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【10月】コロナ禍でのシクラメン栄養診断検討会~ タブレットを活用した情報共有 ~
普及指導課では、栄養診断技術を活用しているシクラメン生産者を対象に現地での検討会を計6回開催しています。今年度は緊急事態宣言下で集合しての開催が難しい中、一部の開催回はタブレットを活用し写真やデータを生産者と共有するなど積極的に情報共有を行い、コロナに負けないシクラメン作りに取り組みました。
1 ねらいと背景
東部地域では年間25万鉢以上のシクラメンが生産され、全国レベルの品評会でも毎年上位入賞するなど、全国有数の産地となっています。当該産地では植物体の栄養状態を測定し栽培管理へ活用する「栄養診断技術」が普及しており、17戸の生産者が取り組んでいます。普及指導課では、本技術の更なる安定化とシクラメンの高品質生産をめざし指導を行うほか、診断データの共有と現地での検討会を行っています。
2 取り組み内容
栄養診断を行っているシクラメン生産者を対象に、診断データや管理内容の共有と現地での検討会を、7月から10月にかけて計6回開催しています。今年度も7月及び10月の4回は予定どおり開催することができましたが、8月及び9月の開催2回に関しては新型コロナによる緊急事態宣言発令を受けて、集合しての現地検討会から、タブレット(LINE)を使ったデータや写真の共有へ手法を切り替えて実施しました。今年は夏季の長雨寡照もあり管理が難しい年となり、またコロナ禍で情報が入りにくい状況下であったため、「貴重な情報で良かった」という意見があった一方で、花芽の詳細な様子やハウス全体の雰囲気など写真では把握できない部分もあり、動画の活用やリモートでの実施を検討していくなどの課題も見つかりました。
3 今後の方向
出荷に向けた最終調整の時期となるため病害虫防除を含めて適宜指導にあたるほか、出荷後には今年の反省点等を整理するアンケートを実施し次作に向けた課題の整理と改善方策を検討していきます。また、コロナ禍により繋がったネットワークを今後も情報の即時共有化等に活用していきます。
集合での現地検討会
タブレットで共有した情報画面とその撮影の様子