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群馬県公共施設等総合管理計画

更新日:2024年3月31日 印刷ページ表示

 「群馬県公共施設等総合管理計画」は、公共施設等の老朽化対策の一層の推進を図るため、国の動きと歩調を合わせて、これまでの取組や既存計画等との整合に留意しながら、全庁的・長期的な視点に立って、機能集約・長寿命化、利活用促進等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針を定めたものです。

第1章 計画策定の目的

1 策定の目的

 公共施設等の機能集約、長寿命化、利活用促進等の取組を総合的に進めることで将来負担の軽減を図るとともに、県民生活・経済活動等の安全・安心を確保し、必要なサービス・機能を持続的に提供する。

2 位置付け

 「インフラ長寿命化基本計画」等を踏まえ、「群馬県行政改革大綱」で定める資産の適正管理・有効活用等の取組を推進するための全庁的な方針として策定する。

3 計画期間

 平成28年度から令和7年度までの10年間とする。

4 対象施設の範囲

 本県が所有又は管理する全ての公共施設等とする。

第2章 公共施設等を取り巻く現状と課題

1 公共施設等の状況

(1)公共建築物の状況

  • 平成26年度末時点での総延床面積は約293万平方メートルとなっており、膨大なストックを保有している。
  • 公共建築物は、全体の約5割が建築後30年以上経過している。

(2)インフラ施設の状況

  • インフラ施設は、道路の舗装延長3,246キロメートル、橋梁2,738橋、河川の流路延長2,692キロメートル、都市公園5施設・面積127.8ヘクタールなど、膨大かつ多種多様なストックで構成されている。
  • 橋梁は、全体の約4割が建設後50年以上経過している。

(3)未利用資産の状況

 売却等による未利用地等の縮減に取り組んだ結果、平成20年度以降で約42億円の収入を確保している。

(4)これまでの取組

  • 県有施設の保有総量縮減及び有効活用のため県有施設最適化事業を実施し、施設機能の集約を図っている。
  • 73施設について長期保全計画を策定し、長寿命化工事を実施した。
  • 県による再利用、国又は地元市町村による有効利用の見込みのないものについては、民間への売却を行っている。

2 人口の推移・推計

  • 将来の人口は減少すると予測され、公共施設等の数量や規模が過多な状態になることが見込まれる。
  • 少子高齢化の傾向が一層顕著になり、公共施設等の利用ニーズが大きく変化すると予想される。

3 財政に係る状況

  • 歳入総額が伸び悩む一方で、公債費や社会保障関係費が増加傾向にある。
  • 公共施設等の維持管理・更新等に要する財源の確保がますます厳しくなっていくことが予想される。

4 中長期的な費用の見込み

 群馬県が所有する公共建築物及びインフラ施設の今後30年間の維持管理・更新等に係る費用の見込みを算出した。

5 公共施設等に関する課題

(1)公共施設等の一斉老朽化への対応

 公共施設等の全体の状況を把握しながら、戦略的な維持管理・更新等を推進する必要がある。

(2)社会構造の変化や新たなニーズへの対応

  • 公共施設等の見直しを行い、より効率的・効果的にその役割を果たしていくことが求められる。
  • 安全・安心への要求や環境負荷の低減等の新たなニーズにも対応する必要がある。

(3)限られた財源による対応とコストの平準化

  • 更新等にあたっては、持続可能で最適な規模となるよう十分に検討する必要がある。
  • 予防保全型の維持管理により、中長期的な維持管理・更新費用の縮減・平準化を図る必要がある。

第3章 公共施設等の総合的・計画的な管理に関する基本的な方針

1 基本的な考え方

(1)基本的な考え方

公共施設等マネジメントの推進
  • 公共施設等を自治体経営における重要な資源として最大限有効に活用するとともに、効率的・効果的な維持管理・更新等を実施するための総合的なマネジメントを推進する。
  • 公共施設等全体の量・質・コストの最適化を図り、時代の変化に対応した質の高いサービスを提供する。

(2)基本的な視点

  1. 持続可能な資産経営
  2. 安全・安心の確保
  3. 多様な主体との連携・協働

2 取組の推進方向

  • 【推進方向1】 施設総量の適正化
     人口動態や社会経済情勢等を踏まえ、公共施設等の適切な規模・サービス水準を検討するとともに、公共建築物の機能集約の推進など、施設総量の適正化に取り組む。
  • 【推進方向2】 計画的な保全による長寿命化の推進
     点検・診断等に基づく予防保全型の維持管理を導入し、安全性を確保するとともに、公共施設等の長寿命化を推進し、財政負担の軽減・平準化に取り組む。
  • 【推進方向3】 効率的な管理運営と資産活用の推進
     民間活力を積極的に活用するなど、公共施設等の効率的・効果的な管理運営を推進するとともに、資産活用による新たな財源の確保に取り組む。

3 計画の推進体制・方策

(1)全庁的な取組体制の構築及び情報管理・共有

 本計画の推進、進行管理、取組全般に係る総合調整を行うため、全庁的な取組体制等を整備する。

(2)総合的・計画的な管理を実現するための方策

 職員研修の実施、財源確保の検討のほか、多様な主体との連携を深め、計画の実効性を高める。

(3)PDCAサイクルの実施

 各個別施設計画の進捗管理を行い、毎年度評価を実施する。また必要に応じて計画の見直しも実施する。

(4)分野別・類型別計画の策定

 公共施設等の機能集約や長寿命化等を着実に推進するため、行政サービス分野や施設類型ごとに具体的な取組方策を示す分野別・類型別計画を策定する。

4 計画期間における管理目標

  • 計画期間内に重点的に取り組む事項を「管理目標」として設定する。
  • 管理目標は、計画の進捗状況にあわせて適宜見直しを行う。

第4章 施設類型ごとの管理に関する基本的な方針

  • 「第3章 公共施設等の総合的・計画的な管理に関する基本的な方針」に基づき、次の施設類型について、それぞれの特性を踏まえた管理方針(基本方針)を整理する。
  • 具体的な取組方策は、分野別・類型別計画で定める。

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