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平成30年度 普及現地情報1月

更新日:2019年7月2日 印刷ページ表示

平成30年度利根沼田家族経営協定推進研修会の開催について

要約:平成30年12月21日に平成30年度利根沼田家族経営協定推進研修会を開催し、みなかみ町の元農業委員による家族経営協定を勧めた体験談の発表、県内や各農業委員会の取組状況について情報交換と意見交換を行いました。

1 ねらいと背景

 利根沼田地域では、平成14年度に各市町村農業委員会、農業経営士、農村生活アドバイザー等と連携を図りながら利根沼田家族経営協定推進協議会を設置し、家族経営協定締結について推進してきました。今回は、家族経営協定の活用を促進するための研修会を開催し、みなかみ町の元農業委員による家族経営協定の進め方、締結の実践事例等について学ぶとともに、群馬県内の取組状況、各市町村農業委員会の取組状況について情報交換と意見交換を行いました。

2 取組の成果

 12月21日に利根沼田振興局において、利根沼田家族経営協定推進協議会員と関係機関職員の計26名で利根沼田家族経営協定推進研修会を開催しました。まず、群馬県内の取組状況について説明した後、みなかみ町の原沢昭子氏から、農業委員として家族経営協定を勧めた体験談や推進ポイントをお話しいただきました。自分の家で締結していないと人に勧めることはできないので、夫婦協定を結んだそうです。協定を進めるポイントは後継者が入ったときや嫁が来たとき、夫婦仲が良い家などで、知らない家に推進に行かなくても男性農業委員が結べばよいのではないかと提案をいただきました。参加者からは納得している様子が伺えました。その後、各市町村農業委員会ごとに取組状況を発表し、意見交換を行いました。また農業者向けの家族経営協定書の作成ワークショップの資料を紹介したところ、実際にワークショップを実施する動きも出てきました。

3 今後の方向

 家族経営協定を推進するため、農業委員や女性組織等から未締結農家への働きかけ、家族の状況変化に伴う再締結を進める等の活動を支援していきます。

家族経営協定推進研修会の様子写真
家族経営協定推進研修会の様子

利根沼田りんご研究会総会及び立毛共進会表彰式の開催

要約:平成31年1月9日に利根沼田振興局において平成30年利根沼田りんご研究会通常総会が開催された。併せて昨年10月に開催された立毛共進会の表彰式も行われ、入賞5名が表彰されました。

1 ねらいと背景

 利根沼田りんご研究会では毎年1月に通常総会を開催しています。今年は役員改選の年であり、役員改選を含めた4議案が協議されました。また、同研究会では農家の技術研鑽を目的に立毛共進会を隔年で開催しており、35回目となった今回は、管内各地区の代表として選出された11ほ場を昨年10月5日に審査、総会当日に表彰しました。

2 取組の成果

 通常総会は管内農家、関係者の38名の出席で行われました。協議は滞りなく進み、すべての議案が議決されました。役員改選により選出された新役員からは、技術向上のため他産地と積極的に交流を図りたい旨のあいさつがありました。また、立毛共進会表彰式では、最優秀賞1名と優秀賞4名が表彰されました。最優秀賞を受賞した沼田市の農家による事例発表も行われ、参加者は優れた技術を自身の栽培に活かそうと真剣に発表を聴いていました。総会及び表彰式終了後には情報交換会も行われ、普段顔を合わせることが少ない他支部の農家同士の交流の場となり、活発な意見交換が行われました。

3 今後の方向

 1月9日をもって、新体制となった利根沼田りんご研究会の1年が始まりました。普及指導課は今後も同研究会と連携をとり、栽培技術や病害虫対策等、さらなる技術向上のために取り組んでいきます。また、担い手育成や販売拡大等の産地維持の取り組みも協力して行っていきます。

リンゴ研究会総会の様子写真

リンゴ研究会総会の様子

片品村でシャモの試験飼育始まる~片品村の名産化を目指して~

 要約:片品村では、特産品づくりの一環として大型シャモを活用した新しい地鶏(銘柄鶏)のブランド化を図るため、シャモの飼養検討を始めました。

1 ねらいと背景

 片品村では、特産品づくりの一環として「上州地鶏」の父系に使用される大型シャモを活用した新しい地鶏(銘柄鶏)のブランド化に向けて、地鶏の飼養検討を始めました。普及指導課は、片品村の新しい食材の産地化を目指して、片品村役場、畜産試験場と連携して意欲ある生産者の支援をしています。

2 取組の成果

 生産者は養鶏未経験のため、平成30年5月から生産者、片品村役場、畜産試験場、普及指導課とで検討を重ね、飼育管理方法の習得と合わせて、8月31日からシャモの試験飼養(70日齢、10羽)を開始しました。飼育は事故もなく順調で(飼育日数96日、166日齢、3.38キログラム/羽)、12月5日に高崎の食鳥処理場でと鳥、解体処理を行い(1.49キログラム/羽(ガラ内蔵除く)、歩留まり44.1%)、12月12日に村内の旅館で関係者を集めた試食検討会を行いました。試食会用の料理は全8品が提供され、「美味しい」「思ったほど硬くなかった」との意見が多く、程よい歯ごたえと濃厚な旨みが確認できました。

3 今後の方向

 来年は飼養羽数を50羽に増やす予定で、道の駅等で試作品をテスト販売したいと関係者一同期待しています。普及指導課では、今後も片品村の新しい食材の産地化を目指した取り組みの支援を続けていきます。

