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ツキノワグマについて(出没情報)

更新日:2024年2月22日 印刷ページ表示

 春から秋にかけては、クマの行動が活発になる時期で、農地や集落など、人間の生活域でのクマの目撃・出没件数も多くなります。

 クマの目撃・出没件数は、例年であれば、9月以降、減少傾向となるところですが、10月の件数を集計したところ、増加しており、例年と異なる傾向となりました。また、11月の目撃件数についても、統計開始以来最多となりました。

 12月以降も出没する可能性がありますので、県民の皆様には、引き続き、クマへの警戒をお願いします。(クマの目撃・出没件数増加に伴う警戒のお願い)

 これからの行楽シーズンに山に入る方も多いと思いますが、クマとのトラブルを防ぐために、以下のことを心がけて下さい。
 決して「自分だけは大丈夫」とは考えないでください。

クマの生息地である山に入る場合

クマと出会わないために

  • クマ鈴やラジオなど音の出るものを持って行きましょう。
  • もしもの時のために、市販されているクマ撃退スプレーを持参しましょう。
  • クマの行動が活発になる時間帯(早朝や夕方の薄暗い時間帯)を避けましょう。
  • ハイキングやキャンプで出たゴミは必ず持ち帰りましょう。
  • 集落周辺や農地から、生ゴミや放置果実等の誘因物を除去しましょう。
  • 山菜採りなどに夢中にならずに、周囲の音に注意しましょう。
  • 新しい糞や足跡を見つけた時は、すぐに引き返しましょう。

もしクマに出会ってしまったら

 慌てず、騒がずに、落ち着いて、クマとの距離に応じて対応しましょう。
 走って逃げたり、大声を出したりすると、クマがパニックになって攻撃してくる危険があります!絶対にやめましょう。
 子グマの場合も、近くに母グマが潜んでいます。可愛いからといって、近づいたり、写真撮影するのはやめましょう。

距離が離れている場合(こちらに気付いていない場合)

 ゆっくりと静かに立ち去りましょう

距離が近い場合(こちらに気付いた場合)

  • クマから目を離さずにゆっくりと静かに後退しましょう。
  • その際には、万が一の突進に備えて、クマとの間に障害物(立木など)がくるようにしましょう。

クマが向かってきた場合

  • クマ撃退スプレーを持参した場合は、目や鼻をめがけて噴射しましょう。
  • もうダメだ!と思ったら、防御姿勢(お腹を地面に向けてうずくまり、頭や首を両腕で守る)をとりましょう。

住宅地周辺でクマを目撃したら

 春になり活動を開始すると、クマが餌を探して住宅地に迷い込んだり、また、生ゴミなどの臭いに引き寄せられたりして、住宅地周辺にもクマが出没する可能性があります。
 住宅地周辺でクマを目撃したら、以下のとおり対応してください。

  • 近くに避難できる場所(建物や車の中)があれば、避難しましょう。
  • 近くに避難できる場所がなければ、山での遭遇時と同じように距離に応じて対応しましょう。
  • 避難等により危険がなくなったら、市町村役場や警察へ通報しましょう。

県内のクマの目撃・出没件数

県内のクマの目撃・出没件数
  4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

令和5年度

21

84

119

95

69

70

128

97

19

7

     
令和4年度 16 62 92 104 119 53 12 9 2 0 1 3 473
令和3年度 22 65 109 100 62 28 21 5 3 2 1 3 421
令和2年度 27 79 159 165 255 194 173 88 18 3 2 8 1,171
令和元年度 8 65 255 296 177 123 56 47 8 1 2 1 1,039
平成30年度 34 116 121 107 106 49 27 15 4 2 1 3 585
平成29年度 29 75 98 117 83 39 13 18 8 1 0 3 484
平成28年度 16 66 156 125 108 72 69 34 2 0 0 1 649
平成27年度 7 53 116 119 63 18 5 9 3 1 1 1 396
平成26年度 12 78 67 117 108 116 52 48 2 1 0 3 604
平成25年度 8 46 71 117 82 18 6 8 8 1 0 1 366
平成24年度 19 58 109 165 197 156 48 20 3 2 0 0 777
平成23年度 9 24 58 70 58 16 8 7 1 0 0 0 251

