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令和元年度 普及現地情報12月

更新日:2020年3月24日 印刷ページ表示

令和元年度「学校連携就農研修会」開催

利根沼田農業事務所普及指導課では利根実業高校と連携して次世代の担い手育成を目的とした研修会を実施しています。今年度は雇用就農による担い手確保の視点から昭和村にある2法人で人材育成の取り組みや雇用状況等について視察研修を行いました。

1ねらいと背景

利根沼田農業事務所普及指導課では、学校連携による就農支援事業を利根実業高校を対象に実施しています。地域農業の状況や担い手支援の取り組みについて情報交換会や研修会を通じて高校教職員と情報共有を図り、連携して次世代の担い手を育成・支援することを目的としています。

2取り組み内容

12月5日に校長はじめ教職員18名の出席により利根実業高校と普及指導課による「学校連携就農研修会」を行いました。はじめに利根実業高校から生徒の就農希望者数や進路状況について、普及指導課から利根沼田地区の新規就農者数と若手農業者への支援について情報交換を行いました。
その後昭和村に移動し、「ロマンチックデーリーファーム(酪農)」で、雇用の状況や人材に望むことなどを伺いました。ロマンチックデーリーファームでは社員30名が2交代、月6日休日でローテーションを組んでいること。ほ乳ロボットの導入など省力化も積極的にすすめていること。牧場によってやり方が違うため「こんなはずじゃなかった」を防げるので雇用就農したい人はその牧場で研修してから就職するとよい等、進路指導の参考になる話を伺うことができました。
次に「農園星の環(野菜)」で雇用状況や人材育成等について伺いました。星の環では30代と40代の社員がいるので20代の社員を雇用し、年齢、国籍など多様な人材で仕事をしたいと思っていること。外国人実習生にもわかるように数値で結果を示すようにしていること等のお話がありました。社長が利根実業高校OBであることから、和気あいあいとした雰囲気で研修することができました。今後、担い手を育成・支援する上で大変有意義な研修会となりました。

3今後の方向

農業高校の教職員と普及指導課職員が地域の農業現場に接し、課題を共有することは、担い手の育成、地域農業の振興にも重要であることから、今後も連携して地域農業の担い手育成のための研修会を実施していきます。

農園の説明を聞く参加者写真
農園の説明を聞く参加者

古馬牧(こめまき)小学校の生徒による米づくり体験~米づくりの苦労や喜びを学ぶ~

みなかみ町立古馬牧小学校の5年生は毎年、食農教育の一環として米づくりの課外授業を行っています。生徒は4月の播種作業から10月の脱穀・籾すり作業まで行い、11月には収穫感謝祭を開催し、協力農家へ感謝の気持ちを込めておにぎりを振る舞い、米作りについての学習発表を行いました。

1ねらいと背景

古馬牧小学校では地元農家の協力を得て、子どもたちに農業の楽しさなどを伝え、農業への理解を促すための食農教育活動を続けています。

2取組の成果

作業は4月の種まきから始まり、5月に田植え、その後は水管理や水田の観察を行い、9月には稲刈り、10月に脱穀・籾すりを行いました。普及指導課では種まきと田植え、稲刈りなどの作業の説明、指導等の支援を行っています。
そして、11月26日に古馬牧小学校で収穫感謝祭を開催し、協力農家や関係者を招待しました。生徒たちは、協力して収穫したお米を使った塩おにぎりや、家庭科の授業で作った味噌汁を招待した方々に振る舞い、自分たちが育てたお米の味を堪能しました。学習発表では、班ごとに稲作の歴史や米作りについて調べ発表を行いました。また、米を育てた感想文の文集を招待した方に配り、米づくりの苦労や喜びを実感していました。

3今後の方向

これからも地元農家の協力のもと、食農教育を行う小学校の活動を支援していきます。

田植えの様子写真
田植えの様子

JA利根沼田トマトセンター実績検討会の開催~「夏美人」のブランド力向上を目指して~

JA利根沼田トマトセンター(白沢トマトセンター)出荷実績検討会が開催され、新選果機稼働初年度の出荷実績報告と栽培講習会が行われました。出荷量は前年を上回ったものの、販売金額は前年を下回る結果となりました。単価アップにつながる品質向上を目指して、障害果対策等の栽培面での支援を継続して行います。

1ねらいと背景

利根沼田地域は、夏季の冷涼な気候を活かした雨よけトマト栽培が盛んで、全国有数の産地となっています。白沢トマトセンター(生産者115名、栽培面積約35ha)では、平成30年度国庫事業「産地パワーアップ事業」を活用して新型選果機が導入され、今年度は新たなスタートの年となりました。しかし、栽培については厳しい気象条件が続いたことから、8月の役員会、9月の中間検討会でJAと連携して栽培後半の適正管理等の情報提供を行うなど継続した支援を行いました。

2取組の成果

令和元年12月10日に白沢トマトセンター出荷実績検討会が開催され、生産者、JA、市場等、関係者約80名が出席しました。検討会では、今年の出荷実績、販売経過等の報告が行われました。今年は、春先の低温、梅雨期の記録的な日照不足、梅雨明け後の猛暑、秋の台風など厳しい栽培環境が続きましたが、出荷量は約80万箱/4kg(前年比111%)と前年を上回り、厳しい環境下での生産者の努力が垣間見える結果となりました。しかし、販売金額はシーズン前半の低単価の影響もあり、約8億8千万円(前年比86%)と前年を下回りました。
品質面では、大きな課題となっている軟化玉の発生が懸念される気象経過でしたが、発生は比較的少なく、これまでの原因究明と対策指導の結果が現れつつあると実感できました。しかし、8月の裂果や9月の小玉果など、高温期の障害果の発生や品質低下がが多くみられました。
検討会後の栽培講習会では、普及指導課から、今年の気象経過と障害果の発生状況、対策など次年度のさらなる品質の向上に向けた技術情報の提供を行いました。また、JAと作成した「障害果対策チェックシート」を配布し、生産者個々の取り組みへの意識向上を図りました。

3今後の方向

近年は、日照不足、猛暑、豪雨など、異常気象が頻繁に起こる傾向にあり、夏秋トマトの栽培環境は厳しさを増しています。そこで、次年度は障害果対策の一環として、高温対策の現地試験を行う予定です。生産者が取り組みやすく、効果的な対策技術が提案できるように関係機関と連携して取り組んでいきます。
白沢トマトセンターのブランド「夏美人」の品質向上と生産拡大に向けて、幅広い支援ができるように取り組んでいきます。

実績検討会の様子写真
実績検討会の様子

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