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令和3年度上期(令和3年8月10日・令和3年9月24日)議事録

更新日:2022年3月17日 印刷ページ表示

令和3年度 上期 群馬県公共工事入札監視委員会 定例会議 審議概要

開催日

令和3年8月10日(火曜日)
令和3年9月24日(金曜日)

開催場所

群馬県庁 第一特別会議室

出席委員

委員長 足立 進(弁護士)
委員 尾崎 益雄(前橋工科大学名誉教授)
委員 金子 眞知子(学習塾経営)
委員 川畑 泰子(立教大学助教)
委員 鴻田 通雄(公認会計士)

審議対象期間

令和2年10月1日~令和3年3月31日

抽出案件

一般競争入札5件、指名競争入札13件、随意契約2件 合計20件

令和3年8月10日の審議

1 審議対象工事の抽出結果について

群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第6条第6項の規定に基づき、今回の抽出当番委員から次のとおり抽出結果の報告がなされた。

(抽出結果報告)

落札率の高い工事6件、落札率の低い工事4件、辞退者の多い工事6件、同種の工事と思われるが落札率に乖離のあるもの2件、一般競争入札だが入札参加者が少ない工事2件を抽出した。

※20件の工事は別紙のとおり

2 抽出案件の審議について

抽出当番委員が抽出した20件について、事務局から契約内容及び工事概要等の説明がなされた。
抽出した20件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を審議した。
委員の質疑が行われ、5件の工事においては、より詳細な資料を用いた審議が必要と判断された。その理由は次のとおりとなった。

議案54について

落札率が高く予定価格以下の入札者が一者のみである。

議案189、190について

同種の工事で同じ業者が落札しているが落札率に乖離ある。

議案1264について

辞退者が多い。

議案1312について

落札率が100%であり、予定価格を積算した根拠等を更に審査する必要がある。

3 提言に対する対応について

 令和2年度の定例会議における提言に対する各部局の今後の取り組み方針を説明し理解を得た。
 取り組み結果の評価をどうするか委員から意見があり、取り組み結果を今後の委員会で報告していくことにした。

令和3年9月24日の追加審議
5件の審議について

上記5件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を詳細に審議した。

委員からの意見・質問、それに対する回答等
意見・質問 会議の概要のとおり
回答 会議概要のとおり
委員会による提言 なし

会議の概要

議案54

発注所属:西部環境森林事務所
工事名:令和2年度 県単治山事業
工事業種:とび・土工・コンクリ-ト
契約方式:指名競争入札
予定価格:17,010,000 円(税抜き)
契約金額:17,000,000 円(税抜き)
落札率:99.9%
入札参加者数:10者
落札者:上毛緑産工業(株)

【委員】当該案件は落札率が高く、落札業者以外の業者がすべて予定価格以上で応札し、違和感や不自然さを感じる。このような入札結果が出たときに調査を行うなどの対応ができないのか。
【事務局】談合情報等があった場合は、事前に調査や業者を呼んでヒアリング等を行っているが、今回の事例のような状況で、調査等は行っていない。
【発注所属】この案件は治山事業であり、狭隘で勾配も急な施工地で、山腹工の上に人家等が、下方には用水路が存在している。施工効率が非常に悪く作業員の通勤や設計計上されない経費がかさむことから、道路法面工事と異なり業者が負担する経費が多くなり敬遠されたと推測する。台風災害以降工事量が増加したため、効率が悪くてやりづらい工事は利潤を考慮し受注を控える傾向があり不調も多く落札率が高止まりしている。
【委員】結果的にこうなってしまったと言うのはわかるが、法令どおりにやっているからいいんだと言っていると同じことが繰り返し起こることになってしまう。
【発注所属】同じ法面工事でも施工地の良し悪しがある。現地条件によって補正等が可能となるよう、国等に要望していきたい。
【委員】形式的な基準を当てはめて、例えば、上位何社までが落札率が○○%の範囲内にあった場合、入札が無効となるようなことはできないのか。一方で業者が確保できない課題もあるので、難しい工事であれば加算金を付けるなどして競争させるとか、施工業者を確保するために何らかの基準を当てはめるとか、いろいろな工夫をする必要があるのではないか。
【事務局】県土整備部では、災害関連で不調不落案件が多く発生したのを受けて、一度不調となった案件を再度入札に付する場合、一般競争入札の公告を行い参加希望の施工業者に見積書の提出を求め、その見積りを活用して積算を行い予定価格に反映する取り組みを昨年度から採用している。労働者不足、希望業者がいないなどの問題はあるが、特殊な工種や仮設手段が実態と合わないような場合は有効な方法と思っている。この事案は落札していることから適用除外だが、採算が悪く施工希望業者がいないような工事では、見積りを活用することができる制度を採用している。
【発注所属】環境森林部でも県土整備部から資料をもらい、森林土木事業の現場条件等を考慮しつつ、見積り活用方式の適用が可能か検討を始めたところである。
【委員】様々な工夫をしていただき、制度等を充実させていただきたい。