シャモ飼育の様子写真
シャモ飼育の様子

片品尾瀬トマト出荷実績検討会の開催~品質重視で10億円産地を目指す~

要約:平成30年12月19日に片品尾瀬トマト出荷実績検討会が開催されました。尾瀬トマトの出荷量は575,516箱/4kg箱(前年比92%)、販売額9億1,984万円(前年比116%)と過去最高の販売額を上げることができました。

1 ねらいと背景

 尾瀬トマトは、標高660~900メートルで栽培され、7月~10月の夏秋期に出荷されています。高標高地域で昼夜の気温差が大きいことから、食味が良く品質が安定し、市場から高く評価されており、雨よけトマトの産地化とブランド化(尾瀬トマトブランド)を進め、その地位を築いてきました。今年度からトマト新選果機が導入されたため、選果速度が速くなり、大きなトラブルもなく順調に稼働でき、更なる生産拡大にも対応することができるようになりました。

2 取組の成果

 平成30年12月19日に片品尾瀬トマト出荷実績検討会が開催され、普及指導課から今年の栽培経過と次年度対策について報告しました。今年のトマト栽培は、5月の急激な気温上昇、夏季の高温、土壌乾燥、8月~9月にかけての台風被害など栽培環境の厳しい状況が続きました。このような中、尾瀬トマトの出荷量は575,516箱/4kg箱(前年比92%)、販売額9億1,984万円(前年比116%)と過去最高の販売額を上げることができました。この要因として、基本に則った品質重視の栽培法により出荷量が確保できたことや出荷期間を通して販売価格が堅調であったことが考えられます。市場からは、「食味・品質が安定していて、来年は今年以上の出荷をお願いしたい」と強い要望がありました。

3 今後の方向

 今後は、次年度の栽培に向けて資材説明会、土壌分析講習会、新規栽培者講習会などを予定しています。また、昨年発生の多かった裂果や着果不良に対する技術対策や実証ほを設置し、養液土耕栽培についても普及推進を図るため実証試験を継続する予定です。

トマト新選果機の様子写真
トマト新選果機の様子

片品村リンゴPR活動に向けた検討会の開催~高標高地域の果樹産地活性化に向けて~

要約:片品村リンゴPR活動に向けた検討会を関係機関と連携して開催し、活発な意見交換により次年度の活動内容が決定するとともに、生産者のやりがい作りと産地活性化への足がかりとなる有意義な検討会となりました。

1 ねらいと背景

 片品村は標高800~1,000メートルの高標高地域に位置し、観光資源を活かした観光直売のリンゴ産地です。冷涼な気候を活かして栽培されるリンゴは、実が締まり食味が良く、片品村ならではの魅力です。しかし、生産者の高齢化等による栽培面積の減少や生産意欲の低下に伴う部会活動の停滞で産地は衰退傾向となっています。そこで、生産意欲向上(やりがい作り)と産地活性化を目的に、道の駅「尾瀬かたしな」を拠点とした片品村リンゴPR活動に向けた検討会を開催しました。

2 取組の成果

 片品村のメイン道路(国道120号)にはリンゴの直売所や広告物はほとんどなく、消費者(観光客)に対する産地PR不足が課題となっていました。そこで、新たにオープンした道の駅「尾瀬かたしな」を情報発信拠点として活用し、リンゴ産地のPRと活性化を図るため、リンゴ生産部会、片品村役場、JA及び普及指導課が連携して検討会を開催しました。まず、PR活動のイメージをつかんでもらうため、他産地の事例等を紹介して検討を行いました。活発な意見交換が行われ、9月に開催予定の片品村収穫祭でリンゴ直売とパンフレット配布によるPR活動を実施することが決定しました。活動が停滞していた部会に新たな動きと刺激が加わり、生産者の意欲向上と産地活性化への足がかりとなる有意義な検討会となりました。

3 今後の方向

 次年度のPR活動に向けて関係機関と連携を図り、パンフレット作成等の準備を進めていきます。この活動を契機に次世代へ続く魅力ある高標高果樹産地の活性化・育成支援を図っていきます。

PR活動検討会の様子写真
PR活動検討会の様子

第2回リンゴ新規就農者セミナーの開催~土作りと施肥の基礎講座~

 要約:利根沼田管内のリンゴ新規就農者を対象とした「第2回リンゴ新規就農者セミナー」を開催し、土作りと施肥の重要性と高品質・低コスト化への理解を深めることができました。

1 ねらいと背景

 利根沼田管内は県内一のリンゴ産地となっており、毎年数名の新規就農者が産地の担い手として栽培を始めています。産地の維持発展のためには、新規就農者の定着・育成支援が重要であり、普及指導課は仲間づくりや栽培技術の向上を目的に就農5年以内の農業者を対象にリンゴ新規就農者セミナーを開催しています。

2 取組の成果

 今回のセミナーは、12月19日に土作りの基礎知識を中心に、土壌分析による土壌改良方法、リンゴの施肥設計について講座を開催しました。土作りでは、基礎知識だけでなく、土壌分析結果の例を用いて読み取り方や塩基バランスの重要性、分析結果に基づく改良方法について学習しました。施肥については、リンゴの基本的な肥培管理と合わせて過剰養分の削減による低コスト生産について学習し、参加者は土作り(土壌分析)の重要性と適正な肥培管理による高品質・低コスト化への理解を深めることができました。

3 今後の方向

 今後は県全体の冬期青年研修会と合同で第3回のセミナーを開催し、基本的な整枝せん定技術の習得と新規就農者等の仲間づくりを図り、さらなる定着・育成支援を行っていきます。

リンゴ新規就農セミナーの様子写真
リンゴ新規就農セミナーの様子