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令和元年度第46回群馬県公共事業再評価委員会議事録

更新日:2019年11月29日 印刷ページ表示

開催日時

令和元年10月21日(月曜日)10時00分~11時25分

開催場所

県庁舎7階審議会室

議案審議

(議長)
事務局の説明のとおり、本日の対象議案は県が実施している7事業となっている。
本日の委員会の進め方は、重点審議事業を中心に審議していきたい。
重点審議事業については、事前にお知らせしたとおり、第3号議案「一般県道 下里見安中線(西毛広域幹線道路 安中工区)」、第5号議案「都市計画道路 前橋長瀞線」に決定した。
本日は、この2事業を重点的に審議し、その他の事業は簡略な審議をしたい。

重点審議事業 第3号議案一般県道下里見安中線(西毛広域幹線道路安中工区)

【議案書により説明】

質疑・応答

(委員)
費用便益分析について、便益がかなり増加している理由はなにか。

(群馬県)
まずは、「走行時間短縮便益」について説明します。沿線の工業団地の拡張が予定されており、普通貨物の利用増が見込まれたことによるものです。次に「走行経費減少便益」については、先ほど申し上げた沿線の工業団地の拡張に伴う普通貨物の利用増により、普通貨物の利用距離が短くなったことによるものです。

(委員)
国土交通省の平成30年の費用便益分析マニュアルでは、便益の算出に用いる価値原価が下がっていると思うが、それでも便益が増加するのか。

(群馬県)
例えば「走行時間短縮便益」の算出に用いる、乗用車の時間価値原価については、前回評価時より1(円/分・台)程度下がっておりますが、普通貨物の時間価値原価については、前回評価時より3(円/分・台)程度上がっております。普通貨物の利用増と価値原価が高くなったことにより便益が増加したものです。

(委員)
費用便益分析が1.17という数字はどのように捉えたらよいか。

(群馬県)
一般的な話でありますが、1.0を超えていれば、整備費用・将来にわたる維持管理費用に比べて事業効果が大きいということになります。

(委員)
費用便益分析が1.0より高ければ良いという記載は費用便益分析マニュアルにはないはずである。費用便益分析は、道路を効率的および効果的に整備を行っていくため、様々な事業の相対比較に用いるものである。単に1.17という数字から効率が良い事業であるとは言えない。様々な事業と比較して、予算を何に使うべきか判断されるべきである。
平成30年の費用便益分析マニュアルでは、「走行時間短縮便益」、「交通事故減少便益」、「走行経費減少便益」の3便益以外も検討すべきとされている。景観、防災等の様々な観点の便益をできる限り定量化して、評価を行うべきである。

(群馬県)
今回は安中工区のみの費用便益分析の結果ですので、道路がつながった場合は防災面含めて様々な効果があると考えています。

(議長)
他に質問はありますか。

(委員)
埋蔵文化財調査費の負担割合を説明願いたい。

(群馬県)
法令で決まっており、事業者が全て負担することになっています。

(委員)
わかりました。質問を追加する。
支持力不足による軟弱地盤対策を行った範囲はどこか。また、粘土層の軟弱地盤対策ということであれば液状化対策は不要ではないか。

(群馬県)
九十九川の右岸側で軟弱地盤対策を行っています。軟弱地盤について、地表から約7~8メートルがN値0~8程度であり、その中に40~60センチメートルの玉石混じりの砂礫層が2メートル程度確認されました。その箇所について、セメント混合し軟弱地盤対策を行いました。

(委員)
今回、砂礫層があるので、安全をみて液状化対策を行ったということか。

(群馬県)
そうです。

(委員)
トンネルの増額に関して、ロックボルト長、鋼製支保工が増えるのは分かるが、吹付コンクリート厚は基本設計のままでよいのではないか。トンネルの抗口で補強が必要となり厚さを増したのではないか。

