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吾妻農業の担い手
1.農業経営士と農村生活アドバイザー
農業経営士と農村生活アドバイザーは、優れた農業経営や地域活動の実践により市町村長から推薦され、県知事に認定された農業・農村のリーダーです。
(1)農業経営士
吾妻管内の農業経営士は13名で、「吾妻郡農業経営士協議会」を組織し、地域農業の振興と農業後継者の育成確保等に積極的に取り組んでいます。
経営事例視察
(2)農村生活アドバイザー
吾妻管内の農村生活アドバイザーは14名で、「あがつま農村生活アドバイザーの会」を組織し、農村地域における女性社会参画支援や若手女性農業者の育成、食農教育等の活動を展開しています。
若手女性農業者研修会
2.農業青年活動
(1)「GREEN PAL」(グリーンパル)
吾妻郡全域の農業青年を中心に構成されたグループで、現在の会員は22名です。
活動内容は、隔月で行う定例会の他に、研修会(視察、土壌分析など)や新規就農者との交流会などの活動を行っています。活動を通して、地域での仲間作りを行うと共に、農業に関する知識や技術の習得、農業経営に対する理解と幅広い視野の確保を図っています。また、プロジェクト研究活動にも取り組み、栽培上の課題を解決しています。
土壌分析研修会
新規就農者との意見交換会
(2)吾妻青年農業者の会「AYATORI」(あやとり)
未来を担う吾妻の子どもたちのために、地域をもっともっと元気に!という思いから、吾妻郡内東部の若手農家を中心に活動している有志の会です。一人ではできないことも、仲間がいればきっとできる。人から人につないでいく「あやとり」のように、「農」の絆で地域の元気を創っています。
サツマイモ定植体験
ファーマーズマーケット
(3)「GREEN PAL」(グリーンパル)吾妻高原野菜部
嬬恋村のキャベツ農家で結成された団体です(会員数8名)。定期的に勉強会を開催してキャベツ栽培への理解を深めるほか、ドライキャベツを製造・販売して嬬恋村を県内外へPRする活動をしています。
平成30年度は女子栄養大学の学祭や神田雪だるまフェアー等のイベントでドライキャベツを販売しました。現在は干しイモの製造にも取り組んでおり、将来的にはさらに品目数や商品数を増やして販路を拡大し、嬬恋村のPRを行う予定です。
販売促進活動
「嬬恋村」展示ブース
(4)「BRASSICA」(ブラッシカ)
「キャベツをデザインする」をコンセプトに、嬬恋村干俣地区の農業青年3名が2015年に立ち上げた団体です。キャベツの情報発信、生産、販売による消費者との交流に加え、干俣地区の若手キャベツ農家と勉強会を開催し、農業青年の知識向上と交流促進も目的としています。
活動の目玉となるのが「嬬恋ハートきゃべつ畑プロジェクト」です。平成30年は愛妻の丘にキャベツをハート型に植えて、消費者と交流を図るイベントを行いました。この活動は各種新聞等でも取り上げられ、嬬恋キャベツの知名度向上にも貢献しています。
収穫イベント
嬬恋ハートきゃべつ畑プロジェクト
3.農村女性の活動
農業の就業人口に占める女性の割合は半数を超え、農村の重要な担い手となっており、農産加工や地域活動への参加を通じて、農村地域の活性化に貢献しています。
あがつま農村女性会議は、吾妻地域の農業関係女性組織5団体で構成され、農業・農村の男女共同参画の推進等の活動に取り組んでいます。
普及指導課では、あがつま農業フォーラム、視察研修会等の活動を通じ、女性の社会参画や農村起業、家族経営協定、農村女性のネットワークについて支援を行っています。
「あがつま農業フォーラム」は、管内の農業振興及び男女共同参画等の意識啓発推進のため、農村女性会議の役員等で構成された実行委員会で企画・運営を行い、開催しています。
あがつま農業フォーラム
加工場の視察研修
4.新規就農者
過去3年間の新規就農者は、18~25名の範囲で推移しています。夏秋キャベツの産地である嬬恋村では毎年安定した新規就農者が確保されています。栽培品目は、野菜を中心とした園芸品目が多い傾向です。
普及指導課では担い手対策連携会議の開催、新規就農者への巡回や農業基礎研修会等を実施しています。
5.家族経営協定
家族経営協定は、農業経営や生活、将来の目標などについて家族で話し合い、文書にまとめることです。労働報酬や休日などの就業条件、農作業や家事などの役割分担を書面で交わし、円満で民主的な家族農業経営を目指すものです。
吾妻地域では、平成31年8月31日現在、97件で締結されています。
家族経営協定調印式