議案189

発注所属:高崎産業技術専門校
工事名:ネットワーク整備(無線LAN)工事
工事業種:電気通信工事
契約方式:指名競争入札
予定価格:4,500,000円(税抜き)
契約金額:4,180,000円(税抜き)
落札率:92.9%
指名業者数:10者
落札者:電通システム(株)

議案190

発注所属:太田高崎産業技術専門校
工事名:ネットワーク整備(無線LAN)工事
工事業種:電気通信工事
契約方式:指名競争入札
予定価格:4,500,000円(税抜き)
契約金額:3,500,000円(税抜き)
落札率:77.8%
指名業者数:10者
落札者:電通システム(株)

【委員】工事の内容が同種であり、設計価格も同一であるが、落札率に開きがある理由はなにか。
【発注所属】工事の内容は同種であるが、高崎校と太田校では建物の構造や棟数が異なっており、実験棟は高崎校3棟、太田校1棟。光ファイバーケーブルの敷設本数は高崎校が2本、太田校が1本。アクセスポイント数も高崎校11カ所、太田校10カ所、電源確保のための配電スイッチ数も高崎校4個、太田校3校などと相違がある。勘案すると、一般的には高崎校の方が工事費用が高くなると考えられる。見積もり業者から出てきた見積額も高崎校の方が高い金額となっている。高崎校の見積もり額は予算額を超えていたため、改めて別の業者から参考見積を徴した。予定価格が同一であることについては、それぞれの工事の予定価格の積算で別々の業者の見積もりを参考にしており、結果として予定価が同一となったものである。工事内容からすると、高崎校の方が予定価格が高額になることが想定されるが、実際は同額だったため、入札額が高い高崎校の方が落札率が高くなったと思われる。
【委員】予定価格の設定は適正だったのか。
【発注所属】予定価格内での応札は高崎校で2者、太田校で5者と、それぞれ複数あったことから、予定価格は適正であったと考える。
【委員】高崎校の方が、アクセスポイントの数が1割ほど多いなどといった背景を聞くと、入札額が高くなったというのも理解できる。一方で、太田校の積算額が割高だったということはないか。
【発注所属】入札不調とならず入札手続きが完了したことからも、予定価格は適正だったものと考えている。
【委員】落札率の違いの背景に様々な理由があったことはわかったが、同種工事で同一の予定価格が設定され、落札率に開きがあることには違和感がある。
【発注所属】予定価格の積算はそれぞれの所属の責任で行っており、それぞれが別々の見積もりを参考に積算し、結果的に金額が一致したものである。各校で同時期に実施する同種の工事については、参考見積もりの徴収方法等について、統一的に実施できるよう改善を図っていきたい。

議案1264

発注所属:教育委員会 管理課
工事名:令和2年度県立藤岡特別支援学校体育館機械設備工事
工事種別:管工事
契約方式:指名競争入札
予定価格:15,930,000円(税抜き)
契約価格:15,760,000円(税抜き)
落札率:98.9%
指名業者数:10者
落札者:根本設備(株)

