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動作法

1.「動作法」って何ですか?

 動作法は、脳性まひの子どもの動作不自由を改善するために開発された訓練技法です。体の緊張を緩めることにより、自分の体の動きに気づいたり、動作をコントロールする力を育てることが目標とされてきました。その後、心と体の調和的な体験の支援方法として発展し、今日では脳性まひの方の動作改善はもちろんのこと、自閉症スペクトラムの児童や発達障害児への支援技法としても用いられています。
 私たちの体(行動・動作)は、心と密接につながっていると言われています。不安や緊張が強いと、肩が上がって姿勢がぎこちなくなったり、気持ちが落ち着かないときに行動や動作がせわしなくなったりするのは、“心の状態”が“体の状態”に影響を及ぼしているためといえます。
 このことから、自分の体を主体的に動かして動きをコントロールしたり、緊張が入っている部分を意図的に弛緩する経験を通して心身のリラックスを図ったりしながら、自分の心や体の状態・体の動きに気づき、気持ちや行動の安定を図ったりするための療育技法として、動作法が用いられます。

動作法支援の一例

1,肩のとけあいの写真
「1,肩のとけあい」
2,頭のとけあいの写真
「2,頭のとけあい」
3,足の裏のとけあいの写真
「3,足の裏のとけあい」

1)肩のとけあい

 両肩に手のひら全体を乗せ、「ピター」と言いながら少しずつ力をかけていきます。(4~5秒)その後、「フワー」と言いながら、6~7秒かけてゆっくりと力を抜いていきます。このとき、支援者の手は肩から離れないようにします。「フワー」のとき、肩がふんわり持ち上がるような、なんとも心地よい感覚に包まれます。

2)頭のとけあい

 頭の両側を手のひらで包み込むように触れ、同じように「ピター」「フワー」を繰り返し行います。頭がふんわりと温かくなるような心地よさだけでなく、視界がスッキリと広がるような感覚を味わえることもあります。

3)足の裏のとけあい

 足の裏のとけあいは、基本的にあお向けになって行います。足の裏(土踏まずのあたり)に手のひらを当て、圧が頭の方向に向かうように「ピター」を行い、ゆっくり「フワー」と抜いていきます。足の裏が手に吸い付くような心地よさがあるだけでなく、終わった後の立位の踏みしめ感(地面を踏んでいる足の感覚)が変わり、安定感が増します。

2.どんな子どもが対象ですか?

 しろがね学園では、体の動きにぎこちなさが見られる・落ち着きがなく動き回っていることが多い・気持ちが安定せずイライラしたり、物に当たったりしてしまう、このような子どもに対して、動作法の支援を行っています。
 動作法では、姿勢の改善を図るだけでなく、支援者と一緒に体を動かしたり、緊張を抜いたりする体験を通して、自分の行動を自分でコントロールする経験や、行動の落ち着きを図ることなどを目的とします。また、とけあい動作法(ピター、フワーと触れ合う体験)により、心地よさや安心感を味わい、心身ともにリラックスした状態で支援者とやりとりすることで、自分の心や体がどのような状態になっているのかを自覚・認識し、自己コントロールができるようになることも、動作法のねらいとして挙げられます。実際に動作法の支援を受けた子どもの中には、「ねえ、動作法やって!」と支援者に求め、心地よさを味わって安心するという子どももいます。とはいえ、動作法により行動変容を図るには、長い時間をかけて継続した支援を行うことが必要で、すぐに効果が現れるわけではありません。丁寧なやりとりの時間を積み重ね、少しずつ変化していけるよう、子どもと向き合って支援することが重要と考えます。

3.どんな効果がありますか?

ストレスをためすぎずに自分の気持ちを話せるようになったAさん

 大人との関わりにおいて拒否的、反抗的な態度をとってしまいがちなAさん。友達づきあいも苦手で、寮では孤立してしまうことが多くありました。動作法の支援を受け、姿勢づくりをしながら自分の体の状態に気づき、頑張りすぎない姿勢を作ることや、「とけあい動作法」を行い、リラックスした心と体を作ることで、頑張りすぎず、自分の気持ちを素直に伝えられるようになりました。

このページについてのお問い合わせ

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