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令和3年度下期(令和4年1月11日・令和4年2月21日)議事録
令和3年度 下期 群馬県公共工事入札監視委員会 定例会議 審議概要
開催日
令和4年1月11日(火曜日)
令和4年2月21日(月曜日)
開催場所
群馬県庁 第一特別会議室
出席委員
委員長 足立 進(弁護士)
委員 尾崎 益雄(前橋工科大学名誉教授)
委員 金子 眞知子(学習塾経営)
委員 川畑 泰子(立教大学助教)
委員 鴻田 通雄(公認会計士)
審議対象期間
令和3年4月1日~令和3年9月30日
抽出案件
一般競争入札18件、指名競争入札2件 合計20件
令和4年1月11日の審議
1 審議対象工事の抽出結果について
群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第6条第6項の規定に基づき、今回の抽出当番委員から次のとおり抽出結果の報告がなされた。
抽出結果報告
一般競争入札で入札参加者の数が1者で、落札率が99%を超える案件17件、入札参加者の数が10者を超え辞退者数が少ないが、落札率が100%のもの1件、指名競争入札で入札参加者の数が10者を超え辞退者数が少ないが、落札率が100%のもの2件の計20件を抽出した。
※20件の工事は別紙のとおり
・抽出対象工事一覧表(別紙-20件の工事)(PDFファイル:77KB)
2 抽出案件の審議について
抽出当番委員が抽出した20件について、事務局から契約内容及び工事概要等の説明がなされた。
抽出した20件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を審議した。
委員の質疑が行われ、5件の工事においては、より詳細な資料を用いた審議が必要と判断された。その理由は次のとおりとなった。
議案35、36について
工種が違う工事で、同一業者が落札しており、落札率が高い。
議案203について
災害復旧工事で同一の業者が複数落札しており、落札率が高いことについて更に審議する必要がある。
議案261について
落札率が100%であり予定価格内の業者が1者だけである。
議案281について
入札参加者が1者だけであり、落札率が高いため更に審議する必要がある。
3 不調不落対策について
令和2年度において不調不落が多く発生したことを受けて、事務局から県が実施している主な不調不落対策について説明した。
令和4年2月21日の追加審議
5件の審議について
上記5件の工事について、群馬県公共工事入札監視委員会設置要綱第2条第2号に規定する事項を詳細に審議した。
委員からの意見・質問、それに対する回答等
意見・質問 会議の概要のとおり
回答 会議概要のとおり
委員会による提言 なし
会議の概要
議案35
令和3年度 予防治山事業
発注所属:富岡森林事務所
工事業種:土木一式
契約方式:一般競争入札
予定価格:34,570,000 円(税抜き)
契約金額:34,400,000 円(税抜き)
落札率:99.5%
入札参加者数:1者
落札者:諸星建設(株)
議案36
令和3年度 県単予防治山事業
発注所属:富岡森林事務所
工事業種:とび・土工・コンクリ-ト
契約方式:一般競争入札
予定価格:25,010,000 円(税抜き)
契約金額:24,900,000 円(税抜き)
落札率:99.6%
入札参加者数:1者
落札者:諸星建設(株)
【委員】この2件の案件(35.36)は、入札参加者が1者ですが、応札者が1者となった理由が知りたい。特に案件番号36は、指名競争入札を執行した結果、応札者がなく不調となり、約半年後に一般競争入札を行ったところ、応札者が1者あり、契約に至ったもので、その経緯や理由をお聞きしたい。
【発注所属】一昨年に(令和元年度)台風19号が襲来したことに伴い、甘楽、富岡地区が大きな被害を受けています。結果、災害復旧として環境森林部の関係工事を含め、市町村や土木事務所(県)の災害復旧工事が多くの工事が発注されています。そのような状況のなか、業者が施工出来る工事量には、限りがあります。施工業者は発注された工事はより市民生活に近い災害工事等を優先的に受注していると聞いています。森林土木工事は、遠隔地で急峻で狭隘な工事箇所が多く、他と比較して地形的条件の悪い工事であります。このため、業者が手持ち工事量や経済性を考慮した結果、1者応札となったものと推測をしています。
【委員】令和元年の台風災害の影響を受けてのこととしているが、災害を受ける可能性は毎年ある。災害があったから入札がうまく行かないとか、1者応札になったとか説明しているが、災害の影響だから仕方が無いと言っているように聞こえる。全体的な工事量や工事規模、発注計画等が地域の施工業者の規模や数などとあったものとなっているのか。
