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特集 大切な命を守るためにできること 3

更新日:2018年3月6日 印刷ページ表示

どんな悩みも受け止める

 「いのちの電話」について、群馬いのちの電話常務理事の岡田さんに伺いました。

岡田一恵さんの写真
岡田一恵さん

いのちの電話

 「『いのちの電話』は、昭和28年にイギリスの牧師が自殺者を減らしたいという思いで始めた電話相談です。日本では46年に東京で初めて開局され、現在、全国に50カ所あります。
 『群馬いのちの電話』は、平成4年10月に開局して以来、毎日相談に応じています。また毎月10日には、主に自殺に関する相談に応じています。
 相談員は全員ボランティアで、約2年間の研修を受けて認定された人です。現在、約200人の相談員が交代で対応していて、28年は約1万7千件の相談がありました。
 『いのちの電話』では、相談者から氏名や住所を聞くことはありません。相談内容を外部に漏らすこともないので、安心して相談できます」

群馬いのちの電話

  • 電話 027-221-0783 ※通話料がかかります
  • 相談受付日・時間 毎日、午前9時~翌日午前0時 ※第2・4金曜日は翌日午前9時まで

フリーダイヤル自殺予防「いのちの電話」

  • フリーダイヤル 0120-783-556
  • 相談受付日・時間 毎月10日(月1回)、午前8時~翌日午前8時毎日

孤独を抱える人たち

 「相談員から電話でのやりとりについて話を聞くと、最近の傾向として、常に孤独を感じている人が増えている気がします。
 独り暮らしなどで周囲に人がいなくて孤独を感じている人、家族や友人がいても孤独を感じている人が大勢います。中には相談員と電話でつながっているだけでいいと言う人もいます。
 また仕事や家庭などの悩みだけでなく、社会に対する行き場のない不満や怒りをぶつける人が多くなり、その背景には孤独感があるのではないかと感じます。
 寂しさが強くなり、生きていてもむなしいという思いになると、自ら命を絶つことにつながってしまう恐れがあります」

周りの人に目を向けて

 「私は時々ゲートキーパー研修の講師もしています。その時に話すのは、現代社会は人とのつながりが希薄になっているので、周りの人に関心を持つことが大切だということです。悩んでいる人がいたら、身近な人がゲートキーパーの役割を果たすことで、自殺を減らすことができると思います。
 しかし、ゲートキーパーが自分で全てを受け止めようとする必要はありません。もし自分で話を聴けない時があれば『つなぐ』先の一つとして『いのちの電話』を紹介してください。どんな悩み事にも相談員が真剣に耳を傾けます」

連携して取り組む

 県の自殺対策について、県こころの健康センターの浅見所長に伺いました。

浅見隆康さんの写真
浅見隆康さん

支援を広げる

 「県こころの健康センターでは、以前からメンタルヘルス対策に取り組んできました。これを生かした自殺対策を進めるため、昨年4月に当センター内に県自殺対策推進センターを設置し、職員を増員して対応に当たっています。
 センターでは、若年層の自殺対策として『こころの元気サポーター養成事業』を実施しています。これは、心が不安定になりやすい若い世代を対象に、悩んでいる人への声掛けや、気持ちを効果的に伝える方法を習得してもらう出前型の授業です。
 今年度から、対象を大学・高校生から中学生まで広げたり、学校の養護教諭や市町村などと連携を図ったりした結果、開催回数が大幅に増えるなど、取り組みが広がりつつあります。
 また自殺をしようとした人やその家族に対する支援体制をより充実させるため、県や市町村、医療機関、警察、消防などからなるネットワークづくりを検討しています。
 さらに、大切な人を自死で亡くされた人のための支援も行っています」

人を大切にする社会に

 「自殺予防の取り組みで一番重要なのは、自分や相手を大切にすることだと思います。そのためには、行政の施策だけでなく、家族や友人、同僚、地域の人など周りの人の協力も重要です。
 自分を大切にできるようになると、相手を尊重できるようになります。そして、誰もが助け合える住みやすい社会につながっていきます。
 これからも、地域と共に自殺を減らすための対策に取り組んでいきたいです」

県の主な相談窓口

こころの健康相談統一ダイヤル

 自殺予防を目的とした電話相談です。

  • 相談先 電話0570-064-556(おこなおう・まもろうよ・こころ) ※通話料・ナビダイヤル利用料がかかります
  • 相談日 月曜日~金曜日(祝日を除く)
  • 時間 午前9時~午後10時
県こころの健康センター電話相談

 うつ病や依存症など、心の病気や心の健康に関する電話相談です。

  • 相談先 電話027-263-1156 ※通話料がかかります
  • 相談日 月曜日~金曜日(祝日を除く)
  • 時間 午前9時~午後5時
自死遺族相談

 大切な人を自死で亡くされた人のため、県こころの健康センターが実施する面接相談です。

  • 相談日 第1木曜日
  • 相談方法 電話で予約の上、直接
  • 予約先 電話027-263-1156
  • 予約受付日・時間 月曜日~金曜日(祝日を除く) 午前9時~午後5時

ご利用ください

いのち・つなぐサポートサイト

 県が運営する自殺対策のポータルサイトです。健康や経済・生活・家庭の問題など、さまざまな悩みを抱える人に対して相談窓口を案内しています。

 いのち・つなぐサポートサイト

問い合わせ先

 県庁障害政策課(電話 027-226-2640 Fax 027-224-4776)

若い世代に向けた自殺対策動画

 悩んでいる人やその周囲の人に対し、相談窓口を周知し若い世代の自殺を防ぐことを目的とした2本の動画を製作しました。

「君が話したいこと、それだけでいいから」編の写真
「君が話したいこと、それだけでいいから」編

内容

  • 「君が話したいこと、それだけでいいから」編…本県出身のラップ・アーティストNAIKA MC(ナイカ エムシー)さんが、悩んでいる人にメッセージを伝えています
  • 「違和感、それは気づきのはじまりです」編…悩んでいる人がSosを発した時、周囲の人が見落とさないでほしいというメッセージを伝えています

視聴方法

問い合わせ先

 県庁障害政策課(電話 027-226-2640 Fax 027-224-4776)

特集全体の問い合わせ先

  • 県庁障害政策課 電話 027-226-2640 Fax 027-224-4776
  • 県こころの健康センター 電話 027-263-1166 Fax 027-261-9912

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