※本表は、人間の生活エリアでのクマの目撃・出没件数をまとめたものです。
※令和3年度、令和4年度の件数は速報値であり、今後修正する場合があります。

県内のクマによる人身被害発生状況

県内のクマによる人身被害発生状況(平成21年度~令和5年度)
発生年度・件数 怪我 死亡 概要 備考

令和5年度

【4件】

1   11月8日 午後1時頃 安中市松井田町入山発生場所 (PDF:213KB) 男性1名が、登山中にクマと遭遇し負傷 親子グマ
1   10月18日 午前7時40分頃 東吾妻町大字厚田発生場所地図 (PDF:285KB) 女性1名が、散歩中にクマに襲われ負傷  
1   6月20日 午前7時30分頃 川場村川場湯原発生場所地図 (PDF:1.08MB) 男性1名が、キャンプ中にクマに襲われ負傷 子グマ
1   5月27日 午後12時20分頃 片品村戸倉発生場所地図 (PDF:298KB) 男性1名が、登山中にクマと遭遇し負傷  

令和4年度

【0件】

(発生なし)  
令和3年度
【7件】
2   12月5日 午前11時頃 南牧村星尾発生場所地図(PDFファイル:585KB) 男性1名が、狩猟中にクマに襲われ負傷  
1   11月16日 午前10時40分頃 沼田市利根町発生場所地図(PDFファイル:578KB) 男性1名が、狩猟中にクマに襲われ負傷 親子グマ
1   8月20日 午前11時頃 沼田市利根町発生場所地図(PDFファイル:574KB) 男性1名が、釣りを終えて帰る途中にクマと遭遇し負傷 親子グマ
1   7月16日 午後1時40分頃 前橋市柏倉町
クマの出没(人身被害・目撃)マップ(前橋市(さーちずまえばし))<外部リンク>
男性1名が、測量業務を実施中にクマと遭遇し負傷  
1   7月12日 午前5時30分頃 前橋市苗ケ島町
クマの出没(人身被害・目撃)マップ(前橋市(さーちずまえばし))<外部リンク>
男性1名が、犬の散歩中にクマと遭遇し負傷  
1   7月7日 午前9時頃 桐生市黒保根町発生場所地図(PDFファイル:558KB) 男性1名が、登山中にクマと遭遇し負傷  
1   5月30日 午後2時頃 嬬恋村干俣発生場所地図(PDFファイル:468KB) 男性1名が、渓流釣り中にクマと遭遇し負傷  
令和2年度
【6件】
1   10月16日 午前0時30分頃 みなかみ町藤原 男性1名が、旅館の敷地内でクマと遭遇し負傷  
1   9月16日 午後4時頃 沼田市佐山町 男性1名が、釣りを終えて帰る途中にクマと遭遇し負傷  
2   9月11日 午前5時50分頃 川場村中野 男性2名が、田代川で釣り中にクマと遭遇し負傷  
1   9月5日 午後1時20分頃 中之条町蟻川 男性1名が、蟻川岳登山道でクマと遭遇し負傷  
1   8月23日 午後4時15分頃 みなかみ町月夜野 男性1名が、散歩中にクマと遭遇し負傷  
1   8月4日 午後1時40分頃 沼田市上発知町 女性1名が、玉原湿原を散策中にクマと遭遇し負傷  
令和元年度
【2件】
1   9月14日 午後4時30分頃 嬬恋村干俣 男性1名が、干俣川で釣りをして、帰る途中でクマに襲われ負傷  
1   5月30日 午後3時6分入電 川場村川場湯原 男性1名が、川場谷野営場奥の山中でクマと遭遇し負傷  
平成30年度
【2件】
1   7月29日 午前9時10分頃 沼田市戸神町 男性1名が、戸神山登山道でクマと遭遇し負傷  
1   9月25日 午後6時40分頃 みなかみ町東峰 女性1名が、犬の散歩中にクマと遭遇し負傷  
平成29年度
【2件】
1   7月24日 午前4時57分頃 前橋市粕川町 女性1名が、自宅付近を散歩中にクマと遭遇し負傷  
1   10月31日 午前11時20分頃 みなかみ町藤原 男性1名が、須田貝ダム付近でキノコ採り中に襲われ負傷  
平成28年度
【6件】
1   4月29日 午前10時30分頃 みどり市大間々町 男性1名が、山菜採り中にクマと遭遇し負傷  
