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鳥獣被害対策支援センター活動報告(令和元年度10月~3月)

更新日:2020年7月29日 印刷ページ表示
  1. 嬬恋村でのニホンジカの効率的な捕獲技術の実証
  2. 前橋市鳥獣被害対策実施隊研修会を開催
  3. 渋川市・榛東村・吉岡町鳥獣被害対策実施隊合同研修会を開催
  4. 地域対策指導者育成研修~ニホンザルの被害対策~
  5. 地域対策指導者育成研修~カワウの被害対策~
  6. 野生イノシシ捕獲用機器研修~CSF(豚コレラ)対策として~
  7. 農業後継者研修の実施について
  8. 鳥獣被害対策実施隊研修を長野原町で開催
  9. 太田金山イノシシ対策~関係者による対策会議から見えてきた捕獲モデル~
  10. 他県での取組から考える大型獣市街地出没への対応
  11. 鳥獣害に強い集落づくり支援事業の事業評価
  12. 鳥獣被害対策に係る体系的な人材育成プログラム「高度専門技術者研修」修了
  13. 利根沼田地域捕獲従事者研修会を開催

1 嬬恋村でのニホンジカの効率的な捕獲技術の実証

1 ねらいと背景

 嬬恋村では、カモシカ、ニホンジカ、イノシシ、クマ等による農業被害が発生しており、近年、ニホンジカによる被害が増加しています。ニホンジカは、群れによる季節移動をしていることが確認されており、その移動ルートでの効率的な捕獲方法の確立が求められています。

2 取り組み経過及び成果

鳥獣被害対策支援センターでは、村と捕獲事業受注者である(株)ルーツと連携し、これまでセンサーカメラにより確認されていた季節移動ルートの情報を元に、囲いワナを設置し、捕獲技術の実証を始めました。実証は、移動ルートと思われる鎌原地区と姥ヶ原地区に3基の囲いわなを設置し、捕獲を実施するとともに、センサーカメラにより出没傾向や行動記録を撮影しています。特に、群れの捕獲では、捕り逃がしによって警戒心が高い個体(スレジカ)を生み出してしまう可能性があるため、なるべく群れの全頭数を捕獲できるようセンサーカメラによる群れの頭数を確認しながら、ICTを活用した囲いワナによる捕獲を行っています。

3 今後の課題

 今回得られたニホンジカの出没傾向や、行動記録などを今後の対策に活かし、季節移動ルートでのニホンジカの大量捕獲(複数頭捕獲)ができるよう実証を進めていきます。

令和2年1月14日
情報作成者:調査研究係

2 前橋市鳥獣被害対策実施隊研修会を開催

1 ねらいと背景

 県内26市町村では、被害防止計画に基づく捕獲などの鳥獣害対策の実践的な活動を担う組織として、「鳥獣被害対策実施隊(以下、実施隊)」を条例を制定して設置しています。群馬県では、実施隊員の技量向上を支援し、有害鳥獣の捕獲推進を図ることを目的として、実施隊向け研修を市町村等と連携して開催しています。

2 内容及び成果

 11月8日に、前橋市有害鳥獣対策協議会(事務局:前橋市)と県の共催で研修会を開催したところ、総勢78名(うち実施隊員65名)の参加がありました。研修内容は、前橋市における課題を踏まえて、「研修1アライグマとハクビシンの生態と捕獲のポイント」と「研修2イノシシ用大型捕獲わなの組立と動作確認」の2つとしました。研修1では日本獣医生命科学大学の加藤卓也講師をお招きし、わなの設置場所や誘因餌の種類及び従事者として注意を払うべき感染症などについて学び、研修2では5つの班に分かれて、交付金で導入した箱わなの組立と動作確認を、共同作業で行いました。通常は、一堂に会する機会はあまり無いので、わなの組立終了後には、そこかしこで捕獲やわなに関する情報交換が活発に行われている様子がうかがえました。

3 今後の取組

 今後も各種研修の場を通じて、即現場で役立つような情報を提供して、鳥獣被害対策のさらなる推進を支援していきます。

令和元年11月22日
情報作成者:対策支援係

3 渋川市・榛東村・吉岡町鳥獣被害対策実施隊合同研修会を開催

1 ねらいと背景

 現在、群馬県では、野生イノシシにおけるCSFへの感染が拡大しつつあり、飼養している豚への感染リスクが急激に高まっています。養豚場へのCSF侵入を防ぐために、県としては、ほぼ全県域を捕獲強化エリアとして、野生イノシシの捕獲をより一層推進していくこととしています。

