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平成30年度 普及現地情報10月

更新日:2019年7月2日 印刷ページ表示

平成30年度利根沼田農村生活アドバイザー協議会巡回研修会の開催

要約:利根沼田農村生活アドバイザー協議会では、巡回研修会を9月19日に開催し昭和村のこんにゃく農家と沼田市の野菜農家を訪問しました。その後、農山漁村男女共同参画推進協議会長賞受賞祝賀会を開催しました。

1 ねらいと背景

 利根沼田農村生活アドバイザー協議会では、会員同士の友好を深め、相互の技術研鑽を図るため、毎年巡回研修会を開催しています。今回は、こんにゃく農家と野菜農家の年間を通じた農作業や経営内容について学びました。

2 取組の成果

 9月19日(水曜日)に利根沼田農村生活アドバイザー協議会による巡回研修会を行いました。はじめに昭和村の加藤農園に訪れ、加藤かよ子氏の作業施設で経営概況と年間の作業について説明を受けました。品種の混入を心配して3年前に全て「みやままさり」に変え、農業用水は赤城西麓用水を使用しているので助かっているとのことでした。また、イノシシ対策には青いビニールポットが効果があるとの情報をもとに試験をしていました。次に沼田市の奥利根自然菜園(株)に訪れ、茂木方子氏の作業施設でお話を伺いました。ダイコン、ハクサイ、とうもろこし等の多種類を栽培し、冬場は味噌加工を行っています。茶豆味噌、さくら味噌、黒豆味噌、給食味噌の4種類を製造し、6次産業化の事業認定も受け、味噌をアレンジした加工品も手掛けています。また食農教育として地元小学生に対し、8月にダイコンの播種体験、12月上旬に収獲体験をします。収獲したダイコンは翌日に給食に出され、農業への理解を深めています。農家ごとに年間を通じた作物の組み合わせが異なり、忙しい時期もバラバラであることを会員が再認識していました。研修後は、農山漁村男女共同参画推進協議会長賞を受賞された名誉農村生活アドバイザーの保坂洋子さんの祝賀会を開催し、全員でお祝いしました。

3 今後の方向

 本研修から、農家経営について多くを学ぶことができ、参考となりました。引き続き、地域農業の振興が図られるよう農村生活アドバイザー協議会の活動を支援していきます。

アドバイザー協議会巡回研修会の様子写真
アドバイザー研修会集合写真

利根沼田りんご研究会立毛共進会の開催

要約:10月5日に利根沼田りんご研究会立毛共進会が開催されました。管内各地域から選出された11ほ場の栽培やほ場管理技術などについて審査が行われ、5ほ場が優秀園として入賞しました。

1 ねらいと背景

 利根沼田りんご研究会の立毛共進会は、リンゴの栽培管理やほ場管理などの総合的な技術を審査するもので、農家の技術研鑽を目的に2年に1度開催されており、今回で35回目となりました。7月から9月にかけて管内各支部で行われた予選等により代表として選出された11のほ場について、10月5日に審査が行われました。

2 取組の成果

 各園で園主などが管理概要を説明した後、結実状況や果実の品質、病害虫の発生有無、樹体やほ場の管理状況などを確認し、審査を行いました。審査は、中山間園芸研究センター、技術支援課、普及指導課の8名の職員が行いました。今年は天候により管内全域でハダニ類などの害虫が多発しましたが、審査ほ場の多くはそういった病害虫の発生が少なく、果実品質も良好でした。審査の結果、沼田市のほ場が最優秀賞、その他4ほ場が優秀賞に選出され、受賞が決定しました。表彰式は平成31年1月9日に行われます。

3 今後の方向

 立毛共進会では多くの管内農家の参加があり、ともにほ場を確認しました。このような機会を活用し、他園の優れた技術を自身の栽培に活かしていただくと同時に、普及指導課も栽培技術や病害虫対策等、さらなる技術向上のための取り組みを進めていきます。

共進会でのほ場審査の様子写真
共進会ほ場審査の様子

みなかみ町営大峰牧場の草地更新~草地管理更新による牧養力向上を目指して!~

要約:大峰牧場の放牧草地は経年化に伴いイネ科の強害雑草であるチカラシバが侵入し、牧草を抑圧し急速に増殖・拡大しています。そこで、チカラシバに侵入された荒廃草地の植生を改善するために簡易草地更新機で簡易更新(作溝法)を行いました。

