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平成30年度 普及現地情報3月

更新日:2019年7月2日 印刷ページ表示

平成30年度農業基礎講座(農業機械安全研修)の開催

 要約:就農3年目までの新規就農者や就農予定者の農業に関する基礎知識の習得を支援するため、農業機械の安全研修を開催しました。

1 ねらいと背景

 利根沼田地域の平成28年から30年の新規就農者を対象に、農業に関する基本的な知識の習得を支援するために農業基礎講座を開催しています。今回は、農作業事故防止のために農業機械安全研修を開催しました。

2 取組の成果

 平成31年2月22日に農業技術センター中山間地園芸研究センターを会場に、4名が参加しました。群馬県立農林大学校の研修部職員を講師に「農業機械の安全操作と保守点検」について研修を行いました。トラクターの機能も進化しており、新しい機能を知らずに操作していることが事故原因ということもあり、どのような場合に事故が起きているか、作業に適した服装や防護具の使用などの説明がありました。また、実際にトラクターを使用した研修では質問に答えながら進めていったため、研修生の理解も深まったようでした。

3 今後の方向

 農作業事故防止のためには正しい操作方法を学ぶことが重要なため、対象者の要望を聞きながら開催していきます。

農業機械安全研修の様子写真
農業機械安全研修の様子

農家のための人材育成研修会の開催~若手農業者の雇用・育成について~

要約:研修の受け入れを検討する担い手育成リーダー(農業経営士・アドバイザー)、青年農業士、雇用を考えている方を対象に、雇用者の人材育成を考える研修会を開催しました。

1 ねらいと背景

 地域農業の担い手の確保・育成が重要な政策課題になっています。新規就農を目標として農家での研修を希望する人材が増加しているうえ、農家の規模拡大や法人化に伴い雇用労働力の活用も進んでいます。研修生や従業員の育成を上手に進めることが、今後の経営発展に大きく影響することになります。そこで、人材雇用の専門家を講師に招き、経営者としての考え方と育成手法を習得するとともに、農業研修生や雇用就農者が農業の担い手として活躍できる地域とするため、本研修会を開催しました。

2 取組の成果

 3月6日に、利根沼田県民局庁舎において「農家のための人材育成研修会~若手農業者の雇用・育成~」を開催しました。講師には、県内各所のジョブカフェぐんまを運営し、若者を中心とした求職者と求人者を合わせる仕事をされている(株)ワークエントリーの加藤代表取締役をお招きし、若者の雇用状況や離職の際の理由等を交えて働き続けてもらうためにはどうすべきか、また若手従業員との接し方についてのお話も聞きました。一般の企業も人手不足感が大きく、臨時の求人も多い状況の中、まず農業を選んでもらうために必要なことを考えなければならないこと。また、後継者や若手従業員のやる気を起こさせるためには、どうしたら良いかなどの示唆が得られました。「従業員に注意する際に心がけることは?」等具体的な質問が出されるなど有意義な研修となりました。

3 今後の方向

 今後も、地域農業の担い手を育成確保するため、必要となる知識や情報を研修会等を通じて提供していきます。

人材育成研修会の様子写真
人材育成研修会の様子

農家経営参画セミナー30第5回講座の開催

 要約:姉と弟で新規就農し6年で軌道に乗せた埼玉県さいたま市の榎本農園を視察しました。農家レストラン菜七色でミニトマトを中心に野菜たっぷりの美味しいランチをいただき、農家レストラン開設のための情報を得ることができました。

1 ねらいと背景

 農業経営では、6次産業化などで女性農業者の活躍が期待されており、女性農業者の能力向上や次世代の女性リーダーの育成が必要な状況にあります。利根沼田農業事務所では、女性農業者を対象とした「農家経営参画セミナー30」を開催しており、今回は、埼玉県の優良な取り組み事例を視察することにより農業経営や直売に活かせる知識や技術を学びました。

