ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織からさがす > 産業経済部 > 観光魅力創出課 > 群馬県 山のグレーディング

本文

群馬県 山のグレーディング

更新日:2022年2月17日 印刷ページ表示

1.「群馬県 山のグレーディング」の作成について

 登山者の増加に伴い、「山の怖さを知らない登山初心者」や「経験を過信し体力の衰えを認識しない中高年登山者」による山岳遭難事故が発生しています。このため、登山者に「自分の力量にあった山選び」を促し、山岳遭難事故の防止に役立てるため、群馬県と群馬県山岳団体連絡協議会は、「群馬県 山のグレーディング」を作成しました。

2.グレーディングの内容と使い方

  • 登山ルート(93ルート)の固有の地形的な特徴に基づいて、体力度と技術的な難易度で評価しました。
  • 縦軸に1~10段階の体力度のグレーディング、横軸にA~Eの5段階の技術的難易度のグレーディングをしました。
  • 使用にあたっては、自分の調べたい山を「難易度グレーディング山岳位置図」とエリア別の「群馬県 登山ルート別 難易度グレーディング一覧表(無雪期・天候良好時)」から見つけ、体力度と技術的難易度を確認してください。
  • 遭難の多い中高年の方は、現在の体力や能力・技術に応じた「山選び」をしてください。そのためにも、過去に登った山のグレーディングが参考になりますが、「過去の体力や能力・技術はあくまで過去のもの」であることを十分に認識してください。
  • 初心者の方は、体力度・技術的難易度の低いルートから、徐々に経験を積み重ねていってください。

3.体力度と技術的難易度

体力度

  • 体力度レベルについては、鹿屋体育大学山本正嘉教授の研究成果をもとに作成しました。
  • 次の式により「ルート定数」を算出し、1~10の10段階で評価しています。
  • ルート定数=コースタイム(時間)×1.8+ルート全長(キロメートル)×0.3+累積登り標高差(キロメートル)×10.0+累積下り標高差(キロメートル)×0.6
  • 体力度レベルが大きいルートは、何日かに分けて歩くことで自分のレベルに合わせることができます。
  • グレーディング表では、目安となる宿泊数を体力度レベルと合わせて示していますので参考にしてください。

技術的難易度

 ・登山道の状況や、登山者に求められる技術・能力により、A~Eの5段階で評価しています。

5段階で評価一覧
技術的難易度 登山道の状況 登山者に求められる技術・能力


(星1つ)
  • 概ね整備済
  • 転んだ場合でも転落・滑落の可能性は低い
  • 道迷いの心配は少ない

 ・登山の装備が必要


★★
(星2つ)
  • 沢、崖、場所により雪渓などを通過
  • 急な登下降がある
  • 道が分かりにくい所がある
  • 転んだ場合の転落・滑落事故につながる場所がある
  • 登山経験が必要
  • 地図読み能力があることが望ましい

★★★
(星3つ)
  • ハシゴ・くさり場、また、場所により雪渓や渡渉箇所がある
  • ミスをすると転落・滑落などの事故になる場所がある
  • 案内標識が不十分な箇所も含まれる

 ・地図読み能力、ハシゴ・くさり場などを通過できる身体能力が必要


★★★★
(星4つ)
  • 厳しい岩稜や不安定なガレ場、ハシゴ・くさり場、藪漕ぎを必要とする箇所、場所により雪渓や渡渉箇所がある
  • 手を使う急な登下降がある
  • ハシゴ・くさり場や案内標識などの人工的な補助は限定的で、転落・滑落の危険箇所が多い
  • 地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要
  • ルートファインディングの技術が必要

★★★★★
(星5つ)
  • 緊張を強いられる厳しい岩稜の登下降が続き、転落・滑落の危険箇所が連続する
  • 深い藪漕ぎを必要とする箇所が連続する場合がある
  • 地図読み能力、岩場、雪渓を安定して通過できるバランス能力や技術が必要
  • ルートファインディングの技術、高度な判断力が必要
  • 登山者によってはロープを使わないと危険な場所もある

4.注意事項

  • この表は、無雪期・天気良好の条件のもと、ルート固有の特徴について必要体力度と技術的難易度を評価したものです。これ以外の条件では難易度は上昇します。
  • 実際の登山では、体力度や難易度以外に悪天候、残雪、体調、その他偶発的な要因による様々なリスクがあるので、それらにも配慮した計画を立てることが必要です。
  • 地震や崩落、雪崩などにより、登山道の通行規制や付け替えの可能性がありますので、登山の際には、事前に山小屋や近くの警察署などに登山道の状況等を確認することをお勧めします。
  • いずれのランクにおいても、初めてそのランクを経験する場合には必ず経験者を同伴してください。
  • この表に記載した登山ルートは、群馬県内で比較的登山者が多いものから選定したもので、必ずしも登山を推奨する登山ルートではありません。
  • 整備・維持管理されていないものを含みます。また、登山ルートの通行や山頂への到達、通行上の安全を保証するものではありません。
  • 登山される際は、十分な準備のもと、自己責任において入山してください。記載のルートにおける事故について責任は負いかねます。
  • 入山の際は登山計画書を提出してください。

5.グレーディングリーフレット

※好評につき、令和2年1月に増刷を行いました。
 配布場所:各行政県税事務所、谷川岳登山指導センター、大阪事務所等

※下記からダウンロードすることも可能です。

6.各県のグレーディング

7.日本百名山のグレーディング(令和3年1月 更新)

グレーディングを公表している、十県一山域からルートを抜粋して、日本百名山の登山ルートグレーディングを作成しました。
日本百名山のうち、67山、200ルートをグレーディング評価しています。