【発注所属】工事量や発注計画等は、事業箇所の状況から優先度を考慮して決定しています。また、県民の安全安心な生活の確保等から実施しなければならない工事もあり、事業量の縮小は困難な状況です。特に災害復旧工事等は早急な対応を行う必要があり、必ず実施しなければならない事業です。業界との意見交換等を行い、状況を理解して頂き、受注を促す努力をしたい。
【委員】令和元年度に発生した台風第19号の災害の影響はまだあるのか。
【発注所属】復旧できない荒廃渓流や山腹崩壊等はあります。また、工事計画を行った箇所で、工事箇所の資材搬入路等(市道等)の復旧が進んでいないことから、工事ができない箇所もあり、復旧に向けて進行している途中の状況です。
【委員】富岡森林事務所管内では、何割くらい復旧が進んでいるのか。
【発注所属】林道の災害復旧関連工事についてはすべて発注して、現在施工中であります。治山工事についは、数カ所の未発注工事があります。
【委員】案件番号35.36番は、緊急度及び優先度は高いのか。
【発注所属】案件番号36番の赤津地内は人家に近く、優先度が高い場所です。
【委員】案件番号35番は予防治山事業で、36番は県単治山事業となっていますが、この違いは何か。
【発注所属】予防治山事業は林野庁所管の補助公共事業です。県単治山事業は県単独の事業です。
【委員】補助事業の方が緊急性や優先度が高いのか。
【発注所属】事業の規模や保全対象の状況、保安林の指定状況等、各事業の採択要件によって事業の採択をしています。35番の前畑地内については、台風災害によって渓床、渓岸浸食や小規模な崩壊が発生した荒廃渓流内に不安定な土砂が堆積したため、このまま放置すれば、今後の降雨等によって土砂が流出して下流の保全対象が被災する危険性があったため、予防治山事業により事業を計画しました。
【委員】富岡森林事務所の発注工事については、今回抽出した2案件以外の3案件(第3回入札監視委員会で抽出)についても、応札者が1者です。指名競争入札を行い応札者がなく不調となり、一般競争入札にしたら1者しか応札者がいない入札が適正な入札執行なのか。
【発注所属】指名競争入札を行ったが不調となったため、地理的に遠いうえ、山の方に行くのはたいへんで、条件が厳しいけれども、応札者が出てくる可能性があるため、安中土木管内や藤岡土木管内まで地域要件の範囲を広げた状況です。結果として、応札者が1者となったものであります。施工業者が経済性等を考慮したものと推測しています。
【委員】地域のなかで、競争が行えるような施工業者が育っていない状況なのか、それともだめだと思っても過剰な発注を行っているのか、災害が絡んでくるとそういう状況になってしまうのか。
【発注所属】委員がおしゃっている5件の案件のうち3件は、入札不調を受け、不調となった原因や理由の調査を行い、現状にあった資材単価の採用や設計内容等の見直しを行い、実勢価格と設計価格の乖離が生じないように対応し、再度入札を実施したところ、1者ではありますが、この価格で施工が可能と見積もりを行い、応札したものと推測しています。施工業者が地域で育っていないから応札者が少ないということではなく、諸々の条件が厳しく赤字が出る可能性があるような施工地は、応札を控えているものと推測しています。一般競争入札においては、入札参加資格を設定する場合、間口を広くすることが入札における競争性の確保に繋がると考えています。
【委員】通常の事業に加え台風災害の影響を受け、いろいろ工夫はされ、苦慮していることは判りますが、委員が指摘したような疑念を持たれないように、入札執行等について見直しや工夫等を引き続き行う必要があります。
【委員】入札参加資格を富岡、藤岡、安中の各土木事務所管内の業者に条件設定しているが理由はなにか。遠くの施工業者が入札に参加するとも思えないが、入札参加資格を群馬県全県にしてもよいのではないか。
【発注所属】地域の地形や地質等に精通したものが入札に参加できるよう設定しました。
【委員】施工業者は、経済的な合理性や現場条件を考慮して無理だと思えば、入札に参加しないのでは無いか。あえて地域を限定する理由があるのか。一般競争入札の趣旨を考えれば、入札参加資格を等級で縛り、なおかつ地域で縛るべきではないと思う。
【発注所属】等級は、要領や手引きにより、設計価格からA等級としました。一般競争入札の場合、20者以上の応札可能者が見込める条件設定を行っています。今回は、富岡、藤岡、安中の各土木事務所管内の施工業者で参加資格者が29者存在しております。応札可能者が20者以上見込めたため3土木事務所管内を地域要件として設定しました。再度、入札不調があった場合は、地域設定を広げ、応札者可能者の確保を行うことも検討します。