2 内容及び成果

 当センター事業地域リーダー育成研修の一環として、11月13日に、県と渋川市・榛東村・吉岡町の共催で研修会を開催したところ、総勢50名(うち実施隊員39名)の参加がありました。研修内容は、研修1 CSFの概要とその対応について(講師:県畜産課家畜防疫対策室職員)と研修2 豚コレラ対策に係るイノシシ捕獲強化について(講師:渋川市農林課職員)の2つを説明しました。また、被害住民に接する機会が多い実施隊員が、その場で適切な指導助言ができるように研修3 鳥獣被害対策の基本(講師:当センター職員)もあわせて行いました。質疑も活発に行われ、その中で知らなかったことを知ることができて良かった。このような研修会は多くの隊員が集まれるよう、開催時間帯などについて一考願う。といった前向きな意見も聞かれました。
また、近隣市町村の実施隊が一堂に会したことを利用して、互いに情報交換をする様子も見受けられました。対策本部会議では、今年度の鳥獣被害対策の取組状況や来年度の取組の方向性等について検討し、今後の被害対策の更なる強化を確認しました。特に、平成31年度の取組の方向性として森林内でのシカの捕獲の推進、市街地出没対策の拡充、捕獲の担い手の確保・育成を対策本部として決定しました。また、JA共済連群馬からの寄贈事業により作成した鳥獣被害対策に係るDVDの試写を行い、今後の被害対策への活用もPRしました。

3 今後の取組

 今後も各種研修の場を設定していくとともに、市町村の連携を支援していきます。

令和元年11月22日
情報作成者:企画管理係

4 地域対策指導者育成研修~ニホンザルの被害対策~

1 ねらいと背景

 鳥獣被害対策支援センターでは、県及び市町村等の関係機関職員を対象に、ニホンザル被害対策の正しい知識と技術の習得と、地域被害対策の指導者的役割を担える人材を育成するため、9月27日に鳥獣被害対策支援センターにおいてニホンザル被害対策研修会を開催しました。

2 内容及び成果

 研修会の講師には、本県のニホンザル専門部会長である福島大学の望月翔太准教授、及び新潟県内で民間会社「新潟鳥獣警備」を立ち上げ、ニホンザルの捕獲技術に定評がある波多野健治氏を招き、「適切なニホンザルの個体群管理」について講義を受けました。また、野外でのわな設置講習では「箱わなを用いた選別捕獲で群を分裂させずに個体数を減らす方法」について、群の中心となるオトナメスの捕獲に関する秘策など、数多くの捕獲経験から得た知識を教えていただき、参加者からもたくさんの質問が寄せられ、関心の高さをうかがわせる講習となりました。

3 今後の取組

 ニホンザルの被害対策の現場では、場当たり的な防除と追い払いで、対策の効果が十分得られず、その失望感から耕作意欲の低下を招いたり、無計画な捕獲による被害地域の拡大が起こっています。適切な防除と組織的な追い払いなど、正しい個体群管理を継続させるため、今後ともセンターでは正しい知識と技術の普及に取り組みます。

令和2年1月16日
情報作成者:調査研究係

5 地域対策指導者育成研修~カワウの被害対策~

1 ねらいと背景

 近年カワウが急激に増加し内水面漁業に大きな被害をもたらしています。カワウ対策は「ねぐら等の個体数を管理する個体群管理」と「被害地における被害防止対策」が基本となりますが、不適切な個体群管理を行うと、群れを分散させ被害地を拡大させるおそれがあります。そこで、カワウの生態と被害実態の周知及び有効な対策技術の普及を図るとともに、各地域においてカワウ被害対策を担う人材を育成するため、11月1日に鳥獣被害対策支援センターにおいて研修会を開催しました。

2 内容及び成果

 研修会は、地域対策指導者育成研修の一環として開催し、県及び市町村担当者をはじめ、県内漁業協同組合員等38名が参加しました。講師には、本県のカワウ専門部会長である長岡技術科学大学の山本麻希准教授を招き、カワウの生態から最新の被害対策までカワウの管理技術について講義いただきました。後半はワークショップを開催し、情報共有とともにカワウ管理の必要性について意識の醸成を図ることができました。