1 ねらいと背景

 大峰牧場は、年間60頭以上の繁殖用和牛が放牧されている公共牧場で、牧区を8つに分けローテーションして夏季放牧しています。大峰牧場の放牧草地は経年化に伴いイネ科の強害雑草であるチカラシバが侵入し、牧草を抑圧し急速に増殖・拡大しています。そこで、チカラシバに侵入された荒廃草地の植生を改善するため簡易草地更新機で更新(播種)を行いました。

2 取組の成果

 本来なら耕起法による完全更新がよいのですが、完全更新法は費用が高く、また、大峰牧場は急傾斜や石礫などの障害物も多く、耕起による更新が困難でもあるため、簡易更新法(作溝法)を実施しました。※簡易更新とは、耕起しないで播種する工法です。今回はチカラシバの侵入が激しい第5牧区を草地更新しました。7月12日に非選択制の除草剤で前処理(全面散布)し、8月21日に簡易更新機で混播牧草の播種を行いました。播種後、10日ほどで発芽が確認され、現在も順調な生育が確認されています。この後、来年の初夏までは牛の放牧を行わず、播種した牧草の生育を促します。

3 今後の方向

 順調な経過を示しており、今後は越冬の確認と来春の生育状況を調査し、簡易更新の有効性を確認する予定です。

侵入したチカラシバ写真
侵入したチカラシバの様子

古馬牧(こめまき)小学校の5年生が稲の一生を学ぶ(稲刈り・脱穀・籾すり)

要約:みなかみ町立古馬牧小学校の5年生29名が食農教育の一環として、稲の一生の課外授業を続けています。9月26日に稲刈り、10月9日に脱穀・籾すりを行いました。

1 ねらいと背景

 古馬牧小学校では、子供達に農業の苦労や楽しさを伝え、農業への理解を促すための食農教育活動を続けています。

2 取組の成果

 地元農家の協力を得て、古馬牧小学校の5年生が稲の一生を学ぶ課外授業は、本年で16年目となりました。田植え後からの水管理を5年生が交代で行い、9月26日に刈り取りを迎えました。先生、担当農家、普及指導課職員の指導のもと、鎌の使い方や刈り取った稲のまとめ方を教わり、2人1組となって刈り取りとまとめる作業を交代で行いました。9月の天候不順により田んぼがぬかるんでいる中、刈り取り作業に手間取りながらも協力して作業を行い、3時間ほどかけて約6アールの刈り取りを終え、稲を天日で乾燥させるための「はって」に架けました。
 10月9日には「はって」から束を下ろし、ハーベスターによる脱穀作業を行った後、籾すり機での籾から玄米を取り出す作業を体験しました。児童らは、は種から始まり半年間にわたって農作業の大変さや楽しさを学びました。

3 今後の方向

 11月には収穫した米を炊き、今までの作業を振り返りながら美味しいおにぎりを食べる収穫感謝祭を行う予定です。今後の取り組みも引き続き支援していきます。

稲刈りの様子写真
稲刈りの様子

アスパラガスほ場巡回研修・販売対策会議開催~生産性の向上と今年の株養成の状況確認~

要約:JA利根沼田アスパラガス部会では、関係者とともにほ場巡回研修を行い、各ほ場において、これからの管理方法や病害虫防除について研修を行いました。

1 ねらいと背景

 JA利根沼田アスパラガス部会は生産者数47名で構成され、約18ha栽培されています。アスパラガスは利根沼田地域の特産品となっており、掘り上げ促成という栽培方法で冬期間に出荷が行われいます。その年の株養成で収穫量が大きく左右するため、株養成が最も重要となります。このため、毎年、ほ場巡回研修を行いながら生産性の向上と株養成の状況確認を行っています。

2 取組の成果

 10月5日に生産者、市場関係者、種苗会社、JA担当者、普及指導課職員により、全6カ所でほ場巡回研修を行いました。各ほ場において、種苗会社や普及指導課が今後の管理方法や病害虫防除の指導を行うとともに、普及指導課が根部の糖度を測定し、養分の蓄積調査を行いました。今年は夏秋期の気温が高く、養分転流の遅れが懸念されていましたが、平年よりやや遅れているもののまずまずの状況でした。病害虫については茎枯病の発生は少ないものの、斑点病の発生が見られていることから、これからの防除の重要性について認識を共有しました。ほ場巡回研修終了後に市場関係者との販売対策会議を行ったところ、市場関係者からは一日も早く出荷をお願いしたいと強い要請がありました。

3 今後の方向

 今後は、時期別根部糖度調査、低温積算表の情報提供、出荷目揃会での管理指導、栽培講習会などを予定しています。

ほ場巡回研修の様子:写真
ほ場巡回研修の様子