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おう吐物の処理方法
感染症患者のおう吐物には、大量のウイルスが存在します。適切に処理しましょう。
おう吐物の処理方法が1枚で印刷できます:
あらかじめ準備しておくもの
日頃から1つにまとめ、いつでもすぐに使えるようにしておきましょう!
- 使い捨てマスク
- 使い捨て手袋
- ペーパータオル、古タオル、新聞紙など
- エプロンなど(可能であれば使い捨てできるもの)
- ビニール袋(小、中、大)
- 消毒薬希釈用の容器(バケツなど)
- 汚物入れ(バケツなど、事前にビニール袋をセットしておきます)
- 消毒薬(原液)
- 計量用カップなど(事前に必要量の印をしておく)
処理をする前に
- 周囲にいる人を離れた場所へ移動させ、窓を開けるなどして換気をする
- おう吐物の飛散を防ぐため、新聞紙やペーパータオルなどで覆う
- おう吐した人に対する対処を行う
- おう吐物の処理を行う
なお、1~3は、可能であれば同時進行で行い、おう吐物の処理は最少人数で行います。
おう吐物が新聞紙などで覆われていれば、慌てることなく作業できます。
手袋を着用し、おう吐物は素手で触らないようにしてください。
処理方法
1. マスク、使い捨てのガウンまたはエプロン、手袋をする
2. バケツに消毒液を作り、その中に新聞紙やタオルなどを浸す
消毒液の塩素濃度は、1,000ppmでお願いします
消毒液の作成方法
3. まず、新聞紙でおう吐物を取り除き、次にタオルで拭く
4. 拭き取った新聞紙やタオルはビニール袋へ入れる
5. 全て入れ終わったら、ビニール袋の口をしっかりと縛る
6. おう吐物入りのビニール袋を別のビニール袋へ入れる
7. 同じ袋に使用した手袋なども一緒に入れ、しっかり縛る
8. おう吐物を拭き取った場所は、消毒液で湿らせたタオルなどで10~30分程度、しばらく覆っておく
なお、次亜塩素酸系の消毒液は、金属を腐食させるため、よく拭き取り10分くらいしたら水で拭く
9. しっかりと手を洗い、うがいをする
ウイルスが付着していることも考えられるため、可能であれば着替えもする
消毒液の作成方法
消毒液(次亜塩素酸ナトリウム)を約3L作成する方法を紹介します。
必要な次亜塩素酸濃度を確認し、下表を参考に作成してください。
なお、消毒薬は、取扱い説明書をよく読んでから作成してください。
作りたい濃度 |
考え方 |
→ |
作成 |
||
---|---|---|---|---|---|
原液の濃度 |
希釈倍率 |
原液 |
水 |
||
汚れたトイレ・床 0.1% (=1,000ppm) |
1%の場合 | 10倍にする | → | 330mLを | 水3リットルに入れる |
6%の場合 | 60倍にする | → | 50mLを | 水3リットルに入れる | |
12%の場合 | 120倍にする | → | 25mLを | 水3リットルに入れる | |
まな板・ふきん 0.05% (=500ppm) |
1%の場合 | 20倍にする | → | 170mLを | 水3リットルに入れる |
6%の場合 | 120倍にする |
→ |
25mLを |
水3リットルに入れる |
|
12%の場合 | 240倍にする |
→ |
13mLを |
水3リットルに入れる |
|
汚れた衣類・清掃 0.02% (=200ppm) |
1%の場合 | 50倍にする | → | 60mLを | 水3リットルに入れる |
6%の場合 | 300倍にする | → | 10mLを | 水3リットルに入れる | |
12%の場合 | 600倍にする | → | 5mLを | 水3リットルに入れる |
濃度 | 商品名(例) |
---|---|
1% | ミルトン、ミルクポン、ピュリファン |
5~6% | ジアノック、ハイター、ブリーチ |
6% | ピューラックス、次亜塩6%「ヨシダ」、アサヒラック、テキサント |
10% | ピューラックス-10、ハイポライト10、アサヒラック、アルボースキレーネ |
12% | ジアエース、アサヒラック |