3 今後の取組

 カワウの被害対策では、対処法を誤るとかえってカワウの生息地が分散し、被害地域を拡大させるおそれがあります。そのため、個体群管理は被害地域拡大防止に重要ですが、その実施には、関係者の理解と協力が不可欠です。今後もセンターでは、カワウの個体群管理の重要性について理解を得るため、正しい知識と技術の普及に取り組んで参ります。

令和2年1月16日
情報作成者:調査研究係

6 野生イノシシ捕獲用機器研修~CSF(豚コレラ)対策として~

1 ねらいと背景

 群馬県ではCSF(豚コレラ)対策として野生イノシシ捕獲を推進しています。しかし、従来の捕獲装置では、生息数を減少させるために必要な成獣イノシシの捕獲は簡単ではありませんでした。そこで、ICT機器を使用した野生イノシシ捕獲用機器研修会を県内4カ所(利根沼田及び吾妻地域、中部及び西部地域、東部地域、多野藤岡地域)で実施し、より効率的な成獣イノシシの捕獲技術の普及を図りました。

2 取り組み経過及び成果

 獣サイズ判別センサー式自動捕獲システム「アニマルセンサーLITE」を開発した株式会社アイエスイー(三重県)常務取締役高橋完氏を招き、ICT機器の解説及び効果的な使用方法について講義いただきました。また、講義後は屋外で「アニマルセンサーLITE」及びパイプ連結式箱わな「楽おり」の設置・動作実演をしていただきました。研修会4カ所で市町村担当者や鳥獣被害対策実施隊員など約90名の方に参加いただきました。研修会では、講義内容や設置・動作実演内容に多くの質問があり、関心の高さがうかがえました。

3 今後の課題

 鳥獣被害対策支援センターでは、購入した「アニマルセンサーLITE」及び「楽おり」を市町村に貸出し、実際の現場で使用することで、効果検証をします。

令和2年1月16日
情報作成者:調査研究係

7 農業後継者研修の実施について

1 ねらいと背景

 鳥獣被害対策支援センターでは、将来の群馬県農業を担う農業系高校生等を対象とした研修を実施しています。今回、富岡実業高等学校からの依頼により、専門学科講師として、生物生産科生物生産コース1年生35名に対して講義を行いました。

2 内容及び成果

 「群馬県の鳥獣被害対策」と題して、群馬県内の野生鳥獣被害の現状、野生動物の生態及び野生鳥獣の被害対策について話をしました。講義では、実際に野生動物が動く姿をおさめた動画による生態の説明や電気柵の仕組み及び設置時の注意点、野生鳥獣の捕獲に使用するわなの動作実演等を行いました。講義終了後には生徒から質問があり、鳥獣被害対策への関心の高さがうかがえました。

3 今後の取組

 鳥獣被害対策支援センターでは、次世代の農業後継者に鳥獣被害対策に関する知識を広めるため、農業系高校や農林大学校を対象に研修を行うとともに、依頼に応じて講義を実施します。

令和2年1月16日
情報作成者:調査研究係

8 鳥獣被害対策実施隊研修を長野原町で開催

1 ねらいと背景

 鳥獣被害防止特措法に基づき、県内26市町村では条例により「鳥獣被害対策実施隊(以下、実施隊)」を設置しています。実施隊とは、被害防止計画に基づく捕獲などの鳥獣害対策の実践的な活動を担う組織であり、隊員は市町村長から任命されます。群馬県では、実施隊員の技量向上を支援し、有害鳥獣の捕獲推進を図ることを目的として、実施隊向け研修を開催しています。

2 内容及び成果

 11月27日に、吾妻郡農業振興協議会と鳥獣被害対策支援センターの共催で研修会を開催したところ、総勢28名(うち研修受講者13名)の参加がありました。研修では、長野原町古森の町有林にて「くくりわな」と「はこわな」の適切な設置方法を学びました。講師には吾妻猟友会の大矢力会長をお招きし、最初にそれぞれのわなの特性や設置のポイントについて解説を受けた後、林内にて「くくりわな」の設置実習を行いました。実習では、講師から獣道の見極めや設置場所について解説を交えた設置実演が行われ、その後、各自わなの設置を行いました。実習中は講師が適宜助言しながら巡回し、最後に仕掛けたわなの講評を受け研修は終了となりました。研修終了後には吾妻農業事務所家畜保健衛生課の担当職員よりCSF(豚コレラ)ウイルス対策として出猟後の防疫措置等について解説を受けました。捕獲技術の一層の向上と適切なCSF対策が期待されます。