2 取り組み内容

 2月26日(火曜日)に「農家経営参画セミナー30」第5回講座として、視察研修会を開催しました。参加者はセミナー受講生と関係機関担当者の計12名で、埼玉県さいたま市のさいたま榎本農園に伺い、榎本房枝氏から農園や母屋を改装して開いた農家レストラン「菜七色」の概要と農場女子PJの活動についてお話を伺いました。榎本農園は父母の代は大玉トマトを栽培していましたが、今は、弟が生産責任者、房枝氏が販売責任者として姉弟でミニトマト栽培をしています。新規参入の経過や売り方を中心に、代替わりをスムーズにするため母がハウスへ立ち入ることを禁止したこと、そのかわり昔から母の夢であった農家レストランをはじめるよう誘導したことを伺いました。農家レストラン「菜七色」は、当初から週に複数のシェフが入るスタイルを取っており、母親も無理なくレストラン経営に携われたことがうまくいったところであり、学ぶべきところでした。親世代から代替わりした時に、別の品目に転換した心構えが聞けたことや、ミニトマトの売り方を聞くことができたので良かったとの声が聞かれました。

3 今後の方向

 今後も若手農業者の農産加工及び農業に関する知識や技術の習得を目指すとともに、農産加工や農業に対する意欲をかき立てるよう支援していきます。

経営参画セミナーの様子写真
経営参画セミナーの様子

りんご経営者セミナーの開催

要約:利根沼田地域では、高品質なリンゴを観光直売で販売しています。しかし、固定客の高齢化などにより、今後は新たな顧客を集める取組みも必要です。そこで「りんご経営者セミナー」を開催し、加工品開発や新たな取組みについて学びました。

1 ねらいと背景

 利根沼田地域のリンゴ栽培面積は221ヘクタール(平成28年度特産果樹生産動態等調査)で、ほとんどの生産者が観光直売を行っています。しかし、固定客の高齢化などにより観光直売の顧客が減少している園もあり、新たな顧客を確保するには新たな取組みが必要です。そこで、今年度で4回目となる「りんご経営者セミナー」を開催し、加工品開発や新たな取組みについて学びました。

2 取組の成果

 平成31年2月28日に利根沼田振興局において「群馬県よろず支援拠点コーディネーター」の瀬古先生を迎え、「りんご経営者セミナー」を開催しました。前半の講演会では、加工品開発を中心としたリンゴの新たな取組みについて講演をいただきました。他県におけるリンゴの加工品の例が紹介され、加工品開発ではターゲットを絞って行うことが大切とのことでした。また販売イベントの開催や既存のイベントと連携する際は、その状況に合わせたリンゴの販売方法を考えることが大切とのお話がありました。後半の経営相談会には、商品開発を考えている3名が参加しました。直接講師の先生からアドバイスを受けることで、新たな加工品へのヒントを得ている様子がうかがえました。

3 今後の方向

 利根沼田のリンゴ産地を今後も維持していくために、生産者は様々な取組みを行っています。普及指導課では、技術指導だけでなく、販売拡大や担い手確保などの産地を維持するため取組みに対しても支援していきます。

りんご経営者セミナーの様子写真
りんご経営者セミナーの様子

コンニャクの栽培管理と農業経営のために 第43回利根沼田コンニャク実績検討会の開催

1 ねらいと背景

 コンニャク農家の栽培意欲向上のため立毛共進会の表彰や講演会を毎年開催しており、今回で43回目を迎えました。
 共進会上位入賞者の事例発表や2019年10月から消費税が引き上げられることで軽減税率制度が導入されて農家の税務も複雑化することに対し、税理士の井上英明氏を招き消費税に関する講演を行いました。

2 取組の成果

 2月5日に利根沼田振興局において実績検討会を開催したところ、コンニャク農家や関係機関など約100名の参加がありました。
 実績検討会では、まずコンニャク立毛共進会入賞者の表彰を行い、上位入賞者6名から栽培管理や経営内容について事例発表を行いました。30年産のコンニャク栽培は、高温干ばつや台風の被害があり管理に苦労したため、今後の暑さ対策などの質問がありました。発表した6名は「植付け作業を気温の高くなる時期よりも前に終わらせるようにしたい」という意見で一致していたため、参加者はほ場の準備から計画的に進めて行こうという意識が強くなったようでした。
 税に関する講演では、制度が複雑であるため詳細を理解することは難しく、参加者は、今後も税務に関する勉強会や農家同士の情報交換が必要と感じているようでした。

