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【9月】水田農業におけるスマート農業の活用検討~ドローンを用いた空撮と画像解析の取り組み~
水田農業におけるスマート農業技術の活用を目指して、可変施肥田植機の実証ほを設置し、ドローンによる空撮と画像解析に取り組みました。
1 ねらいと背景
AIやICT技術を農業分野に取り入れて、労力軽減や収量・品質の向上を目指すスマート農業技術の開発が進んでいます。こうした技術を現地に取り入れることを目指して、伊勢崎地区農業指導センターでは実証ほや展示ほを設置し、活用検討を行うとともに現地への情報提供に取り組んでいます。今年度は水田水管理システムの展示ほ設置と、土壌の肥沃度に応じて施肥量を加減する可変施肥田植機の実証に取り組んでいます。
2 取り組み内容
可変施肥田植機の実証ほは昨年度に引き続いて2年目となります。肥料代のコスト削減や生育の均一化、労力軽減等の効果が期待されています。今年度は稲麦研究センターの協力を得てドローンの空撮を行い、葉色解析サービスを用いた画像解析も行いました。今後は、農機メーカーとの連携によりクラウドサービスを活用した衛星画像解析を試験的に行うことを計画しています。
生産者からは「これまでは見ることができなかった生育のばらつきが見える化され、肥培管理の改善ができる。」「刈り取り判定などにも活用できないか?」など今後の活用を期待する意見が出ています。佐波伊勢崎農業協同組合に対しては営農支援ツールとして撮影用ドローンの導入を提案し、TACを対象に操作研修を行いました。
3 今後の方向
様々なスマート農業技術が開発され生産現場での活用が期待される一方で、活用方法が未確立であったり、情報発信が不十分で現場に浸透していかないものが多く見受けられます。今後も様々な関係機関と連携を図り、生産現場における実用性の検証を行いながら、スマート農業の推進に取り組んでいきます。
空撮画像の葉色解析
ドローン操作研修