3 今後の取組

 今後も各種研修の場を通じて、即現場で役立つような情報を提供して、鳥獣被害対策のさらなる推進を支援していきます。

令和元年12月3日
情報作成者:対策支援係

9 太田金山イノシシ対策~関係者による対策会議から見えてきた捕獲モデル~

1 ねらいと背景

 これまで行ってきた捕獲により、太田金山地区における生息数は減少しています。しかし、警戒心が高い数頭~数十頭の個体が生息している可能性があり、繁殖させないためにも効率的な捕獲をしなければなりません。そのため、今年度より捕獲実施に関連した関係者(太田市、県自然環境課、鳥獣センター、県猟友会、新田猟友会、調査会社(合)AMAC(エーマック):以下「関係者」)が集まり、センサーカメラによる生息状況から、ワナ設置場所を検討し、効率的な捕獲に結びつけるための会議を実施してきました。
会議において、効率的な捕獲に向けた課題点、改善点などを出席者全員で共有・検討し、捕獲に結びつけることを目指します。

2 取り組み経過及び成果

 2月4日に関係者が集まり、今年度の最終対策会議を実施しました。自然環境課(指定管理鳥獣捕獲等事業を実施)及び、太田市(有害捕獲を実施)からは、1月末現在での捕獲頭数や、捕獲位置の報告が行なわれ、調査会社からはセンサーカメラの位置や、撮影回数等の報告があり、これまでのワナ設置場所等の評価を行いました。捕獲を実施している新田猟友会からは、集中的な捕獲が必要な場所はどこか、竹の子のシーズンに近いことから竹林周辺へのワナの移設、自動通報システムの活用による効率的な捕獲など、報告、提案がありました。この会議により、捕獲計画(P)、捕獲の実施(D)、効果判定(C)、新たな対策(A)といったPDCAサイクルが確実に捕獲に結びついていることがわかりました。

3 今後の課題

 各関係者から聞き取りを行い、会議の印象、改善点などをとりまとめ、捕獲に向けた関係者間の連携のあり方、PDCAなどをモデル化し、他地域での対策に生かせるよう整理を進めていきます。
令和2年2月4日
情報作成者:調査研究係

10 他県での取組から考える大型獣市街地出没への対応

1 ねらいと背景

 近年、群馬県内では、大型獣類、特にイノシシの市街地出没が多発し、人身被害も毎年発生しています。市街地等住居集合地域では銃の使用が規制されるため、出没した場合は市町村や警察職員及び猟友会員が中心となって追い払い等を実施していますが、これは大変危険を伴う業務です。このような大型獣の市街地出没への対応について、県は日本獣医生命科学大学との連携協定に基づく調査研究課題に位置づけ、体制構築に向けた情報収集や検討を行っています。今回の研修は、その取組の中間報告として、他県先進事例の紹介等の情報提供を行いました。

2 内容及び成果

 2月18日(火曜日)に前橋合同庁舎で、県内35市町村の担当者や各警察署等関係機関を対象として実施したところ、総計58名の出席がありました。日本獣医生命科学大学の梅田健太郎研究員から「他県での取組から考える大型獣市街地出没への対応について」と題して、「群馬県内における対応状況と課題」「先進事例調査の中間報告(○○市の対応体制及び野生動物の専門会社からの聞き取り調査結果)」などをお話しいただきました。特に、「出没情報の共有体制」「対応事例情報の蓄積と活動への反映」「組織間あるいは従事者間における連携の重視」等、過去の経験から組み上げてきた○○市の対応体制については、非常に実践的で参考になるものでした。また、「職員の身体的、心理的な負担が大きい」「個人の熟練度への依存度が高い」などの解決すべき課題が示されましたが、講演後の質疑の中で、県内の(少なくとも一部の)市町村も同様の課題を感じていることが明らかになりました。

3 今後の取組

引き続き日本獣医生命科学大学と連携して先進事例等の情報を収集し、市町村の対応体制強化を支援していきます。
令和2年2月25日
情報作成者:対策支援係

11 鳥獣害に強い集落づくり支援事業の事業評価

1 ねらいと背景

 群馬県では、鳥獣害に強い集落づくり支援事業を平成22年度から継続して実施し、「地域ぐるみの鳥獣害対策」を強く推進しています。地域の共通認識や協働体制の構築を促し、「知る」「守る」「捕る」の対策の3本柱を、地域の実情を勘案しながら、バランス良く総合的に実施する取組です。当事業では、事業取組終了後丸2年経過した後に聞き取り調査や現地確認を行い、「被害は継続的に抑えられているか」「対策が定着しているか」など事業取組効果を確認する「事業評価」を行っています。

