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一般国道120号 椎坂バイパス建設事業
計画概要
一般国道120号は、栃木県日光市と群馬県沼田市を結び、利根沼田地域の生活・産業や片品・尾瀬・日光方面を結ぶ観光ルートとして重要な幹線道路です。
その途中にある椎坂峠は、山道特有の急カーブや急坂が連続し、連続降雨量120ミリ以上になると通行止めとなり、冬期は積雪や凍結により交通の難所となっています。
椎坂バイパス建設事業は、この区間の走行安全性の向上及び悪天候による利根町・片品村の孤立化を防止することを目的として計画されました。
計画区間4.3キロのうち、約2.2キロがトンネルで、道路の線形及び勾配が緩くなるため、移動時間が大幅に短縮されます。それにより、燃料消費量の削減によるCo2削減効果も期待されます。
冬期の椎坂峠の様子
平成23年1月17日撮影
平成23年12月27日撮影
道路整備計画
路線名 | 一般国道120号 |
---|---|
箇所名 | 群馬県沼田市利根町~白沢町 |
事業内容 | 計画延長4,280メートル、道路幅10.25メートル うち椎坂利根トンネル510メートル、椎坂白沢トンネル1,653メートル |
開通時期 |
平成26年12月1日 全線供用開始 |
事業効果
項目 | 整備前 | 整備後 |
事業効果 |
---|---|---|---|
平面線形 |
山道特有の急カーブ35カ所 |
カーブ4カ所 |
31カ所削減 |
縦断勾配 |
最大勾配約9% ※椎坂峠頂上 |
最大勾配6% ※1号トンネル利根町側入口付近 |
最高地点が約87メートル低下 |
道路延長 |
約7.8キロ |
約4.3キロ |
道路延長が約3.5キロ減少 |
通過時間(平常時) |
約14分 |
約5分 |
約9分短縮 |
通過時間(積雪時) |
約25分 |
約7分 |
約18分短縮 |
通行規制 |
連続降雨量120ミリで通行止め |
雨量による規制は撤廃 |
|
通行安全性 |
ほぼ全区間に落石危険箇所が存在 |
落石危険箇所は一部分のみ |
主要施設
椎坂利根トンネル
- トンネル延長:510メートル
- 幅員:10.25メートル(車道6.5メートル、歩道2.0メートル)
- 掘削工法:NATM(ナトム)工法
- 補助ベンチ付全断面工法
- 上半先進ベンチカット工法
- 掘削断面:69.5~74.5平方メートル
椎坂白沢トンネル
- トンネル延長:1,653メートル
- 幅員:10.25メートル(車道6.5メートル、歩道2.0メートル)
- 掘削工法:NATM(ナトム)工法
- 補助ベンチ付全断面工法
- 上半先進ベンチカット工法
- 掘削断面:70.8~110.4平方メートル