、それに対して何かが来たときはこういうことだという説明ができた方が県民としては納得がいくと思います。
議案1102
関根発電所水車発電機復旧工事
発注所属:企業局発電課
工事業種:電気工事
契約方式:随意契約
予定価格:3,408,230,000円(税抜き)
契約金額:3,380,000,000円(税抜き)
落札率:99.2%
入札参加者数:1者
落札者:東芝エネルギーシステムズ(株)
【委員】社会的な話題があること、随意契約であり金額も大きいことから、対象として抽出した。
【委員】(事前に示された質問について)提出された回答文で納得できる。
【委員】本工事は受注者しか対応できないのか。
【発注所属】当該発電所を設計、施工した事業者が受注者である。特許や細かい寸法の取り合いもあり、設計図等受注者しか対応できない。
【委員】当初は60億円だったか。
【発注所属】本工事の契約に至るまでは経緯がある。関根発電所は建設から50年経っているので、復旧するに当たり設備全体のリニューアルをする予定だった。昨年、騒音などで困っているという住民の声があり、運転を早期に再開するため、時間のかかるリニューアルから修繕へと方針転換した。60億円はリニューアルの時の金額である。リニューアルでは工期が長く、騒音も長くなる。
【委員】地域住民の方からすると、早く(復旧)してほしいことと思う。ある意味応急的な対応であるのか。
【発注所属】使用できない部品は更新するため、機能的には向上する面もある。
【委員】全て新しくなるわけではないので、リニューアルを将来的に行う予定はあるのか。
【発注所属】近々にリニューアルの必要はないが、長い目で見れば必要と考える
総括審議
【委員長】
提言については、文言は一任していただきます。
【委員】
異議なし。