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文化財保護審議会 平成26年度第1回開催結果

更新日:2014年8月4日 印刷ページ表示

1 日時

 平成26年8月4日(月曜日)10時30分~午後4時30分

2 場所

 群馬県庁 第1特別会議室

3 出席者

 大平良治会長、戸所隆副会長、篠木れい子委員、染川香澄委員、野田香里委員

4 事務局出席者

 吉野勉教育長、洞口正史文化財保護課長、羽鳥尚之埋蔵文化財主監、須藤正巳次長、

 文化財活用係:南雲芳昭補佐(係長)、高島英之主幹、飯森康広主幹、齋籐英敏指導主事、橋本淳指導主事、田島輝之指導主事

 埋蔵文化財係:桜井美枝係長

5 文化財保護審議会の開会

 午前10時30分

6 委嘱式

 群馬県教育委員会教育長から委嘱状の交付。

7 主催者あいさつ

 群馬県教育委員会教育長からあいさつ。

8 文化財審議委員自己紹介

 各委員から自己紹介。

9 会長・副会長選出

 群馬県文化財保護審議会会長に大平良治委員、副会長に戸所隆委員を選出。

 会長から新任のあいさつ。

10 議事録書名人選出

 議長が今回の議事録書名人に篠木委員を指名。

11 傍聴人の報告

 文化財保護課次長が傍聴人は1名であることを報告。

12 傍聴制限確認

 文化財保護課埋蔵文化財主監から部会報告については非公開、その他については公開の提案がなされ、委員により承認された。

13 報告

  1. 文化財保護審議会専門委員委嘱について
  2. 平成26年度文化財保護課主要事業について
  3. 群馬県指定の文化財の保存事業について
  4. 群馬県指定の文化財の現状変更等について
  5. 国県指定等文化財件数について
  6. 専門部会報告

(審議委員)質問ではないが、史跡考古専門部会の旧石器時代の話はとても夢が広がる話だ。古代日本──石器時代で群馬県がどのように西の方とつながっていたか、また江戸前船・北前船ともつながり、非常に魅力的な話だと思いながら拝聴した。当然、瀬戸内海から朝鮮半島にもつながるだろうし、中国ともつながっていくだろう。夢が広がる話を県民にニュースとして発信したら、色々な分野に刺激があって良いお話だと思う。

(審議委員)遺跡の発掘調査を何年もかけて調査されている方に敬意を表する。私が良かったと思ったのは、人形芝居伝習及び講演に係る使用が重要有形民俗文化財に認められたという点である。やはり、文化財は使ってこそと思うし、地域に係わる方が前向きにこれを使っていくことで、文化財の意味が地元の方だけでなくそれに係わる人達に波及していくのではないかと思う。

(審議委員)私は古墳総合調査について、古墳総数が5,300基というのが他府県と比較してどうなのかということをお聞きしたい。

(事務局)5,300基というのはまだ中間の数字であり、25年度末までの発掘調査や分布調査(表面を見て確認する調査)で実際に確認されている古墳が5,300基ということである。現在既にその数は6,000基を超えており、まだ調査されずに残っている古墳が相当数ある。それらを全部加えると、群馬県にあった古墳はおそらく12,000基から13,000基位になるのではないかと考えている。数だけではなく大型の古墳がたくさんあるというのも群馬県の特徴であり、東日本では一番の内容を持った県であると考えている。

(審議委員)他府県と比べるとどうか。

(事務局)実際のところ、他府県のデータというのはあまりない。もちろん畿内等の大和政権の中心地では大型の古墳が多数あるが、東日本に限っていえば一番の内容を持つものだと自負している。

(審議委員)上野はにわの里公園(高崎市)にパネルがあるが、あれには古墳の数が出ている。それによると東では群馬県が断然多く、もちろん西では奈良県で大きい古墳が多い。

(審議委員)群馬の考古学の資料のおもしろさについて、もっとアピールしてほしい。たとえば三内丸山遺跡や新潟県立歴史博物館では、すごい縄文時代の土器が展示されている。以前視察した発掘情報館は無料で公開されているが、本当にすばらしい。今度歴史博物館もリニューアルされるので、考古資料のすばらしさを全国の人が認識できるように、ぜひ力を込めて分かりやすく提示していただきたい。

(審議委員)非常に詳細に調査していただいてありがたく思う。今まで行ってきた群馬県の色々な調査や指定が、日本においてどういう位置にあるか、どんな文化的体系の中でどれだけの意味があるか、将来文化財に指定される可能性があるか等が示されると、一般県民にもわかりやすいと思う。

我々も研究費等を申請するとき、「全体から見てこういう意味がある」ということを説明するが、たとえば東国文化がどういうものであるかということを県民に伝えていくことが必要だと思う。特に天然記念物は、見ればわかるというものと、「なぜこれが文化財なんだろう」と一般の人にはわかりにくいものもある。そこに何らかの説明がついたり、体系があるとわかりやすい。私も「文化財に携わっている」というと、「何の意味がある」「建築しようとすると邪魔をする」といわれることがある。「これはこういうもので、未来につないでいくものである」ということを含めて発信することが必要だと感じる。

(審議委員)興味の持ち方には千差万別あると思うが、それぞれが「未来につながるものかもしれない」というような発信をしていただきたい。それからオキリコミの調査もこれから行っていくが、日本のどこでも粉食文化がある中で全体の中でどういう位置づけになっているのか、一地域の中のハレの日・ケの日や衣食住の中でどういった位置を持っているのかという視点を明確に、人に伝わる形でぜひ発信をしていただきたいと思う。

(審議委員)あるものについて、なぜ日本の中でその位置にあるのかを明らかにしなければならないのか。誰のためにという事を考えると、私は間違いなく地元の方──それを担っている方のためではないかと思う。ある松が一本あり、水やりする等日々のことを継続させていくのは地元の方である。当人たちはその価値に気づいていない可能性が高く、「何かやるのが大変だ」「義務になっている」「若い人が入ってこない」等の声につながるので、「これが日本全国的にすばらしい」という発信を、ぜひ地元の方向けに行っていただきたい。

(議長)委員からの課題提起について事務局から何かあるか。

(事務局)建造物については、こういうものがあるという裏には3年間続けてきた近代和風建築の調査がある。文化庁が補助金を出して全国レベルで行っており、その中で国が国指定にしようというもの──群馬としては非常に大事だ、特色を持っているというものを選んできたので、資料を研究する中で全国的な位置づけを作っていければと思う。古墳総合調査については、例えば宮崎県では南九州の、近畿では河内・大阪の古墳を中心に世界遺産にしたいという意向があり、色々なところで調査がされている。そうした中での群馬県の古墳の位置づけ、どれにもう一度光をあてて指定をしていくか、整備していくかを考えていく。先生方の御意見を十分に受け止めながら取り組んでいきたいと思っている。

情報発信については色々考えていきたいと思う。今回古墳総合調査で県民調査員というシステムを取り入れたが、調査員の方の技量や熱意には私たちがびっくりするものがあった。こちらの情報の発信の仕方によって、私たちからは見えていないことがあるんだということを特に強く感じた。色々な形での情報発信をまた考えさせていただきたい。

14 旧富岡製糸場の視察

 旧富岡製糸場(富岡市)を視察。

15 文化財保護審議会の閉会

 午後4時30分