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令和2年度 普及現地情報11月

更新日:2020年12月22日 印刷ページ表示

若手トマト生産者現地研修会の開催~養液土耕栽培の効果を実感~

 利根沼田地区では、昨年度から若手トマト生産者を対象に新技術等の研修と交流を目的に「若手トマト生産者現地研修会及び交流会」を開催しています。今年度の研修会は、裂果対策実証ほ、養液土耕栽培導入ほ場の視察と今年度の栽培・経営に関する課題等の情報交換を行いました。

1ねらいと背景

 利根沼田地区のトマト生産者は187名で、うち45歳以下の若手生産者は47名(約25%)と後継者や新規栽培者が比較的多い地域です。しかし、栽培地域が広域であるため、若手生産者同士の技術交流や情報交換の機会が少ない状況です。
 普及指導課では、ネットワーク化や組織活動の強化が重要と考え、昨年度から若手トマト生産者を対象にした現地研修会を開催しています。

2取組の成果

 9月30日に開催した現地研修会には、過去最多の若手生産者16名が参加し、片品村の裂果対策実証ほと養液土耕栽培導入ほ場の2ヶ所を視察しました。両ほ場とも栽培終盤にもかかわらず、生育状況は良好でした。今年は秋以降、小玉果の発生が多かったなかで、特に養液土耕栽培で良く肥大した果実を見た参加者は、養液土耕栽培への関心がかなり高まった様子でした。
 視察後の意見交換会では、JA及び普及指導課から今年度の栽培経過等の情報提供を行いました。参加者からは「葉かび病、かいよう病等の病害発生が多かった」、「裂果等の障害果が多発した」など、栽培上の課題が多く出された一方で、「養液土耕に関心があったので参考になった」、「養液土耕の肥培管理マニュアルがあると良い」といった新技術導入に関する意見も出され、養液土耕栽培の導入を具体的に検討する生産者を掘り起こすことができ、大変有意義な研修会となりました。

3今後の方向

 近年は、利根沼田地域でも最高気温が35度を超える日もあり、夏秋トマト栽培には厳しい気象条件が続いていることから、悪条件の対抗手段として被覆資材による裂果対策や養液土耕栽培の導入を推進していきます。
 また、養液土耕栽培に取り組む若手生産者の情報交換の場を設けられるように、関係機関と連携して準備を進めます。
 今後も、参加者の要望を反映しながら、魅力的な内容の研修会を開催していきます。

「若手トマト生産者現地研修会」の様子写真
「若手トマト生産者現地研修会」の様子

新規就農者向け第2回農業基礎講座を開催~基本の「き」、農薬と土壌肥料について学ぶ~

 新規就農者の基礎知識習得を支援するため、第2回農業基礎講座を11月10日に実施しました。今回は、「農薬と土壌肥料の基礎知識」と題して、講座を開催しました。

1ねらいと背景

 利根沼田地域の平成30年から令和2年の新規就農者を対象に、農業に関する基本的な知識の習得を支援するため、農業基礎講座を開催しています。
 管内の新規就農者は、新規参入者、親元就農、雇用就農など様々ですが、日頃の栽培管理の基本となる知識や法律、制度などの情報について、できるだけ早い時期に学ぶ必要があります。今回は、農薬と土壌肥料の二本立ての講座を実施しました。

2取り組み成果

 農薬の基礎知識については、技術支援課生産環境室職員を講師として招き、農薬取締法、残留農薬、安全な使用方法等の説明を行いました。土壌・肥料については、普及指導課職員が講師となり、土壌分析結果の見方と施肥設計等の説明を行いました。
 コロナ禍の影響はまだ続いていますが、出席者は14名で、例年になく多くの新規就農者が参加し、盛況な研修会となりました。参加者は熱心に講師の説明に耳を傾け、日頃疑問に思っていることを積極的に質問していました。参加者からは、農薬と土壌肥料という一番の基本になる知識を習得できたことは、有意義だったと好評価でした。

3今後の方向

 今後も、新規就農者の農業基礎知識と経営力の向上を目的に農業基礎講座を開催していきます。より多くの新規就農者に周知して参加率を高めていく予定です。

「農業基礎講座」研修の様子写真
「農業基礎講座」研修の様子

「尾瀬りんご」の消費拡大に向けた加工講習会及びPR活動~片品村リンゴ産地の安定を目指して~

 「片品村リンゴ活性化プラン」に基づき、リンゴ加工講習会とPRイベントを開催し、片品村産リンゴの利活用と消費拡大を図りました。

1ねらいと背景

 片品村のリンゴ生産者は現在13名で、高齢化等により生産量も減少してきています。
 そこで、「片品村リンゴ活性化プラン」を策定し、生産振興を図るための様々な取り組みを行っています。また、道の駅「尾瀬かたしな」等の農産物直売所では、リンゴ果実を中心にジュースやジャム等の加工品が販売されていますが、1年を通して安定した商品の供給が求められています。
 また、片品村では村内産のリンゴを「尾瀬りんご」としてPRしています。

2取組の成果

 「尾瀬りんご」の利活用促進と消費拡大を図るため、10月21日に生産者の奥さんや加工組合員を対象とした加工講習会を開催しました。講師は、昨年片品村に移住し、花き生産に取り組んでいる元パティシエにお願いし、焼きリンゴ、アップルパイ、タルトタタン、コンフィチュールの加工講習を行いました。参加者は熱心に講習を受け、「ぜひまた講習を行ってほしい」、「加工品を販売してみたい」などの声が聞かれました。
 また、10月24日には片品村リンゴPRイベントを道の駅「尾瀬かたしな」で開催しました。紅葉シーズンに合わせたことで首都圏から多くの観光客が訪れ、「尾瀬りんご」を盛大にPRすることができました。

3今後の方向

 「片品村リンゴ活性化プラン」に基づく活動支援を関係機関と連携して行い、栽培、加工、販売、担い手等の様々な課題解決に地域一体となって取り組み、片品村リンゴ産地の活性化を図っていきます。

加工講習の様子写真
加工講習の様子

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