【委員】日本の経済が成長していない理由として、ビジネスの効率性が低いと言われています。落札率が99%以上なんて非常にビジネスの効率性が悪いとしか言いようがない。応札者が少ないのは、担い手不足で施工業者がいないのが現状です。どうして担い手が不足しているかと言えば、土木は建築と違って新規で入札等に参入する障壁が非常に高いからだと思っています。新規での参入を困難にしているのは、現状の入札制度や慣行が影響している。このため、一般競争入札を推奨していくべきだと思う。新しい施工業者を育成することが必要であり、一部の業者に利益が集中する可能性や疑念を持たれるような制度や慣行は、考え直す必要があると思っている。
【委員】今までの入札制度や慣行が成果を上げてきたことは否定しないが、時代の変化に合わせ新たな視点を持ち、制度等を充実させていただきたい。
議案203
道路災害復旧 令和元年災552・553・554・555号
発注所属:藤岡土木事務所
工事業種:土木一式工事
契約方式:一般競争入札
予定価格:67,700,000円(税抜き)
契約金額:67,000,000円(税抜き)
落札率:99.0%
入札参加者数:1者
落札者:塚本建設(株)
【委員】入札参加資格で20者を想定しているといっているが、令和3年3月に入札不調となったときも同じ要件で入札を行ったのか。
【発注所属】3月の入札は、指名競争入札で県の選定要領に基づき12者指名して、指名競争入札を行っている。数的には12者から20者程度に増やした形で想定しています。
【委員】そうすると落札したのは2回目か。3月24日に不調だったというのが指名なのか。
【発注所属】そうです。
【委員】それが落ちなかったということか。
【発注所属】そうです。落ちませんでした。
【委員】それで、同じ条件で一般競争入札で行ったということか。
【発注所属】同じ条件ではなく、「ぐんま型見積活用方式」という入札方式で行っています。入札額に乖離がみられたので、「ぐんま型見積活用方式」という業者から見積を徴収して入札を行う方式で行っている。
【委員】1者で99%の結果となっている。なぜか。
【発注所属】1回目が不落ということで、現場との乖離等があると思われました。今回は山奥の現場ということと、それぞれの現場が箇所毎で離れており、1 箇所の規模が小さく1日でできる施工量が少なく現場の効率が悪い状況が考えられます。このことが不調不落と思われるので、その対策として「ぐんま型見積活用方式」を活用しています。この入札方式は一般競争入札でやりなさいというルールがあり、公告をした後で手をあげた業者から見積を徴収して入札を行うという方式です。これは、手を挙げない業者がいいかげんな見積を出さないよう考慮したもので、手を挙げた真剣な業者だけから見積を徴収して入札するものです。それを参考にして設計価格を決定しています。99%というのは、自分が作成した見積をもとに入札するということもあり、積算歩掛が公表されるので、自分の見積が採用されているかがわかる。入札者が何者いるかはわからないが、今回は全部見積を出してもらったもので設計価格を決定しており、自分の作成した見積価格の端数を切って入札額として入れるので、99%の入札になったと推測されます。
【委員】見積を出した人が最終1者になってしまっているのですね。
【事務局】見積は、誰でも出せる状況になっています。
【委員】出せるが現実には出ていない。規則では出せるが、出してもダメというのが他の会社の現実ではないか。
【発注所属】この入札では1者しか出てこなかったが、今年度、藤岡土木で行われた入札のうち一般競争入札を3割程実施しているが、1者というのは稀で、ほとんどは複数者で競争が行われており、適正に競争が行われていると認識しています。
【委員】第1回の指名入札価格と今回の一般競争入札の価格に差額があるのか。
【発注所属】差額はあります。
【委員】上がっているのか。
【発注所属】上がっています。
【委員】どのくらいか。
【発注所属】今回の「ぐんま型見積活用方式」により予定価格は、直工までしか見積を徴収していないので、単純比較はできないです。
【委員長】指名競争と一般競争の予定価格の価格差はどのくらいか。
【発注所属】指名競争入札が67,133,000円、「ぐんま型見積活用方式」方式による一般競争入札が74,470,000円となっています。
【委員】それは税込か。
【発注所属】税込です。
【委員】11%くらい。
【発注所属】そうです。1割強くらいです。
