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令和2年度環境審議会水質部会結果概要

更新日:2021年3月19日 印刷ページ表示

1 開催日時

 令和3年2月12日(金曜日)10時00分~12時00分

2 開催場所

 ぐんま男女共同参画センター 3階 中研修室

3 出席者

  • 委員4名出席(定足数3名)
  • 事務局 環境森林部長、環境保全課長ほか5名
  • 関係課等 河川課、衛生環境研究所
  • 傍聴人 なし

4 配布資料

5 報告事項

(1)令和元年度水質調査結果について

(事務局から説明)

【委員】群馬県の河川のBOD環境基準達成率は全国平均より10ポイント程度低いが、環境基準超過の原因は把握しているか。
【事務局】原因としては、生活排水対策が思うように進んでいないことが挙げられる。最終的には100%の達成率を目指すが、まずは全国平均並みの達成率を目指していきたいと考えている。
【委員】石田川は水質が改善しているが要因は何か。
【事務局】検証していないが、汚水処理人口普及率の改善があったと考えられる。
【委員】汚水処理人口普及率の改善からどのくらいの時間で河川環境が改善するか明らかにできるよう検討してほしい。
【委員】生活系排水の対策とは、合流式下水道から分流式に変えていくということや、単独浄化槽から合併浄化槽に変えていくということか。また、天然湖沼がCOD環境基準を超過していることについて、人為的由来の排水はほとんど無いため対策は非常に難しいと考えられるが、どのように考えているか。
【事務局】生活排水対策については、下水道の整備と、整備された下水道への接続啓発を下水道部局の方と連携しながら進めたい。また、現在も単独処理浄化槽を使っている家庭に対して、合併処理浄化槽への転換を地道に啓発していきたいと考えている。天然湖沼については、御指摘のとおり基本的には人為汚染は流入しないつくりになっており、対応に苦慮している。
【委員】天然湖沼の汚濁源は自然由来で、腐食物質に富んでいるためだと考えられる。本来であれば基準値を見直すべきなのかもしれない。梅田湖のCODが前年と比べ1上昇したことについて、考えられる要因は何か。
【事務局】原因としては、気象の影響が考えられる。降水量や雨の強さにもよるが、森林が持っている栄養分が湖沼に流入している可能性がある。また、水温上昇や藻類繁殖なども考えられるが、原因特定は困難である。
【委員】梅田湖は、春先の藻類繁殖の年変動が関係しているかもしれない。きれいなはずの湖沼の環境基準超過は全国的にもみられ、国でも検討課題になっている。地下水調査に関して、テトラクロロエチレンが検出されたところの対策や指導はどうなっているか。
【事務局】汚染原因と推測されるの事業場に対して指導を行っている。

(2)群馬県流域別環境基準維持達成計画について

(事務局から説明)

【委員】流達率については何パーセントで設定しているのか。
【事務局】基本的には前回の計画のものを流用しており、0.1から0.6の範囲で設定している。
【委員】その範囲では、負荷を減らして水質改善するのは難しいのではないか。
【事務局】その点に関連して、前回計画では流達率0.1で計算されていた合の川橋と岩田橋については、設定に大きなズレがあるため、今回は0.6に再設定し計算している。
【委員】生活系排水対策として、下水道や集落排水施設は人口が集中している市街地の周囲に延長されており、ほぼ整備が終わっていると思われる。そうすると必要になるのは合併処理浄化槽の整備ということになるが、市町村設置型の浄化槽の整備を推進してはいかがか。
【事務局】下水道を整備すると決められた地域においては浄化槽の高性能化は難しい。環境サイドとしては合併処理浄化槽の性能が出せるよう維持管理体制をしっかりするといったことしかできないのが実情である。
【委員】生活系の負荷量が大きく減少する予測となった根拠を示してほしい。
【事務局】生活系負荷量が減少すると予測されるのは、人口が減少することと汚水処理人口普及率が上昇するためである。
【委員】将来推計のなかで産業系負荷量が増加するとあるが、その原因は何か。また、将来水質が改善すると予測される河川があるなかで、BODが変化しない、もしくは増加すると予測される河川があるのはなぜか。また、それに対する対策は検討しているのか。
【事務局】産業系負荷量については工業出荷額をもとに計算している。2018年現況は実績値だが、2025年については目標値を使っており、産業系負荷量は大きく予測された。BODの数値が増加予測となっている河川については、計算される負荷量は減少しているが、BODにすると実測平均値と推計値との差が影響して、増加している形になってしまっている。
【委員】産業系負荷量については、産業分野の方々も苦労しながら水処理を実施しており、今後も処理技術を改善しながら負荷を抑える方向に進んでいくと思われる。こういった面も考慮すべき。
【委員】農業系の負荷は推計に入っているか。
【事務局】水田、畑、森林については自然系負荷量として把握している。
【委員】産業系の負荷に関して、負荷量計算にあたり原単位が必要になると思うが、原単位は県独自のものか、それとも何か文献を参考にしているのか。
【事務局】利根川流域別下水道整備総合計画の原単位を使っているため、県独自ではない。

(3)マイクロプラスチック調査について

(事務局から説明)

【委員】桃ノ木川における通水時間はどれくらいか。
【事務局】3分間通水させて採取した。現状マニュアルはないが、これから国の方からガイドラインが出るので参考にしていきたい。
【委員】結果の表記方法についても検討してほしい。また、どれくらいの大きさの範囲のマイクロプラスチックを測定、調査できるのか。
【事務局】今回群馬県では0.3ミリメートルのプランクトンネットを使用したが、環境省の方で実施した調査においても0.3ミリメートルの編み目を使っており、他事例でも多く使われ現時点で主流と考えられる0.3ミリメートルを選定させてもらった。
【委員】資料3の写真に載っている今回得られたマイクロプラスチックの大きさはどれくらいの大きさなのか。
【事務局】採取したものを1回振るいにかけているため、0.3ミリメートル~5ミリメートルの間のものである。
【委員】次年度も調査を続けていくと思うが、次年度の計画はあるのか。
【事務局】毎月測定するのが理想だが実際は難しいため、1年のうち水量が多い時期と少ない時期の2回測定できればと考えている。今回決めた地点で定点観測をしていくことが必要であるため、この3地点を継続的に測っていきたい。

6 審議事項

(1)令和3年度水質測定計画(案)について

(事務局から説明)

【委員】河川の測定計画について、国土交通省の測定回数が大きく変化している。このような大きな測定回数減少はデータの信頼性に関わってくると考えられるがいかがか。
【事務局】国交省の定めている基準に従い測定回数を減らすという説明は受けていたが、かなり減るというところで残念な思いもあった。しかし国交省全体の話であるため、こちら側ができることはなく、やむを得ないという形になるかと思われる。
【委員】各機関の測定体制の変更について、これまでの水質測定結果から考えたコメントをいただけるとありがたい。
【委員】国交省の測定回数が減ったといっても、県や市の他の地点が近くにあるため、大きな影響はないと判断したということか。
【事務局】年間を通して測定する体制について、問題なく測定できると判断している。

7 審議結果

(1)令和3年度水質測定計画(案)について

 原案のとおり了承された。

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