(群馬県)
想定より地層が悪く、吹付コンクリート厚を20センチメートルから25センチメートルに変更しました。

(委員)
覆工コンクート、ロックボルト長の変更数値を説明願います。

(群馬県)
覆工コンクリート厚さは40センチメートルから45センチメートル、ロックボルト長は4メートルから6メートルに変更しました。

(議長)
他に質問はありますか。

(委員)
全線の事業効果として24分の時間短縮効果があるとのことであるが、沿線の開発により交通量が流入し、バイパスとしての機能が失われることが多々あるので、バイパスとしての機能を維持できるように、都市計画と連携して取り組んでいただきたい。

(群馬県)
バイパスの機能を維持するための対応について、市町村とともに沿線の土地利用について検討しているところです。

(委員)
軟弱地盤対策、埋蔵文化財調査、自然由来の重金属等の対応が必要な中で、来年度に開通できるのか。

(委員)
評価方法については、今の区間だけではなくて八ッ場バイパスや総延長を含めているということなのか。

(群馬県)
用地買収については、共有地が1件残っていますが、起工承諾を得ており、全線にて改良工事を行っているところです。来年の夏頃に改良工事が終わり、その後に舗装工事を行う予定です。今後、新たに問題が生じなければ、来年度に間に合います。

(委員)
自然由来の重金属等の「等」には何が含まれているのか。自然由来ではない重金属が含まれているということか。

(群馬県)
「等」と記載していますが、自然由来ではない重金属があるということではありません。土壌調査の結果、環境基準値をわずかに超える自然由来の重金属として、ヒ素、セレン、フッ素がスポット的に確認されたものです。

(委員)
自然由来ではない重金属があることを想定して実施した調査ではないということか。

(群馬県)
そうです。

(議長)
それでは、第3号議案「一般県道下里見安中線(西毛広域幹線道路安中工区)」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案どおり決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案どおり決定する。

重点審議事業 第5号議案都市計画道路前橋長瀞線

【議案書により説明】

質疑・応答

(委員)
交通量について、平成22年度が13,961(台/日)、平成27年度が15,218(台/日)と増えているが、直近の交通量はどうなっているか。

(群馬県)
道路交通センサスの交通量調査結果であり、調査は5年毎に実施し、平成27年度のデータが最新のものになります。

(委員)
最近の混雑の状況はどうか。

(群馬県)
現在も渋滞が生じ混雑している状況に変わりはありません。混雑度について、一般的に1.0を下回れば、道路の交通容量を満足するので、混雑していないことになりますが、1.0上回れば、混雑していることになります。

(委員)
混雑度について、平成22年度が1.27、平成27年度が1.28となっている。0.01の差の影響は大きいのか。

(群馬県)
それ程大きいものではありません。例えば、混雑度が1.5を超えるようであれば、もっとひどく混雑していることになります。

(委員)
平成22年度と平成27年度の混雑状況はあまり変わらないということか。

(群馬県)
そうです。

(委員)
例えば、当該区間の前後を整備しない場合、混雑はどうなるか。

(群馬県)
本議案の北側については、第4号議案の「主要地方道前橋長瀞線(綿貫工区)」にて4車線化の整備をしています。南側については、柳瀬橋を含む2車線区間があり交通渋滞の発生要因となるため、将来的には4車線化の整備が必要であると考えています。

(委員)
道路交通センサスの交通量調査結果について、平成22年度が13,961(台/日)で混雑度1.27、平成27年度が15,218(台/日)で混雑度が1.28となっており、交通量が増加しているにもかかわらず、混雑度があまり変わっていないのは、おそらく交通容量の算出方法が変わったことが考えられる。
混雑度が1.28という数値について、これは考えによっては朝夕の混雑は我慢してください、というレベルである。