【委員】例えば、「ぐんま型見積活用方式」で1者だけの見積提出の場合は、ダメというようなものはないのか。
【事務局】群馬県では指名競争入札の1者入札は不調となるが、一般競争入札は1者でも認めている。認めていないのは全国で3県だけという状況になっています。一般競争入札は誰が手を挙げるかということは公表せずに行うので、手を挙げているのが1者かどうかわからない。そのような理由で1者でも認めています。
【委員】このケースはレアケースであるということか。
【委員】レアケースが多いような気がする。
【事務局】今回、災害復旧工事が多く出てしまったことがあります。災害や山奥の現場は入札者がいなかったり、不調が多いため、その対策として、見積を活用する制度を活用するよう国から話もあったので、急遽このような制度をつくって、不調不落対策として活用しています。ほかに、災害については人が足りないということで、現場代理人の3現場まで兼務を認める事や遠隔から来る業者に対して旅費が払えるような制度を整えています。また、工期についても、余裕工期やフレックス工期というものも認めている。災害についてはかなり特例扱いにしているが、それでも1者になってしまったという結果となっています。まずは指名競争入札で地形をよく知っている方、次に、その次に地形を知っている方、それでも駄目なら全県での一般競争入札ということが多いのかなと思いますが、それでも落札者がいないため、この「ぐんま型見積活用方式」が作られて活用しているという経緯があります。
【委員】まあ、今後は地域を知っている方だけではなく、地域要件を場合によっては緩和してもいいのではないかと思うので、検討してみてもよいかと思います。
議案261
社会資本総合整備(防災・安全社会資本整備交付金)分割5号 函渠工
発注所属:太田土木事務所
工事業種:土木一式
契約方式:一般競争入札
予定価格:77,000,000円(税抜き)
契約金額:77,000,000円(税抜き)
落札率:100%
入札参加者数:14者
落札者:小林建設工業(株)
【委員】A等級の業者は太田に何者あるのか。
【発注所属】本店が14者、支店が2者あるので、全部で16者になります。
【委員】太田に本店があるというように、一般競争入札で区切ることの経済的合理性は何があるのか。市町村の工事だと、例えば高崎市だと高崎に本店・支店がある業者以外は一切入札を認めないということもあるが、これは群馬県の工事ではないか。太田に絞り込む経済的合理性はどこにあるのか。他県はどうなのか。
【事務局】他県も絞っています。栃木県もそうです。他県も土木事務所管内ということで、長野県も絞っています。
【委員】そこまで細かく絞るのか。
【事務局】本県だと20者くらい。太田・館林とか、桐生・館林とか、発注する土木事務所のプラスαくらいで、まず1回目はやっています。特殊な工事ですと、初めから群馬県全部です。
【委員】事務が大変だからでしょう。受け手側が。
【事務局】ひとつはそうです。
【委員】DXとか進める限りは、絞らないわけにはいかないということではないか。
【事務局】例えば全県でやって百何十者とか来てしまうと工事事務が出来ないので、20者程度であれば、競争性が保たれるだろうということで、群馬県は基本的に20者以上とか30者でやっています。地域要件は付けてもいいということになっていて、群馬県だけではないことは事実です。値段によってですが、発注する土木事務所、もしくはその周りということでやっています。
【委員】指名競争入札も一般競争入札でも、あまり変わらないってことになるじゃないか。太田で絞り込めば、14者とか15者とですよね。なんか、そんな感じがしますよね、契約事務の繁雑化のため全県は不可能ということか。
【事務局】不可能ではないんですけど、そうやっているのが多いです。
【委員】偶然といえば偶然なんだろうけど、誰が見ても100%で、他は全部失格なんですよね。7,700万で。
【事務局】そういう制度で全県的にも全国的にもやっています。
【発注所属】あくまでも推測の話ですが、今回の工事が特殊であるとか、鉄道の制約があるとか、そういった状況下の中での工事になるので、業者さんの設定した実勢の価格が、うちが積算した予定価格よりも何かの理由で高く設定されたのだと思う。難しい工事なので、ある程度高い金額を設定されたということで、たまたまいちばん下の人が100%になったのだろうと考えております。また、今回の積算ですが、税抜きの設定額がたまたま7,700万ということで、ちょうど100万円単位になってますので、業者さんの積算価格においても100万単位で端数切りをして入札額を設定したため、100%になったのかなと、これも推測ですが、そういった見方をさせていただきました。
