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群馬県下水道施設長寿命化計画
1.長寿命化計画の背景・目的
群馬県では、流域下水道施設を昭和50年代から平成10年代に集中的に整備してきました。施設・設備の老朽化が進んだことから、段階的な改築工事を実施していますが、施設の健全性の維持と改築事業費の低減が課題となっています。
このため、平成24年度に「群馬県下水道施設長寿命化計画」を策定し、県内6処理区の流域下水道施設を効果的・効率的及び持続的に維持管理するとともに、更新費用の縮減と平準化を進めてきました。
前回計画策定から5年経過したため、経年変化や改築実績を反映し、国の策定したガイドラインを踏まえ見直しを行うものです。
2.施設の概要
群馬県の流域下水道事業は、昭和50年から段階的に事業着手し、現在では、2流域6処理区で6箇所の水質浄化センター、9箇所のポンプ場、244.6キロメートルの管渠施設を有しています。
膨大な施設は日々劣化し、点検・調査、修繕・改築のコスト増を招くとともに、最悪の場合、管路の破損等による道路陥没や臭気の発生なども懸念されます。
管渠敷設延長約250キロメートルのうち、約26%は30年を経過しており、今後10年はこれまで以上のペースで老朽化が進むことから、計画的な維持管理が求められます。
3.長寿命化計画の基本方針
1.管理方法の選定
標準耐用年数による改築から、施設・設備の特性に応じた3つの管理方法(状態監視保全、時間計画保全、事後保全)を選定し、改築時期を適切に設定することで改築費用の低減を図ります。
2.緊急度・健全度の区分
日常的な巡視・点検や、定期的に実施する調査結果に基づき、施設ごとの状態を表す「緊急度・健全度」に区分したうえで、改築の対象施設・設備を決定し、健全性の維持を図ります。
3.リスク評価による改築事業費の平準化
施設・設備ごとに、不具合発生時の被害規模と発生確率を点数化してリスク評価を行い、リスク評価値の大きさにより優先順位を検討し年度間の改築事業費を平準化を図ります。
4.今後のとり組み
本計画に基づき調査・改築を実施し、結果の評価・見直しを行うことにより計画の精度向上を図ります。
4.群馬県下水道施設長寿命化計画
群馬県下水道施設長寿命化計画【平成31年3月改定版】は以下からダウンロード可能です。