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研究報告 第24号(2020年5月)

更新日:2020年10月1日 印刷ページ表示

研究論文

1年生で山行き可能なカラマツコンテナ苗の育苗技術

Development of Breeding Method of Containerized Seedlings of Larix kaempferi which can be Produced in One Year

1年生で山行き可能な育苗を検討したところ、以下のことが明らかになった。

  1. エクセルトレイに播種し、固化培土が付いた毛苗をコンテナ容器に移植する育苗方法は枯死率が低かった。
  2. 3月下旬に播種し施肥をすることで、1年生で山行き可能な苗木の育苗が可能であった。
  3. グルタチオンの施肥により、規格の大きい苗木の適合割合が高くなった。

カラマツさし木コンテナ苗における根系の充実

Substantiality of the root system in the Larix kaempferi cutting Containerized

元肥として肥料を混入した培土にさし付けを行い根系の充実を検討しところ、以下のことが明らかになった。

  1. 元肥の混入による発根率への影響はみられなかったが、スリット入りコンテナの方がマルチキャビティコンテナよりも枯死本数が多かった。
  2. 元肥を混入した培土にさし木をすることが、根系の充実に有効的であることを確認した。
  3. 培土に元肥を混入することで、樹高成長の促進に効果がみられ、山行きまでの育苗期間の短縮に可能性をみいだせた。

マイタケ菌床栽培における袋カット方法が子実体の形状に与える影響

Effect of cultivation bag cutting on fruti body shape in mycelial block cultivation of Grifola frondosa

マイタケ菌床栽培において、袋カット方法が子実体の形状に与える影響について検討したところ、以下のことが確認された。

  1. 袋カットの方法が、栽培日数や子実体の形状に影響する。
  2. 十字型のカットは栽培日数が短くて収量も多く、良形の子実体を形成させるのに適している。
  3. 袋カットの方法が、食感にも影響する可能性がある。

マイタケ菌床栽培におけるジャガイモ残渣の利用

Use of potate residue on the mycelial block cultivation of Grifola frondosa

冷凍後解凍したジャガイモの残渣を培地添加物に混合してマイタケ菌床栽培を行ったところ、以下のことが確認された。

  1. 解凍したジャガイモ残渣をそのまま使用した場合では、ホミニーフィードを25%置換しても、ホミニーフィードと同等の結果が得られた。
  2. 解凍したジャガイモ残渣をさらに乾燥してから使用した場合では、ホミニーフィードを50%まで置換しても、ホミニーフィードと同等の結果が得られた。

きのこ原木林再生に向けたコナラの調査

Research about Konara (Quercus serrata) aimed at regenerating woodland of mushroom

コナラ立木と萌芽再生した当年枝の放射性セシウム濃度について調査した。

  1. 原木の放射性セシウム濃度は、樹幹上部より樹幹下部で低い傾向にある。
  2. 元玉と樹皮の放射性セシウム濃度には正の相関がある。
  3. 当年枝の放射性セシウム濃度は伐採時の原木より高くなる傾向が見られる。

 

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