2 内容及び成果

 今年度の事業評価は、1~2月に、事業実施主体である各農業事務所や市町村等と連携して、実施地区となった6つの自治会や生産部会等の組織へ調査に入りました。その結果、全6地区とも被害は減少し、うち5地区については被害が半減~皆無となり、事業に取り組んだことに大変満足しているとの声が聞かれました。また、被害半減までに至らなかった地区も、地区内で侵入防止柵の設置が進んでいることや、柵の維持管理のために除草剤を組織として購入配布して省力化に役立てているとの話が聞かれ、対策意欲を持ち続けていることが確認されました。それと同時に、高齢化による人手不足や耕作放棄地の増加により、動物の隠れ家となる藪の増加や協働活動の停滞などが、どの地区でも課題となっていました。しかし、話の中で、「年に1回くらいは地区内で研修会や座談会を開催して、新しい知識や技術を学び、いろいろな意見交換をすることが対策意欲の維持や新たな協力者の取り込みに役立つと思う」という意見も聞かれ、事業が終了しても、定期的に接触を保ち、指導機関としてしっかりと支援をしていかなければならない、という思いを新たにしたところです。

3 今後の取組

今回の事業評価を参考に、より効果的な対策に取り組めるようフォローアップしていきます。
令和2年3月19日
情報作成者:対策支援係

12 鳥獣被害対策に係る体系的な人材育成プログラム「高度専門技術者研修」修了

1 ねらいと背景

 鳥獣被害対策では、野生鳥獣の生態や被害に対する知識、技術等を有する人材が、行政機関をはじめ現場に至るまで、適所に配置されることが求められています。当センターでは、必要な人材を確保するため、体系的な人材育成プログラムによる各種研修を開催し、農林業者や地域住民が被害軽減を実感できる対策の推進を支援しています。

2 取組内容

 「捕る」「守る」「知る」の対策を効果的に組み合わせた総合プランを基に、現地での指導等を担う専門技術者の育成を目的として、平成27年度から「高度専門技術者研修」を開催してきました。本年度は、座学から現地実習までの高度な内容を、研修の講師を担う有識者と当センターとの協議により全4回のカリキュラムを編成して開催しました。研修は、国、県および市町村の職員計23名が受講し、そのうち9名が全カリキュラムを受講し、修了となりました。これまで同研修は、102名が受講し、研修を修了した46名が、県内各地で鳥獣被害対策を担う中心として活躍しています。

3 今後の方向

 これまでの研修等によって、鳥獣被害対策に携わる職員の知識や技術の向上が図られてきました。今後は、現場の状況を踏まえたカリキュラムの再編成等のブラッシュアップと研修の継続により、各方面の鳥獣被害対策を支援していきます。
令和2年3月23日
情報作成者:企画管理係

13 利根沼田地域捕獲従事者研修会を開催

1 ねらいと背景

 利根沼田地域では、全5市町村で実施隊が設置されており、隊員約300名全て猟友会員で構成されています。猟友会員に対して研修内容の要望を確認したところ、ある地 区の猟友会長から「捕獲の際、罠の設置場所に配慮の足りない会員がいるなど、事故の発生が懸念される」という話があり、「安全な捕獲」についての研修会を開催しました。

2 内容及び成果

10月9日、利根沼田地域鳥獣被害対策推進会議との共催で研修会を開催したところ、総勢106名(うち実施隊員89名)の参加がありました。講師に自然環境研究センター岩野恒尚先生を迎え、「捕獲のマナーと最新技術について」と題して、鳥獣の捕獲中に滑って転倒してしまったことなど、自らのヒヤリハット体験を交えながら、安全な捕獲の心得等について、御講義いただきました。また、県畜産課からは、野生イノシシのCSF(豚コレラ)感染確認調査に係る血液検体提供の協力依頼の他、CSFの感染確認情報と県内の野生イノシシの検査結果について説明がありました。「県にとって影響が大きい重大な家畜伝染病であり、群馬県へのCSF侵入をいち早く知るには、イノシシの血液検査が必要である」との話に、出席者も真剣に聞き入り、また感染拡大防止に関する消毒作業のポイントについて熱心に確認していました。

3 今後の取組

今後も現地の要望を把握して、捕獲従事者に役立つような情報を提供して鳥獣被害対策の推進を支援していきます。
令和2年3月25日
情報作成者:対策支援係

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