1   9月1日 午後1時30分頃 長野原町応桑 男性1名が、川で釣り中にクマと遭遇し負傷  
1   9月15日 午前7時頃 上野村楢原 男性1名が、山菜採りのため山道を歩行中クマと遭遇し負傷 親子グマ
1   10月2日 午前6時頃 みなかみ町夜後 男性1名が、キノコ採り中にクマと遭遇し負傷  
2   10月17日 午前10時頃 片品村東小川 男性1名及び女性1名が、山中で野生動物調査中にクマと遭遇し負傷 親子グマ
1   10月25日 午前9時頃 みなかみ町奈女沢 男性1名が、鉱物採取中にクマと遭遇し負傷  
平成27年度
【3件】
1   6月17日 午前7時40分頃 みなかみ町粟沢 男性1名が、山中で下草刈り作業中にクマと遭遇し負傷  
1   6月19日 午後6時30分頃 沼田市利根町 男性1名が、釣りを終えて帰る途中にクマと遭遇し負傷  
2   8月2日 午後2時30分頃 片品村花咲 男性2名が、登山の帰りにクマと遭遇し負傷  
平成26年度
【4件】
1   8月14日 午前10時30分頃 みなかみ町上牧 男性1名が、犬の散歩中にクマと遭遇し負傷  
1   9月27日 午後3時頃 みなかみ町川上 男性1名が、わなの見回り中にクマと遭遇し負傷  
1   10月15日 午前10時30分頃 中之条町赤岩 女性1名が、キノコ採り中にクマと遭遇し負傷  
1   10月19日 午前10時30分頃 片品村戸倉 男性1名が、キノコ採り中にクマと遭遇し負傷  
平成25年度
【2件】
1   9月9日 午後4時40分頃 沼田市戸神町 男性1名が、犬の散歩中にクマと遭遇し負傷  
1   11月16日 午前9時30分頃 沼田市利根町 男性1名が、狩猟中にクマと遭遇し負傷  
平成24年度
【7件】
1   4月26日 午後2時30分頃 みなかみ町下牧 男性1名が、山菜採り中襲われ負傷  
1   5月13日 午前10時30分頃 川場村川場湯原 男性1名が、山菜採り中襲われ負傷  
1   6月14日 午前10時30分頃 神流町生利 男性1名が、釣り中襲われ負傷 親子グマ
1   8月23日 午前11時20分頃 片品村東小川 男性1名が、林道をMTBで走行中襲われ負傷 親子グマ
1   10月15日 午後3時30分頃 沼田市佐山町 男性1名が、キノコ採り中に襲われ負傷  
1   11月18日 午前9時30分頃 みなかみ町入須川 男性1名が、狩猟(鳥猟)中にクマと遭遇し負傷  
1   11月19日 午前11時頃 沼田市利根町 男性1名が、狩猟(シカ猟)中にクマと遭遇し負傷  
平成23年度
【1件】
1   8月9日 午後0時30分頃 嬬恋村田代 男性1名が、川で休憩中に襲われ負傷  
平成22年度
【9件】
1   7月14日 午前5時40分頃 みどり市沢入 男性1名が、草木湖周辺道路散歩中(キノコ採り)襲われ負傷  
1   7月28日 午後4時頃 沼田市利根町 男性1名が、国有林内で作業の移動中に襲われ負傷 親子グマ
1   8月29日 午前7時頃 桐生市黒保根町 男性1名が、バス停への近道の細い市道で襲われ負傷 親子グマ
1   9月1日 午前6時30分頃 前橋市富士見町赤城山 男性1名が、駒ヶ岳登山道を登山中に襲われ負傷 親子グマ
1   9月5日 午前7時頃 安中市松井田町横川 男性1名が、妙義山登山道で登山中に襲われ負傷 親子グマ
1   9月6日 午後9時頃 中之条町四万 男性1名が、旅館経営者が駐車場で襲われ負傷  
1   10月12日 午後2時頃 みなかみ町上牧 男性1名が、キノコ採り中に襲われ負傷 親子グマ
1   10月17日 午後4時頃 草津町白根山 男性1名が、散策中に襲われ負傷  
1   10月20日 午後1時45分頃 昭和村糸井 男性1名が、竹林で作業中に襲われ負傷  
平成21年度
【2件】
1   6月18日 午前 みなかみ町藤原 男性1名が、藤原ダム付近でランニング中に襲われ負傷 親子グマ
1   6月20日 午前 みなかみ町粟沢 男性1名が、国有林内で伐採地写真撮影中に襲われ負傷  

