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【4月】簡易ほ場整備による農地の効率的な活用~太田市宝泉地区における水田畦畔除去による区画拡大の取り組み~
太田市の「宝泉地区農用地利用調整組合(以下「調整組合」)は、地区内農家41名により構成された組織で、担い手が作業しやすくなるよう地権者の理解を得ながら農地の集積・集約化をする活動を行っています。今回は、集積された農地で、より効率的な作業ができるよう簡易ほ場整備(水田畦畔除去による区画拡大)を実施しました。
1 ねらいと背景
宝泉地区の水田は一筆当たりの区画が小さく、大型機械では作業しづらい農地が数多くあります。このような農地は、担い手農家から敬遠されて耕作放棄地になりやすく、規模拡大の阻害要因にもなっています。
そこで、調整組合が主体となって関係機関と連携した活動を展開し、担い手に集積・集約化された農地の区画拡大に取り組みました。
2 取り組み内容
簡易ほ場整備の取組は、平成30年7月に開催した調整組合総会において、「小さなほ場を集積しても使いづらいため区画拡大して欲しい」との意見から始まり、その後の役員会で取組が決定されました。
決定後は、調整組合が主体となり事務局である普及組織とともに、JA、市、県東部農業事務所農村整備課とも連携して推進しました。
具体的な取り組み内容としては、地区内農家への事業周知、要望調査(簡易)、先進事例調査、事業説明会、要望調査(詳細、追加)、圃場確認、対象圃場図作成、地権者との同意書作成等の活動を経て、令和2年度農地耕作条件改善事業として、対象農家11戸、面積8.9haで実施されました。
3 今後の方向
農地集積・集約化の取り組みを広げていくためには、地区内農家の理解と協力が不可欠です。事業説明会やPRペーパーの配布、個別巡回等により、継続的に調整組合活動の周知を図ります。
また、農地の出し手(地権者)と受け手(担い手)双方の利益となるよう、できる限り意向に沿った形で集積・集約化を進めます。
簡易ほ場整備の様子