3 今後の方向

 今後もコンニャク研究会や関係機関と連携し、コンニャク農家の経営改善や栽培技術の向上につながる支援を行っていきます。

こんにゃく講習会の様子写真
こんにゃく講習会の様子

昨年の稲作の振り返りと来作に向けた検討を~おいしい米づくりを目指して~

 要約:利根沼田地域は、恵まれた自然環境の中で水稲栽培が行われており、おいしいお米が生産されています。各ブランド組織を対象に昨年の稲作の振り返りと来作に向けた検討を行いました。

1 ねらいと背景

 利根沼田地域は地域の特色を生かしたおいしい米が生産されており、JA利根沼田の「田んぼの王様」、川場村の「雪ほたか」、みなかみ町の「水月夜」、沼田市の「稲姫」、「小松姫」などのブランド米があります。当地域は穀物検定協会が行っている「米の食味ランキング」で、過去に「特A」を獲得したこともありますが、近年は特Aから遠ざかっています。また、当地域には県内最大のコシヒカリの採種ほもあり、良質な種子の安定供給に貢献しています。

2 取組の成果

 平成30年12月から2月にかけて各ブランド米生産組織などを対象に、実績検討会や栽培講習会を開催しました。昨年は観測史上まれに見る高温年だったこともあり、収量や品質の低下が見られました。そこで、米の品質向上に主眼を置いた講習を行いました。米の食味ランキングについては、残念ながら「特A」獲得には至りませんでした。また、採種ほについても、当地域は県内で最大のコシヒカリの採種地域であり、合格率も近年は毎年ほぼ100%となっています。昨年は気象条件等から合格率が平年を下回ったこともあり、昨年の作業の振り返りと来作に向けた改善策の検討を行いました。

3 今後の方向

 気候変動が大きくなる中で、高品質良食味米生産に向けて、引き続き関係機関と連携しながら各種講習会や現地栽培指導、販売促進などの支援を行っていきます。

水稲講習会の様子写真
水稲講習会の様子

道の駅「尾瀬かたしな」農産物直売所出荷者組合総会~人気を落とさない農産物販売を目指して~

要約:道の駅「尾瀬かたしな」農産物直売所出荷者組合の総会が2月19日に行われました。総会には50人程度が出席し、直売所組合について活発な意見が出されました。また、売れ筋商品の紹介や商品クレームの報告などもあり充実した総会となりました。総会終了後、「人気を落とさない野菜栽培」と題して、栽培講習会を行いました。

1 ねらいと背景

 片品村では、道の駅「尾瀬かたしな」が整備され、平成31年7月21日から農産物直売所がオープンしました。組合員数は、設立当初より20名増えて200名となっています。オープン当初から夏期のトウモロコシやトマト、レタスなどの販売が好調で、秋期にはリンゴ、冬期には、雪の下ニンジン・花豆加工商品・まいたけなど、シーズンを通して地場産農産物が販売されています。今年は設立2年目となり、人気を落とさない農産物販売や更なる生産・販売拡大を目指し支援しています。

2 取組の成果

 道の駅「尾瀬かたしな」農産物直売所出荷者組合の総会が2月19日に行われました。総会には50人程度が出席し、直売所組合について活発な意見が出されました。また、売れ筋商品の紹介や商品クレームの報告などもあり充実した総会となりました。総会終了後、普及指導課から「人気を落とさない野菜栽培」と題して、栽培講習会を行いました。キュウリやナスなどは太物が多いことから、やや細めの収穫を心掛けることや、袋入り農産物の荷作りはきれいで丁寧に行い、髪の毛などの異物混入に十分に気をつけることを話しました。また、売れ筋品目の拡充と時期毎の野菜栽培歴を配布し、生産拡大を図りました。出席者は熱心に講習を聞いており、今年の栽培や販売についての意気込みが伝わってきました。

3 今後の方向

 農産物の販売状況や、品質管理、販売方法について生産物をチェックしながら支援を行っていきます。また、たらの芽生産拡大に向けた栽培講習会の開催やアップルパイなど加工品開発についても支援を行っていく予定です。

総会の様子写真
総会の様子