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都市公園長寿命化計画
都市公園長寿命化計画策定の背景と目的
群馬県立都市公園においては、厳しい財政状況の中、これまでに整備したインフラが長期にわたって安全にその機能を適切に発揮し続けるため、長寿命化対策の推進により維持管理・更新費用のトータルコストの中長期的な縮減と平準化を図っていく必要があります。
そこで、公園施設の長寿命化及び維持管理・更新費用のトータルコストの中長期的な縮減と平準化を目的とし都市公園長寿命化計画を策定し、計画的な維持管理・更新による公園施設の安全性確保と機能保全を図ります。
都市公園長寿命化計画の概要(令和5年3月改定)
1.計画期間
令和5年度~令和34年度(30箇年)
2.対象公園施設
当課所管の県立都市公園5公園(敷島公園・群馬の森・金山総合公園・観音山ファミリーパーク・多々良沼公園)を対象に、都市公園長寿命化計画を策定しました。
修景施設 | 休養施設 | 教養施設 | 運動施設 | 管理施設 | 便益施設 | 遊戯施設 | 園路広場 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
18 | 78 | 12 | 290 | 378 | 68 | 94 | 184 | 1,122 |
3.長寿命化対策の優先順位の設定
(1)優先順位の設定方法について
健全度評価及び緊急度の判定結果と施設重要度のクロス評価により、優先順位を設定しました。
- 健全度
公園施設ごとの劣化や損傷の状況などを「A・B・C・D」の4段階で評価します。
「A」は全体的に健全、「B」は全体的に健全だが部分的に劣化が進行、「C」は全体的に劣化が進行、「D」は全体的に顕著な劣化となります。 - 緊急度
公園施設の劣化に伴う利用者への危険性等を勘案し、補修もしくは更新に対する緊急度を「高・中・低」の3段階で評価します。
「高」は公園施設の利用禁止あるいは緊急な補修・更新が必要となる施設、「中」は部分的な補修・更新が必要な施設、「低」は日常の維持保全での管理の中で劣化部分について定期的な観察が必要な施設となります。 - 施設重要度
「安全性」「機能性」「持続性」の判定項目により、施設ごとに点数化することで施設の重要度の判定を実施します。
8・7点が重要度1位、6・5点が重要度2位、4・3点が重要度3位、2点~0点が重要度4位となります。
(2)優先順位の見える化
計画に沿った事業実施につなげることを目的に、長寿命化対策の優先順位の見える化を実施しました。
また、見える化を行うことで県民の皆様にも分かりやすく透明性のある計画としています。
優先順位の判定 | |||||
---|---|---|---|---|---|
健全度評価結果 |
施設重要度の評価結果 | ||||
1位 (8点・7点) |
2位 (6点・5点) |
3位 (4点・3点) |
4位 (2点~0点) |
||
健 全 度 評 価 結 果 |
健全度 D (緊急度 高) |
優先順位1 (0施設) |
優先順位1 (3施設) |
優先順位1 (5施設) |
優先順位1 (2施設) |
健全度 C (緊急度 高) |
優先順位2 (11施設) |
優先順位3 (10施設) |
優先順位3 (2施設) |
優先順位4 (0施設) |
|
健全度 C (緊急度 中) |
優先順位3 (6施設) |
優先順位3 (78施設) |
優先順位4 (84施設) |
優先順位4 (45施設) |
|
健全度 B (緊急度 低) |
優先順位4 (83施設) |
優先順位4 (213施設) |
優先順位4 (163施設) |
優先順位5 (219施設) |
|
健全度 A (緊急度 低) |
優先順位5 (17施設) |
優先順位5 (54施設) |
優先順位5 (98施設) |
優先順位5 (24施設) |
(3)優先順位に基づく対応方針
「表-3:優先順位に基づく対応方針」に基づき、施設の補修や更新の対応を行います。
優先順位1位、2位の21施設については、3ヵ年(令和5年度~令和7年度)で緊急対策を完了させる計画となっています。
優先順位 | 施設数 | 割合(%) | 対応方針 |
---|---|---|---|
優先順位1 | 10 | 0.9 | ・3年以内に緊急対策を実施 ※人命に関わる施設は1年以内に着手 ・利用状況に応じて撤去等も検討 |
優先順位2 | 11 | 1.0 | ・5年以内の補修もしくは更新 |
優先順位3 | 96 | 8.6 | ・10年以内の補修もしくは更新 |
優先順位4 | 588 | 52.6 | ・日常の維持保全をしながら経過観察 |
優先順位5 | 412 | 36.9 | ・日常の維持保全をしながら経過観察 |
4.年次計画における予算の平準化
優先順位に基づく対応方針に即して、予算の平準化を実施し、限りある予算の中で実効性のある年次計画としました。
表-4:年次計画における予算の平準化
5.長寿命化による効果
長寿命化計画を策定した群馬県立都市公園における30年間での維持管理・更新費用のトータルコストの縮減額は、1,055,100千円(35,170千円/年)となります。
6.都市公園長寿命化計画
都市公園長寿命化計画【令和5年3月】の概要版は下記によりダウンロードできます。