(委員)
4車線化すると他の路線から交通の流れ込みが多くなると思うが、4車線化した場合の交通量はいくらになるか。

(群馬県)
計画交通量は25,100(台/日)です。

(委員)
おそらく混雑度が0.9程度となり、朝夕の混雑は解消すると思われる。

(委員)
第4号議案の「主要地方道前橋長瀞線(綿貫工区)」の事業費の増額について、本議案と同内容か。

(群馬県)
本議案の事業費が増額した一番の理由について、都市計画道路の高崎玉村線(市道)の付け替えにあたり、計画幅員が3.5メートル拡がった影響で、高低差が更に大きくなり、都市計画決定の幅員で付け替えが必要になったものです。

(委員)
こんなに事業費が増額になったのは、この工区だけということか。

(群馬県)
そうです。

(委員)
自転車道を設けることについて、日本での自転車の扱われ方が変わってきており、対応することは良いことだと考えるが、本議案で、自転車道と歩道の間に植樹帯を設けた理由はなにか。

(群馬県)
本議案の地域は市街地なので、通常、道路幅員の構成の中に植樹帯を設けることとしています。
植樹帯の設置箇所については二通りあり、車道と自転車道の間に設置する場合と、自転車道と歩道の間に設置する場合があります。車道と自転車道は歩車道境界ブロックで構造的分離ができることを踏まえ、また今回、自転車と歩行者を隔て利用者の安全を確保するため、植樹帯を自転車道と歩道の間に設置する計画としました。

(委員)
本路線は、前橋市からの縦軸で県として重要な道路であることは理解できるが、事業費が3倍になるというのは、大変なことで、通常であれば破産である。高低差による市道の付け替えについて、突然、地形が隆起した訳ではない。
道路幅員が27.5メートルという道路は県内道路では見たことがなく、豪華道路と思うが、必要性について説明ください。

(群馬県)
道路幅員27.5メートルについて、県内の道路では県道高崎渋川線といった4車線道路からすると、特段過大な道路幅員とは考えられず、渋滞を解消し都市間の連携強化をするためには、4車線化の整備が必要と考えています。

(委員)
自転車道の整備は賛成だが、自転車道の整備については、ネットワークで考えるべきで、なぜ自転車道の整備が必要なのか説明願います。

(群馬県)
大規模自転車道が群馬の森の北側から群馬の森の中を通り、本区間を経由して南側に抜けていくネットワークとなっているため、自転車道の整備が必要と考えています。

(委員)
「群馬県交通まちづくり戦略」との整合について説明ください。

(群馬県)
「群馬県交通まちづくり戦略」について、自動車を運転しない方の多様な移動手段を確保することが目的であり、移動手段を特定することではありません。都市間の連携強化が必要な路線については、道路を整備する必要があると考えています。

(委員)
道路は自動車だけのものではないが、便益算定は自動車交通のみとなっている。自転車利用に関する便益も定量化できれば、もっと便益があると考える。

(委員)
用地買収費の16.5億円の増額の理由の一つとして、建物補償が30件増えたとの説明があったが、当初には想定していなかったのか。

(群馬県)
当初は本線で30件の支障物件を試算していましたが、自転車と歩道の分離により道路幅員が3.5メートル増えたこと、加えて、県道の綿貫篠塚線の右折車線を設置する必要が生じたこと、さらに、都市計画道路の高崎玉村線(市道)の付け替えのため、30件追加となり支障物件が60件となったものです。

(委員)
市町村意見とはどのようなものか。市民の声を集約したものか。

(群馬県)
各市町村長の意見となっておりますので、市民の意見を踏まえた内容として考えています。

(委員)
本議案の市町村意見として「防災上重要な道路」との記載があるが、これは、費用便益分析の中の「走行時間短縮便益」および「交通事故減少便益」に防災関連の便益が含まれているということか。

