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令和2年度の企業局当初予算について
1 当初予算の概要
令和2年度の企業局予算は、一般会計の歳出に相当する支出額が360億円であり、そのうち建設改良費(施設・設備の建設、設置や大規模改修に要する費用)は124億円となっています。
事業 | 収益的収支 | 資本的収支 | 支出額合計 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
収入 | 支出 | 差引 | 収入 | 支出 | 支出額合計 |
支出額合計のうち建設改良費 |
|
電気 | 8,520 | 8,014 | 506 | 368 | 6,155 | 14,169 | 4,467 |
工業用水道 | 2,077 | 2,052 | 25 | 488 | 1,269 | 3,321 | 516 |
水道 | 5,192 | 4,570 | 622 | 0 | 3,248 | 7,818 | 2,151 |
団地造成 | 4,177 | 3,939 | 238 | 1,050 | 5,561 | 9,500 | 5,102 |
施設管理 | 862 | 847 | 15 | 53 | 368 | 1,215 | 187 |
合計 | 20,828 | 19,422 | 1,406 | 1,959 | 16,601 | 36,023 | 12,423 |
企業局予算について
企業局には、「電気事業」、「工業用水道事業」、「水道事業」、「団地造成事業」、「施設管理事業※」の5つの特別会計が設置されており、それぞれの予算は各事業の1年間の経営計画や投資計画を示しています。
また、各会計の予算は、「収益的収支」と「資本的収支」で構成されています。
「収益的収支」は企業本来の活動である営業活動を対象とするもので、主に料金収入などの営業収益と人件費、維持管理費、減価償却費などの営業費用が計上されます。
「資本的収支」は営業活動に必要な基盤整備などの投資活動を対象とするもので、建設改良費や企業債の借入及びその償還などが計上されます。
(※注)…施設管理事業会計には格納庫事業、賃貸ビル事業及びゴルフ場事業が含まれています。
2 予算編成方針
企業局の予算は、経済性の発揮と県民福祉の増進という公営企業に与えられた使命を踏まえ、「県民生活に欠かせないサービスの安定した提供」、「産業活力向上のための基盤づくり」、「再生可能エネルギーの導入推進」、「経営基盤の強化と健全性の維持」、「新たな地方創生への取組」の5つの柱に基づき編成しています。
1)県民生活に欠かせないサービスの安定した提供
(1)電力の供給
県民生活や企業活動に不可欠な電力の安定供給のため、発電設備の計画的な更新、改修の実施及び保安管理の徹底に努めます。
- 年間目標供給量(36発電所)8億2,338万kWh(キロワット時)
- 発電所の設備整備、修繕 2,949,906千円
(2)水道用水の供給
安全な水道用水を安定的に供給するため、水質の一層の安全確保に努めるとともに、計画的に水道施設の更新、改良、耐震化工事を行います。
- 年間協定給水量(給水区域:5市2町1村)6,554万立方メートル
- 水道施設の建設、設備整備、修繕 2,473,331千円
2)産業活力向上のための基盤づくり
(1)新規産業団地の整備
市町村と連携し県内の地域バランスも考慮しながら、企業誘致の受け皿となる産業団地の整備を計画的に実施します。
<産業団地> 4,828,000千円
- 藤岡インターチェンジ西産業団地 532,000千円
- 千代田第二工業団地 860,000千円
- C地区(中毛)2,436,000千円
- 明和入ヶ谷南工業団地 1,000,000千円
(2)産業団地の分譲促進
若者や女性の雇用に結びつく魅力ある企業の誘致に取り組み、県経済の活性化に努めます。
(3)工業用水の供給
豊富で低廉な工業用水を安定的に供給し、企業の生産活動を支えるとともに、施設の更新改良工事等を計画的に行います。また、企業誘致活動と連携して受水拡大を図ります。
- 年間協定給水量(106事業所)7,225万立方メートル
- 工業用水道施設の建設、設備整備、修繕 768,377千円
3)再生可能エネルギーの導入推進
(1)水力発電所の建設と既設水力発電所のリニューアル
八ッ場発電所及び霧積発電所の建設を推進するとともに、既設水力発電所の電力量の増加と固定価格買取制度により増収につながる「リニューアル」を進めます。
- 八ッ場発電所建設 2,687,513千円
- 霧積発電所建設 15,620千円
- 四万発電所のリニューアル 233,310千円
(2)水素エネルギーに着目した次世代電気事業の調査研究
企業局が蓄積した電源開発のノウハウを積極的に活用して、群馬におけるP2Gシステムの実証に向けた可能性調査を行います。
4)経営基盤の強化と健全性の維持
(1)経営戦略の一層の推進とマネジメント機能の強化
総務課と財務課を統合して「経営戦略課」を設置し、戦略的な経営の一層の推進とマネジメント機能の強化を図ります。
(2)経営基本計画に基づく事業実施
企業局の各事業を将来にわたって安定的に継続していけるよう、新たな経営基本計画(計画期間:R3~R12)の策定を行います。
(3)電力システム改革への対応
卸規制の撤廃に伴う売電のあり方について、電力市場の動向も考慮しながら、より多くの収入を安定的に得られるような売電方法等の検討を進めます。
(4)営業体制の強化
工業用水の受水拡大、賃貸ビルへの入居者確保のほか、住宅用地の販売促進活動を強化します。
(5)県民に親しまれるゴルフ場づくり
利用者サービスの向上を図り、広く県民に親しまれるゴルフ場づくりを通じてゴルフ人口の拡大や生涯スポーツとしてのゴルフの普及に努めます。
5)新たな地方創生への取り組み
企業局の利益を県民に還元するため、知事部局の「ぐんま未来創生基金」に引き続き繰出を行い、群馬の未来創生のための事業を支援します。