【委員】県によっては100%落札って、調査対象になる事案でしょう。そういった県もあるんですよ。全国で4県くらいある。4県はこれが異常であると考える。群馬県は考えてないでしょうけど。
【発注所属】事務所としても、昨年の状況と一昨年の状況を調べたんですが、昨年は92件の一般競争と指名の契約件数がある中で、1件だけ100%がありました。元年につきましても97件のうち1件だけ。工種につきましても、元年が塗装の工事、2年が造園の工事ということで、今回のA等級の土木ということではなかったので、あくまでもたまたまだと判断しています。
【委員】これが本当に正確に出たんだとしたら、設計金額の設定が間違えているんじゃないかということにならないか。
【発注所属】設計にあたりましては、基本的には設定されている基礎単価を用いるのと、今回は特殊な工法がございますので、これにつきましては見積を取って、あとは特別調査も活用しながら適正な単価を設定し積算しました。
【委員】1者だけが7,700万の設計金額で行けますよ、あとはみんなそれではいけませんと、鮮やかにきれいに並んでいるけれども。この7,700万というのが、この結果だけ見ても適当だったんですかね。
【発注所属】適当だったと考えております。他の業者さんは現場の制約条件で何かあったりだとか、下請業者さんとのやり取りの中でプラスαが必要なのかなというところであげられていると思いますが、私どもは基本的に設定できる単価で積算しています。
【委員】十何者いて、8,000万近い金額でピタッと7,700万で100%で落札するっていうのは、難しいことだと思うけれど。
【発注所属】先程も申したように、たまたま今回の設計額が100万単位であった、業者さんは積算した中で端数を切って7,700万で100%になったのではと、あくまでも推測ですが考えております。
【委員】こういう工事が比較的多いかなって気がしているので、100%になったときには調査が入りますよというような、今日は別にしても、方向性としては発生するのかなという気がしないでもない。
【事務局】国の方から部切りはするなというように言われていまして、部切りをしないように群馬県もしてますし、市町村にもしないでくださいと指導をしてるわけなんですけど、うちの予定価格としては7,700万までなら落札しますよと言って発注してるので、価格が同じなら調査しますというと、歩切りを強要していることにならないか危惧しています。
【委員】最後は金額だけってことですよね。工事内容とか、その他はすべて考えていなくて金額だけということになりますよね。片っぽじゃ、面倒くさい総合評価みたいなものが動いているけれども。
【発注所属】はい。今回は価格のみの評価となっています。
【委員】その他のいろいろなことを評価の対象に入れればというのではなく、あくまでも安いからこっちでいくというパターンだね。
【発注所属】はい、そういうことです。
【委員】こういった事例がある場合には、その他の都道府県との事例と照らし合わせるなどして、こういう事例があるんですよというふうに、一般の方に違和感を覚えさせないようにすることが群馬県としての説明としての正しいあり方なのではないかと思います
議案281
社会資本総合整備(国土強靱化)(防災・安全)分割2号 横断歩道橋通路B架設 工事
発注所属:桐生土木事務所
工事業種:鋼構造物
契約方式:一般競争入札
予定価格:72,900,000円(税抜き)
契約金額:72,500,000円(税抜き)
落札率:99.5 %
入札参加者数:1者
落札者:昭和工業(株)
【委員】本案件は特殊な技術を用いるような工事か。
【発注所属】通常の横断歩道橋の架設工事であり、特殊な技術を用いる工事ではありません。
【委員】入札参加者が1者となった理由にはどのようなことが考えられるか。
【発注所属】本案件の前段階の工事で、製作・輸送工事を昭和工業(株)が落札しており、昭和工業(株)以外の業者が遠慮してしまった可能性が考えられます。
【委員】確かにそのようなことはあるかもしれない。
【委員】群馬県の令和2・3年度建設工事入札参加資格者名簿における鋼構造物工事の総合数値が760点以上の業者は群馬県内には何者いるのか。
【発注所属】工事の応札可能業者は39社でありました。
総括
【委員】
- 一般競争入札において地域要件等の入札参加資格を設定する場合、間口を広くすることが競争性の確保に繋がる。
- 落札率が100%になったときは疑念を抱かれないよう発注者の説明が必要である。
- 工事量や工事規模、発注計画等が地域の施工業者の規模や数などと合致するよう努めるべきである。
【事務局】意見を発注所属に周知し配慮に努めたい。