【委員】入札において、10者中8者が辞退しているが、なぜこんなに辞退者が多いのか。
【発注所属】この案件については、1回目の入札が不調となり、2回目の入札を行っている。1回目の入札時は、すべての業者から入札していただいたが、予定価格を下回る業者がいなかったため不調となった。そのため、設計を見直して2回目の入札を行ったところ、3月下旬ということもあり、業者が抱えている他の仕事の進捗状況等のからみもあって、辞退者が多くなったと考えられる。
【委員】1回目の時に辞退した業者はいなかったのか。
【発注所属】辞退した業者はいなかった。2回目の入札に参加した業者は1回目と同じ業者である。
【委員】1回目の予定価格を見直して2回目を行ったのか。
【発注所属】1回目の入札で安い金額を提示した3者から管理課の積算とどこが異なっているのか把握するためにヒアリングを行い、設計の見直しを行った。
【委員】設計を見直して2回目の入札をして、2者以外辞退した理由は何か。
【発注所属】3月下旬の入札ということで業者が抱えている工事の兼ね合いもあり辞退した業者が多かったのではないかと推察される。業者には確認していない。
【委員】この案件を選出した理由は、辞退者が非常に多かったためである。2者しか入札に参加していないというのは、競争入札といえるのか。
【委員】この案件は、体育館の新築工事ということで、躯体工事が始まって途中で設備等が入ってくることになると思うが、3月下旬に入札を行って、設備や電気工事等への影響はないのか。
【発注所属】準備工の期間がだいたい1ヶ月くらいあり、その中で資材を集めたり、電気や機械、建築業者と施工の打合せを行うので、特に問題はない。
【委員】電気や機械の入札時には、躯体工事をどこの業者が行うのかわかっていないということか。
【発注所属】電気や機械の開札は建築と同日に行うようにしており、建築と電気の業者は決定したが、機械設備業者は決まらなかったということである。
【委員】事前に提出していただく資料において、1回目の入札が不調になったということを参考に記入しておくことをお願いしたい。
【発注所属】承知した。

議案1312

発注所属:県立盲学校
工事名:地下タンク内面ライニング工事
工事種別:管工事
契約方式:指名競争入札
予定価格:2,800,000円(税抜き)
契約価格:2,800,000円(税抜き)
落札率:100%
指名業者数:10者
落札者:(株)シモダ設備工業

【委員】この案件は10者中8者辞退し、落札率が100%となっており、さらに、入札に参加した業者の金額に開きがあるが。
【発注所属】こちらの工事は、埋設タンクの内面にライニングとして塩ビの材料を塗り替える特殊な作業となるため県内でも作業できる業者が数社しかないという状況である。この工事も2回目の入札である。1回目は学校に出入りしている業者の見積もりを参考に設計金額約420万円の設計書を作成し10者を指名し開札したところ、3者が辞退し、入札額が500~560万円で予定価格を上回ったため不調となった。元請け業者は、県内に数社しかない専門業者を使わざるをえないため、その業者との付き合いや手配によって見積金額が大きく変わるということがある。その後、盲学校に違う工事で入っていた設備業者から見積もりをとったところ280万円だったため、理由を確認したところ、工事ができる職人がいる下請け業者とつながりが深いと安い金額でできるという話であった。そこで、2回目の入札はこの280万円の見積書を参考に再積算し、1回目に指名しなかったこの業者を含めて指名入札を行ったところ、結果的に、見積金額、設計金額、落札額が同額になった。
【委員】下請け業者が元請け業者になることは難しいのか。
【発注所属】この下請け業者は建築業者であり、管工事の指名に入れない。
【委員】コーティング補強ではなく、新しいタンクに取り替えると高額になるのか。
【発注所属】タンク自体を入れ替えるとなると1千万円以上かかると思われる。また、不要になったタンクを取り出さない場合でも洗浄して中に砂を詰めたりする作業が必要になる。その上の土地も使えなくなり、建物等は建てられない。ただどんなタンクでもコーティングができるわけではなく、タンクの鉄が錆びて一定の厚み(3.2ミリメートル)以下になってしまうとコーティングができない。今回は一定の厚みがあったためコーティングした方が安いということでこの方法を選択した。

5 総括審議

【委員】落札率が100%に極めて近いものについては、何らかの事後的な対応(業者にヒアリングを行う等)をした方がいいのではないか。他県はそういった事後的な対応をしていないのか。
【事務局】落札率が100%に近い場合や入札状況を踏まえて不合理な入札が推察される場合ヒアリング等の対応を行っているか、他県に対して調査を行いたい。
【委員長】調査を行うということを踏まえて、今回は提言なしということでよいか。
【委員】異議なし。

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