(群馬県)
「防災上重要な道路」という記載について、これは本路線が第1次緊急輸送道路になっていることから、このような意見を頂いたものと考えています。

(委員)
費用便益分析の便益について、景観、防災、まちづくり等の様々な観点の便益を定量化できないか。

(群馬県)
道路の費用便益分析で用いる便益について、従前から「走行時間短縮便益」、「交通事故減少便益」、「走行経費減少便益」の3便益となっています。3便益以外の効果もありますが、道路の事業評価に用いる便益については、国土交通省の費用便益分析マニュアルの3便益に限定されます。

(委員)
「走行時間短縮便益」に防災関連の便益は含まれていないか。

(委員)
含まれていない。

(委員)
国土交通省の費用便益分析マニュアルでは、定量化可能な便益として3便益の算出方法を記載している。
しかし、今回の事業のように景観や防災上重要な道路であるなら、従前の評価で3便益のみ算出していたとしても、公共事業は事業費が増える傾向であることを鑑みて、必要性を補足するためにも、3便益以外の便益も定量化することが望ましいと考えている。

(委員)
用地の取得状況の進捗が7割とのことであるが、残り3割のなかでこれ以上の増額になる可能性はないか。

(群馬県)
今後問題が生じなければ、増額はありません。

(議長)
それでは、第5号議案「都市計画道路前橋長瀞線」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案どおり決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案どおり決定する。

この2事業をもって、重点審議事業の審議は終了した。
続いて、重点審議事業以外の事業について審議する。

(委員)
全体的な質問になるが、今回の台風19号で被害のあった箇所はあるか。

(群馬県)
第2号議案の草喰八丁河原線にて、法面崩壊の被害がありました。

(委員)
復旧費用はかかりそうか。

(群馬県)
現在調査しているところです。復旧費用については、災害復旧予算にて対応する予定です。

第1号議案梅田小平線

質疑・応答

【質疑なし】

(議長)
それでは第1号議案「梅田小平線」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案どおり決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案通り決定する。

第2号議案草喰八丁河原線

質疑・応答

(委員)
資料に記載の「緑のダムとしての公益的機能」とは具体的にどういうことか。

(群馬県)
森林整備により保水力が向上し減災効果が見込まれると考えています。

(議長)
それでは第2号議案「草喰八丁河原線」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案どおり決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案どおり決定する。

第4号議案主要地方道前橋長瀞線(綿貫工区)

質疑・応答

(委員)
植樹帯を設置することについて、群馬県が新しく策定した「群馬県街路樹ガイドライン(平成31年3月)」によるものか。

(群馬県)
そうです。

(議長)
それでは第4号議案「主要地方道前橋長瀞線(綿貫工区)」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案どおり決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案どおり決定する。

第6号議案一級河川石田川

質疑・応答

(委員)
本議案は台風被害があった箇所とは異なるのか。

(群馬県)
本議案の調節池の被害はありませんでしたが、石田川全体とすると、下流域の一部が氾濫し家屋の浸水被害がありました。

(委員)
この事業の効果はあったのか。

(群馬県)
今後、定量的な評価はしなければならないと考えますが、今回の台風19号においても、各調節池では水を貯められていますので、石田川の水位の上昇を抑える効果はあったと考えています。

(議長)
それでは第6号議案「一級河川石田川」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案どおり決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案どおり決定する。

第7号議案一級河川八瀬川

質疑・応答

【質疑なし】

(議長)
それでは第7号議案「一級河川八瀬川」の対応方針を決めたい。原案としては、「事業継続」となっている。原案どおり決定してよいか。

【異議なしの声】

(議長)
それでは原案どおり決定する。

(議長)
これで議案審議を終了する。
群馬県公共事業再評価委員会運営要領第14条により、名簿以外に公表を差し控える資料はあるか。

【特になしの声】

(議長)
それでは、本日の委員会資料のうち、公表を差し控える資料は「なし」とする。
以上で、「議事」は終了した。進行を、事務局に返す。

(事務局)
以上をもちまして本日は閉会とします。
委員の皆様には、長時間にわたり御審議を頂きありがとうございました。

閉会

(14時25分)