ツキノワグマについて

 群馬県内の山地には、約2000頭のツキノワグマが生息しています。
 クマは基本的には人を避ける動物です。しかし、突発的に出会うと防御的な攻撃を招き、危険な場合があります。
 クマがどんな動物で、どのような生活を送っているかを知ることは、クマとのトラブルが起きないための第1歩に繋がります。

体の大きさ

  • オス 体長 110~140センチメートル 体重 50~100キログラム
  • メス 体長 80~120センチメートル 体重30~60キログラム

運動能力・感覚能力

  • 人よりも早く走ることが可能(短い距離なら100メートルを7秒程度で走る)。
  • 木登りも泳ぎも得意。
  • 嗅覚は犬並に鋭く、聴覚は人間よりもよいが、食べることに夢中になると、周りが見えなくなることも!
  • 学習能力が高く、人間の食べ物の味を覚えると、執着します!

行動範囲

 地域、雌雄、年齢等で行動範囲は変わりますが、一般的にはオスの方が広い傾向にあります。

  • オス 40~80平方キロメートル
  • メス 15~30平方キロメートル

 また、繁殖期や食べ物が少なくなる夏、食べ物が少ない年には、メスや食べ物を求めて、行動範囲が広くなる傾向があります。

食べ物

 クマは季節や年によって食べ物を柔軟に変化させます。基本的な食べ物は植物中心ですが、機会があればシカの死体などの動物質も食べます。

  • 春:山菜などの草本類、樹木の新芽・花
  • 夏:草本類、昆虫類、果実類
  • 秋:ブナ・ミズナラなどの堅果類、果実類

 春の山菜採りは、クマも人も夢中になることがあるので、特に注意が必要です。

クマの一年

 クマはほとんど1頭で行動します。他のクマと一緒にいるのは、交尾をする時や子育てをしている時です。
 メスは冬眠中に出産し、次の年の夏まで子育てを行います。子育て中の母グマは、子グマを守るために神経質になっているため、最も危険な状態です。

3~4月

 冬眠から目覚めて、活動を開始します。

6~7月

  • オスはメスを探して盛んに動き回ります。
  • 母グマから離れた若いクマは、好奇心にあふれ向こう見ずで、広範囲に動き回る傾向にあるので、注意が必要です。

7~8月

 食べ物が少ない時期で、食べ物を求めて盛んに動き回ります。

9~11月

 冬眠に備えて、食欲が増します。餌となる堅果類が不作の年は、行動範囲が広がります。

11~12月

  • 食物不足や気温の低下に対応するため、冬眠入りします。
  • メスは冬眠中に子供を産みます。栄養状態がよければ出産率が増加します。
  • 全てのクマが必ず冬眠入りするとは限らないので、冬期だからといって安心することは危険です。

尾瀬のツキノワグマに関する情報

 「尾瀬ツキノワグマ保護管理」((公財)尾瀬保護財団)<外部リンク>をご覧下さい。